宇宙投資がなぜ重要かの理由のひとつ。

 Ankur Kundu 記者による2021-5-7記事「Satellite Startup Tracks Ships’ Radars and Radios From Space」。

 ヴァジニア州にあるベンチャー企業の「ホークアイ360」は、小型ELINT衛星の群を周回させて、海の上で電波を出しているすべての船舶の位置をモニター/トラッキングするという構想で出資を募ろうとしている。
 探知する電波エミッションは、VHFの音声マイク無線から、レーダー波、AIS、対衛星通信電波までも含むという。

 受信した電波を解析し、船舶に危険を知らせるのには、マシンラーニングのAIを使う。「アマゾンズMLソリューションズ研究所」が提供するソフトウェアが役立てられる。

 この計画が野心的であるのは、船舶集団の動静を「パターン」で認識して、非合法活動に関係している疑いのある怪しい船をたちどころに識別し、且つ、その個々の嫌疑船が次にどう動くかも予測してしまうことにある。
 すなわち、密輸船、不法人身移送船、経済制裁破りの抜け荷船、非合法の瀬取り渡し、違法漁労、GPS妨害犯罪などを、パターン解析から炙り出してしまおうというのだ。

 非合法活動船がAISのスイッチを切っても、瀬取り相手との交信にVHF無線は使うし、対水上レーダーは常に回しているものである。そのエミッションから、追跡を継続できる。

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 Ankur Kundu 記者による2021-5-7記事「New Wave of COVID Cases Hampers South Asia’s Shipbreakers」。
   インドで新コロが爆発的に流行しているために、廃船の解体業務がストップしてしまっている。
 というのも、金属を焼き切るためのガスバーナーに必要な酸素ボンベが、今は全部、病院へ回されているのだ。

 隣のパキスタンやバングラデシュでも患者が急増していて、事情は類似する。
 この三国が、世界じゅうの廃商船を格安でスクラップにしてくれるリサイクリングビジネスの中心地なのであるが。

 地中海ではトルコが中心。

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 Mayank Aggarwal 記者による記事「Philippines President Duterte apologises for taking Chinese Covid vaccine before it has been approved for citizens」。
   比島のドゥテルテ大統領は国民に謝罪した。中共「シノファーム」社製の新コロワクチンを、保健省が国民に対してまだ使用を許してはいないのに、ひとりだけ先に注射したので。

 ドゥテルテは中共の駐比大使に対して、「1000射分のシノファームをぜんぶ、持ち帰ってくれ。このワクチンはまともにテストもしてないという批判があるから」と言った。

 今後は、もうひとつの中共製ワクチンである「シノヴァク」だけを、中共は比島に出荷すべきである、とドゥテルテは言ったそうだ。

 比島政府はもっか、「シノヴァク」と「アストラゼネカ」の2種のワクチンの国内使用を承認している。なぜドゥテルテがそのどちらかを接種しなかったのか、その理由がまったく謎である。

 げんざいまで、比島で新コロで死んだ人はトータル1万7800人だという。