米国防総省は、総額7180億ドルのFY2020国防予算のうち、9億2700万ドルは、AIとマシンラーニングに突っ込む計画である。

 Sydney J. Freedberg Jr. 記者による2019-10-21記事「Artificial Intelligence Will Detect Hidden Targets In 2020 Wargame」。
      メイヴンをもういっかい解説しよう。フル精度の長尺動画を、AIでスクリーニングさせ続け、ニアリアルタイムで、テロリストやゲリラを発見してしまう、というものだ。

 だが2020欧州演習で米陸軍が試すのは、それとは違うバージョン。ゲリラではなく、カモフラージュされた露軍の戦車をAIに発見させる。

 航空機搭載のカメラだけがソースではないというところも大事なポイント。

 森を写した画像の中から戦車を区別してくれ、とAIに頼むと、AIがその画像の中のカモフラされた戦車をひとつひとつ、強調表示してくれるようにする。

 人間の写真解読者よりもはるかに高速に、見落としなく、AIがそれをやってくれる。


 次。
 記事「Russian Nuclear Sub Misfires During Putin-Supervised Drills ? Reports」。
    ロシアの新聞が報じた。5隻あるデルタ3級のうちの1隻、『リャザン』SSBNが先週、「グロム2019」演習に参加していたのだが、予告によれば2基のSLBM(R-29)をバレンツ海に向けて発射する予定だったところ、じっさいに発射されたのは1基だけだった。もう1基は、発射に失敗したと思われる。

 射出できなかったSLBMを艦内に残したまま、潜水艦は母港へ戻った。

 続報によると、発射前の点検段階で不具合が分かり、発射を見合わせたのだという。

 ※報道は皆無だが、ロシアは中共にも軍事的な強圧をかけているのではないか。これと経済の失速が、中共の外交を微妙に変化させてきているように思う。つまり既往10年は金欠ロシア軍はあまり怖くなかったのだが、これからは余裕こいていられないと自覚した。それだけ、技術のキャッチアップが思うように進んでいないのだ。