百聞は一犬に如かず。

 米海兵隊がロボドッグに「M72」ロケットランチャーを背負わせた実験動画を公開。

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 David Hambling 記者による2023-10-17記事「Ukraine’s AI Drones Seek And Attack Russian Forces Without Human Oversight」。
    ウクライナのドローン兵器開発者が認めた。すでに全自動攻撃を実施させていると。
 ターゲットの発見から攻撃まで機械任せ。よってジャミングが効かない。

 この手のドローンは内戦中のリビアで2020年に初めて出現した。いらい国連は、攻撃前に人間のオペレーターが介入できない全自動殺傷兵器を非難する立場。

 ※なので、西側UAVメーカーは今では皆、「マン・インザ・ループ」だとか、「アボート機能あり」を強調して広告を打っている。イスラエルの「ハーピィ」はこの「攻撃中断」機能がなかったために堂々とは売りにくくなり、新規制に沿わせたその改造型は「ハロプ」と大差のない高額商品になってしまったのだと想像される。「シャヘド」は「ハーピィ」初期型のコピー。ただしエンジンは、オリジナルがロータリーエンジンだったのを、水平対向2ストに換えた。

 ウクライナの全自動ロボット兵器は「Saker Scout」という。このドローンが搭載するチップには、64種類の露軍の「軍事目標」の画像ライブラリが入っており、マシーンが、それと、下方監視カメラ画像を照合して、一致すれば、特攻もしくは爆弾投下する。

 飛行レンジは12km。搭載兵装は「RKG-3」対戦車擲弾の改造品で3kg。
 すでに先月から、実戦投入されているそうだ。

 「Saker」を製作しているウクライナのベンチャー企業は2021年に創立されている。穀物農家のために、誰でも買える値段で、AIと結合した「監視ドローン」を売ってやろうというのが、設立時のこころざしであった。

 畑の作物の生育状態を見張るには、マルチスペクトラム・センサーを使う。この技術がそっくり、植生内でカモフラージュされている敵戦車を見分ける技術に応用できた。

 「Saker」は、既知であるランドマークを目印として、自律飛行を続けられる。「ビジュアル・ナビゲーション」という。この機能を働かせているときには、敵がGPS信号をいくらEWで攪乱しようと、飛行に影響は無い。

 ウクライナ軍は「デルタ」と称する、戦場のデジタル・マップを、部隊に使わせている。「Saker Scout」はこのマップに、新情報を付け足してやれる。
 およそ、偵察ドローンが、単にそのビデオカメラが見ている映像をフィードバックしてくれるだけでは、味方の司令部としては、業務多忙で、どうしようもない。
 しかし「セイカースカウト」ならば、AIが見抜いた戦車、APC、トラックなどの座標情報をピンポイントで報告してくれるので、味方の司令部としては、とても助かる。ただちにその情報を「デルタ」を使って付近の隷下部隊に共有させればいいのだ。

 「セイカー」は、さらにキルチェーンを短縮し高速化できる。発見した敵の高価値目標に、みずから爆弾投下、もしくはカミカゼダイブして、片付けてしまえるのだ。

 会社のスポークスマンから聞きだした話では、先月からの運用は、最初から全自動で飛ばすのではなくて、最初はFPVで操縦して行くのだが、露軍がそこに強力なEWをかけてきてリモコン不能に陥ったときに、自律行動モードへ切り替えているらしい。

 国連には2014年から、全自動殺傷ロボットを規制しようという論議があるが、国際的な合意はまったく得られていない。
 技術の進歩スピードが、外交協議のスピードを超えているのだ。

 「スイッチブレード」のメーカーである大手企業「アエロヴァイロンメント」社も、もし政府が許可してくれるなら、いつでも全自動にできますよ、と言っている。つまり自爆ドローンを敵の方角に向けて発射してやりさえすれば、あとは、オペレーターとして、いっさい、何もする必要がない。モニターを見ているだけでいいし、敵が電波妨害してきてモニター画像が途切れても、気にしなくていい。

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 J.P. Lawrence 記者による2023-10-18記事「Air Force tech squad in Middle East expands mission into 3D-printed drones」。
   カタールのアルウデイド空軍基地に駐留する米空軍部隊が、軍からの特命を受けて、実験。
 基地内の3Dプリンターを使って、前線基地において、片道自爆するUAVを自前で生産してしまえるか?

 その実験が成功した。コスト2500ドルで、1機、できてしまったという。「Kestrel」と名づけている。

 さすがにまだ、実弾頭をとりつけるところまではやっていない。

 この実験の成功により、前線に駐留する15人ほどの地上整備兵たちが、マシン設備しだいで、100機とか1000機の特攻ドローンを、楽々と製造できてしまう未来が、予見できるようになった。

 さすがに15人で数千機のドローンを同時にオペレートすることは今の技術では無理。しかしこれもいずれは、どうにかできるようになるだろう。

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 Aadil Brar 記者による2023-10-17記事「China Ramps Up Building Ships That Could Help it Invade Taiwan」。
    世界には700隻以上の「Ro-Ro」船がある。うち中共の海運会社が運行しているのは100隻未満だ。

 しかし、CSISの最新の警告によると、中共は2023年から2026年にかけて200隻以上の「Ro-Ro」を新造させるという。もちろん、台湾上陸作戦用に転用できるものとして。

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 William Moloney 記者による2023-10-17記事「Biden’s Choice: Can We Ensure the Defense of Israel, Ukraine and Taiwan?」。
   1973年にピンチに陥ったイスラエルは、リチャード・ニクソンに助けを求めた。
 ニクソン政権は、たった8日で、2万2325トンの兵器弾薬をイスラエルへ空輸させた。戦車、火砲、各種弾薬。「ニッケル・グラス」作戦と称した。

 おかげでIDFはエジプト軍を押し返すことができた。

 ※雑報によると、今回発射されたATACMSは製造日が1996年10月の「ブロック1」で、レンジは165kmにとどまっている可能性がある。これだと、クリミア半島の南半分へは届かない。1基から子弾(M74)が950個飛散し、それがまた爆発する。