ストラテジーペイジの2019-10-17記事。
米海軍は『スピアヘッド』級の高速輸送艦に搭載するための、無人の垂直離着陸機のテストを今年、始めた。
『スピアヘッド』は双胴型で1500トン。時速80kmで巡航し、600トンの貨物を1000km先まで届けられる。
格納庫には有人機のUH-60×1を収容できるほか、飛行甲板にはもっと巨大なCH-53でも降りられる。
実験中の無人機は、固定翼を有し、芝刈り機のガソリン駆動エンジンでプッシャー式にプロペラを回す。
そのプロペラ全体がカウリング内に収まっているので、甲板作業員に危険は少ない。
自重は37kgで、荷物は3.6kgまで持ち上げられる。
全天候偵察カメラを積載した場合、72km先行してビデオ画像を本艦に電送する。単に飛ぶだけなら本艦から630km離れられる。
滞空は、時速80kmで飛行した場合、8時間可能。8時間経ってからも、さらに1時間飛べるだけの燃料余裕を含む。
ウイングスパンは3m弱。
格納は、商船用のコンテナが使える。
風速48km/時の海上でも離発着可能。上昇限度は4700mである。
タテ3m×ヨコ3mの甲板があれば、離発着できる。
メーカーは「マーティンUAV」社で、2018年に仕上げた。
いまある小さい機体は縮尺モデル。これから自重310kg、ペイロード45kgの本格機を作るという。
中共海軍は早くもこれに対抗する垂直離着陸UAVを2019から小型艦のヘリ甲板に積み始めた。市販品の「SD40」だ。自重は40kg。双胴、有翼(スパン3.7m)のマルチコプターで、電池で駆動する。
ペイロードは6kgだという。