「防災省」の設立準備チームは、直ちに、ベトナム式の「負傷者/需品」緊急輸送用プッシュバイクの調査導入に動きなさい!

 Scott Foster 記者による2024-9-28記事「 Ishiba to bring cool, collected rule to Japan」。
    石破茂は8月に台湾へ行って総統と面談もしている。今日のウクライナは明日の東アジアだという認識を、彼は示唆した。

 自民党総裁選挙に出た9人のうち、石破は、ただひとり、米国の大学に留学していない。
 慶応大→三井銀行 という人生キャリアのスタートだった。

 政治家となってからは、防衛庁長官、農林水産大臣など、内閣と党の要職を歴任。
 地盤は鳥取で、当選12回。

 ※石破氏がハドソン研究所に寄稿したというテキストを読んでみました。標榜されている抱負のうちで、おそらく実現するのは「防災省」だけじゃないかなと思いました。となると日本のメーカーは開発のラインナップを当分それに合わせると、たぶん良いことがあるでしょう。「デュアル・ユース」が勿論キーワードですが、同時に「隠れミリタリースペック」とする慎重さが必要です。日本では、諸外国とは逆に、「これは決してミリタリーグレードではない」という証明を社内でとっておく実験が必要なのです。たとえば、防護素材であったならば、建設現場の棒鋼の上に落下しても貫通しないが、軍用ライフル弾は貫通するといったレベルに、わざと、しておく必要があります。さもないと経産省や外務省が要らぬイチャモンを突っ込んで来て、まるで商売にならなくなるおそれがあるからです。

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 Boyko Nikolov 記者による2024-9-25記事「Russia bombs a military plant once held by Chinese investors」。
   ザポロジエにある「モトル・シチ」社の工場が、9-23に露軍の巡航ミサイル「イスカンダルK」による攻撃を受けた。
 注目されるのは、この工場には、2016いらい中共の資本が投入され、一時は「Skyrizon」社が株式の半分を握ろうとしたことだ。

 ※とうじ中共は軍用ガスタービンエンジンの国内技術が低いので焦っていた。

 しかし2021に、ウクライナ政府がこの工場を国有化し、中共は手を引っ込めた。そういう因縁がある。

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 2024-9-28記事「South Korea Starts Production of Domestic Engine for K9 Thunder Self-Propelled Guns」。
    韓国のSTXエンジン社は、「K9」自走砲用の国産エンジンの量産をスタートした。1000馬力8気筒ディーゼル。
 じつは、いままではドイツのMTUエンジンだったのだ。

 ドイツ政府が、それを搭載した自走砲の中東向けビジネスを許可しないために、韓国企業が内製を急いでいた。

 K2戦車も、エンジンはMTUだし、トランスミッションはドイツの「Renk」製。

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 Sofiia Syngaivska 記者による2024-9-28記事「russia Introduces the Buran Drone, a Versatile Aerial Platform Designed for Cargo, Reconnaissance, and Attack Missions」。
   ロシア国内で80kgの荷物を持ち上げて空輸できる6軸のマルチコプターが開発された。名称は「ブラン」。
 まだ戦場でのテストは始っていない模様。

 自重も80kgあるという。MTOW状態にて、滞空22分可能。空荷なら45分可能。
 飛行高度は3000mまで。

 開発目標としては、20km先に荷物を届けて戻ってくるようにしたいが、現状、ラディアスは13kmにとどまっている。

 通信系は3重となっているが、それでももしEWで途絶えたときには、自動帰還プログラムが作動する。

 注意せよ。こいつは、特攻ドローンの「マザーシップ」になるだろう。
 こいつの腹に小型のFPV自爆機を複数吊るして、敵陣地のすぐ近くで放つ、という用法。


「無バス」の高校通学難区に対しては、原付免許に特例のサブカテゴリーを設けて、低馬力ATVによる通学を許認するべきである。

 まずは北海道からこの制度を試験的に導入するとよい。
 旭川市ではついに、地元のバス会社のドライバーが老年退職で半減したことにより、高校の通学バス路線が維持できなくなった。

 あの土地の拡がりと冬季の凍結路面、除雪前の積雪のことを考えると、普通の2輪の原付バイクではまるで非実用的で、問題外だ。しかし3輪のATVや4輪のATVならば、その状況でも自力通学が可能な生徒が、一定数いると考えられる。だったらそれは救済になるだろう。

 大馬力のモノではマズいが、125cc.相当の性能なら、特例として認めてよいのではないか。

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 David Choi 記者による2024-9-27記事「Intelligence branch warns lawmakers of potential North Korean nuke test after US election」。
   韓国の情報部は、同国の国会議員に対して、北鮮は米大統領選挙の直後に核実験する可能性があると話した。

 また、北鮮は、短距離弾道弾のペイロードを、最近では、4.5トンまで増量しているという。

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 Joseph Trevithick 記者による2024-9-26記事「Third Marine XQ-58 Valkyrie Flight Test Uses Link 16 For Control」。
    ジェットエンジンでしかもステルス形状の無人機「XQ-58 ヴァルキリー」。
 米海兵隊は、このジェット無人機に「リンク16」の通信機能を持たせたなら何が可能になるか、すでに飛行テストを3回実施したと公表した。

 「リンク16」が確立できないと、たとえば米海兵隊所属のF-35有人戦闘機との合同作戦は難しい。

 「リンク16」が確立できれば、「ヴァルキリー」を単独で前進させて、ハイレベルなEWをさせることもたやすい。

 また、「ヴァルキリー」を、最前線の特攻自爆無人機と、はるか後方の地上リモコン係との、中間空域にロイタリングさせておき、双方向のデータ中継無線局として、活用することも、たやすくなるだろう。

 第3回目のテスト飛行は、フロリダ州エグリン空軍基地にて、9-20に実施されたという。
 エグリンは、2019年いらい、空軍が「XQ-58」(MQ-58)をテストするときの、中心的な拠点になっている。

 海兵隊は、「リンク16」によって、地上と空中の作戦一体化がめざましく容易になると言っている。

 ヴァルキリー(ワルキューレの英語圏呼称)のメーカーは、クラトス社である。

 F-35の3軍バージョンと、これから就役するB-21ステルス爆撃機は、MADLというデータリンクのソフトウェアを搭載する。F-22の空中データリンクだけ、ちょっと違うが、空軍は、ヴァルキリーがそのいずれのデータリンクにも入る実験をとっくに開始している。

 F-35も「リンク16」で送受信ができる機能は有している。しかし「リンク16」の電波には指向性が無いため、F-35からこれで送信すれば、遠くの敵のESMに察知されてしまい、ステルス機の意味がなくなる。

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 Joseph Trevithick 記者による2024-9-26記事「Was A Mini “Sword Bomb” Just Used To Strike A Car In Lebanon?
    ベイルート郊外で空からのミサイルに直撃された自動車の残骸写真が憶測を呼んでいる。「十字型」の切れ込み痕が、凹んだフロントウインドウにありありと残る。しかも車内には燃えたような跡が皆無。運転者は重傷を負って病院にかつぎこまれたそうだが、その後、死んだ可能性がある。

 これは、ヘルファイアの無炸填ギロチンブレード型「AGM-114R9X」のコンセプトを、さらに小型化したような、イスラエル製の新型暗殺ミサイルの初仕事ではないかという。

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 2024-9-27記事「Armed Forces of Ukraine eliminated invaders on a jet ski」。
    最前線のドニプロ河で、ジェットスキーに2人乗りして遊んでいた露軍の兵隊が、後方から接近してくるFPV自爆マルチコプターに気付かず、至近距離での爆発をくらって、投げ出される動画が、SNSに出た。ジェットスキーは浮力があるので、しばらくは沈没しない。生き残ったかに見えた1名も、別の自爆ドローンがやってきて、水面でトドメを刺されている。

 このドローンの名前がすごい。「Shuriken 10」というそうだ。十字手裏剣ではなく、ブレードが10インチなので「10」。

 ※2017年デビューのヘルファイアの無炸填型も「ニンジャ・ボム」と呼ばれていたっけな。

 露軍は2024-5に初めて、ジェットスキーをドニプロ流域に持ち込んだ。そして、クラスニコフスキイ島という中洲の味方陣地に物資を届ける業務に役立てていた。

 また、農業用の、40kgの荷物を15kmも運搬できる、特大のマルチコプターも、最近は補給用に飛ばしている。

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 2024-9-27記事「Talon DT-300 multifunctional drone tested in UK」。
   英国のロイヤルマリンズは、「タロン DT-300」多機能ドローンをテストした。「REMPUS 2024」軍事演習の一環として。

 このバートルヘリ型のツインローターVTOL機は、英国企業Rotronの製品だ。

 搭載力が大きく、いちどに12発もの81㎜迫撃砲弾を吊下して出撃できる。しかもその81㎜砲弾は、軍艦内で、3Dプリンターによって急遽、製造したものだという。

 「ジャヴェリン」のラーンチャーを吊下して、空中で発射するテストも、すでに成功している。

 この無人機の最大速力は80km/時しかないが、30kgの兵装を吊下して、45km航続できる。高度は6000mまで荷揚げできる。

 ※中共軍に関する英文記事で「zhou」と書いてある場合、それに該当しそうな文字としては、肘、帚、咒、昼、宙、胄、周、州、舟、洲……などがある。

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 Boyko Nikolov 記者による2024-9-23記事「Turkey phasing out S-400s while negotiating F-35 acquisition」。
    トルコはやっぱりF-35の方を選びたくなって、その障碍になっている「S-400」を、これから引退させるという。

 ※CBSの「60ミニッツ」によると、フィリピンが領有を主張し、国際司法裁判所もそれを支持するスプラトリーの特定岩礁を奪い取るために中共は251隻もの艦船で当該海面に圧力をかけているという。


イスラエルが爆弾を隠した山羊でヒズボラを800人斃したとかいうフェイクねたが、なぜか米国では絶賛流布中。

  Brian McElhiney and Keishi Koja 記者による2024-9-26記事「Japanese destroyer made rare trip through Taiwan Strait, report says」。
   イージス型護衛艦『さざなみ』は、豪州海軍ならびにNZ海軍の艦艇複数とともに、東シナ海から台湾海峡に入り、FONOPを実施した。

 先週は、米海軍のP-8Aが、海峡の上(公海)を飛行している。

 9月13日には、独海軍の『Baden-Wuerttemberg』が補給艦『Frankfurt』を伴って海峡を北から南へ抜けた。

 ※無害な他者を攻撃してはならない。有害な他者には必ず反撃せよ。この最低線の倫理を守らないから、世界が悪くなる。岸田総理に、サムアップ。

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 AFPの2024-9-26記事「New Zealand navy sailed Taiwan Strait for first time in years」。
   ニュージーランド海軍の軍艦『HMNZS Aotearoa』が木曜日、台湾海峡を北から南へ180km、通り抜けた。
 過去、2017年にNZ軍艦が青島港に親善訪問するとき、この海峡を北上したことがある。

 こんかいは、豪州海軍の駆逐艦『HMAS Sydney』と連れ立っての、FONOP実施だった。

 NZ国防省は、今回は日本の軍艦を同行したわけではない、と発表している。

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 Oren Liebermann & Paul P. Murphy 記者による2024-9-26記事「China’s newest nuclear-powered submarine sank this year, US official says」。
   建造中であった「宋」級のSSNが、岸壁で沈没するという事故に、今年、見舞われていた。民間のMaxarの衛星写真で確かめると、3月10日時点では、まだ浮かんでいた。
 しかし6月下旬のMaxer写真には、もう写っていない。

 造船所は武漢市の近くである。
 宋級は新鋭のSSNで、艦尾の舵がX字状なので、衛星写真で明白に識別可能。

 世界の重大関心事は、その原子炉に核燃料は装荷されていたのかどうか。

  ※装荷されていて、しかも放射能漏れがあったからこそ、日本産の水産物の輸入を禁止する名分がなくなってしまったのだろうな。揚子江の汚染下流全域で、水産物の流通は禁止すべきじゃないの? もちろん日本政府は中国からの水産物輸入は全面禁止だよね? そして汚染水系の放射線量調査のために人を派遣して確認ができるまでは、禁輸を緩めるべきではないよね?

 2023時点での米政府の公式のカウントによれば、中共海軍は、SSBNを6隻運用中。また、SSNを6隻運用中。また、非核動力の潜水艦を48隻、運用中。

 それに対して米海軍は、すべて核動力のSSNを53隻、動かしている。他にSSBNが14隻と、巡航ミサイル発射専用の大型原潜を4杯。

 中共海軍は、2025年までに65隻、2035年までに80隻の潜水艦を持つのだとブチ上げている。

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 Kapil Kajal 記者による2024-9-25記事「US sends 60kW high energy laser-equipped warship to Japan amid 2027 China threat」。
    米海軍はもうじき、出力60キロワット級のレーザー高角砲を搭載した軍艦『USS Preble』を横須賀に入港させる。アーレイバーク級の同艦は、サンディエゴ軍港を9月22日に出ている。

 『プレブル』の代わりに横須賀からローテーションで出て行くのは駆逐艦『ベンフォルド』。同艦は、次はワシントン州のエヴェレット軍港に転属になる。

 『プレブル』のレーザー砲は「HELIOS」と略称されるシステムで、「光学的眩惑」の機能と、「光学的監視」の機能も、一緒になっている。

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 The Maritime Executive の2024-9-25記事「Report: Russia May Give Houthis a Supersonic Antiship Missile」。
   フーシはイランの仲介で、ロシアから「P-800 オニキス」超音速対艦ミサイルを供給されるという。別名「ヤホント」。
 ラムジェットで飛翔し、マッハ2に達する。

 ※長期の、大きな流れとして、スエズ運河はこれから、存在しないも同様になる。それでいちばん困るのは、欧州向けの「重い貨物」を安く大量に輸出したい中共企業だ。日本には、パナマ経由で、欧州まで貨物を送る手段がまだある。この大きな流れは、必然的に、豪州の西海岸に「ブームタウン」をもたらす。喜望峰回りでヘトヘトの貨物船が、そこに立ち寄って休憩したいからだ。ニッポンスチールは1兆円以上も投資するカネがあるのなら、米国東部などではなく、豪州西海岸に新工場をぶっ建てるべきである。そこにはこれから、潜水艦を量産できる海軍工廠が、絶対に必要になる。そしてすぐ近くには鉄鉱山もあるのだから。

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 Joseph Trevithick 記者による2024-9-25記事「First Chinese ICBM Test Into The Pacific In Decades Is A Big Deal」。
   中共国防部は9-26に、ICBMを試射したと即日発表したが、なんという型なのかには言及無し。

 前回、太平洋に向けてICBMを試射したのは、1980年であった。サイロ式の「東風5」。

 事前の警報広告によると、今回の発射点は海南島。
 着弾予告海面は、仏領のポリネシアのEEZのすぐ近く。発射点からは11500km、離れたところだ。

 路上機動型の「東風31」か「東風41」のどちらかだろう。

 ※『ガーディアン』紙の先月の報道によれば、中共は2024年の前半に、総計41ギガワットにもなる多数の石炭火力発電所の、新規建設を着工させた。いまどき世界で石炭火発を新築しようという国は稀。その分野では、中共が、世界の90%だ。


乞食を送って来るではない、とサウジのHaji担当大臣がパキスタン宗務省に警告。

 ANIの2024-9-25記事「Saudi Arabia’s Ministry of Haji warns Pakistan over begger influx using pilgrimage as cover」。
   おびただしい人数のパキの乞食が「Umrah ヴィザ」を悪用して、メッカ巡礼者のフリをしてサウジアラビアに入国して乞食になっているという。

 パキスタン国内は高いインフレ率のため、人々の生活が苦しいという。

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 APの2024-9-24「Qataris can travel to US without visa; first Gulf nation to meet requirements」。

   この火曜日から、カタール人は、ビザなしで米国内を旅行できることになった。
 これはガルフのイスラム教圏として、初の厚遇である。

 ※さっそくSNSで批判が巻き起こっている。ハマスやヒズボラが、カタール経由で米国に入り放題になるじゃないか、と。

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 Reuters の2024-9-26記事「Exclusive: Russia has secret war drones project in China, intel sources say」。
  ロシアは中共国内に、無人機製造会社を設立した。
 そこで無人機を開発して、それを対ウクライナ戦争に使うつもり。

 ロシア国有企業の「Almaz-Antey」の傘下メーカーである「IEMZ Kupol」は、このほど、中共国内で新ドローン「Garpiya-3」を開発し、テスト飛行させた。

 G3無人機は、レンジ2000kmで、ペイロードが50kg。

 ※なぜ日本外務省は中共を制裁しないのか? まったく筋が通っていない。

 Kupol社はすでに、米国政府による制裁対象企業にされている。2023-12に。

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 Thomas Newdick 記者による2024-9-25記事「New Dutch Navy Support Vessels Will Be Missile-Toting Wingmen To Frigates」。
   オランダ国防省が野心的な小型ミサイル艇の計画を公表した。

 全長174フィート。
 幅32フィート。
 600トン。

 ちなみにオランダ海軍の既存のフリゲートは全長473フィート、幅61フィート、6600トンである。
 いかに、新計画艦がコンパクトであるか。※もう戦前の「水雷艇」だよ。

 さらに驚愕の数字。
 この計画艦は、なんと、たったの8人で、運用できるという。今日の現役オランダ駆逐艦は230人くらいで動かしている。とんでもない省力化だ。

 兵装だが、これはイスラエル企業のIAIに依存する。
 SAMは、「Barak-ER」ミサイル。レンジが93マイル、対応高度10万フィート。
 これはVLSから打ち出す。

 これらのミサイルは、艦隊を嚮導するフリゲートからのリモコンによっても、発射させることができるという。だから、新計画艦の固有の電子装備は、軽量品でいいわけだ。

 さらに目立った特徴。この小型艇の後部の上甲板上には、特製コンテナが置き並べられる。その特製コンテナからは、IAI社製の「Harop」ロイタリングミュニションが飛び出し、たとえば紅海沿岸のフーシの巣窟を叩けるという。

 「ハロプ」は滞空9時間可能。フーシが無人特攻艇を放ってきたら、そこに突入自爆させることもできる。
 もちろん「ヒューマン・イン・ザ・ループ」のデータ通信も確保されている。

 IAI社はこの新計画艇のために、「対レーダー妨害システム」も用意するという。詳細は公表されていないが、フーシのミサイルやドローンの接近を、非物理的な方法で、阻止してやる。

 新計画艇は、オランダのDamen造船所で起工され、早ければ2026年に1番艦が就役するであろう。

 この新計画艇は、いわば無人軍艦の一歩手前の中間段階の実験艦であり、また、練習艦でもある。
 さらにその次の世代の軍艦は、比較的に大きなサイズなのに、ほぼ「無人」になるであろう。

 ※国際司法裁判所ICJが8月、イスラエルに「ジェノサイド」をやめさせるためのあらゆる措置を呼号したのを承けて日本外務省は、伊藤忠商事とエルビット・システムズとの関係を打ち切らせた(CNN報道)。かたや、おそらくオランダ外務省には、国際機関にもっと要職を得たいなどという欲心が無いので、ICJの顔色を過度に窺うこと無く、IAIと全面提携を推進できる。筋の通った姿勢だ。

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 2024-9-25記事「Russian Shahed Drone with Starlink Terminal Shot Down Over Ukraine」。
   墜落させた「ゲラン2」(=シャヘド136)に、スターリンクのアンテナが搭載されていた。残骸の証拠が確保された。
 9月25日に撃墜したうちの1機だという。

 この映像をテレグラムに投稿した人いわく。どうも解せない。ウクライナで押収したスターリンクの端末を、そのままとりつけたとしても、それはロシア領内では、機能しないはずなので。

 ※露軍の「ZALA 421」偵察無人機が、FPVドローンの空中特攻を避けるために、主翼上面にウクライナのマーキング塗装を施しているのに、騙せずに激突されてしまうビデオがSNSに出ている。ホントにしょうもない奴らだ。

 次。
 ストラテジーペイジ の2024-9-25記事。
  これまでに北鮮は、152ミリ砲弾を、500万発以上、ロシアに送った。

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 Cheng-kun Ma and K. Tristan Tang 記者による2024-9-24記事「The Hidden Significance of China’s Aircraft Carrier Passage Near Japan’s Yonaguni Island」。
    9月18日に中共の空母『遼寧』が、与那国島と西表島の間の海峡を通航した。
  ※本当か? しかし原文の英文は、そうとしか読めない。

 近年、中共海軍は、与那国島と台湾の宜蘭県のあいだにある「与那国海峡」をよく使っている。

 日本の防衛省の統計によると、2018~2023の中共艦艇の過半は宮古海峡を使っていた。
 しかし今年の8-31時点で、中共軍艦が宮古海峡を通る割合は43%に減った。代わりに与那国海峡を通る艦艇が、今年は26.6%である。ちなみに2020年まではゼロだった。

 与那国と台湾の間を艦隊が通れば、陸が近すぎて、敵陣営に機微な電波情報を豊富に与えてしまう。レーダーも通信も。これは、通常の感覚では「損」である。しかしそれを敢えてやっている。理由は、要するに、近未来の「本番」に備えて、艦隊の全員に、「予定戦場」について慣熟させておこうというのだろう。

 また近年、与那国海峡には、中共の水中海底探査測量船の徘徊も著増しつつあり。これも、戦場地形を事前に調べつくしておこうという意思に基づく。

 なかんずく、「芝刈り機パターン」で特定の海面を詳密に測量し尽くそうとしているので、連中が本気であることがわかる。

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 Svetlana Shcherbak 記者による2024-9-24記事「What Happens When the 2S1 Gvozdika Self-Propelled Howitzer Is Drenched with Napalm」。
   2019年、露軍はある実験をした。
 122ミリ自走砲である「2S1」をナパーム攻撃した場合に、車内はどうなるのかを、実測したのだ。

 空気フィルターと強制換気を作動させなかった場合。
 戦闘室内の温度は、3分20秒にして、14度から24度に昇温した。
 操縦席では、16度から38度に昇温した。

 戦闘室内には煙が入ってきて、咳と涙が出てきたという。※兵隊を中に入れて実験したのかよ!

 ガスマスクを装面することで、その後は凌げた。

 ナパームは7分間、燃えていたという。

 もしNBCフィルターを作動させた場合は、1分間で壊れるだろう、という。※強制的に取り入れる外気が157℃くらいもあるため?


露軍は「ZALA 421」型偵察無人機に、後上方警戒監視用のピンホールサイズのCCDカメラを増設してきたことが、最近の墜落機残骸により確認された。

 固定翼の無人機が、後上方から敵のFPVドローンに狙われていると察したなら、衝突直前で「逆宙返り」を打てるように、ワンプッシュの専用の緊急操作ボタンを、当面、地上コントローラーのボックス上に設けるべきだ。無人機なのだからマイナスGなんて考慮する必要はない。何度でも逆宙返りすればいい。もちろん、2年もしたら、この回避行動は、「全自動」で偵察無人機が自律的に実行できるようになる。それがAI時代の技術進化スピードというものだ。

 次。
 Alison Bath 記者による2024-9-24記事「Navy’s ‘digital quarterback’ aircraft plagued by untracked deficiencies, IG finds」。
   げんざい62機が米海軍に納入されている「E-2D」の背負い式円盤アンテナの調子が悪いのだという。トラッキングが設計通りに行かない、と。

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 John Konrad 記者による2024-9-23記事「China’s Navy Deploys Triple Carrier Fleet, Icebreakers, and 400 Joint Ships in Massive Show of Strength」。
    このほどの大演習で中共は、初めて、3隻の「空母」を同時展開してみせた。

 1ヵ月前には、中共は3隻の砕氷船を北極海へ派遣した。これはロシアと合同の「オケアン2024」演習の一環で、中露は400隻以上の軍艦を動員している。

 このほどの演習には『遼寧』『山東』『福建』の3隻の空母が参加。なかでも『福建』は船殻を一から国内で設計し建造した最新艦。

 先週撮影された衛星写真によると、『遼寧』はフィリピン海、『山東』は海南島沖に展開させて、『福建』は上海沖で公試運転した。3艦ともに、複数の駆逐艦、フリゲート、支援艦船を引き連れていた。

 中共は台湾を全周からブロケイドできる態勢をつくりたい。それでまずは、『遼寧』を台湾の東沖まで出してみたわけ。

 中華民国国防部長の顧立雄いわく、ながらく中共海軍には大作戦は無理といわれていた。補給支援体制ができていないので。それにはモノだけでなく、人のスキルも構築されねばならんので道が遠い、と。

 しかし彼らは着実に、補給支援の経験も積みつつある。

 次。
 Svetlana Shcherbak 記者による2024-9-24記事「russia Pulled Sailors Off the Decrepit Admiral Kuznetsov Aircraft Carrier and Sent Them to Battle in Ukraine」。
    8年間も修理中であるロシアの空母『クズネツォフ提督』の乗組員1500名は、このほど配置転換となり、ウクライナの最前線に送り込まれている。

 あたらしい部署は、第1親衛戦車軍の隷下の「“艦隊”機械化大隊」である。陸戦隊だ。

 この事実は、ロシア語のSNSの書き込みを解析して、つきとめられたという。

 次。
 2024-9-24記事「Romania wants to deploy Ukrainian defense plants」。
    ウクライナの国防事業協会は、このほど、ルーマニア国内に、爆薬、無人機、装甲車などの製造拠点を分散展開することで、ルーマニアの軍需企業協会と合意した。

 複数箇所に、工場を建設する。
 Tecuci市には無人機工場を新設したい。その資金は欧州諸国からも援助される。
 無人機はデュアルパーパスなので、軍用だけでなく、農業支援用としても販売展開できる。

 切実に必要なのは、TNT爆薬の製造プラント。ウクライナ国内のその工場は、土地が露軍に占領されてしまっている。

 ルーマニア国内にある、ニトロセルロースの工場も、拡張したい。これは砲弾の発射薬になるもので、この先の需要増は堅い。

 次。
 Seth Robson 記者による2024-9-24記事「Former destroyer captain pitches faster, cheaper solution for defending Guam」。
    いま米政府は2027年までの予定でグァムに20箇所ものSAMサイトを増設しようとしているが、そんな大金の無駄遣いはやめろ。

 元イージス駆逐艦『ホッパー』の艦長で、今は退役しているゲイニー氏その他がフォーラムで提言。

 ようするに、陸軍のTHAADを主軸にするMDプランはカネと時間ばかりかかってダメなのであり、グァムのミサイル防衛は、海軍のイージス改修で確実に適価で対処できるのだと。

 現状、4杯のイージスがグァムに常駐している。新基地なんか造成する必要はない。

 敵がハイパーソニック弾でグァムを襲うとしても、それはイージスで対処できる。対処のための改修は2年半でできるから、2027年の戦争には間に合う。

 ※日本の地ージスの顛末を、後追いしているわけよ。しかしそれよりもグァムの大難問は、海底通信ケーブルを切断されてしまったらどうするかということ。これは台湾と沖縄についても、言えること。


きちがいデモ隊をやむなく轢き殺したなら無罪、という最先端の「州法」が、オクラホマ州で成立した。

 Keith Allen 記者による2024-4-22記事「Oklahoma passes a law that can protect drivers who run over protesters」。
   水曜日にケヴィン・テスィット知事が法案に署名して発効した。

 公道を無法に封鎖しているデモ隊から遁れるために、意図的でなく人を轢いてしまっても、そのドライバーを罪には問わない。

 この州法案は、州議会の共和党が提出していた。

 新法はまた、公道を勝手に封鎖した者を、禁錮1年以下、罰金5000ドル以下の罰に処すことにした。公衆に迷惑をかけるような抗議活動は一切忍容しない。

 もし、こうした「暴徒」どもが道を塞いでいて、ドライバーが「じぶんは今、危険な状態にある!」と思ってパニックになり、アクセル全開で何人か轢き殺してその場を突破しても、それが「理由ある思い込み」であったと本人が主張するなら、オクラホマ州は、それを罪には問わぬ。

 ※さいきん通りすがって、感心したのが、倶知安市街の中心を縦貫する国道からの眺め(都市風景)。快晴だったせいか、なんか、西部劇みたいなんですよね。道の広さと、人と車の少なさと、競うが如く立ち並ぶFC店商業ビルのほどほどの軒高が構成するスカイラインの、絶妙なプロポーションのパース。ああ、写真に撮っておけばよかった……。この街の再開発を指導した人、誰だか知りませんが、あなたは偉い(サムアップ)。

 次。
 2024-9-23記事「Japan to install APS and 30 mm guns on Type 10 tanks to counter UAVs」。
   陸自は「10年式戦車」にアクティヴ防禦システムを増設しようとしていて、コングスベルグの「RS6」(30ミリ機関砲で飛来するミサイルを迎撃)をテストする予定だという。

 ※もう有人戦車なんかの時代じゃないということがここ2年ですっかり分かったのに、大きな組織は、いったんモーメントがつくと、止まりはしない。ウクライナの戦場で、戦車が、自車を狙った対戦車弾を、自動であれ手動であれ、空中ではたき落とせた例が、ひとつでもありますかい?

 次。
 Mike Ball 記者による2024-9-20記事「Innovative Pulsejet Engines for UAVs」。
   灯油のみならずガソリンやアルコールでも飛んでくれる、いまどき珍しい大量生産向きのシンプル・エンジン。それが「Wave Engine」社の最新パルスジェットだ。

 さいきんのはU字管状なので、どういう機構なのか仔細が知りたかったが、メーカーのHPに解説が出た。

 このU字管は、飛行機の背中に背負わせる。U字管の屈曲部が機首側になるように、横に寝かせて。
 そのさい、短い管が上になり、長い管が下になる。
 燃焼は、短い管の、屈曲部の後方の、燃焼室(少し太い筒)内で起きる。
 この爆燃膨張ガスは、上の管の排気口からも、下の管の排気口からも、噴出する。
 直後に吸気の工程が来るのだが、なんと、上下ともに、ケツの方から、すなわち排気口から、空気を吸い込む。これは、爆燃直後のマイナス気圧によって、自然に吸い込まれるという。
 これで、1サイクルである。あとは、延々、これを繰り返す。
 だから、単気筒2サイクルエンジンのバイクのように、うるさい。

 おそらく、短い管を機体から遠くへ離してとりつけているのは、その管が、ものすごい高熱になるからだ。特に燃焼室のすぐ前の部分。写真で見ると、赤熱して、金属チューブが透明になりかかっている。

 このエンジンで、グロス200ポンドの無人機を滑走離陸させ、また巡航させる。

 スラストは236ニュートン。

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 ストラテジーペイジ の2024-9-23記事。
   ことし7月、米海軍はSINKEXで、2隻の元・揚陸艦(廃艦)をさまざまな実弾の標的にして撃沈した。

 SINKEXは毎年やるイベントではない。前回は2023、その前は2021、そのまえは2019、そのまえは2017、そのまえは2015だった。この間に計8隻を沈めている。

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 ジェーンの2024-9-23記事「Japan seeks new batch of T-5 trainers」。
   富士重工は、海自用の、ターボプロップの初等練習機「T-5」を追加受注した。30機。

 海自は現況で同型機を30機、運用中である。T-5は、1988年から調達が始っている。ファースト・バッチは、もう寿命なのでは引退させねばならぬ。その更新分。セカンド・バッチは2027年まで飛ばす。

 こんど調達される新品は、2024から2034まで飛ばす。

 T-5のエンジンはロールズロイスの350馬力ターボプロップ「250-B17D」。MTOWは1805kg。速力193ノット、レンジ510海里。


固定翼の偵察UAVの主翼に、インターセプターの無人機が後上方から衝突しても、相手が墜落するとは限らない。その証拠ビデオが出た。

 炸薬なしの攻撃だから、当てどころが大事になる。やはり、プロペラを狙う必要があるのだ。このプロペラを自然に保護できるような、全体のレイアウトを考えることが、これからのデザイナーには求められる。

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 Howard Altman 記者による2024-9-20記事「How EA-18G Growler’s Next Generation Jammer Actually Works And The Future Of Offensive Electronic Warfare」。
   レイセオンが開発した、グラウラーの翼下に吊るす、大型のジャマーポッド。すごい。
 前向きと後ろ向きに、AESAレーダーが2基、内臓されていて、そこから妨害電波を出す。

 つまり、ふつうの戦闘機や攻撃機は、自機の前方へしかスポットのジャミングはかけられないが、グラウラーは、反転して遠ざかりつつ、後方へ向けて、ピンポイントの強力なジャミングを継続できるのだ。

 味方の侵攻攻撃機のジャマーは、1種類の敵レーダーに対処するのがせいぜいだが、レイセオンのポッドは、同時に、複数種類の敵の電波も妨害できてしまう。

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 Boyko Nikolov 記者による2024-9-22記事「Russian RS-28 ICBM explodes, leaving a crater and destroying the range」。
    ロシアは威嚇宣伝のためにICBMの「RS-28 サルマト」を21日に発射しようとしたのだが、サイロの中で大爆発を起してしまった。

 ※雑報によれば、民間衛星が撮影したそのクレーターは半径100m以上だという。

 専門家いわく、サルマトはこれまで3回、試射に失敗していて、これで4度目だと。
 ちなみに2022-4-20の試射は、うまくいったそうだ。

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 The Maritime Executive の2024-9-21記事「Denmark Sets Restrictions for Transit of Ammonium Nitrate Laden Vessel」。
    デンマーク政府は、同国が領有し管制しているバルト海の入り口海峡に、ロシアの硝酸アンモニウム肥料を積んだ船舶が通航することを、故障修理が必要からだろうと何だろうと、禁じたい。
 港湾爆破テロに使われる危険が、大きいため。

 貨物船に積載した2万トンの硝酸アンモニウムが轟爆すれば、その威力は、2020ベイルート爆発の7倍だという。

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 Defense Express の2024-9-22記事「AGM-154 JSOW Can Turn Into Cruise Missile: This Might Be Washington’s Plan to Avoid Escalation and Whatnot」。
    滑空爆弾である「AGM-154 JSOW」に、ミニ・ジェット・エンジンをとりつけたものなら、ウクライナに援助しても過剰エスカレーションにはならないだろう、と、空想屋が語り散らしている。もちろんルーモアの段階。

 米政府が用立てることに決めた3億2500万ドルの援助パッケージの中には、JSOWが含まれていると観測されている。

 メーカーのレイセオン社は、2000年代のなかばに、このJSOWに標的機用のミニエンジンをとりつけて水平飛距離を延ばす「JSOW-ER」を構想した。プラット&ウィットニー製の「TJ-150」というミニ・ターボジェット(標的機用に開発された)をとりつければ、単価35万ドルで、レンジ550kmの低速「巡航ミサイル」ができるのだ。テスト飛行は2009年に成功している。

 しかしその間にロックマートのJASSMが割り込んできて、限られた予算の奪い合いとなって、空軍はJSOWファミリーの調達を打ち切った。
 海軍も2022年には、JSOW-ERを捨ててJASSM-ERを選んだ。後者は、900kmのレンジが期待できるので。

 というわけで、じつは「JSOW-ER」は、これまで、いちども、マスプロされたことはない。
 しかし、設計図はしっかり存在する。またTJ-150は、3Dプリントできることも実証されている。

 ※私の想像だが、英国内の誰かが、コバートで、標的機用の西側の何か適当なターボエンジンを、ウクライナ国内で量産できるように協力しているところなのだと思う。その先行実証実験がすでに行なわれつつあり、いきなり、露軍の大弾薬貯蔵所を、吹き飛ばしているところなのではないか? ロシア相手の巡航ミサイルは、亜音速で飛ぶ必要はないが、時速100kmでも困る。400~600km/時くらいで飛んで欲しい。それで長距離を狙うとしたら、最適解は、ターゲットドローン用の、消耗品的使用が前提で安価な、ミニミニターボジェットということになるのだろう。

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 2024-9-22記事「Lockheed Martin Unveils New AGM-158XR Air-launched Cruise Missile with Extended Capabilities」。
   DCで、航空宇宙カンファレンスが開かれ、そこでロックマートが、最新型の長距離空対地ミサイルについて公開した。「AGM-158XR」といい、既存のJASSM(対地)とLRASM(対艦)のファミリーだが、その先端をきりひらく。

 非公式ながら、レンジは1500kmに近いらしい。

 JASSMは、空軍のB-1Bやストライクイーグルからも発射できるし、海軍の新旧のF-18からも発射できる。

 LRASMは、空対地の対艦ミサイルだが、米海軍はすでに、水上艦のVLS(マーク41)からもこのミサイルを発射できることをデモンストレーションした。

 そして最新のAGM-158XRは、「F-35」へのフィットを特に考えいてるようだ。
 ロックマートはすでにその研究を自社資金で進めているが、まもなくDoDからも開発補助予算が注入される見込み。

 最初期の「AGM-158」は2018-4に実戦デビュー。シリア空爆に使われた。

 その後、オーストラリア、フィンランド、ポーランド軍が、このミサイルを採用。
 なかでもポーランド空軍は、JASSMを「F-16」の「ブロック52+」に搭載する。


福田和也さんの訃報に接して

 96年に私の実父が飲酒に由来します多臓器不全で死んだとき福田さんから郵便でご香典を頂戴していて、不調法にもそのお返しをまったくしていないという迂闊さに今更に気付きました。己れの不敏に只猛省するばかりです。ご冥福を祈り上げます。

 このブログを今読んでいる貴男がもしも40歳以上ならば、63歳の小生の実体験に基づく、以下の忠言をストレートに聞いて欲しい。福田さんのご厚誼に生前酬いることのできなかった小生として、これが、罪ほろぼしのつもり。

 人間のもともとの設計寿命は40年にすぎないと考えられています。原始人の骨から見て。

 近代社会の衛生と医療の恩恵をこうむる現代人はもっと長生きします。が、そこには無理が潜んでいます。
 誰でも、40歳を過ぎたなら、飛行機が飛行中にとつぜんエンジンの調子がおかしくなるような事象に確実に見舞われます。それは必然なのです。

 その事象を「墜落」につなげないための方法は、わずかな兆候に敏感になること。高度に意識的になり、じぶんの内臓や筋骨や歯茎が弱っていく「サイン」をじぶんで察知し、その都度、墜落を食い止める方向に、じぶんの生活態度をがらりと改訂し続けることです。

 他者をあげつらうだけが批評精神でしょうか。まずじぶんの身体内からの愁訴を聞けているかを自問してください。サインは常に発せられています。「聞こう」という態度があれば、内臓の声だって聞こえて来ます。

 その「声」に応える改訂作業は、一回だけではおわりはしないのだと、もう肚を括りましょう。人間の老化は、緩徐ながらも連続不断の変化です。だから、それに対処するための諸改革も、無限回数、必要になるのです。

 成長過程の若いときと違い、老人が老化の進展に無意識でいることは、ゆるされません。じぶんにとっても、周囲の人に対しても、危険になるからです。

 常時、自己最近の心身と対話をしながら、繰り返し何回でも生活の細部を見直し、修正案を編み出して実践もするという営為を、これから意識的に、終生、続けましょう。自己流のトレーニング・メニューも、これからは頻繁に、見直し改訂が必要ですよ。

 ここで、どうして私にそんなことを語る資格があると思うかをご説明いたしましょう。

 数ヵ月前、左肩に不審な痛みを覚えた私は、たまたま録画視聴したNHKの健康番組で、心疾患が肩の痛みを伴うことがあると解説していたのですっかり泡を喰い、『とうとう心臓病で死ぬのか……』と観念しながら近医を受診して、血液と内臓とを調べてもらったのです。
 その結果……私はトシの割に、もっかのところはすこぶる健康体であるとのお診立てを、図らずも戴きました次第でございます。

 これはしかし、何の注意も努力もせず獲得できたコンディションとはちがいます。

 じつは2年ほど前、中高年者対象の「特定健康診査」の「数値」に、ちっとも改善されない項目が複数あるのが気にかかり、こいつをなんとかしてやるぞと決意いたしまして、生活習慣を大胆に大胆に修正を重ねておりました。その試行の積み重ねが、2年にして好い結果として出てくれたようだ、と思っています。
 最新の数値は、すべて「正常」の範囲内。63歳にして、体重も高校生時代と同じに戻りました(身長はとうじより2センチ縮んでおります。これは、戻りません)。

 さるがゆえに、私がこれから語る因果のこじつけに正しくない推論が含まれていたとしても、なんらかの、皆さんの参考には、なるやもしれません。

 うんと若い人が楽器やスポーツを習いますと、毎日、「昨日はできなかったことが、今日はできる」という体験をするそうですね。しかも、その変化に、若い人は、まったく無自覚であっても構いません。なぜなら、そのことで、自分も周囲も、何の不都合もないんですから。そこが、青少年の特権です。

 人生の悲しい現実ですが、それとは逆の変化が、初老のピアノの先生や、球技コーチの心身には、起きるでしょう。「昨日までできていたことが、今日はできなくなった」というショッキングな体験のシリーズを、ある日から、スタートすることになるんです。

 おそろしいことに、この老人性劣化は、一回きりの事象ではないんです。断続的に、死ぬまで続いて行く変化なのです。しかし、初老の自分が、それを受け入れ、意識し、できるだけ分析し、改善法を自分で考えて、身体の所与条件に生活全般をアジャストして行ったなら、自身や周囲に無用なダメージは及ぼさず、頭も最低限シャープに保つことぐらいは、できるでしょう。

 プロ競技選手でもない凡夫のわれわれは、40歳を過ぎるや、いずれ、30代式の「やや無理な生活」に、身体――殊に内臓――が、悲鳴を上げるようになるでしょう。この肉体の衰弱は徐々に、しかし確実に、進行します。

 人間の設計寿命は40年なので、40歳までは、まったく限度を忘れて暴飲暴食していても、内臓はがんばって耐えてくれたのでしょう。しかし40歳を過ぎますと、次第に内臓は、がんばろうとしてもがんばれなくなる。この老人性の変化に、わたしたちおっさんは、意識的でなくては、まことに危うい。

 朝、起きたときに、なんとなく肝臓のあたりが痛む――といった自覚をしたなら、その日から、もう生活を変えましょう。

 私も40代半ばでこの自覚があって、青ざめたものです。もし私が肝炎を発症したり成人病にでも罹ってしまったなら、その先、子どもの養育費は誰が稼ぐんだという、世知辛い懸念が、貯金ほぼゼロのフリーランスのライターには、とても切実でした。
 それで、私は、まず「独酌」を止め、その後、さらに、外出先の会合等の場合でも、よほど重要な席でないかぎりはアルコールを口にせぬことに勝手に決めました。

 多年の習慣のそのような変更が、はたしてじぶんには断行できるものだろうかと、はじめの数年は、信念はおぼつかないままでしたが、ついに、それはできる、と知る日が来ました。10年、15年も、時間をかけて、逐次に生活改訂を進めれば、心身は、それに段階的に慣れてくれるのです。
 酒を流し込まれなくなったことを悦んでいる内臓器官の、声なき歓喜の声までが聞こえるようになって、それが、ますますあなたの励みになるでしょう。

 酒でも飲まないではやっていられようか――という時節がわたくしにも過去に何度もありますので、精神の危機を乗り越える扶けの麻酔薬としてのアルコールの効能を小生は斥けないのであります。しかしアルコールの陶酔作用は、酒に慣れるにともなって逓減してしまう。昼間っから泥酔しても精神があまり楽になってない人は、20代前半から数十年をかけて自己訓練した結果、そんな窮境に至ってしまったのです。さいわい、同じくらいの時間をかければ、戻り道は、あります。

 おそらく未来の改善された社会では、飲酒がゆるされる下限の年齢を政府が法令で一律に定めているのとは独立に、飲酒が安全である上限の年齢を、AIが個別に示唆してくれるでしょう。しかしわたしたちは、コンピュータから「指導」される前に、やったほうが善いにきまっていることを、すすんで、意思として、さっさと実行しましょう。
 さもないと、AIが人間に「酔生夢死」の一生を準備してくれるようになる、さらなる先のディストピアに、あなたの精神はとうてい立ち向かい難いでしょう。

 60歳以降に段階的に挑んだのが、「減量」です。できるだけ手短に説明しますと、段階的に「早朝と午前」の2回の食事の後は、翌日に起床するまで、ものを食べないようにしました。すると、翌「早朝」はとくに、内臓の休養状態が万全になっていることが、体感できるようになりました。これはすばらしい体験です。皆さんに、このような老耄まるだしの文章で教えたくてたまらないほどに。

 多くの人は「晩飯を抜くなんて不可能」「まして昼飯も抜くなんてありえない」と思われましょう。
 あなたが、自宅警備員ならば、それはちっともむずかしくありません。
 2ヵ月くらいで、徐々に、次のような新習慣にシフト可能なのです。

 午後にあなたは、コンビニ弁当を好きなだけ買っていい。ただし、それは冷蔵庫に入れなくてはいけません。翌朝の起床後にそれを開封する自分を想像しながら、その晩は水でも飲んで就寝します。そして翌朝、あなたは気付くでしょう。あなたは、不思議にも空腹を感じてはおらず、昨日購入したお気に入りのコンビニ弁当を冷蔵庫から出して一気に平らげようとしても、昨日空想していたほどには「美味い」とも感じないのです。

 この段階に達したら、毎日、体重計に注意をしてください。推奨健康体重の下限値を下回ってさらに減量の傾向が続いてしまうおそれがあるのです。何をどのくらい食べたら、じぶんの次の夜の体重は、ちょっと回復するのか、それは、各人がじぶんで、把握するしかありません。歳とともに、最適メニューの按配が変化するはずです。だから、日々、実験なのです。

 そもそも40歳を過ぎると、「食べ物」が内臓の負担になって行きます。老いて衰えはじめた内臓が、消化の仕事のあとの疲れを回復するのに、18歳の頃の何倍も、休憩時間を欲するようになるのです。なかんずく午後の喫食は、内臓にとっての大迷惑。夜のうちに疲労を回復できるいとまが、現代中高年者の内臓には、ほとんど無いでしょう。

 ブラック企業の労働者は、週に1日も実質の休みを与えられません。現代のタコ部屋。それと同じ境遇に、じぶんの内臓を、あなたが縛りつけ、しばき立てている365日の悪癖に、早く気付きましょう。あなたは、30代のときと同じ食習慣を漫然と延長していることによって、しらずしらずのうちに、いつのまにかブラック企業の社長になってしまったのです。

 ブラック企業の従業員は、離職や失踪によって、会社との関係を断とうとするでしょう。あなたの内臓は、あなたから逃げられませんが、とつぜん自壊することにより、ブラック経営者であるあなたに、一矢報います。
 社員から無理心中テロを蒙らぬうちに、食習慣を改訂するのが、あなたの身の為です。社員をたっぷり休ませてやることが、貴男を生き延びさせるでしょう。

 次。
 Laila Bassam and Maya Gebeily 記者による2024-9-20記事「Exclusive: Hezbollah handed out pagers hours before blasts – even after checks」。
    ヒズボラが、そのメンバーに、「ゴールドアポロ」ブランドのポケベルを配布したのは、爆発の数時間前であったという。あたらしいポケベルが、月曜日に配られ、それが、翌火曜日に一斉に爆発した。※爆発は現地の午後の3時半だったそうです。

 とうぜんながら、ヒズボラは、その機械の中身に不審な「仕掛け」がないかを、事前に、蓋を開けてチェックしていた。
 それでも、それらは、爆発したのである。

 続いて水曜日に、こんどはトランシーバーが一斉爆発した。
 こちらは、トランシーバー内の電池に、PETN(ペンスリット)爆薬が結線されていたという。

 2022年いらい、ヒズボラはじぶんたち用のポケベルを、堂々と空港からレバノン国内へ持ち込んでいたという。

 ※ウィキによるとペンスリットは導爆線に使われる爆薬だそうだから、導爆線の切れ端そのものが用いられたのか? ちなみに猛度はTNTの1.66倍だという。それにしても硝酸系だから、空港の探知犬ならば、嗅ぎつけるんじゃないのか?

 今年、ヒズボラは、5000個のポケベルをまとめて購入したそうである。

 トランシーバーに仕込まれた爆薬の量は、ポケベルのものよりも多量。だから殺傷力が高かった。

 次。
 Defense Express の2024-9-21記事「russians Claim to Have Shot Down New Ukrainian Palianytsia “Rocket Drone”, Presenting Photos As Proof」。
    ウクライナ軍が最近飛ばしている「有翼ロケット弾」形の無人機のエンジンは、英国「QinetiQ」社製の「Banshee Jet 80」という小さいターボジェットではないかという。

 もともとそれは、ターゲット・ドローン用のエンジン。搭載したターゲットドローンは650km/時のスピードを出せる。

 このエンジンを2基とりつけた自爆無人機は、弾頭重量100kg、単発タイプは弾頭重量20kgほど。
 レンジは400~700kmになるという。飛翔体はカーボンファイバー製。

 次。
 Kapil Kajal 記者による2024-9-20記事「Radioactive Cesium-137 found near Russia, raising fears of Oppenheimer-like nuclear test」。
   ノルウェーの放射能監視機関DSAは、ロシア国境にて大気中の「セシウム137」の濃度上昇を探知した。その日付は、9月9日と9月12日。


ウクライナ政府は、公務員や軍人がSNSのテレグラムを使うことを禁ずる方針。ユーザーがブリーチされていないつもりでも、ロシアが一枚上手だから。

 ロイターの2024-9-20記事「Batteries of Lebanon walkie-talkies contained PETN explosive – Lebanese source」。
   レバノン・ソースによると、トランシーバーに仕込まれていた爆薬は「PETN」だったと。

 レバノン・ソースによると、通信機器から、電池部分だけ取り外しておいたところ、その電池が、勝手に爆発したという報告があったそうだ。

 ※これは詳報が待たれるが、重要情報だ。おそらくは、イスラエル機関は、市販のリチウム電池そっくりに見える、完結した時限爆弾(兼・いちおうの給電機能もある)を作って、正規部品の電池とすりかえた。その上で、その轟爆予定時刻にあわせて、敵がポケベルを手にとるように、メッセージ信号を送信したのだ。

 レバノンの警察は、数ヵ月前に、新品のポケベルの中に「3グラム以下」の爆薬が隠されているのを発見していたという。
 ※えっへん。私の見立てが正しかったでしょう。多くのマスコミが20グラム以上と報じていた。あの動画を見て、20グラムもあったわけはないと、ただちに分からないようでは、困る。

 ※それと、「ボールベアリング」というのも、ガセでしょう? そんなものを入れたら重さが明らかに変わってしまう。持ち主から不審に思われるに決まっているではないか。コラテラルダメジを意図的に増やそうとするのはヘイト犯罪者。イスラエルの機関はそんなヘイトで動いているアマチュアじゃないよ。

 ※よくわからないこと。ポケベル爆発の瞬間だとされる、果物市場の監視カメラ動画。なんで未明の3時半に、そんな商店が営業していて、しかも客も仰山おるんや? 魚河岸か?

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 The Maritime Executive の2024-9-19記事「Mystery as Cargo Ship Laden with Ammonium Nitrate is Now Being Towed」。
  おそるべし。
 ベイルートで2020に硝酸アンモニウム肥料サイロが核兵器級の大爆発を起しているが、同じ肥料を2万トンも積載した謎のバルクキャリア貨物船が、リトアニアの港湾爆破を狙った。いま、リトアニアから入港を拒否されているところ。まだ、近くをウロウロしているらしい。

 なにしろ硝酸アンモニウムを積み込んだところがロシア。船のオーナーはシリア人。怪しすぎる。最終仕向け地はカナリア諸島だと。

 このフネ『Ruby』号(3万7000dwt)は、嵐を避けるために避泊させてくれと言って来たのだが、木曜日にAISを自分で切ったので、これはもうテロ自爆攻撃だと確信された。

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 Maya Mehrara AND John Feng 記者による2024-9-19記事「US Global Hawk Spy Drone Suffers ‘Problems’ Amid Russian Jamming」。
   エストニアのあたりで飛行していた米軍のグロホに対するロシアのEWが有効であったという。8月29日から30日にかけて。エストニア国防省の発表。

 そのあと「RQ-4 グローバルホーク」はイタリアのシゴネラ基地まで戻って着陸した。

 米軍の無人機が、偵察任務中に、地上コントローラーとのデータリンクを遮断されたときは、「7400」というナンバーを含むコード信号を送信し続ける。それで、事態が分かる。

 ※これはロシアが、衛星経由通信を妨害できたことを意味する。どうやって?

 このグロホは、レニングラード戦区を、集中的に監視していた。

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 Defense Express の2024-9-15記事「What’s the U.S.-Provided Data So Essential For Unrestricted Storm Shadow Strikes on russia」。
   巡航ミサイルに搭載する、地形照合ナビゲーションには、2種ある。
 ひとつはTERCOMで、飛びながら、電波高度計で地面の凸凹を承知する。
 もうひとつはDSMAC=デジタル・風景・マッチング・エリア・相関で、これはビデオセンサーの俯瞰画像をAIが鑑別する。

 ストームシャドウは、TERCOMを使っているらしい。ただし最終突入局面では、センサーが捉えたサーマルイメージを、事前にストアしてある標的画像データと照合して、確信犯的に突っ込んでいく。

 TERCOMが機能するかどうかは、陸上地形のごく詳細で精密な標高Mapがあるかどうかにかかっている。これを提供できるのは、じつは、米軍だけ。英仏は、最高グレードのデータをもっていない。だから、米軍がMapデータの使用を許可しないと、英仏製の巡航ミサイルも、ロシア領内の標的に対して、存分に威力を発揮できないわけだ。

 ※対支有事用の「レプリケーター」自爆無人機を洋上へ放つ場合、とりあえず尖閣と台湾の「海岸線」を画像イメージとして概略認識してくれればいい。だから内蔵しなければならない画像のMapデータは、小さいもので済む。途中誘導は、天測航法でいい。天測航法は、昼夜かんけいないだけでなく、曇天でも、あるていど機能するくらいに、今日のセンサーは良くなっているのだ。しかもその機能を「ワンチップ」に収められるくらいに、ソフトウェアも進歩してきている。対艦船の終末誘導は「マシン・ビジョン」を使える。このAIも、もうじき「ワンチップ」に収まる。天測航法は中共の大学生が早くから着目していたから、日本はぼやぼやしていてはダメだ。それにつけてもロランやオメガやデッカを廃止した浅慮が悔やまれる。

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 Dialogue Earth 記者による2024-9-19記事「Light is the Next Ocean Pollutant of Concern」。
   近年、漁船の照明光が強すぎて、昼の光を避ける性質のプランクトンが、夜間にも海面まで上がってこなくなり、このままでは、海の生態系にヤバい影響があるぞ、というご警告。

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 Sofiia Syngaivska 記者による2024-9-20記事「France Completes Training of Ukrainian Pilots on the Alpha Jets, Why Is It Important」。
   2024-3からフランス空軍では、数名のウクライナ人に、「アルファジェット」練習機の操縦を教えていた。その第一期生の教程が、修了した。

 ※アルファジェットや空自の「T-4」と操縦の「難易度」を同等にして、任務機能としては「滑空爆弾投射」に特化した専用設計の、安価で大量生産できる、武人の蛮用にも耐えてくれる、単機能の「対地攻撃機」を、西側のどこかの国が量産して、ウクライナや、将来の台湾に、即座にくれてやれるように、準備をしておく必要がある。F-16のようなものを欲しがる小学生を相手にしていてはダメだ。英語のできない高校生でも、愛国心さえあれば運用できるくらいに、簡単にしてやるのだ。それが、未来のシチュエーションにはふさわしいのだ。これは前にも提案したが、とても重要だから、再度、書いておく。トス爆撃直前の急上昇用には「RATO/JATO」を、使ったらいい。ところで、RATOが使用後に機体から自動剥離するメカニズムについてご存知の方、こっそりとメールで教えてください。ネットで調べても、よくわからん。


レバノン政府は木曜日から、トランシーバーやポケベルを、ベイルート空港発の民航機内に持ち込むことを禁止した。

 ロイターによると、これらの製品を、航空便荷物として送ることも禁止される。

 ※ある英文報道のイラストはこう説明しているようだ。ページャーの内臓電池の隣に細かいボールベアリングを詰め、さらに、20グラムの爆薬を仕込む。これらはページャーの組み立て工程の途中で細工した。9-17の深夜未明の午前3時半、「ERROR」という文字がページャーに表示されるとともに、着信を知らせるバイブレーションが起きる。ページャーの携帯者が、このバイブを止めるためにキャンセルボタンを押す。キャンセルボタンは四角いポケベルの右下にあるので、右手の親指で押すのが自然である。すると爆発が起きる――。そんな仕様だった、と。しかし別報道では、爆発は時限式で、組み立て時にタイミングが決められていたとしている。証拠ビデオのひとつは、ポケベルを手に取る前に爆発しているようにも見える。

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 Reuters の2024-9-18記事「What is Israel’s secretive cyber warfare unit 8200?」
   イスラエルには「8200部隊」と称されているサイバー戦の機関があって、このたびの時限爆発ページャーは、そこが製作を指揮したと疑われる。

 「8200部隊」は、米国のNSAと同じ仕事をする機関だという。表向きはイスラエルの国防省の内局。
 もとをたどれば、1948年に組織された、暗号解読班であった。

 2005年にイランの核濃縮工場にマルウェアの「Stuxnet」を送り込んだ工作、2017年にレバノンの国営電話会社の「Ogero」をサイバーアタックした工作、2018にISが豪州→UAEの民航機を攻撃しようとしたのを阻止した作戦なども、「8200部隊」が暗躍したという。

 「8200」機関の長が昨年、語っている。ハマスを見張るのに「AI」を活用していると。ただし2023-10-7の失態は覆い難く、機関の長(前任)は辞任している。

 「8200」機関員は、十代後半から二十代前半の、ITが得意であることを現に示しつつある人材が、一本釣りでリクルートされるという。大卒ではない、現役高校生でも、いっこうに構わない。IT企業にすでに就職している者は、特に高く評価される。というのは、サイバー作戦は、ハイテク系零細スタートアップ企業内の雰囲気とよく似た、少数精鋭者の創意の結集が求められる世界なので。

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 Jon Harper 記者による2024-9-18記事「Navy CNO unveils ‘Project 33’ with a heavy emphasis on robotic systems, information dominance」。
   米海軍作戦部長のリサ・フランチェッティ提督が水曜日に公表。「プロジェクト33」と称し、2027年までに太平洋艦隊をロボット化し、中共との戦争に遺憾なきを期す。

 この上位概念として「レプリケーター」イニシアチブがあるが、そちらはペンタゴンとしての指針。