https://note.com/187326mg/ をごらんください。
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Guy McCardle 記者による2022-3-13記事「Stuck In The Mud, The Structure Of The Russian Army May Be The Reason For Low Morale」。
露軍の弱点は装輪車両のタイヤの質が悪いことだった。これのおかげでスタック続出。兵隊がヤル気をなくしてしまう原因になっている。
だがもっと根本の問題がある。
徴兵イジメだ。
ロシアでは毎年40万人の、18歳から22歳の男子が徴兵されている。彼らは陸軍の他、内務省や国境警備隊などにも、割り振られて赴任する。
志願兵の比率は露軍全体の70%である。一任期は3年。月給は米ドル換算で1100ドルくらい。もちろん徴兵より厚遇だ。
これに対して、徴兵の任期は1年。軍事訓練はトータルで16週間しか受けない。将校や下士官からは、かなり酷く扱われる。腐敗した将校は、徴兵の俸給のピンハネすらしている。
その月給は、なんと25ドルである。250の間違いではない。月に「二十五ドル」しか貰えないのだ。
新兵いじめ〔ロシア語でDedovshchinaという〕は兵営の日常光景だ。性的虐待すらある。
2009年には露軍の新兵の、普通ではない死(自殺を含む)が月平均30件あった。2010年以降はデータが非公表となっている。
トラックによる補給や兵站支援を担当する後方段列は、ほとんどが徴兵をもって充てられている。士気が高かろうはずはない。
だが第一線に投入される精鋭部隊、たとえば空挺の中にも、「三分の一」の徴兵(新兵)が混ざっているのが、露軍なのだ。
プーチン自身が以前に出した大統領令によって、徴兵はロシア本土外の作戦に投入してはならないことになっていたので、なんと開戦前夜、これら徴兵はすべて「志願兵」ということに、強制的に身分契約が変更された。だから、クライナの最前線に、レベルの低い新兵もどしどし送られている。
※海外SNSに投稿されている根強い疑い。プーチンは末期癌治療の一環として投与されることのあるステロイド剤の影響で、気が立っているのではないかと。兵頭の私見。何かの理由で、「じぶんの持ち時間は限られている」と思い込んでいることはうたがいもないだろう。気長な駆け引きをする気がないのだ。ヒトラーも、自分が遺伝病で短命だと信じ込んでいたので、対英作戦を片付けないうちにバルバロッサ作戦を始めてしまった。要するにそれが彼の人生の最終達成目標だったのだ。
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indomilitary の2022-3-12記事「Russia Allegedly Using Kh-101 Cruise Missiles, Signs of a Fleet of Strategic Bombers Starting to Exist in the War in Ukraine?」。
ハリコフに対して「Kh-101」という戦略級射程の空対地ミサイルが発射されたことがビデオ解析で判明している。この発射母機は、ベアかバックファイアーかブラックジャックである。つまり核戦争用のとっておきの戦略重爆を、露軍はもう動員している。
「Kh-101」の弾頭重量は450kgである。「Kh-102」は、その弾頭を核にしたものである。
Kh-101は、ターボファンエンジンで飛ぶ。平均速力はマッハ0.58だ。高度は6000mと60mの間の低空。最大レンジは4500km。ブースターがついておらず、戦略重爆からのみ、空中発射される。
シリアのISに対しては2015年から発射されている。
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indomilitary の2022-3-13記事「Identity Revealed Kalashnikov KUB-UAV, Russian Kamikaze Drone in War in Ukraine」。
露軍はキエフ市に対して、「KUB」という新型の自爆型無人機を発射している模様。この無人機はカラシニコフの子会社の「ザラ・アエロ」というメーカーで開発したもの。
着弾前に撃墜された機体が写真に撮られ、それで判明した。
形状は、ウイングレット付きの三角翼を高翼に配置し、プッシャープロペラ。それをカタパルトにより地上から打ち出す。大掛かりな装置を使うと、いちどに15機を放射できる。
この自爆無人機の実戦初投入は、2021-12に、シリアのイドリブ市に対して。それは成功したそうである。
ウイングスパン95センチ。30分滞空できるように設計されている。時速は130km。弾頭重量は2.7kg。
リモコン可能な最大距離は65kmという。
※とうとう陸上自衛隊は、ダメな露軍にすらUAV装備面で後落してしまった。陸幕は何やってんの?