いまごろ日本海には、無人偵察機の「グローバルホーク」が、ぶんぶん飛んでいるんでしょうな。高度2万mを時速650kmで。
北鮮は、TVカメラを積んだグローバルホークが領海・領空にちょっとぐらい入っても、撃墜するつもりはない。これは公言はしないが阿吽の呼吸でしょう。
むしろ、米国にだけは、よく見てもらいたいと思っているはずだ。
北鮮はロケットのランチを、できれば米国の(合成開口レーダー衛星ではなくて)光学写真偵察衛星から、はっきりと見てもらいたい。
やはり〈ロケット技術をPRして米国から一目おかれる〉ってのが政治的目標ですからね。
とすれば、ムスダンリ上空が曇っている時や、上空に光学偵察衛星がさしかかっていない時刻には、ランチはしたくないはずだ。
ロシアはガメラ・レーダーの対BM用探知性能を、知りたがっている。だからこのさいELINT衛星を「北鮮上空のはるか手前から軌道降下開始、日本列島上空航過後に軌道回復」させるくらいのフェイントを仕掛けたとしても不自然ではないでしょう。
日本のガメラの性能が分かれば、米国が東欧に設置するMD用レーダーの性能も推測可能になりますからね。
ところで「前線十萬」の摘録をつくっていて、また発見をしちまっただよ。この邦訳(まず昭和4年の改造社の『世界大衆文学全集』に収め、ついでS5-10の『櫻井忠温全集 第二巻』に収められた)こそは、S6-1からの漫画「のらくろ」の『少年倶楽部』連載by田河水泡、を企画として発想させたのだ。委しくは09-5-25配信の「読書余論」で語ろうじゃないか。真の訳者が誰かについては、本田増次郎が大14-11に没したから、彼が着手し、その後、別人が引き継いだと想像しています。