Howard Altman, Tyler Rogoway 記者による2025-6-1記事「Russian Strategic Bombers Destroyed In Unprecedented Wide-Scale Drone Attack (Updated)」。
航空基地だけでなく、ロシアの北海艦隊の司令部所在地ムルマンスクも宇軍に攻撃された模様。そこにはいくつかの原潜も所在するのだが……。
宇側の大本営発表では、総計40機、灰にしてやった。「A-50」もすくなくも1機、燃やしたらしい。しかしなぜかブラックジャック(Tu-160M)だけは、1機も破壊してないようだ。
劇的なFPVビデオを検分したところ、その場所はイルクーツクの「Belaya」空軍基地ではなく、「Olenya」基地のようだ。
明らかに、乗り捨てられたトレーラートラック上のコンテナに、凝った仕掛けがあって、その天板を剥ぎ取ると、内部は二重構造に擬装されていて、そこから複数の爆装クォッドコプターが、全自動で、間隔を空けて1機ずつ浮揚し、飛行場方向へおもむろに飛んで行くという段取りである。
※敢えてまっ昼間に実行している理由は、機載カメラが重量制限があって性能が低く、夜間ではデコイを識別できないおそれがあるためかと思われる。また地形画像判別で途中をナビゲートするのにも昼間が都合がよいのだろう。使われたドローンはGNSSにはあきらかに依存をしていない。基地周辺は強烈なスプーフィングがあるのに、それをものともしていないから。
※トラックは、コンテナ積みの大型トレーラーがびゅんびゅん往来するハイウェイの脇に停車していた。どこもかしこもコンテナ車。なので、いまさらチェックポイントなど設けようがないと察することができる。もしこのテロを民間飛行場に対して実行されたなら、世界は終わりじゃね? しかも、ドローンに縛着されているのが爆薬ではなくて、「ダーティボム」材料、たとえば原発ゴミとしてどの国でも入手できる「沃素131」だったなら? それがモスクワ市心だったら?
ロシア人の軍事ブロガー氏によれば、ウクライナ工作機関は、チェリャビンスクで作業小屋をレンタルした。35万ルーブリ=4500ドルで。そこでドローン入りコンテナを製作し、そこからトラックを各地へ送り出した。だからアムールで発見されたトラックのナンバーもチェリャビンスクの登録なのだと。
ウクライナのジャーナリストは、Belaya 基地のブラックジャックも複数、やっつけたという。しかし証拠の画像がない。
※雑報によると、ウクライナ国内の「Poltava」市には、その名も「長距離戦略機博物館」というのがあり、ツポレフ95MSとバックファイアの実機が露天展示されているので、これを使ってドローンのカメラから見た俯瞰映像データを存分に刷り込むことができた。それをメモリー・チップ内の参照ライブラリとしておけば、マシン・ラーニングのアルゴリズムは洗練されるから、全自動で重爆の主翼タンクの真上にピンポイント降着&自爆させるロボット特攻が可能だったらしい。
※ツポレフ160Мブラックジャックを破壊していないらしい、その理由は謎。一時はウクライナもこの飛行機を持っていたことがあるので、写真データだってある筈。
※宇側の大本営発表によると露軍側のアセット損失は70億ドルではないかという。1機の自爆ドローンは1500ドルで、それが20機は投入された。それを発進させたコンテナ+トレーラー車両は1組4000ドルというのだが、そんなに安いわけはないだろう。
※ストラテジーペイジの5-31記事によると、ロシア国内では男子の根こそぎ動員がされているため、要人のボディガードの人手不足が顕在化しており、警察系人材がそっちに吸収されてしまう結果、分散施設を警固したり地方都市の用武器暴力犯罪(復員兵が軍用アイテムを勝手に持ち帰っている)を取り締まる要員はもういないらしい。ウクライナの工作機関は、それらローカルのネズミたちを駆使できる。だからこれからは橋や鉄道は壊し放題になるだろう。満州某重大事件(張作霖爆殺)のようなニュースが出てくるのも時間の問題か? さらにストラテジーペイジの6-1記事によると、9ミリ拳銃を3Dプリンター(アルミ合金対応型)で密造できるソフトウェアがネット上で入手可能だという。弾薬だけが最後のネックだが、やがてはそれも3Dプリントできるようになるはずだと。
※雑報によると捕虜交換でロシアに返還された元捕虜の露兵たちは、携帯電話や地図などをロシア官憲によって押収され、即座に最前線行きのトラックに乗せられた。家族のもとへは戻ってはいないという。