T-14はどうしたんだ、という声に応えてロシア軍は11-20にビデオを公開した。

 タタールスタンの首府、カザン市にある訓練場で、T-14が泥道を走行しているフッテージだ。
 何の解説コメントも付いていない。

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 Roman Badanin and Mikhail Rubin 記者による2022-11-7記事「Who Is Putin? The Long And Subtle Manipulation Of A Public Biography」。
   2000年にプーチンがエリツィンの後継とわかったあと、英語のオフィシャル紹介本として『First Person』が出版された。その中に妻のリュドゥミラの証言。通りに立っていたらまったく誰も気が付かない服装。そして自身について語るのが好きな男だった、と。自己愛者なのだ。

 この『ファーストパースン』は、その後、ちょくちょく内容が書き変えられ続けてきた。その流れを点検すると、プーチンが何を不都合と考えているかがよくわかる。

 そして現在、『ファーストパースン』は、クレムリンのウェブサイトから消去されてしまっている。

 消去されたのは、2016年の《パナマ文書》のブームの直後であった。

 『ファーストパーソン』の直後、Blotsky という無名の作者がプーチン夫妻へのインタビューに成功し、『Vladimir Putin: A Life Story』を2001年に出版し、すぐに続いて『Vladimir Putin: The Road to Power』を続巻として刊行している。

 げんざい、このブロツキーの本は、電子版では存在しなくなっている。誰か紙の古書を所有している個人から買い取るしかない状態。つまりは、プーチンにとっては気に喰わない紹介が含まれている。

 ある時点でプーチンと最初の妻の関係は終った。2003年に、プーチンの秘書であったスヴェトラナ・クリヴォノギュが、プーチンの私生児を出産。エリザヴェータと名づけられた。

 プーチンは妻が子供と買い物袋を両手に抱えて毎日三回、アパートの入り口から6階まで歩いて登るのを、決して手伝うことはなかった。主婦はなんでもひとりでやるものだというのが彼の持する原則であった。

 2008の春、プーチンは4年間、名目の政府首班の地位をメドヴェジェフに明け渡す。そして2008-4-12、プーチンがこれから離婚し、ただちに体操選手のアリナ・カバエワと再婚する――という報道が出た。

 数日後、この話題についてロシアのマスコミは一切、触れることを許されなくなった。

 ドイツ人ジャーナリストの Irene Pietsch が、離婚された妻にインタビューし、プーチンの娘たちの写真も載せた『Fragile Friendships』は、ロシア語版1万5000部はすぐに売り切れ、その後、紙でも電子版でもロシア国内では手に入らない。
 ドイツ語版は、ロシア国外で誰でも買えるが。

 プーチンが発禁にしている書籍はすべて、プーチンが平凡な男であると暴いている。それがプーチンには気に食わない。特別な男として周囲から見られたいのだ。

 2018年にアンドレイ・コンドラショフがプーチンを紹介するテレビ番組の放映を許された。
 この中でプーチンのサンクトペテルスブルグのアパート時代の思い出が語られる。階段でネズミを追いかけたら、最後にそのネズミはこっちに飛びかかって反撃してきた。人を追い詰めれば同じことになる、と語っている。この話は、何度してもいいらしい。プーチンお気に入りの義太夫節。

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 SNSに、英国がウクライナ軍に供与した「ブリムストーン2」の発射試験風景が出ている。
 どこからみても商用車の、白塗りな小型トラック。後部荷台は、平板なパネル/幌で囲ってあるように見えるしかし、仔細に見ると、左側のサイドパネルが「側アオリ」+幌 となっていて、「側アオリ」を倒し、幌を巻き上げれば、即、車体の左側面からミサイルを斜め上方へつるべ射ちしてしまうことが可能。

 発射中も、荷台天板とリアドア(または 後アオリ+幌)は、不変である。そこは、少しも動かす必要がない。

 これは上空のUAVの眼をまったく惹かずにATGMを前進展開させるための、車両デザイン上の緊要な留意ポイントで、英軍の他に、ここに気付けている国軍は、イスラエルしかない。


無人艇による機雷敷設はまだか?

 H I Sutton 記者による2022-11-18記事「Ukraine’s Maritime Drone Strikes Again: Reports Indicate Attack On Novorossiysk」。
   こんどはクリミア半島ではなく、クラスノダール市やソチ市に近いノヴォロシースク軍港を無人特攻艇が襲った模様。オデッサからの距離は2倍もある。

 黒海のロシア艦艇にとってもはや安全な場所はどこにもないという証明。

 ※直線で計ってもウクライナ支配海岸からの距離は600kmくらいあるだろう。これを日本周辺にあてはめると、山陰海岸から無人爆装艇を放って北鮮の元山港を襲撃させたようなもの。

 戦争初盤で黒海を支配しているかに見えた露艦隊は、10-29の爆装ボート攻撃に怯み、めぼしい艦艇をセバストポリからノボロシスクまで後退させていた。そこも安全ではなくなった。

 ノヴォロシスク軍港には石油の輸出ターミナルがある。オデーサからは420海里=675kmだ。

 爆発の景況を示すビデオは11-18にSNSに初投稿されている。
 攻撃は現地の18日夜に実行された。

 今回の攻撃は、戦果が小さかったとしても、ロシアの戦争指導部には深刻なショックを与えたはずだ。
 というのも、外貨稼ぎの柱である、原油を輸出できなくなってしまう。

 また、キロ級潜水艦の居場所が、なくなってしまう。9月にセバストポリからノボロシスクに後退したばかりなのに。

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 ストラテジーペイジの2022-11-20記事。
    これまで外国がウクライナに援助した金品、総額で300億ドルを超えるだろう。その9割は米国が醵出している。

 ※1954年末に編纂され、米陸軍が印行し、今でも米陸軍士官学校生徒の基本参考書になっている『Global logistics and strategy : 1940-1943』というとんでもない分厚い資料があるのだが、ありがたいことに「openlibrary.org」というところにアクセスすればPDFで無料ダウンロードできてしまう。ここに対ソのレンドリースの数字や教訓がいろいろ書かれている。ペルシャ湾の、北上する鉄道端末がある港に、リバティ船(量産型輸送船で自前のクレーンがついている)で物資を届けるとき、おそらく揚陸作業の機械力が足りないことがいちばんの渋滞原因になるだろうと、米軍は事前に予想した。が、それは違っていた。最大の障壁は、揚陸した荷物を埠頭接続地で一時的に滞積させておく「インランド・クリアランス」が狭くて足りなくなることだった。この山なす滞貨を捌くには、おびただしいトラック運転手のマンパワーが必要だった。その運転手の軍団を引き連れてくるべきであった――というのが猛反省。英軍が支配していたイラクでアラブ人を俄か運転手に仕立てるトレーニングは可能だったのだ。

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 Boyko Nikolov 記者による2022-11-20記事「Germany’s planning error keeps Ukrainian PzH 2000s unusable」。
    『シュピーゲル』誌の報道によると、ドイツがくれてやった「PzH2000」の整備が案の定、ウクライナ人には難しい。

 すでに1両は、カニバリズム整備のためにバラされた。その部品で、他の5両を生かしているという。
 ただし整備の場所はリトアニアである。わざわざ戦地からリトアニアまで後送し、そこで自走砲を整備しているのだ。

 『シュピーゲル』によると、ドイツのメーカーにはスペアパーツのストックがないそうである。ドイツ・メディアは、政府が必要なはずのスペアパーツをこれまで発注していなかったのは無計画じゃないかと批判している。

 ドイツは現状、14両の「PzH 2000」をウクライナへくれてやっている。

 そして独国防大臣によるとウ軍はこの自走砲1門から毎日300発、発射しているという。
 このペースが想定外なので、部品の磨耗が早いのだという。

 また別メディアの以前の報道では、「PzH 2000」の装填メカに機械的な負荷がかかったことによって、FCSがエラーを起こしているという。

 ドイツは、スロヴァキア国内に修理センターを開設したいと念じている。

 ※『ウイッテ伯回想記』はじつに勉強になる。ポーランドはなぜ分割されてロシアとプロイセンに占領されてしまったか? もともと国内が貴族階層と農奴に分離しており、農奴の身分は「人」と「牛」の中間というありさま。だから外敵から侵略されたときに国内が一致団結できなかったという。ここを読んでどうしてポーランドには「民兵」が自然発生しなかったかが理解できた。米州兵軍が、州兵システムを「郷土防衛軍」としてゼロからポーランドに扶植してやる必要があったわけである。またバルト沿岸地方(ラトヴィア)の場合、支配階層がドイツ人で被支配農民はスラブ系。やはり上下団結しにくい構造があり、ここはドイツ発のマルクシズムの宣伝に弱かったという。それと、帝政ロシア軍はプロイセン式の軍制(参本と陸軍省を分ける)を採用しようとしたこともあったが失敗し、けっきょくフランス式になったのだという。仏式では、軍事は軍政も編制も作戦計画も作戦指導も陸相がすべて仕切る(ショイグの陰でゲラシモフ参謀総長が霞んでいるのには淵源がある)。また補充兵がどこに補充されるか決まっていない。


ポーツマスでウィッテは連日コカインをキメながら媾和交渉を進めていた。

 咽喉風邪をひいていたのでそれをカバーするためだったという。

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 2022-11-18記事「Russia want to double capacity on Moscow-Mumbai corridor」。
   ロシアとインドを結ぶ輸送路の実績は現況、1400万トン/年であるが、ロシアはこれを3200万トン/年に増やしたい。

 ルートはひとつではない。カスピ海、またはその沿岸をいろいろ通る。しかし最後は、イランのバンダルアバスから貨物船でインドの海港へとつなぐしかない。

 ※パキスタンがインドの敵国であるおかげで、陸上ルートでインドに到達する道は、ロシアに対してかんぜんにブロックされているのである。アフガニスタンはもちろんロシアには非友好的。そしてパシュトゥーンはパキの親戚だ。中共迂回も論外。中共はインドの敵国だから。

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 Defense Express の2022-11-19記事「Why Did russia Apply the Kh-55 With a Nuclear Charge Simulator: Five Probable Options」。
   空対地巡航ミサイル「X-55」の核弾頭を通常弾頭に入れ換えたものが「X-555」なのではない。エンジンは同じでも、通常弾頭にする場合は燃料タンクを小さくしてその分、たくさんの爆薬を積む。そうしないと、甚だ破壊力が小さくなってしまうからだ。よって、胴体内部は相当変わるし、最大射程も減るのだ。
 今回、露軍は、「X-55」のダミー弾頭タイプを発射してきたのである。それは射程は長いが、破壊力はゼロに近い。

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 Pavel Luzin 記者による2022-11-19記事「Russia’s Defense Industry Growing Increasingly Turbulent」。
    ロシア南西のサマラに「ODK-クズネツォフ」工場があり、長距離爆撃機用のエンジンを製造している。こうした軍需工場には増産命令が下されている。

 ロシア国内の軍需産業の労働者数は200万人であった。開戦前は。

 2011年から2020年まで、ロシアの軍用機工業は、年に8機から12機の「スホイ34」を製造し続けてきた。
 また、2021年から24年までの契約では、その期間にトータルで「スホイ34」を20機、納品することになっている。

 現状では、年産8機もとても無理だろう。

 戦闘ヘリの「カモフ52」は、2022~2023の納品契約が30機となっているけれども、これも実行は不可能であろう。

 多連装ロケット砲の「トルナド」は、年産20両以下というところだろう。
 そこから発射する、射程120kmの「9M544」と「9M549」は、2017年の納品実績が230基弱で、2018年の実績が150基弱であった。現状は、生産ペースは上向いているらしい。

 重爆撃機用のエンジンである「NK-30-02」は、2018年10月時点で平均年産数が4基を超えていないと分かっている。ということは、古い「ツポレフ160」および「バックファイア」のエンジン更新は、ぜんぜん進んでいないと推定できる。
 ODK-クズネツォフ工場が生産ペースを2倍にできたとしても、焼け石に水だ。

 同工場では、ひきつづいて、バックファイア用の古い「NK-25」エンジンや、「ツポレフ95MS」用の「NK-12」ターボプロップエンジンも製造しないわけにいかない。とても無理だ。

 ※雑報に出回っている露軍装備のジャンビーの写真、見直してみたが、驚いた。これはメガクルーザーではない。灯火管制行進用(夜間に上空から光源が見えない)の特殊ヘッドランプなどを取り外した、「高機動車」(トヨタ版HMMWV)のサープラスで間違いないだろう。バンパー左側には、なんとなく元の部隊表記を消すための上塗りのような色むらもある。いずれにしてもこれはカタギのルートで流れたものではないだろうから、防衛省のスキャンダルになる可能性がある。防衛省は米軍と違って廃車を鉄屑以外の用途では民間に売り渡してはいないはずだから。

 ※いよいよロシア=ウクライナ戦線からの写真は、雪景色ばかりになった。そんななか、サンクトペテルスブルグと極東で、あいついで天然ガスパイプラインが大爆発&炎上している。


ロシアはただ武力だけで世界から尊敬されていた大帝国であった。それが連戦連敗、奉天でも大敗走におわったものだから、いよいよ隣接小国までがロシアを侮り始めた――(セルゲイ・ウィッテ著『ウイッテ伯回想記』)

 今こそこの不気味な「前史」が再注目される価値があるのに、どの出版社もそこに気が付かぬとは……。なにからなにまで同じパターンであの国は「崩壊」へ向っている。

 ウイッテによれば、ロシアが破滅するときには、ロシアの朝野に「オカルト」言説が満ちるという。それが兆候であるそうだ。

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 Defense Express の2022-11-18記事「The russians Got Japanese Toyota HMV BXD10. How It Could Have Happened」。
   トヨタの子会社の日野自動車製のメガクルーザー(HMV BXD10)を装備していた露軍部隊はブリヤートから来た第11空挺襲撃旅団。

 ロシアはこの「HMV BX10」を「雪上車」の名目で輸入している。買い手にはトラクターの免許が要求されるという。
 ロシアではこの手のSUVの市価は200万ルーブルというところ。

 ※重迫撃砲も牽引できるというので、中古とはいえなぜこんなものを日本がロシアに輸出させているのか、ウクライナ人がプンプン怒っていることが伝わってくる筆致だ。なおまたこの記者は、陸自が使ったあとのサープラスが中古車輸出にまわされていると信じている模様である。

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 James Glanz and Marco Hernandez 記者による2022-11-17記事「How Ukraine Blew Up a Key Russian Bridge」。
    ケルチ橋の爆破ポイントは、橋脚と橋脚のちょうど中間だった。それによって落橋という大ダメージを与えることができた。

 しかし、米海軍の退役准将で、海軍史&ヘリテイジ・コマンドの長、サミュエル・コックスいわく。橋を落とすというのはすこぶる難しいことで、一発でこのような破壊に成功した例は過去には無い。
 というのは橋梁の設計強度には安全係数がたっぷりととってあるからだ。異常なパワーの暴風波浪にすら耐えるので、爆薬ぐらいで攻撃されても小破で済むことがほとんどである。

 依然としてわからないのが、起爆のタイミングをどう決めたのか。
 もし自爆トラックだったなら、車道がアーチになっている高いところで起爆させないと、おいしくない。そのほうが、もっとはるかに損害を大きくできたのだ。

 いずれにせよ、道路橋の修理は2023-3までかかり、鉄道橋の修理は2023-9までかかる見込み。

 ※雑報写真によれば11-18にドネツクのイロヴァイスク村の鉄道橋(立体クロスの陸橋?)を1発のHIMARSでヒット。みごとに軌間の中央で爆発し、RC陸橋桁に1.5m径の孔をあけたが、2本のレールはちょっと外側に広がっただけだ。すぐに修理できそうに見える。レールじたいは2kgのTNTでもねじまげられるものなのだから、これでは高額なミサイル資源の無駄遣いではないか? 鉄道破壊専用の弾頭を開発しなくてはいけない。弾殻を薄くして炸薬を増やし、信管は瞬発にするべきだろう。

 次。
 Isabel van Brugen 記者による2022-11-18記事「Russia Fires Mock Nuclear Warhead at Ukraine Kyiv」。
   木曜日にキーウ上空で撃墜された、ロシアの空対地巡航ミサイル。なんと、核攻撃専用の「X-55」であった。
 その核弾頭はもちろん入っておらず、同じ重量の計測装置が入っていた。これはテスト用もしくは訓練用のしつらえである。

 つまり、敵は、爆発力はゼロと知っていて、敢えて「擬製弾」の核ミサイルを発射したのである。
 SAMの吸引役にでもなれば良いと思ったのかもしれない。

 通常弾頭の空対地巡航ミサイルが、ロシア空軍の弾庫からも、涸渇しつつあると見ていい。

 ※雑報によると「X-55」は1発が1300万ドルもする。ツポレフ95から発射する。

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 「Former Russian mercenary: the truth about the Wagner Group」という記事。
    2015年にワグネルに加わった男の証言。

 プリゴジンには「ドンバスの王」になるという夢がある。それが彼の行動を説明すると。

 しかし男は予言する。この戦争がおわったらプリゴジンはFSBによって始末されるだろう。その時期は、一般の予想よりも早いであろう。

 この男は2016の米選挙向けの世論工作にも加わった。
 こういう仕事の目的は、ロシア好みの米大統領を当選させることよりもむしろ、ロシア国内の大衆に向けて、俺たちはこんなにクールなんだぜ、と自慢することにある。ロシア大衆は、じぶんたちが米国政治の中枢にまで影響を与えていると信じさせられることで、チープなプライドを満足させられ、プーチン政体批判を忘れるようになるのである。
 それで先日プリゴジンも「選挙工作はしたよ」とわざわざあらためて語ったわけ。すべて国内向けなのだ。

 このような世論工作には、何の中味がある実りはないものである。2024にもね。


火曜の夜にオマーン沖でイスラエルのタンカーがイランの「シャヘド136」の特攻攻撃を受けて小破。どうやって誘導したんだ?

 Allison Quinn 記者による2022-11-16記事「Russian Colonel Who Helped Putin’s Mobilization Mysteriously Shot Dead」。
   ヴァディム・ボイコ大佐は、プー之介の動員令に協力していたが、ウラジオストックのマカロフ高等海軍学校〔海軍大学校?〕のオフィス内で射殺体となって発見された。

 地元メディアは自殺だと報じている。こめかみに弾丸を撃ち込んだとするメディアあり。

 かたや「テレグラム」のチャンネルである「Baza」は、銃声が複数聞こえたと言っている。
 下士官が室内に飛び込むとボイコは胸に5発の弾丸を受けて死んでいたと。
 そして、遺書は無かった。室内には5発の空薬莢と、4梃のマカロフ拳銃があった、という。

 1ヵ月前には、プリモリスキー管区の動員を担任していた軍事政治委員が死体で発見されている。死因は心臓停止であった由。

 次。
 ストラテジーペイジ の2022-11-17記事。
   10-29の無人特攻艇によるセバストポリ襲撃だが、発進地は200km離れた海岸からだろう。

 途中の通信はスターリンクを使ったのだろう。※これは怪しい。地域制限があるからだ。他の特別な衛星回線だろう。

 ともあれ露軍は、このスウォームが港のすぐ前にやってくるまで、まったく探知することができなかった。

 10-29奇襲の偉業は、空海同時弾着を狙ったというところにある。スピードの違う無人艇と無人機が同時に敵軍港に到達するようにコーディネートできたのだから、すごい。

 次。
 Andrew Dyer 記者による2022-11-16記事「Navy captain censured over deadly AAV sinking tapped for aircraft carrier command」。
    2020年6月にAAV7の沈没死亡事故を起こした揚陸艦『サマセット』の艦長ジョン・クルツ大佐。このたび栄進し、空母の艦長を拝命することになった。

 新年度の2024会計年度は、2023-10-1からスタートするので、転任もその日だろう。

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 Defense Express の2022-11-17記事「Under the Fire of Tanks and ATGMs: Short Review of the Turkish Kirpi by Ukraine’s Servicemen And How It Helps On the Battlefield」。
   トルコ陸軍が2014に採用した4×4MRAPである「キルピ」。これをウクライナ軍も50両、貰って使っている。近々、追加で150両、もらえる予定だ。

 ユーザーの評判は良好。特に、付属の12.7ミリ機関銃が、600m以遠まで火制が利くので、絶賛されている。

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 Emma Helfrich, Tyler Rogoway 記者による2022-11-16記事「Taiwan Shows Off Its Radar-Killing Kamikaze Drones」。
   台湾も国産兵器エキシビションを開催してマスメディアを集めている。
 2つの無人機が注目された。

 ひとつは〔ハーピィにそっくりな〕ロイタリングミュニション「Chien Hsiang」。※おそらく漢字表記は「剣翔」。またロイタリングミュニションのことを台湾語では「游蕩弾薬」というようだ。

 もうひとつは「MQ-9 リーパー」に類似した「Teng Yun」。

 主催したのは、中山科学技術研究所。国立の兵器開発機関である。

 「Chien Hsiang」は敵が出すレーダー派に向ってホーミングし、自爆する特攻機。
 トラックの荷台からつるべ射ちに打ち出す。

 5時間滞空でき、レンジは1000kmに達するという。
 この機体はすでに2019から存在が一般公開されていた。

 ※シャヘド136がハーピィの模倣から出発していることは歴然としていたので、タンカー攻撃に使われたバージョンは、特定のタンカーの船舶レーダーにホーミングするようなセンサーを装置できたのではないかと、私は疑う。碇泊中のタンカーなら、この方式でも、よもや外れることはないだろう。


トヨタのジャンビーの中古車を露軍が使用中であることが写真で確認されている。

 陸自の「高機動車」の民間版、「メガクルーザー」をOD塗装して「V」マークを付けたものが複数、撮影されている。雑報によるとこれはロシア人が中古車として日本から輸入したものがまわりまわってウクライナ戦線に出てきているという。

 次。
 Defense Express の2022-11-15記事「The Biggest Missile Attack on Ukraine so far: Over 90 Missiles, 73 Shot Down」。
    15日の攻撃は、90発以上の巡航ミサイルと、10機の「シャヘド」型自爆無人機であった。それらのうちミサイル73基と自爆ドローン10機は途中迎撃に成功した。

 巡航ミサイルの発射母機は、14機の「ツポレフ95」であった。その14機が70発の「Kh-101/Kh-555」を空中発射した。発射空域は、カスピ海上、ならびに、ロストフ州ヴォルゴドンスク。
 これに加えて黒海から、カリブルが20基、放たれた。

 当日は1機の「オリオン」偵察無人機もウクライナ軍が撃墜している。その場所は最前線なので、ミサイル空襲とは連動していないミッションだろう。

 ※露軍はDJIの「Mavic3」からどうやって擲弾を投下しているか? そこにとりつける、専用の爆弾リリース部品を、3Dプリンターで軽量にこしらえていたことが、回収残骸から判明した。

 次。
 David Hambling 記者による2022-11-16記事「Stealth Planes Still Have One Very Visible Problem: Contrails」。
   昨年、RQ-180と見られるステルスドローンの高々度飛翔を地上から撮影した写真が軍事マニア系SNSに出回った。
 デジタル処理で強調すると、高空大気中の水蒸気が水滴化、さらに氷粒化して、線状の薄雲を機尾に長く曳いているのが分かる。これはハイテクの塊であるステルス機が完全なステルス機とはなりえないでいる、最後の技術的関門だ。

 撮影した人いわく。ジェットエンジンの音は、かすかに聞こえる程度だったという。
 このような飛行機雲のことを「コントレイル」という。

 コントレイルを発見できれば、敵は、ステルス機がどこを飛んでいるか、すぐにわかってしまう。

 コントレイルの問題はWWII中に認識された。米空軍のB-17の機体が独戦闘機パイロットから視認される前に、コントレイルによって爆撃機編隊の接近が見えてしまうのである。

 この不利を考えると、やっぱり夜間空襲が比較的に安全だという結論になるのだった。
 レーダーはチャフで誤魔化せたので。

 しかし操縦士たちはじぶんで発見した。高度をちょっと変更したただけで、コントレイルを消せる場合があるのである。
 その物理的な機序はしかし1950年代まで解明されなかった。

 しばしばパイロットには、自機がつくったコントレイルは視認できない。発見されていないと思っていても、じつは敵の目には遠くからバレバレだった、ということになってしまう。U-2のミッションでこれは深刻だった。それで、バックミラーがとりつけられたのである。

 コントレイルの正体は微細な氷粒だ。氷はエンジンから出た煤煙分子を核として成長する。この煤煙分子を減らせるなら、コントレイルもそれだけ薄くできる。

 そして研究者は発見した。燃料油中に硫黄が多く混じっていると、燃焼時に三酸化硫黄がたくさんできる。これがいちばん顕著な氷粒の核になっているのだと。

 それで「低硫黄燃料」を試したが、なかなか著効がない。
 数年するうち、ある発想がひらめいた。
 逆に硫黄分を増やしたらどうか。それによって氷の粒のサイズをある小ささにできれば、光学的にそれは「透明」になるはずだと。

 この仮説は1962年に米空軍によって立てられた。粒子のサイズを0.5ミクロン未満にすると、コントレイルは青い霞状に変わる。白くは見えなくなるだろう。
 背景の青空とのコントラストはほとんど無いから、距離にかかわらず、青いコントレイルは敵眼からは見えぬはずである。

 しかし硫黄分の調節によっては期待した成果が出なかった。
 だが1961年のB-47を使った実験で、排気に塩化スルホン酸を吹きつける装置をとりつければ、氷粒子はずっと小さくなり、コントレイルが無色化してくれることが分かっていた。

 もちろんこのシステムにはマイナス面もある。B-47爆撃機に400ポンドもの余分な死重を負担させることになるのだ。

 なおかつ、燃料中に2%の塩化スルホン酸を混ぜねばならない。その重量は2000ポンドにもなってしまう。

 けっきょくこの装置は試験機以外には実装されなかった。

 ただし、無人のジェット偵察機であるライアン・ファイアビーの一部には、このシステムが搭載された。

 結果的に評判は悪かった。塩化スルホン酸は、腐食性が高く、機材の寿命を短くする。またそれを取り扱うクルーにとっても、健康に害のある物質だったから。

 じつは80年代後半、開発中のB-2には、塩化スルホン酸の噴射装置が組み付けられていた。
 そしてそれは、けっきょく量産機には実装されないことになった。すべては秘密裡に決定されている。

 当局は、粒子状の高度に汚染された物質を高空から振りまきながら空軍機が飛行するなどという選択は、まったく現代では受け入れられないと判断したのだ。

 1989年、空軍長官のエドワード・アルドリッジは、B-2のコントレールは有害化学物質を使わない方法で消すことができた、と公表した。しかし具体的な方法は公表せず、そのため米国内に《陰謀論》の種を蒔いてしまった。空軍が空から米国人の頭上に秘密の物質を撒いているという類の。

 ノシル・ゴワディア技師が考えた装置が解決法かと思われた。熱いエンジン排気に、冷たい外気を機械的に混ぜてやる装置だった。これは赤外線輻射を目立たなくする試みの副産物であった。
 B-2のノズルが、コントレイルを消す目的で設計変更された。

 しかるに2011にゴワディアは、この装置の詳細を中共に漏らしたとして起訴されて有罪になり、懲役32年が確定する。
 そしてゴワディアの装置の研究開発は中止された。この装置の効き目については、何も公表されていない。

 1年前、あきらかにされたこと。B-2は、PAS(パイロット警報機)というセンサーを機体後部にとりつけたのである。これはレーザースキャン装置で、ノズルから噴き出される排気中に可視的な氷分子が生成される可能性があるかないかを、リアルタイムで見張る。もし生成されそうだったらパイロットはPASから警報を受ける。ただちに飛行高度を変更することにより、敵の肉眼にコントレイルが見える前に、対処が可能になるのである。

 むかし、U-2は、コントレイルの有無をパイロットが見やすくしてやるための特別なバックミラーをつけていたものだが、その最新版だと言えようか。

 コントレイルができるかどうかは、気温と湿度で決まる。1941のエルネスト・シュミット(独)、1953のハーバート・アップルマン(米)が、その基準をグラフ化してくれている。

 1998に米空軍は、このシュミット・アプルマン基準を組み込んだソフトウェアを開発し、予定する飛行ルートにコントレイルができそうな場合はそれを予知し、コース計画を変更できるようにした。

 じつはコントレイルは、空軍だけでなく、民航機もこれを抑制すべき理由がある。すぐに消失するコントレイルは無問題なのだが、巻雲のように高々度にずっと残るコントレイルは「地球温暖化」効果があるというので、このごろ、環境団体がうるさくなってきたのだ。

 じっさい、巻雲状のコントレールの温暖化効果は、ジェット燃料を燃やしてできる二酸化炭素より大である。これは科学的に真実。よって、民航機がコントレールを消すことができれば、民航会社は地球環境に貢献してますよと威張れるかもしれない。

 困ったことに、効率的なエンジンであるほど、コントレイルができやすい。
 だがエンジンの効率を悪くしたら航空会社は多量の燃料を使うしかなくなる。

 燃料が排気ガスになる前に完全燃焼し、煤をいっさい生成しないようにすれば、コントレイルはなくせる。そのような新型エンジンも研究中である。

 コントレイルの発生は、今では予測ができる。だから、RQ-180がこれまで三度、まっぴるまに人のいる場所の上を飛んで撮影されたのは、おかしい。二度まではアクシデントかもしれぬが、三度となれば、これはわざと人に見せているのではないかと疑って可いだろう。

 ※この記事はいちおう空軍と相談しながら書かれていると思う。そして、G20でバイデンと熊プーが会うタイミングで中共版のB-2が初飛行したら、すかさずこの記事を公表するつもりだったと思う。媒体は『ポピュラーメカニクス』で、誰でも登録なしで無料で閲読できる。中共の技術なんて30年前の米国の水準だと一般人に知らせたいのだ。

 次。
 Anna Akage 記者による2022-11-15記事「Swan Lake In Kherson? Why Russia’s Future Is Looking So Dark」。
   ブレジネフ時代からソ連には、ひとつの風習がある。とてつもない事件が起きたとき、テレビのニュース番組に「白鳥の湖」が映し出されるのだ。書記長が死んだり、1991-8のクーデターのようなとき。

 ※ブレジネフには若いバレリーナの愛人がいた。なんでそんなことを覚えているかというと、学生時代、ソ連について書かれた一般書を大学図書館で借りて読んでいたら、あるページが乱暴に破り取られていたのである。いったいそこに何が書いてあったのかと気になり、別な図書館で確認したところ、どうも、ブレジネフがバレリーナの愛人を囲っていたとごく短く言及しているたった1行が、大学内の共産主義者には甚だ気に入らなかったと想像するほかに無かった。こうやって人目に対して情報を隠せると思考するところが日本の左翼の不可思議な脳内構造だ。インターネット時代もそれは変わりがない。

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 Ryan Morgan 記者による2022-11-14記事「Video: China buying US farmland near military bases」。
   過去数年、中共企業が米国内のあちこちで農地を買い漁っている。それがすべて、米軍基地の近くである。
 たとえばノースダコタ州の「グランドフォーク」空軍基地から12マイルにある370エイカーの農地。
 この基地から「グロホ」は遠隔運用されているのである。またこの基地内にはあたらしく宇宙ネットワークの地上局も設けられる。

 テキサス州選出の連邦下院議員トニー・ゴンザレスや、上院議員のテッド・クルスは、中共、ロシア、イラン、北鮮が米軍基地の100マイル以内、および米軍作戦地域の50マイル以内の土地を買えないようにする法案を議会で審議させようと努力中である。それは昨年の4月に下院へ提案されているのだが、まだ投票にまでは至っていない。

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 Peter Bo Rappmund 記者による2013-11記事「800 Miles: Photographing the Trans-Alaska Pipeline」。
   1970年代にアラスカ横断原油パイプラインの全行程を踏査して撮影しまくったという物好きな写真家。

 多くの区間は地下に埋設されていて、しかも政府はその位置を公表していなかった。安全保障上の配慮から。
 しかし合計400マイル以上は地上に出ている。それを撮影したのである。夏だけを使って。

 管径は48インチ。鋼鉄製。
 1988のピーク時には日量200万バレルを輸送していた。

 「ダニエル活断層」をまたぎ越す箇所には、独特の工事がしてある。パイプを支える支柱の土台が橇になっており、地震が起きて左右に20フィートも地面が動いたとしてもパイプラインは機能し続けるのだ。

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 ストラテジーペイジの2022-11-16記事。
   11-12に北鮮はロシアに152ミリ砲弾を売ることに同意した。直接ロシアに渡すのではなく、複数の第三国を経由して売るという。※中共かイランしかねえだろ。

 10-15に朝満国境の若い警備兵が夜間、飲酒した上で居眠りしていたというので、北鮮の将校によって殴り殺された。
 これが地元民の間で大反発を呼んでいる。

 げんざい、北鮮軍も人手不足である。以前は徴兵期間は9~10年だったのだが、今の新兵は8年に短縮されている。

 もっと昔は、徴兵期間は12年もあった。
 どうして短縮されているかというと、徴兵忌避者がどんどん満洲へ逃げてしまうのである。それを止められないので、政府が人民に対して妥協を重ねているのだ。

 昔は、北鮮内で公務員の仕事に就きたくば、兵役を済ましている必要があった。今は支那人と交易すれば若くして公務員よりも何倍も稼げるので、ますます兵役を回避すべき理由がある。

 国境警備隊への食糧の配給も滞っており、北鮮軍のモラールは激下がりである。

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 Boyko Nikolov 記者による2022-11-16記事「German Aerospace Industry: the F-35’s purchase was a mistake」。
    ドイツはいまのタイフーンをF-35で更新することをすでに決めてしまっているのだが、ウクライナ戦争後、風向きが変わり、ドイツの軍需産業界が一斉に、ドイツ政府を批判し始めた。この決定は間違っていると。

 というのは、F-35の整備、改修が、ドイツ国内ではできない。まったくそういう分担をしない契約なのである。
 したがってドイツの血税がぜんぶ、米国(およびイタリア)へ流れて行く。そんな枠組みなのだ。

 スイスですら、F-35を調達するかわりに、一部のメンテナンスを国内企業が請け負うような契約を締結している。

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 Harry Valentine 記者による2022-11-13記事「New Technology Could Advance Maritime Wind Propulsion」。
   垂直軸を中心に回転する円筒状の風車(マグヌス効果を利用)。その動力を直接に「櫓」のような推進機構に伝達して、船舶を風上に向って走らせることができる。80年代から提唱されていたが、いよいよ実用に近づいている。各国で独自の開発が進行中だ。

 ※雑報によると、破壊損傷したS-300の重要パーツを取り外し、ドンガラだけ化粧して陣地に置いておくと、露軍の「ランセット」がそれを攻撃する。新手の「囮」技法。露軍は得々と命中ビデオをSNSにUpするが、仔細に標的を見れば、車体に電源やアンテナ檣がついてないことがわかる。


ポーランド領内に露軍の対地ミサイル×2発が着弾し、農人2名が死亡。

 NATOの「アーティクル5」によればこれは全NATOへの攻撃と看做される。

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 欧州自由ラジオ の2022-11-15記事「Massive Power Outages In Moldova After Russian Strikes On Ukrainian Energy Infrastructure」。
    ゼレンスキーいわく、85発のミサイルが落下し、その多くは電力インフラを狙ってきた。
 この結果、モルドバで広範囲の停電が起きている。送電線は無事なのだが、安全機能として自動的に遮断されたためという。

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 Anders Anglesey 記者による2022-11-13記事「Russia Loses 10,000 Troops in Two Weeks as Defenses Crumble: Ukraine」。
    ウクライナ軍参謀本部のフェイスブックによると、露軍は直近2週間だけで1万人強が損耗したと。

 ※雑報によると、ロシアの刑務所に収監されていたザンビア人留学生がいつのまにか徴兵されてウクライナの最前線に送られて戦死していた。これについてザンビア外相がロシアを問い詰め中だと。

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 ストラテジーペイジの2022-11-15記事。
   ヘルソン市内には5万人の住民が残っていたとわかった。
 開戦前の住民は28万人であった。

 ロシア兵の多くは、夜のうちにこっそりと退却した。

 ケルチ橋の修理は進んでいないので、クリミア半島内に対する補給は、ボトルネックたる「イズムス」市(5km×7kmの地積)を経由している。ここを宇軍に制圧されると、クリミア半島はロシア本土と遮断される。ここにはドンバスから鉄道が通っている。

 2014年にはウクライナ軍は「ペレコプ」に部隊を展開してロシアからクリミアに物資が送られないようにした。そこでロシアはケルチ橋を40億ドルかけて大急ぎで建造し、道路は2018に、鉄道は2019に開通させたのである。

 今、ウクライナ軍は、ペレコプに進駐しようと図っているはず。年末には占領したいはず。そうなるとロシアはクリミアを維持できない。戦わずして放棄するしかなくなるのだ。

 ウクライナ軍は、ペレコプを確保できるのは2023年になるだろうと予想している。

 クリミアの奪回は、このように、じつは単純。なにをやればいいかは分かっている。
 ドンバスの奪回は、このように単純には行かない。

 ポーランドは国産の装軌式の自走155ミリ砲「クラブ」をおびただしくウクライナに寄贈している。レンジは40km。すでに54両。それに加えて追加でまた54両寄贈しようと言っている。

 11-14には「シャヘド136」の攻撃はなかった。理由は単純。全機、使い果たしたのだ。
 「シャヘド136」は全重200kg、時速180kmで滞空4時間可能。弾頭重量は25kg。エンジンはガソリン。「シャヘド136」の単価は5万ドルと信じられるが、そのうちの3万ドルはこのエンジンの価格である。

 ※雑報によると、ロシアはイランからSSMだけでなく、イランの「ミラド工業」社製の防弾ヴェスト+セラミックプレートも輸入している。戦死した露兵の装備品から、判明した。

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 Joseph Trevithick 記者による2022-11-14記事「China’s Quad-Tracked Amphibious Unmanned Vehicle Is Fascinating」。
  珠海に中共メーカーが出展した、無人の水陸両用車。足回りが、ゴム製の三角形履帯×4というユニークなものである。そのまま雪上車にもなってしまう。このロボット車両によって、離島戦場へ海を越えて軍需品を安全に揚陸させることができる。

 ※雪上車をそのまま「水陸両用輸送車」にもしてしまえという発想は、とても正しい。これにより、冬季装備と夏用装備の「二重装備の悩み」が解消されるし、災害救助や有事の上陸作戦に大重宝すること疑い無しだ。今次ウクライナ戦争で、装甲車は「破片」防弾以上の防護力を欲張っても無意味であることが皆に理解されたと思う。だったら防護力以外のマルチパーパスな機能を追求しないとね。


日本は満鉄の広軌を対露戦争しながら標準軌へ改軌した。なぜウクライナにそれができない?

 Defense Express の2022-11-14記事「How Naval Drones At a Price of $250,000 Will Help Ukraine Attack russia’s Kalibr Cruise Missiles’ Carriers, Protect Grain Corridor」。
    ウクライナの無人の爆装ボートは、1隻が25万ドルだそうである。

 駐トルコのウクライナ大使がインタビューに答えているところでは、世界から250万ドルの善意の寄付をあつめて、100隻の爆装ボートを製造し、それによってオデッサ港から黒海出口までの「穀物輸出航路」を守りたい――のだそうだ。

 ※彼らは25万ドルの特攻艇をこれまですくなくも10隻建造して、そのうち9隻を実戦投入したわけである。その資金は誰が出した? 英国が限られた予算の中からものすごい努力を傾注しているのか。

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 Nicholas Slayton 記者による2022-11-13記事「The U.S. wants to ship Ukraine howitzer ammunition from South Korea amid record shelling」。
   155ミリ砲弾の件で米国との相談がすすんでいる韓国メーカーは1社である。

 WSJによると韓国製の155ミリ砲弾はすでに11月前半、韓国からウクライナへ向けて積み出されたと。
 在韓米軍のスポークスマンいわく、これによって在韓米軍がタマ不足になることはない、と。

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 ディフェンスエクスプレスの2022-11-14記事「No Ammo For Training: the Largest Training Ground in russia Is Nothing But Facade (Video)」。
   モスクワ近く、ショイグが音頭をとって建設させた、ロシア最大の小銃射場。面積はモナコ公国以上ある。
 2kmの狙撃まで教練ができる広がりがある。

 ところが、弾薬が無いという。
 新兵はたった15発の小銃射撃だけを体験させられる。それもなんと、「的」の無い射撃だという。

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 Boyko Nikolov 記者による2022-11-14記事「Czech citizens fund ‘killers of Shahed-136’ ? 14.5mm guns for Ukraine」。
   チェコの企業が「Victor」という対「シャヘド136」防空システムを製造する。チェコ国民から400万ドルの寄付を募り、それによって15セットをウクライナ軍に寄贈する。

 システムは、14.5ミリ重機関銃の対空銃座を、トヨタのランドクルーザーの荷台に固定したものである。即応弾薬300発、プラス、予備弾300発も置く。

 夜間用サイトもついている。2km先から無人機を照準できる。

 ※20粍機関砲弾と違い、外れたときに空中で自爆せず、そのまま地表に落下してくる。SAMのように自爆する弾丸だとしてもその破片は危険である。墜落機の破片もある。だから住民は空襲警報が解除されるまではかならず地下壕内に退避しているしかない。AAがいくら充実しても、同時に防空壕・退避壕はいたるところに必要なのである。だったらむしろ、戦争を早く終らせる攻撃兵器に援助を集中するのが、与国としては、合理的だろう。

 ※雑報によると中共製のW85という12.7ミリ重機関銃がウクライナ民兵のピックアップトラックにピントル架装されている写真が出た。イランがフーシに送ろうとした中共製の武器が米軍などによりインターセプトされ、それがウクライナ援助に回されてきているらしい。

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 Defense Express の2022-11-13記事「Destroyed “Zoopark-1M” Helps Understand Why russians Lost Counter-Battery Warfare (Photo)」。

 露軍の対砲レーダーである「1L261」(それを中核とするシステムを「ズーパーク1M」と呼ぶ)がヘルソン戦区で1両撃破されている。これが初めてではない。

 「ズーパーク1M」は、十五榴の砲弾を、距離23kmにおいてとらえることができるという。
 ウクライナ軍は「ズーパーク1M」の性能を3月から解析していた。残骸を確保しているのだ。

 23kmというのは、古い米軍のM109自走砲が通常弾でレンジ22kmだったので、それを意識したのだろう。しかし今では榴弾砲はもっとレンジが延びている。たとえばポーランド製の「クラブ」自走砲は30km以上、タマを飛ばす。

 ロシアの対砲レーダーの性能は、NATOの砲兵の射程延伸に、追いついていないのだ。

 次。
 Defense Express の2022-11-14記事「russia Сontinue to Use Prohibited Weapons Against Ukrainian Defenders」。
   ドネツク戦区で露軍の無人機が「K-51」という催涙ガスのアエロゾルを噴き出す化学手榴弾を複数発投下しており、現物が押収されている。

 10-12にはザポリッジア戦区で露兵が化学手榴弾を投擲してきた。

 1925年のジュネーブ条約の化学兵器禁止条約のアーティクル1.5は、暴動鎮圧用の催涙ガスであってもそれを戦争で使ってはならないしている。ロシアは国際法を公然と破っている。

 ※全露的に普通の手榴弾が涸渇したのだとすると、これは要注意だが、おそらくは、近場の弾薬庫の最後の在庫なので、消費してしまえということになったのだろう。

 次。
 ストラテジーペイジ の2022-11-14記事。
   ランセットがウクライナの砲艇にヒットした動画は、ドニエプル川のヘルソン市より上流にある貯水池上が、その撮影地点であった。

 ランセットの弾頭重量は2kgなので、沈没はしてないだろう。
 ランセットは2019からシリアで使われている。「片道偵察」にも使われるという。安全に回収できるようにはなっていないのだ。

 次。
 Boyko Nikolov 記者による2022-11-14記事「Japan says ‘Sayonara’ to F-15C Eagle ? last flights are this week」。
   どうやら嘉手納の米空軍のF-15は、11月18日までにその全機が、沖縄を去ってしまうようだ。

 ※家族の引越しもまた慌しいことであろう。

 次。
The Maritime Executive の 2022-11-14記事「Shell Joins 3D Printing Project for Repair of Undersea Pipelines」。
   水中に「乾燥環境」をしつらえ、その中で3Dプリンターを駆動させることで、ひび割れた金属製のパイプラインを水中において修理してやろうという発想。コングスベルグ社が2021から本気で開発していた。これにシェル社も全面協力することになった。2024年には実用化させたい。


どなたか『ウイッテ伯回想記』をめぐんで下さらぬか?

 それとは別件ですが、《ユグドア》や《note》で兵頭を直接支援するオンラインの方法がむずかしいとお思いの方々へ。
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 それによって日本国の軍事系言論の環境が国土の隅々から改善されます。また、小生も、次の新刊企画を出版社に提案し易くなるのであります(新品の売れ行きデータが取次店に記録され、ロングセラーと認識されるからです)。

 次。
 ストラテジーペイジの2022-11-13記事。
   トルコの兵器メーカーが、新しいロイタリングミュニション「アルパグト」を完成。スペックが凄い!
 弾頭重量が11kgで全重が45kg。

 ※これはもう「うろつき型の155ミリ榴弾」だと言ってさしつかえない。さいしょからそのように意図しているだろう。

 ただし、陸上や艦上からは発射できない。
 「アルパグト」は、「TB2」のような中型無人機からリリースされる、空中発射型のロイタリングミュニションなのである。高空から発射することにより、レンジが60kmに達する。そして発射母機は、敵のSAMの脅威圏外にとどまれる。

 まずトルコ軍が使ってみて問題点を改善する。それから、陸上発射型などのバージョンを計画するであろう。
 メーカーは自慢する。中共の無人機とちがって、うちらの新兵器には他国から盗んだ技術は使用されていないのである、と。
 とは申せ、トルコは過去にイスラエルから「ハロプ」を輸入しているのだが……。

 ※今次ウクライナ戦争で得られた多数のビデオフッテージにより、現代であっても敵の主力戦車を撃破するには十五榴の至近爆発で十分であったことが確認できた。10kgの高性能炸薬を充填できるなら、直撃の必要はなく、したがってHEATにする必要もない。すなわち対戦車を狙うロイタリングミュニションでも、10~11kgの炸薬が充填してあればよく、それ以上の巨大弾頭を運搬させようとするのは無駄だ。発射時に強い加速度もかからないのだから、その弾殻は薄い軽合金でいい。それで浮かせた重量で航続距離を延ばす。この考え方を設計の出発点にして、いろいろなレンジのロイタリングミュニションを、極力安価に製造するのが悧巧というものである。イスラエルは「ハロプ」が高額すぎたという反省から、トラック荷台のカタパルトから打ち出せるその廉価版の「スカイストライカー」を2018にリリースしている。その弾頭炸薬は5kgと10kgを選べるようにしている。ただしイスラエルは、ロイタリングミュニションが破壊目標を発見できなかったときには、呼び戻してパラシュートで回収&再利用するという流儀にこだわっている。そんなのはコスト高でダメだ。イランの「シャヘド136」の割り切りが正しいのだ。GPS座標だけを入力し、動かない目標に対して低速で片道特攻させる。これならカメラも通信機も必要ない。最安値で大量生産できる。途中の数箇所のウェイポイントでのみGPSを参照するようにし、最後のコースはINSだけで自律飛行させることとすれば、もはやスプーフィングも受けない。多数機を次々と投入すればロシアの鉄道は止まる。敵の戦車部隊も夜中に停止して休憩することができなくなる。ウクライナに必要なのは、「シャヘド136」の軽量弾頭型(12kg未満に軽減する)であろう。

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 AFPの2022-11-12記事「X-37B orbital test vehicle concludes sixth mission」。
   米宇宙軍の「無人スペースシャトル」である「X-37B」が地上に帰還した。900日以上も地球を周回していた。

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 Minnie Chan 記者による2022-11-11記事「High hopes of China’s H-20 stealth bomber launch as PLA top brass vow weapon system upgrades」。
   米空軍は次期ステルス戦略爆撃機として「B-21 レイダー」をもうじき飛ばすところまで漕ぎ付けているが、これに対抗した《中共版B-2》といえるのが「轟20」だ。

 中共軍は、「轟20」はもうじき飛ぶ、と言っている。

 ※ほんらいならば、中共党大会、もしくはG20サミットでバイデンと熊プーが面談するタイミングに合わせて「轟20」を初飛行させ、世界に向けてパンパカパーンと宣伝を打ち、米国世論を威嚇して虚勢を張らなければいけなかったところである。中共軍はそれに失敗し、熊プーの希望に添えなかった。おそらく「X-37B」は、「轟20」が試験飛行する兆候があるかどうかを、ずっと監視していたのだろう。それはまずありえないと見極めたので、このタイミングでケネディ基地に回収した。

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 Guy Faulconbridge 記者による2022-11-14記事「Sledgehammer execution of Russian mercenary who defected to Ukraine shown in video」。
   ワグネルを脱走して反露に寝返った55歳の男。10-11にキエフでワグネルに拉致され、大ハンマーで頭を叩きつぶされて処刑されるありさまがSNSの「テレグラム」のチャンネルである「Grey Zone」に投稿されていた。

 この男についてワグネル総帥のプリゴジンは日曜日、「反逆者だ」と語った。

 プリゴジンはまた、私有ジェット機に乗って第三国へ逃亡した金持ち階級のロシア人たちについても「同じく反逆者だ」と警告している。

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 Defense Express の2022-11-13記事「Russians Are Afraid That the Crimean Bridge May Be Struck by a Brander ? the Ministry of Transport And Infrastructure of Turkey」。
   ケルチ橋の下をくぐって黒海からアゾフ海へ入ろうとする貨物船を、11-12からロシアが急に規制するようになった。二度目の爆破工作があると警戒しているらしい。

 10-8に爆破されたケルチ橋の損壊は思ったより酷く、修繕は2023-9までかかるだろうという。

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 The Maritime Executive の2022-11-10記事「EUNAVFOR Seizes Dozens of Armored Trucks Bound for Libya」。
   オランダ船籍の5000トン積みの貨物船が装甲トラックなどを満載してリビアへ向かっていたのだが、EUはその船を拿捕し、積荷を押収した。今年に入って二度目。

 上甲板に15台の装甲トラック(UAEがフォード・トラックを改造したもの)を載せ、まっぴるまにシートカバーもかけず、AISも切らずに航行していた。隠す気がなかったようだ。しかしリビアの交戦団体に武器を輸出することは国連が禁止しているのである。

 いちおうオランダ政府には、臨検していいかと事前に打診。そして公海上で拿捕。同船はマルセイユ港まで連行されつつある。

 UAEは、リビアのハリファ・ハフター軍閥側を後援している。

 この拿捕によって船長が逮捕されることはなく、また船会社が罰金を払うこともない。

 ことしの7月にはイタリア海軍のフリゲートが、1隻の自動車運搬船を拿捕した。これもリビアへ軍用車を届けようとする途中であった。

 ※福岡と釜山の間に就航させる最新鋭の三胴型の高速フェリーについての報道がやはり『Maritime Executive』に出ている。新コロのために完成が2年も遅れていたという。よくわからないのが、それが日本でも韓国でもなく、豪州の造船所製だということ。日本や韓国には三胴船を造るノウハウが無いってことかい?


米ツイッターで8ドル認証を使った風説流布事件発生か。

 米国の某インシュリンのメーカーの株が急落したという。インスリンを無料化するという偽ニュースを、その会社の名を騙ってツイッターで流した者がいる由。

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 Paul Szoldra 記者による2022-11-10記事「Deepfakes are Russia’s new ‘weapon of war’」。
    「Zoom」のライブ・ビデオを通じての、ディープ・フェイクなりすまし事件が発生。
 元、駐モスクワ大使のマイケル・マクフォールが、AIによってなりすまされた。偽マクフォールはビデオ電話を同僚にかけた。顔の動きも、声も、本人とそっくりであった。

 犯人はDC圏内に棲息しているロシアの工作員にきまっているとマクフォールは断言。みんなも、気をつけろよ。

 マクフォールは何年も前から、ロシアのウクライナ領侵略を強く非難し、ウクライナの防衛戦争を支持する言論を表明し続けている。

 3月2日には、ゼレンスキーが「武器を置け」と国営ニュースを通じてよびかける、すぐにフェイクとわかる動画が、ロシア国内のSNSに出回り、ロシア人には大うけであった。

 ついで4月には、ラトビアの国会議員を含む複数の欧州の政治家のディープフェイクが出没しはじめる。
 「Zoom」に堂々と出てくるので、相手は信じてしまう。

 ベルリン市長、マドリード市長、ウィーン市長は、それぞれキーウの市長とはつきあいがあるので、6月には、それらの市長を狙って、キーウ市長のディープ・フェイクが電話してきたという。これは『ガーディアン』紙が報じている。

 ベルリン市長はこう言われた。そっちに逃亡したウクライナ人たちは徴兵逃れで、ドイツ政府に嘘をついて入国しているから、ウクライナに送還して欲しい、と。

 このように1年たらずのあいだにロシアが操るディープフェイクのレベルが急上昇しつつある。これから、もっとすごいことになるだろう。

 今日では人々はSNSにじぶんのバイオメトリック・データをUpしすぎている。そしてまた、リモートでビデオ会談することは普通化した。敵は豊富なデータを使って誰かになりすましてあなたを騙す。

 これは、ソフトウェアのウイルスと、アンチ・ウイルスの競合がどこまでいっても終焉しないように、これから永遠に続く脅威であろう。

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 Andrew Thornebrooke 記者による2022-11-11記事「3 Arrested for Sending Military Secrets to China, Selling Chinese Items to DOD」。
   3人の個人が逮捕され、1つの会社とともに連邦司法省から訴追される。武器輸出管理法に違反して中共へ軍用技術データを売り、またレアアース含みの永久磁石を中共から密輸入してF-16およびF-18部品のサプライチェーンにまぎれこませた容疑。
 じっさいに航空機に組み込まれたか否かは不明。

 磁石の精錬と磁化は中共メーカーで済ませており、容疑者らはそれを安く輸入した。

 国防総省が購入するレアアース磁石は、かならず米本土にて精錬&磁化されなくてはならない。もしくは米政府が承認済みの外国から輸入しなければならない。国防調達規則集に定められている。中共はその承認国家ではない。

 こやつらが中共に売ったのは、70種類もの図面やデータ。陸海空のさまざまな軍用システムにわたる。

 この3人が言い渡されそうな量刑だが、1件でも10~20年。それが複数なので最低50年というところか。

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 ストラテジーペイジの2022-11-11記事。
   ウクライナには2万2300kmの鉄道がある。鉄道職員は40万人。機関車は2000両。貨車8万5000両、客車4000両。

 線路に沿ってウクライナ国鉄専用の電話回線がある。スターリンクが提供される前は、ウクライナ政府や軍もそれを頼っていた。

 初盤でロシア軍は、線路爆撃によってウクライナ鉄道を麻痺させようとしたが、すぐに修理されてしまった。今になってロシア人は、隣国の鉄道を止めたくば、変電所を攻撃すればよいことに気付いた。ウクライナと国境を接する国々は、それぞれウクライナ国鉄のために電力を融通してやっている。

 ロシアの鉄道網は、16万1100km。職員80万人。機関車1万9700両。貨車79万6000両。客車2万4200両。

 ベラルーシとウクライナの間には6本の鉄道がつながっている。

 ※げんざいウクライナはベラルーシ国境に密入国阻止用のフェンスを構築中。これでベラルーシは、ロシア国境以外のすべてを鉄条網で囲まれてしまうことになった。

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 ワイヤードの記事「‘Dark Ships’ Emerge From the Shadows of the Nord Stream Mystery」。
    衛星が得たデータをモニターする会社「スペースノウ」があばいた。2隻の、AISを切った怪船舶(全長95~130m)が、ノルドストリーム2の爆破地点(2箇所)のいずれの付近においても、爆破の直前にうろついていたことが。

 国際法により、大型船はAISを搭載し、かつそのスイッチを入れていなければいけない。

 衛星は合成開口レーダーによって海面の船舶の姿を全部とらえている。
 そのグリッドのAIS情報と照合すれば、AISを切っている異常な民間船舶は浮かび上がる。

 多数の民間のレーダー衛星が次から次と特定海域の上を通過して撮像している。各社からそのデータを買い集めれば経時的な変化が辿れる。

 船名とかもいろいろ分かっているのだが、まだマスコミに教える段階ではない。

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 Josh Smith 記者による2022-11-11記事「Analysis: North Korea’s other missiles: Salvaged debris shines light on aging air defences」。
   韓国が黄海の海底から、先日北鮮が発射したミサイルとやらの残骸を引き揚げてみたら、それはソ連時代の「SA-5」(S-200)という古めかしいSAMであった。

 2020年のオランダの2人の研究者によると、北鮮はS-200を山の斜面の地下シェルターに格納していて、発射のときだけ引き出すという。

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 Boyko Nikolov 記者による2022-11-9記事「Russian operator: Buk-M3 tracks projectile’s path fired by HIMARS」。
    HIMARSに悩んでいる露軍は、Bukの対空レーダーでロケット弾の飛来をとらえて、その推定される発射グリッドに対して味方の「オルラン10」を向わしめるという連携偵察に努めている。

 Bukのレーダーは高度2万2000mまで探知できる。

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 ストラテジーペイジの2022-11-12記事。
   2-24時点で露軍は1500機の各種の軍用ヘリコプターを保有していた。そのうち74%は冷戦中のモデルでやや古い。

 機数はこんなにもあるのだが、熟練のパイロットと整備兵は、足りていない。
 それら稀少な人的資源は、400機ほどの新鋭機(2006年以降モデル)に配分されている。

 「カモフ52」攻撃ヘリは2011導入の新鋭機で、米軍のスティンガーをかわせるという自慢宣伝をしていたが、まったく嘘だった。ポーランド製のMANPADSにすら、撃墜されまくっている。

 2-24いらい、露軍は100機近くのヘリコプターを喪失したとみられる。

 いまやロシア政府は、国内の回転翼機メーカーを1社(ロシアン・ヘリコプターズ社)に統合することで、企業の開発体力をつけさせねばならないと考えている。「カモフ52」のガッカリが、それを確信に変えている。

 業界統合するためには、政府による会社株の買占めが必要である。10年前からその努力は進行中だ。
 ロストヴェルトル社株の75%、ミル・モスクワ社株の72%、カモフ社株の99.8%、ステュピノマシン製造社株の60%、ウランウデ航空社株の75%、カザンヘリコプターズ社株の66%、クメルタウ航空社株の100%、レデュクトルPM社株の81、プログレスアルセニエフ航空社株の75%は、すでに買い付けた。

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 Boyko Nikolov 記者による2022-11-6記事「Russian Su-30 combat aircraft used as ‘an aero lure’ in Ukraine」。
    イズベスチアのオンライン報道によれば、露軍機は2機が一組でウクライナ軍に罠を仕掛ける。
 たとえば、1機のスホイ35が高いところを飛んでウクライナ側のレーダーにわざと姿をさらす。水平距離にして200kmというところ。しかしじつは別なスホイ30が低空をひそかに飛んでおり、それがウクライナ側のレーダーを奇襲して破壊するという。

 スホイ35はいわば制空と見張りを担当。前方空域に敵戦闘機がいないことを自機のレーダー(N135 イルビスE)で確認する。その空間に仲間のスホイ30を呼び寄せる。スホイ30はスホイ35のずっと後から離陸する。時間差攻撃だ。

 スホイ30は、敵地上レーダーを目視で確認できるほどの低空を飛ぶ。そして「Kh-29」空対地ミサイルを発射する。基本的に電波ホーミングだが、「Kh-29」は鉄道上の列車、橋梁も攻撃できるように設計されているという。

 上空掩護のスホイ35も「Kh-31P」という対レーダー・ミサイルを発射する。

 また、ウクライナ空軍が、低空のスホイ30を邀撃しようとして接近してくれば、掩護のスホイ35が2発の「RVV-BD」長射程AAMを発射してそれを斥ける。レンジは300kmである。