●日本最大の木造寺院が全焼しちゃってから後悔しても遅いよ

 善光寺の本堂の地下一階部分に、徳川時代に隠密部屋として利用されていたとの噂をガキの頃に聞かされた「地下回廊」があって、これは有料で一般開放もされている。中は真っ暗闇で、参観者は裸足になり、片手でずっと壁をさわりながら延々と歩いていく。さいごはぐるり一周して元の出口へ戻ってくるのだが、ちょうどコースの中間部分に鉄製の輪状の鑰(かぎ)のようなものがあり(その奥に隠し部屋があるともいう)、それに触ってくるのが、なにかのオマジナイのようになっているのだ。お化けの出ないお化け屋敷といった趣きだ。
 そこで警告したい。この無照明の空間で何かイタズラをしでかしてやろうというテロリスト予備軍がきっと現れるだろう。善光寺は、この回廊の内部を24時間、赤外線カメラで監視すべし。この暗黒空間はゴキブリホイホイのような魅惑があるので、きっと悪党の録画に成功するだろう。