これから「鉄道過疎地」化する見込みの北海道各エリアでは、「ブッシュプレーン」が規制緩和されるべきだ。

 そもそもわが国の僻地にとって、鉄道網とはどのようなものでなくてはならぬのかの根本問題については、既著『空母を持って自衛隊は何をするのか』の第7章を再読して欲しい。

 次。
 Caroline Delbert 記者による2019-12-12記事「First All-Electric Plane Flies for Just About 15 Minutes」。
   リチウムイオン電池とモーターだけで15分間飛行したコミューター水上機(単発、下駄履き)。
 シアトルの技術屋「マグニエックス」社と、バンクーバーの飛行機チャーター会社「ハーバー・エアー」が、1957年生のデハビランドカナダ社製「ビーバー」を改造して、試験飛行させた。

 ハーバー・エアー社は、バンクーバーを訪れる観光客のために、近距離空輸を提供している。主に、リゾートの島へ。

 マグニックス社のボスによれば、この機体で最長、100マイル飛べると。

 ブッシュプレーンの一種であるDHC-2 ビーバー機は、製造されたのは古いのだが、いまだにアラスカで人気がある。交換パーツの製造権を取得した会社があり、そこから、いまでも部品が供給され続けている。

 ハーバー・エアー社は、所有の各種ブッシュプレーンをぜんぶ、電気モーター化しようと考えている。

 燃料代とエンジン整備費の点で、従来のガソリン・エンジン機よりも得なのではないかと社長は期待している。

 DHC-2のオリジナルのエンジンは1960年代製の450馬力(9気筒)。それを換装できる後年代式のエンジンも450馬力のものが手に入る。こんかい、そのガソリンエンジンを撤去して、マグニエックス社製の電気パワートレインに替えた。将来は750馬力相当にまで強化できると同社は言っている。

 米国の航空法をクリアするための審査が、これから、いろいろと必要である。それをパスしないと、じっさいに乗客を運ぶことは許されない。