どうも解し兼ねる「田舎の豪邸の共産党シンパ」の立ち位置。

 また25日がやってまいりました。
 お楽しみください。「読書余論」の配信日です。今月も特濃です。
 「読書余論」をご存知ない方は、キーワード「武道通信」「告知板」「読書余論」などで検索してみてください。武道通信の旧URLが無効になっているので、お気をつけ下さい。
あたらしい武道通信のURL http://www.budotusin.net
 なお、2ヶ月ほど前に「杉山穎男事務所」のメールアドレスが変更になっているようです sugiyama@budotusin.net ので、併せてご注意ください(住所・電話番号・FAX番号は不変です)。
 なんと今の並木書房の社長さんが若い頃に原書房で担当して作ったという安倍源基の『昭和動乱の真相』、これの中公文庫版を読み返していていまさらのように認識したのですが、昭和51年9月の臨時国会でリンチ事件について質問して稲葉法務大臣から「宮本氏は、司令部のおかげで助かったといってさしつかえない」との答弁を引き出していたのが公明党の矢野書記長だった(同書168頁)んですね。この矢野氏と公明党が現在バトル状態に入っているのは、公明党が共産党と手打ちをしたいからなのか? 注目したいと思います。
 さて、ところで、どこの田舎にも共産党系の婦人団体はあり、「共産党です」とは表立っては名乗らないで、子育て支援活動などを地道に積極的に展開している。ある面、市役所以上。営利活動ではないのですから、見上げた根性です。ついでに『赤旗』を購読してくれ、と迫ることもないという。
 それで立場上わたしも「よ~し、パパ、仄聞しちゃったぞ」と思わされることが時々あるのですが、このすばらしき任意活動に身を投じて推進をしていらっしゃる共産党シンパのご婦人方の家が、高い割合で豪邸であり、しかもそれを見せびらかすことに特段気後れする様子もないのだと。
 どう考えても生活互助など必要としとらん富裕階層に属し、熱心に会のために尽くしている。いったいダンナはどういう人なんだ?――と疑問に思っても許されるでしょう。
 憶測すれば、「労働貴族」なんでしょう。そして多くは官公庁関係かもしれません。
 そうした「有閑リッチ」な生活を、いまの共産党は、地方でのPRにしたいのかもしれないな、と思いました。あるいは、そろそろ「貧乏人の党」を標榜・指向するのが疲れちゃったのではないか。既得権の利益代表に成り果て、「共産党支持者がカネモチだっていいじゃないか(社会的エリートなんだから)」と開き直っているのではないか。
 かつて北海道南部では、カトリック教会が貧乏人のための互助会でした。「女子修道院」の機能とは「老婆ホーム」そのものだったのです。これは今でも似たようなものです。身内にカトリックのインサイダーがいるから自信をもって書ける。しかし今日の日本に「マザー・テレサ」は見当たりませんね。教会は「そこそこ余裕」を得た人達のレジャーの集まりになっているでしょう。共産党や公明党も、同じ道程にさしかかっているのではないか。
 わたしのみるところ、地域での子育て関係の各種団体の活動には、真の貧乏ママは参加してきません。どの会も、「そこそこ余裕」な空気を蒸散させているので、そのフェロモンが、警戒・排除信号として、貧乏ママの嗅覚に作用するからでしょう。
 地方末端の政党系・諸団体系の活動現場が「有閑リッチ」のフェロモンを出している限り、貧乏ママのDQN再生産を誰も止めることはできそうにない。
 底辺と日本国を同時に救える真のネットを構成するのは誰なのか? 次の選挙までに考えつかなくては。