Oleksandr Yan 記者による2025-6-3記事。
リガ市の「ドローンサミット2025」に、ウクライナの「VARTA」社が出品し、双連の12ゲージ散弾銃をどのようにクォッドコプターに載せていたのかが、判明した。
無反動砲のように、後方に物体を発射することで、強烈な反動をキャンセルしていたのだ。だから、左右同時に2発発射しても、母機はグラつかないのだ。
弾薬はスペシャルな対ドローン専用弾で、電気雷管で発火させる。弾丸の有効射程は20m以内。
散弾銃の部分だけの重さは2.3kgなので、7インチ~15インチのマルチコプターにぴったりだと。
弾薬12発分とコミで、この武装は300ユーロ。ただし、買った人が、ドローンに取り付けたあと、弾道調整をしなければならない。そこが面倒。
宇軍が使っているのは、LuckyStrike社製のドローンに搭載している。
メーカーは今、4連バレルの散弾固定武装を実験中だという。弾薬も強化され、有効射程は50mになる。
※バレルを二重構造にして、薬室を含む後半部がそっくり後方へ弾き飛ぶ仕組みにしたら、それがそのまま「カウンター・マス」となってくれるだろう。都市域のような人口稠密地では、この落下物は危険だ。が、離島やウクライナ戦線ならば何の問題もなく、これが一番安価になるだろうと思う。
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Sania Kozatskyi 記者による2025-6-4記事「Destruction of UAVs and Infantry: Ukraine Codifies Chief-1 Combat Drone」。
ウクライナ国防省からの公式発表。2連散弾銃身をとりつけた、対ドローン迎撃用のマルチコプターの型番は「Chief-1」である、と。
空中での標的照準と、測距は、自動でなされる。
リモコン・モードの他に、全自動モードがある。
それ以上の詳細は、語られなかった。
ラトビアで公開された「VARTA DroneHunter interception system」と同じものなのかどうかは不明。
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Pavel Luzin 記者による『ユーラシア・デイリー・モニター』の 2025-6-1記事。
国内でコットンを栽培できないロシアが、近隣国から火薬原料素材をどのくらい輸入しているかの統計を遡って調べ、推定された。
砲弾に換算して2022年には年産110万発だったのが、2024年には220万発に、製造力を倍増させている。
それでも露軍の戦線での消費量よりは少ないので、もし2023年秋以降、北鮮から砲弾数百万発を受領できなかったならば、露軍と宇軍の砲兵火力は、互角になっていたはずだ。
2022→2024に、ロシアの弾薬製造業界の労働力は70%しか増やせていない。人手不足の限界から、これ以上の国内増産は苦しいはずだと。