「読書余論」 2017年9月25日配信号 の 内容予告

▼土肥一夫・監修『海軍 第六巻 太平洋戦争2』S56-8
 タウイタウイには石油はあったが、陸上滑走路がない。だから空母が海に出て飛行訓練させるしかないのだが、5月に米潜が蝟集してきたため、それが不可能になった。
 陸軍の「まるゆ」艇は、味方〔海軍〕からの攻撃を受けたこともあった。
 戦争が立体化しているS19時点ではGF長官が軍艦に乗って「指揮官先頭」を実践しても一益もない。むしろ大本営陸軍部との緊密な連絡が求められた。
 爆撃を回避しやすくするためには、事前に、風に向かって艦首を向けておく。なぜかというと、思い切り転舵したときに外側の舷側に風があたってくれるので、その分、舵の効きがいっそうするどくなってくれるわけである。
 雷撃を回避する方法は、艦首か艦尾をそっちに向ける。それしかない。
 AF神話。日本海軍のD暗号は「2冊制」であった。したがって、もしD暗号を解読したのならば、「AF」ではなく、いきなり「ミッドウェー」と解読できたはずだ。それが「AF」とだけ分かったというのは、要するに、暗号書の現物を彼らは手に入れていたのだ。
 S17-1-20にポートダーウィンで撃沈された「伊124潜」よりももっと前から、彼らはそれを取得していたと考えられる(p.183)。
 ついにS20-5月15日には下関海峡は「閉鎖」された。
 横浜港と東京港も5月末までに閉鎖された。
 S15から3年間で作られた油槽船(タンカー)はわずか6万トン。これに最優先を与えたのはなんとS19で、この過誤は取り返せるようなものではなかった。
 ※これが、統制経済=共産主義経済は必ず失敗するという一つの証し。
 『翔鶴』の機関部兵曹長の証言。機関長が「機関科総員退去」を命ずる。配置を去って飛行甲板を目指して昇る途中で、30分をかけて、軽質油庫からドラム缶、石油缶を運び出し、それを海中に投げ込む。これが漂流筏になるのだ。付近の応急用丸太もすべて投げ込む。
 米軍のパターン。圧倒的な支援のもとに前進し、陣地を築く。夜間はいったんそこから退いて、ひとつ後ろの陣地へ。そして翌朝また前進する。そのようにして逐次に陣地を前へ前へ出して行く。
 1945-3にマリアナに配備されたB-29は385機。これが終戦時には986機に増えていた。
 B-29は1944にスマトラ島のパレンバンにも機雷を投下している。
 上海、南京(揚子江)、サイゴンやシンガポール港にも撒布した。
 1939-10-11にFDRをザックスという男が尋ねて、アインシュタインの署名のある手紙(8-2付)を読み上げた。1発で港全体を破壊できるウラン爆弾をドイツが先に造ってしまうかもしれないというもの。シラードとフェルミは基礎実験を済ませていて見込みがあること。
 FDRは一晩考え、翌朝ザックスに、「よしわかった」と返答した。
 ウラン委員会はすぐに立ち上げられたが、全科学者を総動員することが決まったのはさすがに真珠湾直後だった。
 マンハッタン計画は1942-8発足。
 フェルミは1942末に、早くも最初の核連鎖反応に成功した。
 なぜアインシュタインは「港全体を」と表現したのか。彼は、原爆は重すぎてとても飛行機では運べないと直感していたのだ。フネで運ぶしかないから、「港湾」だけがターゲットになるのだ。
 B-29から投下する爆弾にすると決められたのは、1943-9であった。
 日本の都市目標の選定作業は、グローブズ少将が担任。グローブズは京都を一番に推した。盆地で百万の人口があったから。それに次ぐのが小倉、広島、新潟だった。
 しかしスチムソン陸軍長官が、戦後のことを考えると京都はダメだと言って目標候補から外させた。そこで代りに、長崎がリストに加えられた。
 S20-4時点で海軍艦艇は重油に大豆油を混ぜていた(p.271)。
 B-29×1機が飛んでくると270戸強が焼失する。この調子だと9月末までに人口3万以上の都市は消滅すると試算された。
 S20-2までは高々度からの工場爆撃。
 3月から5月までは夜間焼夷弾による低空大都市爆撃。
 6月以降は、低空中都市爆撃。
 都市居住者の四分の一、850万人が疎開した。
 日本陸軍の軍人と軍属の戦死は183万人。
 海軍の軍人と軍属の戦死は57万人だった。
 陸海軍の廃疾者は合計10万人以上。
 空襲による銃後の死者は、原爆が32万人だったとすると、全国合計70万人。
 唯一、日本国内の水力発電所が、損害ゼロだった。
 終戦時に海外にいたのは、陸軍310万人、海軍45万人、一般邦人300万人。
 この一般邦人は日本本土に引き揚げなさい、という命令は、連合軍は出していない(p.285)。全員、自主的に戻ったのである。
 米国は、リバティ輸送船V型を100隻、LST輸送船Q型を85隻、日本政府に貸し出し、これで引き揚げが進捗した。
▼小松左京『虚無回廊 I & II』徳間書店1987-11pub. 初出は1986~1987
 知能は初めから生命を超えている存在なのだ。生命は知能にとって制約にすぎない。生命の制約をときはなしてやった知能。それが人工実存=AEの目的だ。
 電磁カタパルト=エムパルト。
 自己意識だけで、生存限界にしばられた「肉の器」がないのならば、それは実存とは呼べず、むしろ「人工霊魂」「人工精神」ではないのか。
 死すべき自己についての絶望的自覚をぬきにして実存はなりたちうるか。
 太陽系が誕生して50億年。地球がうまれて45億年。地球生命が発生してから35億年。
 その間、一度も、証明できるような形で、他の天体の宇宙生命や、知的存在に遭遇しなかった。
▼ジョン・G・ロバーツ著『三井――日本における経済と政治の三百年』S51-6 つづき
 対米戦争の結果、日本の国財の喪失は、500億ドル相当。これはGNPの10年分にあたり、関東大震災被害の5倍であった。
 米軍が投下した16万トンの通常爆弾のうち10万トンは対都市無差別爆撃にあてられた。残り6万トンが、軍事目標と産業施設に配分された。
 何人かの進駐軍将校は、債券や銀行預金の凍結で窮地におちいっている日本人から、有価証券、不動産、絵画などを脅し取った。特に日本語のできる弁護士は占領時代に成金になり、占領後も億万長者として日本で生活している。
 ◆  ◆  ◆
 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。
 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。
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松前大島と松前小島のELINT基地化を急げ!

 8-29弾道弾がもし松前半島の陸地の上を通過したのならば、北鮮の弾道ミサイル精度は極端に悪いことになる。射程だけでなく、方位精度すらも。
 狙った通過点は大間の上空だったはずだ。そのコースならば陸地の上は1回しか横切らない(下北半島の北端部)。
 すなわち、津軽半島の上も松前半島の上も襟裳岬の上も通過させることなく、ほとんど海上の上だけを飛ばしたと宣伝ができた。
 ……が、それには見事に失敗したのだ。
 「コリオリの力」をキャンセルするのに必要な「当て舵」量がわかってないんじゃないか?
 北鮮は、従来も、中距離ミサイルや長距離ミサイルの着弾予定海面に観測船を出していない。このことからも彼らが中距離以上の弾道弾の「精度」をどうでもよいと考えていることが分かる。
 「精度」を心配するよりも遥か以前の原始的な技術段階なのであろう。
 太平洋に向けて大間の上をパスさせようとする飛翔実験は今後もあるだろう。日本海の奥尻島沖か秋田沖に落とす試射もあるだろう。
 となると、わが国は、飛翔中の弾頭から地上に向けて発信されているテレメトリーを複数の地点から傍受し追跡することが望ましい。
 なぜなら、それとレーダー信号を合成することによって、もっと正確に到達高度や挙動を測定できるからだ。
 テレメトリーはふつうは無限特乱(ワンタイム乱数を加減したもの)になっているだろうからNSAのスパコンでもないと元の数値の解明はできないだろうが、RVを地表(海面)からどのくらいの高さで発火させようとしたのか等は、暗号を解かなくてもわかるものである。
 空中分解した場合には、そのタイミングや高度も判明する。テレメトリーが途絶するからだ。
 また、テレメトリーの発信点の移動する具合を発射直後から精密に追うことができれば、ブースト段階での加速力や、大気圏再突入後のRVにかかる空気抵抗などを推量できる。だから傍受は、多数の箇所からすればするほど得られる情報の価値が増える。
 傍受拠点は、漁業無線が錯綜する漁村の近くでは、ノイズィー過ぎて、よろしくはない。
 ではどこがいいか?
 無人島になっている「松前大島」と「松前小島」が理想的である。
 どちらも上陸設備だけはあり、漁船が風下の島影に避泊することはあり得るが、漁港機能はないので、電波環境はとても良いはずだ。
 ここにELINT基地を設ける。ついでに海自松前基地のSOSUSも松前大島まで延長したらよい(松前小島経由で)。
 松前大島と松前小島でテレメトリーを「ステレオ」傍受すれば、日本海のどこに着弾したかの絞込みも高精度化できるだろう。
 ところで飛行場からMRBMを発射することのメリットはもうひとつある。
 舗装道路上をTELに移動させる方式では、その1本の道路に敵の航空爆弾で大穴を開けられただけで、TELの運行計画がまったく狂ってしまう。射点に辿り着けなくなってしまうのだ。
 それにくらべると、飛行場は、滑走路やタキシングウェイの幅が何十mもある上、R/W外もまた平坦な地面なので、TELはどこを走ってもよい。つまり、TELが爆弾孔を迂回して、座標の測ってある射点へ到達しやすいのだ。
 北鮮の道路の舗装厚はおそらく資材不足のため甚だ薄いであろう。洪水や山崩れで使えなくなることもしばしばだろう。しかし航空基地ならば十分な厚さのコンクリートで舗装されている。


実際には大間町の上だけを横切ったのではないか?

 『朝鮮日報』によると発射点は平壌国際空港の滑走路だった。
 起点が分かれば、津軽海峡のどこを通過したのかは絞り込み易い。
 地球上の2点間の最短距離を教えてくれるネット上のソフトを使えばいい。PCなら簡単にアクセスして利用できる。(スマホだと画面が狭苦しすぎて使えないかも。)
 このソフトで表示してくれる最短距離コース=大圏コースの曲線は、そのまんま、弾道弾の飛翔コースと同じになる。
 できるだけ陸地にかからないように太平洋に抜けさせるためには、下北半島の大間町の少し南を通過させるのが、いちばん問題が少ないと判る。
 そのコースより少し北にすると松前町の陸地上空にかかってしまう。
 しかし、大間・佐井・風間浦の上を通すとすれば、北海道のどの陸地の上も通過しないで太平洋に抜けられる。そして襟裳岬から数十km南の洋上を通過する。
 万一、途中で墜落したり、ブースターまたはサスティナーまたはその一部が落下しても、最悪でも下北半島の大間岬の山中に当たるだけだ。
 最大射程を実験したければ、またこのコースで発射するだろう。
 ということは、航空自衛隊の襟裳分屯地と奥尻島には、もっとマシな警戒レーダーを据えなくちゃダメだろ。刷新工事を前倒しだ!
 海自の白神岬(松前)のSOSUS基地にも、テレメトリー傍受のアンテナを増設した方がいいだろう。
 津軽海峡はこれから北鮮ミサイル実験回廊となることがほぼ決まりだと思う。
 空港を弾道ミサイルの発射点にするという戦術は、北鮮にとってはすばらしく合理的である。
 まず北鮮国内は航空燃料が涸渇したので、いまや航空基地も飛行場も宝の持ち腐れ。他の目的に転用した方がよい。
 次に北鮮軍は飛行機を地下に収容する地下バンカーをこれまでにたくさん建設してきているから、その飛行機用の地下バンカーを使って弾道弾の事前隠匿や発射準備ができる。
 次に国際空港であれば支那やロシアやイランの飛行機も駐機しているから、米軍がプリエンプティヴ攻撃でTELを爆破しようとすれば、国際問題に発展する。米大統領がやるべしといっても、側近の腰抜け軍人と国務省役人が制止するから、手が出せないだろうと期待ができる。
 なお、平壌市の北24kmにある飛行場から襟裳岬突端までの距離を改めてソフトで測りなおしたら、1513.99kmでした。1514+1180=2694km。ご参考迄。


テキサス野生保護官は大忙しだろうね。野生鹿は? そして南部陸水名物の「鼻から脳を襲う寄生虫」は?

 ストラテジーペイジの2017-8-29記事。
 韓国はドイツから空対地ミサイルを追加購入する見返りとしてドイツに商品を買い取らせるオフセット交渉に成功したという。
 ドイツから輸入するのは90発の「Taurus」ステルス巡航ミサイル。
 韓国から何をドイツ向けに輸出するのかの品名が不明だが、非軍用の電気製品……要するに普通のスマホではないか〔※原文では非電気製品と読めるが、このサイトの記事は決して鵜呑みにしてはならず、編集過程をさらに一段推理する必要がある〕。
 「Taurus」はストライクイーグルから発射する。2013年に発注した130発の受領は2016年から始まっている。
 ドイツのメーカーが韓国空軍のF-15KのFCSを改造してやる。それによって運用が可能になる。
 「Taurus」はドイツとスウェーデンが共同開発した。全重1.4トン、レンジ500km。飛翔速度1100km/時。飛翔高度35m。
 弾頭重量481kg。6m厚のコンクリートを貫徹可能。1発の単価は120万ドル。
 標的の3m以内に当たるとされるが、それには条件がある。米国製の精密な軍用GPS受信機だ。ところが米国は欧州から韓国に輸出される戦術ミサイルにこの受信機を組み込むことをなかなか許さない。その秘密が韓国から支那スパイへ筒抜けになると恐れているためである。このため「Taurus」の受領は遅れた。
 ※記事ではハッキリしないのだが米国は結局その許可を出していない可能性が強い。つまりこの巡航ミサイル、「グレード落ち」状態で引き渡されている可能性がある。米国はミサイル早期警戒情報も韓国政府には伝えていないことが今回ハッキリした。
 ※こんど祥伝社から出す、日本の歴史を古代から現代まで地政学的に解説する本にも書いたのだが、戦後の日本がいちばん助けられているのは在日米軍ではなくて在韓米軍。どういうことかというと、韓国「進駐軍」としての在韓米軍が、韓国政府の対日戦争発動を防止してくれているのだ。だからわが政府は在韓米軍を後方から支援するための出費ぐらいはこっそりしてやってもバチは当たらないはず。


「火星12」はグァム島まで届かないことが証明された。

 最低3300km飛ばなければ北鮮からグァムまでは届かないのに、2700kmも飛ばずに落ちてきてしまった。
 平壌の東郊から襟裳岬まで1509km。その2倍以上飛ばしてもどこかの島に当たる気遣いなどない。最大射程をテストできるコースだった。然るに結果は、ペイロードほぼゼロでもグァムには届かないことがバレた。
 1509+1180=2689km。


タルアファ市の住民数もIS人数も、米国は過大評価をしていた。豊富な情報アセットが却って米国の外交を歪めてしまう。

 日米戦争中の日本帝国の現有する航空燃料量について、米軍情報部は非常に正確な見積もりを出し続けていたという。
 ところが、それ以外の見積もり、すなわち航空燃料以外の日本国内の軍需品の生産力や物資のストック等、日本の継戦能力を占う基礎数値については、米軍情報部は常に「過大評価」のあやまちをおかし続けていたという。末期に至っても、日本軍はもっと粘れると信じていたのだ。
 このために、米政府は1945年、ソ連のスターリンに対して、しなくてもよい譲歩をすることになった。
 おかげでソ連は大膨張した。その結果、戦後の冷戦期を通じて米国はどのくらい損をさせられたかわからない。
 畢竟、米国のようにスタート時点から「不滅」の地歩を手にしている強大国の政府にとって、「Bクラスの敵国を過大評価する」行為は、自国のプロ軍人たちとプロ外交官たちの不名誉を予防してくれる効能ぐらいは有するけれども、別な敵国を大膨張させてしまい、長期の国益には必ず反する結果を招くのだ。
 この1945年とまったく同じ間違いを現在、トランプ政権は、北朝鮮について犯しているところだ。
 Cクラスの敵国でしかない北朝鮮を過大に評価するということは、潜在敵国の中共に、しなくてもよい譲歩を重ねて進呈することを意味する。将来の米国は、もっと重い災厄に苦しめられるだろう。
 次。
 ストラテジーペイジの2017-8-27記事。
 中共軍のH-6K重爆に空中受油プローブが取り付けられている改造機が撮影された。
 この改造の意味は、H-6Kに、特別に重い「ASAT」ミサイルの発射母機としての任務を与えるためだ。
 最低の燃料と重いミサイルを抱えてまず離陸し、上空で満タンにするのだ。これで最大兵装と最大航続距離とが両立する。上昇高度も稼げる。
 米空軍が1985年に実用化したASATミサイル「ASM-135」は重さが1.2トンしかなかった。成層圏のF-15から発射してソ連の低軌道衛星を破壊できた。ソ連はこれと同じものは遂に造れなかった。
 だから米空軍は1988にこの計画を中止してしまった。
 次に1990に民間企業が、個体三段式のLEO打ち上げロケット「ペガサス」を開発した。これはB-52の翼下から発射できるものである。500kgの衛星を低軌道へ投入できる。
 ※これはすごいポテンシャルだ。ケネディ時代に放棄された「スカイボルト」は実は完成していたのだ。つまり米国は単弾頭の水爆を地球の裏側へでも投射できる。米本土上空のB-52をプラットフォームにするだけで。だったら、新しい核弾頭付きの巡航ミサイルの開発など、無駄も甚だしいといえる。
 「ペガサス」ロケットは1990の初期型は全重19トンだったが、2016年の最終型は23トンである。
 これまで43回発射されており、失敗率は7%にとどまっている。主に初期型が失敗した。
 中共軍は、このペガサス・クラスの重たい対衛星ミサイルを吊下させたH-6Kを離陸させたいのだ。それには離陸時の燃料を限界まで減らすしかない。
 ※となると気になるのは「みちびき」の周回高度までこの支那製ASATは届くのかということ。ASATが届かないとすれば、別の衛星による衝突攻撃法が採用されるしかない。これを平時から監視するために米国は、廃用されたピースキーパーICBMのロケットを再利用して「ORS」という敵性衛星監視衛星を次々に打ち上げているところだ。自衛隊でも宇宙監視レーダーを強化することにしている(もちろんアメリカから命令されて大綱に追加するわけである)。中共は奇襲開戦時の衛星破壊に関してはかなりマジに努力しているということなのだろう。


先端がラウンドな再突入体は焼蝕を制御し易いが落下中のコースぶれが大きく、CEP=5kmにもなり、並の原爆イールドならほぼ無意味。

 ALEX HORTON AND THOMAS GIBBONS-NEFF 記者による2017-8-26記事「Deadly Navy accidents in the Pacific raise questions about systemic problems」。
   第七艦隊は酷使されすぎていて、それが事故連発の下地である。
  母港で訓練しつつ休養ができる期間が圧縮されすぎている。
 いつも任務に出ずっぱりにさせられている。
 これでは当直士官の集中力がとうてい持続不可能なのである。
 任務行動中の軍艦の若手士官の当直は、毎日4~5時間に及ぶ。
 これではどんなシャープな士官でも感覚は鈍ってしまう。
 というのは、実質の睡眠時間は4時間しか取れないからだ。
 ふつう艦長は夜間の当直士官に、他の船舶が3海里に近づいたなら、寝ている自分をたたき起こせ、と命ずるはずだ。しかし『フィッツジェラルド』ではそうしなかった。衝突時に艦長は自室で爆睡中であった。どうしてそうなったのか、今のところ、謎。
 2017-1月にミサイル巡洋艦が東京湾で座礁。艦長は解職。
 3月にミサイル巡洋艦が韓国漁船と衝突。
 この艦長は馘になってないらしい。なおこの艦だけは第七艦隊のフネではない?
 『フィッツ』事故がそれに続いた。
 そしてこんどの『マケイン』事故。北から南下してシンガポールを目指しているところで、同航船〔3万トンタンカー?〕が左サイドに当たった。
 平時における米軍艦の、典型的な仕事サイクル。これは2年先まで予定される。6ヶ月、作戦任務展開/遊弋したら、18ヶ月はメンテナンスと訓練と休養にあてる。これがまともなパターン。
 しかし今日の太平洋では、3ヵ月間、作戦任務展開/遊弋して、6ヶ月間在港という異常パターンになりつつある。
 第七艦隊の場合、敵が近いので、在港中もいつでも出撃できなくてはならない。気が休まらない。
 『マケイン』の場合、直前の12ヵ月のうち7ヶ月も作戦していた。
 ※当直士官の代役となる「AI」すらできないというところが、今の「AI」開発の現況なのだ。イージスのソフトウェアよりよっぽど行数が少なくて済むと思うのだが……。日本企業が作ってやれよ。ていうかF-35の全周センサーを外舷にペタペタ貼り付けりゃいいだけじゃね?


【朗報】グロホは中止するのがあたりまえ。これを「良き前例」とせよ。

 「RQ-4 グローバルホーク」は「筋悪案件」だと最初から思っていた。
 〈当初見積り額より25%値上がりしたら中止〉という装備庁の内規があるので、新聞公表値は23%で寸止めされたのだろう。
 じっさいはもう25%超えは確実なのだろう。中止だ、中止!
 この機体にはスパイ衛星並の米国製センサーと対衛星通信システムが搭載される。その金額が箆棒なのだ。機体そのものはぜんぜん安い。
 グロホはステルスではないので、大型(ペトリオット級)の対空ミサイルで難なく撃墜されてしまう。日本の敵どもはアフガンゲリラとは違うだろう。
 米軍や、豪州軍(海洋監視型の「MQ-4C トライトン」を採用決定)ならば、撃墜への報復もし得る。だから裸のグロホを運用しても、敵はSAM発射を自制してくれる。抑止が働く。
 ところがわがヘタレ日本政府の場合、撃墜に対する報復があり得ない。したがってSAMは飛んでくるわ、AAMは発射されるわ、自爆UAVは特攻してくるわ、レーザー目潰しやGPS妨害や衛星通信妨害はかけられ放題だわで、さんざんなことになる。
 1機落とされれば、損失額は目も当てられない。F-2の津波流れ、なんてもんじゃない。
 それに中東と違って日本周辺~半島には雲が多い。
 雲の多いエリアで偵察機が成層圏飛行したって、しょうがないのだ。IRセンサーは密雲に関して万能ではない。
 「雲下飛行」のできる「RQ-9 リーパー」級の方が、不審船監視任務でも、北鮮のミサイル発射早期警戒任務でも、重宝することは間違いない。
 「RQ-9 リーパー」の海洋監視型の共同開発を、こっちから米政府に逆提案することだよ。そうすればFMSの罠に泣かされることもない。
 三菱にとって一文の得にもならない筋悪「THAAD」の押売り案件を撃退したのは「朗報1」だった。今回のは「朗報2」だ。この調子で行こう。
 なお米空軍はグロホ操縦士の士官の成り手がいないので2015年に議会からの圧力で下士官登用の道をひらくことを決めていたが、このたび、最初の下士官三名がリモコン操縦課程を修了したそうだ。来年以降、どんどん増える下士官操縦士が三沢でグロホを民航機に衝突させる等の事故を起こした時、日本政府と国交省はどう国民に「言い訳」するのか、いまから考えてあるでしょうな?
 空自の場合、もしも本当にグロホを導入していたら、下士官に操縦させるつもりはあったのだろうか? そろそろその準備も必要だね。


「フェルミのパラドックス」が解けた。

 1950年にエンリコ・フェルミが同僚に尋ねた。
 宇宙は古く、しかも広い。恒星だけで何兆個あるかわからない。生命が発達可能な惑星数はその恒星数より多いだろう。〔補足。天の川銀河系は直径10万光年、恒星1000億個以上。そんな銀河が他にも無数にあり。〕
 しからばなぜわれわれは彼ら「宇宙人」を見かけず、宇宙人たちから一度もコンタクトされていないのか?
 これが「フェルミのパラドクス」。誰も解けていないという。
 じつはわたしはずっと前からこの問いについての回答を保持している。思い出せないくらい何年も前からだ。しかし、どうせ誰かがどこかで先に答えている古い問題なのだろうとも漠然と思い込んでいた。
 ところがどうもそうではないらしいということが「AI」(人工知能)を調べているうちに分かってきた。
 念のため「AE」(人工実存)を唱えたと聞いている小松左京の『自伝』と『虚無回廊』にも目を通してみたところ、期待に反してくだらない作家だったと確認ができただけだった。レイ・カーツワイルの『シンギュラリティは近い』(エッセンス版)等等等……すばらしい想像力だが、大事なところで的を外している。このことに驚いた。
 兵頭いわく。知力が発達した高等宇宙人(∋地球人)は、最後にはかならず「AI」をつくる。
 その「AI」は多種多様・多角的な手法で、任意の生命の「死」をなくしてしまう。
 ここまでは、先人は正しいのだ。問題はその先だ。
 「死」がなくなることによって「生」もなくなるのである。ここが毛唐と毛唐かぶれには分からぬようだ。
 もはや人は誰も働かなくても生きていける。死なないのだから当然だろう。エネルギー問題も資源問題も「AI」は解決するだろうが、それはごくちっぽけな話題にすぎない。地球が自爆しようが、太陽の寿命が尽きようが、人々にはもうどうでもいいのだ。だって、死なない生命は、すでに生きてないのと同じなんだから。
 生きる必要がなくなれば、他者や他物への関心・好奇心も一切なくなる。ここがなぜ人々にはわからないのか?
 もちろん進化した宇宙人は、他の宇宙人諸族について何の関心も持たない。死の恐怖がなく、副作用のないVRによる快楽だけがあるのに、なぜ他のことを「する」必要がある? 他天体の観測とか他生物へのコンタクトとか……ひたすらめんどうくさいだけであろう。
 カーツワイルが想像したのとは違う形で、シンギュラリティは来る。その先は、人類は「死」と無縁となって、その瞬間、われわれは「生」とも無縁になる。「AI」は間違いなく人類を終わらせる。それはもう誰にも止められないのだ。
 いずれ、このテーマで1冊書きましょう。
 次。
 さいきんのネット記事「Five myths about missiles」。
  大気圏外まで発射した弾道ミサイルを大気圏内に再突入させてからそこで水爆弾頭を実爆させるというテストは、米ソともに1回づつしかやっていない。
 ソ連は1956-2-2に、中距離弾道弾で実施。
 米国は1962-5-6にSLBMで実施。
 そのご1963に米ソ英は、大気圏内核実験を禁止。
 加盟してない中共は1966-10-27に、中距離弾道弾で実爆実験実施。
 この、つごう三回を除くと、どの国も、再突入+実爆というテストはやってない。
  ※UPIによると北鮮はグァム島の6年前撮影の衛星写真しか入手していないことが自家宣伝画像でバレてしまった。
 ソ連はウランを比較的安価に濃縮できるガス遠心分離プラントを、ドイツおよびオーストリーから連行した技師によって1950年代なかばに完成した。この技師たちは釈放されたあと、同じ装置を、西ドイツ政府と米国政府のために再現してやった。
 今日、このガス遠心法によるウラン濃縮が、豪州、ブラジル、英国、支那、仏、印、伊、イスラエル、蘭、日本において実施されている。
 ※茂多岬~狩場山にチージス(地上配備型イージス)が1基必要だ。それと、福井県と山口県の海岸にも。どうしてか。北鮮が米軍からの「自動核反撃」をギリギリ回避して短距離SSMで核攻撃できそうな場所は限られる。釜山港、千歳空港、県営名古屋空港(航空自衛隊小牧基地)、関門海峡が、その有力候補だ。米陸軍の増援は千歳にまず飛来する。だからここを直前に汚染してやる価値がある。数万人の上陸は釜山からしかできない。だからここには必ず1発来る。釜山の後方となると関門海峡だ。だからここも汚染する(以上はすべて火球が地面・水面に接する超低空起爆でなくてはならない)。名古屋北郊にはF-35整備工場がある。そして米軍は所在しない。だから狙われる。北鮮から名古屋もしくは千歳まで実際に弾道弾が届き、且つ、実爆したと証明されると、その距離は、北鮮から北京までの最長距離とちょうど等しいので、中共に対しての、この上ないリアルな「脅し」になるのである。北鮮にとり、この「実爆実射実験」には至大の価値がある。


「シンギュラリティ」はエロ画像世界でも起きてる現象。整理し切れないペースで高品質スチルのアップロードが続くことで。

 米沿岸警備隊 Jay Caputo 大佐による『プロシーディングズ』2017-8月号寄稿記事「A Global Fish War is Coming」。
  過去二十年近く、この地球の資源は有限であり、権力圏拡大の余地は海洋だけであることがハッキリしてきた。
 今日75億人の地球人口は、2050年には97億人になる。主としてアフリカとアジアで増加する。
 1960年代の人々は1人が年に9.9kgの魚貝を消費していた。2013年には19.7kgである。2014年以降は20kgを超えたと推算される。
 2014年の世界の漁船の総トン数は460万トン。うち75%はアジア諸国の船。15%はアフリカ諸国の船。
 現在、全長24m以上の漁船は世界に6万4000隻ある。なかでもアジア諸国の遠洋漁業船は新型の大型船が続々と投入されつある。
 世界の漁獲高は8000万トン(メトリックトン。MMT=百万トン)で安定している。それとは別に養殖魚介類が年に7380万トン水揚げされている(うち62%は支那)。
 養殖漁業の規模は、2018年に天然漁業を上回るだろうと予測される。ただし忘れてはならない。養殖魚のエサは魚肉タンパクだ。養殖が拡大すれば、エサ需要も増える。
 トロール船はかつてなく深い海底にまで網を入れるようになった。ということは、網を入れる海域も拡大したということ。
 気候の温暖化により、アジア、アフリカ、南米では、乾燥不毛地が増す。よって、ますます漁業が命綱になる。
 米国は世界最大面積のEEZを有する。これはハワイ諸島など太平洋島嶼の領土があるおかげである。
 米国は世界第三位の漁業国だ。年に500万トンを水揚げしている。それをうわまわる世界第一位は支那、第二位はインドネシアである。
 米国最大の漁港は、数量面ではアラスカのダッチハーバーである。金額だと、マサチューセッツ州のニューベドフォード漁港。
 2014年、米国は食卓用魚介類を58億ドル生産し(これは日本をわずかに上回って世界一位)、非食卓用魚介類を240億2000万ドル生産した。同時にそれら食卓用/非食卓用魚貝類を輸出して300億ドル稼いだ。同時に輸入額は、食卓用が202億ドル、非食卓用が156億ドルであった。つまりあわせると358億ドル、米国は魚介類を輸入したことになる。
 米国の漁業関連産業の規模は、年産2500億ドル規模である。この産業が130万人の雇用をもたらしている。
 というわけで米国は全世界の漁業問題について絶大な関心を払わざるを得ない立場にある。
 米国は魚介資源を破壊する乱獲には反対する。世界の漁業は多国間合意によって管理されねばならない。
 非合法的な密漁によって、毎年100億ドルから235億ドルが稼ぎ出されていると推定できる。数量にするとそれは、110万~260万トンである。
 世界の漁業資源をうまく管理すれば、資源が毎年再生するので、現在の世界の総水揚げよりも、165万トン=320億ドル、増産することが可能。それは、増加する地球人口を養うに足る数値だ。
 全地球の海を1杯の生簀だと看做そう。もし、その生簀の中の魚が毎年2倍に増えるのなら、われわれは毎年その生簀から半分の魚を掬い上げて消費しても可いのである。これをMSY=最大持続可能漁獲量 と呼ぶ。
 しかしもし世界各国が乱獲して総漁獲量がMSYをうわまわれば、世界人類が利用できる天然魚貝資源の総量は急減するのみ。
 山林の入会地に利用の秩序がなければ、そこはたちまちハゲ山化する。それと同じこと。
 海洋漁業管理のため国連はRFMOを地域ごとに組織している。沿岸国、船籍登録国、水揚げ国から成る。
 水揚げ国は、市場にもちこまれてきた魚介類に正規の書類が付属しているかを点検し、無法に漁獲された魚介類(IUU=狭義の密漁だけでなく広義の無秩序水産物を含めて呼ぶ)を流通させてはならない。
 米国コーストガードは現在、4方面のEEZでIUUトラブルと直面している。
 ひとつはメキシコとの海上境界だ。1000隻以上もの高速密漁艇が流し網で鮫やフエダイを狙ってやってくる。
 米コーストガードは毎年そのうち200隻を空から確認するが、巡視船艇が少ないため臨検できるのは2割のみ。結果、米国漁民はフエダイの漁獲高に1割の損失があると試算される。額にして120万ドル。
 メキシコのドラッグ・カルテルの中には、これら密漁ボートを麻薬の密輸出に使っているところもある。
 次がニューイングランド沖。鱈を筆頭に13種類の底生魚類が獲れる。
 特にタラが乱獲されやすい。
 太平洋のハワイ諸島や米領島嶼のEEZには、マグロを狙ってアジアの多国籍密漁組織の遠洋漁船がやってくる。
 四つ目のトラブル海域が、アラスカ沖のロシアEEZとの境界だ。ロシア漁船はすべてマフィアの仕切りである。
 ロシアの国境警備隊も非協力的であるため、140万トンのスケトウダラ資源が危機に瀕している。
 2015-11に、不法漁業規制法が成立した。これ以降、正規の書類を有していない漁船が水揚げ港に入港することじたいを港湾当局が拒止できることになった。
 2015いらい米国は世界の不法漁業と戦う姿勢を示している。
 特に問題ある海面は、西アフリカのギニア湾、ハワイなど太平洋諸島域、インドネシアとフィリピンの海域、ベンガル湾。
 ギニア湾には米コーストガードが毎年出張して直接取り締まりしているほか、沿岸国から取締官が米海軍の軍艦に同乗して、違法漁船への飛び乗り・立ち入り検査を実施。
 セネガルの取締り船に米コーストガード隊員が同乗する活動も。
 仕切りは、アフリカコマンド。
 太平洋では、米コーストガード隊員が米海軍の艦艇に同乗して、同様の臨検活動を実行している。
 米コーストガードは最近は国務省とも連携している。麻薬、武器、人身を密輸している犯罪組織と戦うために。
 支那人民は、支那人の魚貝需要は必ずや満たされねばならぬという歪んだ期待を抱き、毎年巨船を多数新造している。
 いまのところ支那人消費分の魚介類のうち7割以上が養殖によって確保されている。
 中共における漁業の規模は、1400万人を雇用し、GDPの1割近くを稼ぎ出している。
 中共の養殖産業だけで、全世界のフィッシュミールの4割を消費している。2030年には、これは7割に増えるであろう。
 このフィッシュミールはトロール漁船が一網打尽に持ってくる雑多な魚介が原料。資源は逐年、涸渇に向かっている。
 チリでは養殖業が過去何度も壊滅的な損害を蒙っている。富栄養化した海水で藻類が異常発生したために養殖魚が全滅するのだ。
 同じことが支那沿岸で起きればどうなるか?
 支那人はますます遠洋漁業にドライブをかけるだろう。その大船団を「海警」が護衛するのだ。
 それに各国は反撃する。すでにアルゼンチンはそのEEZ内で一隻の支那漁船を撃沈した。南アフリカは支那の密漁船×3隻を拿捕した。
 7隻の海警公船が護衛する230隻の漁船(海上民兵)が尖閣領海に入ったことについて日本政府は抗議している。
 インドネシア海軍は、海警に護衛された支那漁船と激しくやりあっている。専門家は、このような密漁を阻止するためには火力の行使以外にないと言っている。
 1996年、カナダとスペインは、グリーンランド沖の大ヒラメ資源をめぐり、ほとんど戦争一歩手前まで行った。
 スペイン漁船の漁労が違法だと判断したカナダが拿捕。怒ったスペインが砲艦複数を派遣して漁船団を護衛した。
 1999年には、1隻の米コーストガード船がEEZ内で1隻のロシアのトロール漁船を臨検したところ、そこに他の19席のロシアトロール漁船が蝟集してきてコーストガード船を取り巻いた。
 支那漁船は米国沿岸で公海流し網漁によって乱獲しようとする。
 中共は、国連の漁業資源合意を批准していない。
 不法支那漁船を護衛する役の海警船艇はげんざい205隻ある。
 なんと米国コーストガードの2倍以上だ。
米沿岸警備隊は、航洋型の巡視船だけでもあと25隻は必要である。接岸臨検用の高速の巡視船艇もそれとは別にもっと必要である。
 これまで米コーストガードは漁船の不法漁労を阻止するために火砲を使ったことはない。しかしインドネシアなどはすでにその方法を採用している。米国沿岸警備隊も、漁船相手に火力を行使して威嚇や破壊ができるように、慣行を改めるべきときに来ているだろう。さもなくば支那漁船団による米国EEZ蹂躙はとても阻止できまい。
 ※近年ものすごく意外・心外なのが、CGエロ動画の技術がちっともシンギュラリティに達していないこと。ダメだこんなレベルじゃ!