FUture Critical Kinetic systEM …… FUCKEM

 2016-5-5記事「Spies Worry Candidate Trump Will Spill Secrets」。
 1952年以降、大統領選挙の最終決戦に臨むことが決まった、非現役大統領の候補者(ノミニー)には、CIAが極秘情報をブリーフィングしてやることになっている。
 すなわち次の任期の無いトルーマン大統領の意向で、共和党の候補に決まったドワイト・アイゼンハワーと、民主党の候補に決まったアドレイ・スティーヴンソンの2人が、CIA情報をじぶんと共有することを許したのが、その始まり。
 これはトルーマン自身の経験が大きかった。1945にFDRの死によってトルーマンが大統領に昇格したとき、彼はいかに多数の重大事項が副大統領からは隠されていたかを知って、愕然とさせられたのだ。
 CIA長官ジェームズ・クラッパーは、ヒラリーとトランプ両候補に機密をブリーフィングするためのチームの選任に、すでにかかっている。問題は、トランプはツイッターでその重大国家秘密をぶちまけてしまう可能性が大きいことだ。
 もちろん、大統領が受けるブリーフィングよりも、候補者2名が受けるブリーフィングの方は、内容が「編集」されており、真に機微なところは隠されるのだが。
 たとえば、現在進行中である秘密作戦や秘密工作。さらにまた、核兵器に関する情報は、どんなものであれ候補者には伝えられることはない。
 ※日本外務省はこのブリーフィングが待ち遠しいだろう。この場でトランプは、日本についての間違った思い込みをCIAから全否定されるはずだ。しかしトヨタやホンダはそこまで待っていたらダメだ。今すぐ、北米全域で新聞広告を打って正確な情報を周知させたらどうか? 外務省も、日本の米軍用地の周辺の土地レンタル料の相場をさりげなくHPで教示するぐらいの芸当を見せてくれ。不動産屋に理解できる言語は、地価だけなんだから。


「読書余論」 2016年5月25日配信号 の 内容予告

▼陸軍省戦争経済研究班『獨逸経済抗戦力調査』(経研報告第三號)S16-7調整
 日本に1部しかない超貴重資料。独ソ戦の勃発を承けて、日本陸軍の頭脳エリートが、ドイツはこれから英米相手に長期戦で勝てるのかという数値予測を試みた。石油統計で何が分かっていなかったかが分かる。
▼防研史料 『実験研究経過概要 並 主要航空兵器ノ変遷 爆撃部』
 敗戦直後に調製されている総括資料。日本にもしディスカバリーチャンネルのような放送局があったら、こういう史料をネタにして番組を何本でも作れるに違いない。
▼防研史料 『爆撃精度向上に関する研究実験実施方策』S16-1-31
▼望月澄男『有坂【金召】蔵』※奥付に刊年が書いてない。
 苗字が同じ陸軍の有坂成章とは何の係累でもないけれども、同じ造兵将校なのでよく混同される。こちらは海軍呉工廠の「しょうぞう」さんの一代記である。ところでどなたでもいいから誰か山内万壽治の評伝を書いてくださらんかなぁ……。
▼吉長・関根・中川 共著『焚き火大全』2003-1
 クルミとカエデの木は、火つきも鈍いし炎も上がりにくい(p.152)。※ということは防火/防災樹として役立つではないか。
▼深津 正『燈用植物』1983-6
 マレー式たいまつ。木の樹脂(ダマール樹脂)を固めて、その樹脂を木の葉で包み、固く縛ったもの。全長は50センチ弱。きわめて強い光を出し、風の中でも消えない(p.160)。※おそらく水木しげるが戦中にニューギニアで驚いたというのはこれだろう。
 謹告。今回多忙につき、チビチビ分載しているシリーズは一旦中止。次号以降に再開します。すみません。
 ◆  ◆  ◆
 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。
 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。
 大きな図書館に毎日通えない人も、最低費用で、過去の軍事知識のマニアックな勘所に触れることが可能です。
 また、ミリタリーしか読んで来なかった人には、他分野の情報が、何ほどか有益かもしれません。
 「読書余論」は、毎月25日に「武道通信」から最新号が配信されます。1号分の購読料は500円です。
 バックナンバーも1号分が500円で、1号分のみでも講読ができます。
 過去のコンテンツは、配信元の「武道通信」のウェブサイト
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 で、タイトルが確認できます。
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なぜ古代人はカラスと太陽を結び付けたか。烏は地上の知人に上空から挨拶すべく自分の影でその人物の眼球を一瞬よぎる。家屋の窓に対して為すこともある。

 Harry J. Kazianis 記者による2016-4-25記事「Scarborough ‘Shoaldown’: An Opportunity to Push Back Against China」。
   諸情報を総合すると、次に中共が砂盛り工事をおっぱじめようとしている場所は、スカボロ礁である。
 A-10を比島に展開したことで、米国は本気を示した。
 『WSJ』紙は、米駆逐艦1~2隻をスカボロ礁の近くで碇泊させろとアドバイスしているが……。
 ※この記者は『米日越三国同盟』というリポートを書いたことがあり、近々、『A2/ADの老子道教』という新著も出す予定だそうだ。民明書房か?
 次。
 DAVID AXE記者による記事「The Pentagon Sent Four A-10 Attack Jets to Fly Around China’s Claims in the South China Sea」。
   バリカタン2016演習に参加のため比島に飛来した4機のA-10対地攻撃機は、普段は韓国に所在する第51戦闘飛行連隊に所属している。
 同演習は4-15に終了したが、4機のA-10と2機のHH-60Gヘリコプターはクラーク基地にそのまま残留している。
 4-19、これら6機は、ルソン島の西海域を初哨戒飛行。
 前後して空母『ジョンCステニス』艦隊がFONOPを実施。
 カーター国防長官と、比島のガスミン国防相は、空中移動して4-15に『ステニス』甲板を訪れた。
 米空軍は300機前後のA-10を有している。
 トルコの基地からはA-10がシリアのIS攻撃のため出撃している。
 2011には、1機のA-10が、その30ミリ・ガトリング砲によって、リビア沿岸にて敵性ボートを撃沈した。
 ボーイング社は、米空軍が退役させるA-10を補修して比軍に転売したいと考えている。今回の哨戒飛行は格好の宣伝になり、比軍人に絶大な印象を与えるであろう。


No-Fly Zone in SCS by/with small nuclear power plants. A de facto ADIZ.

 L. Todd Wood記者による2016-4-24記事「China to build floating nuclear power plants in South China Sea」。
  中共は浮体工法を用いた「フローティング原発」を20基以上、僻地海上に設置する計画である。
 それには南シナ海のスプラトリー海域も含まれる。
 強力なレーダーを常時作動させておくためには、原発から給電するのが合理的である。
 ※シナ人はなかなかうまい作戦を考えた。航空要塞を維持するには、常時、大電力を供給しなければならない。エアコンや排水ポンプ、造水機や冷蔵庫の電力需要だってあるだろう。その発電所と燃料庫は、普通は地下化されるのだが、砂盛り島ではとても地下化はできない。上からは丸見えである。したがって有事には巡航ミサイルで簡単に破壊されてしまう。シールズのようなコマンドー部隊がこっそり爆弾を仕掛けるのも容易。機雷を撒かれたら油槽船もそこに接岸できぬ。ところが、それが「原発」だったらどうだ? 施設を破壊した者は「放射能で環境を汚染した」と中共によって宣伝されてしまうことになる。オバマ氏のような環境第一主義者には、その航空要塞に対する攻撃命令は出せなくなるのだ。しかも中共は油槽船をシャトリングさせる必要もない。
 ※もうひとつこれが素晴らしく狡猾なのは、どこの国でも原子力関連施設の上空は国内法によって「飛行禁止」とされているのである。だから中共は「防空識別圏」など宣言しなくとも、スプラトリーに複数の「小型核発電機」を置いただけで、平時に米軍機はその上空を避けなくてはならなくなるのだ(もちろん世界じゅうの民航機も)。何も、本格的な原子炉でなくとも、昔の宇宙船にしばしば搭載された、α線核種を使ったアイソトープ発電機で可いだろう。それならシナの工場でいとも簡単に量産して無造作にどこにでも設置ができる。そして「原発だ」と宣伝する。庶民には違いなど分からないので、やはり米国大統領はその島の攻撃どころかFONOPの命令も出せなくなるのである。


リーマンショック並の災害にみまわれた以上、「消費税」なんて無いよね。

 Kim Tong-Hyung and Foster Klug記者による2016-4-19記事「South Korea covered up mass abuse, killings of ‘vagrants’」。
  ※日本の糞メディアと違って、『星条旗新聞』や『AP』は、真剣に他国民が直面する不正義や不幸を報道する。これもそうした調査報道。
 1988年の京城五輪の準備として韓国政府は1982から数千人のホームレス狩りを実施。多くは少年だった。収容所に禁錮された当時14歳の少年が32年後の今、「毎晩看守たちにレイプされました」「五年間奴隷労働をさせられました」「看守に殴り殺された男女の死体がゴミのように荷車で運び出されていました」と証言している。ただしこの男は背中全体に刺青のあるヤクザで、警察官襲撃事件で刑務所にも居たことあり。
 そもそも施設はパクチョンヒ政権時代に造られ始め、トータル36箇所。1986年時点で収容者数は1万6000人になっていた。
 うち、釜山の施設には4000人。
 大きな孤児収容所で、内部に20もの工房があり、木工、金属細工、衣料、靴などが無給労働によって生産された。回りは高い壁で囲繞され、大型警備犬と、棍棒を手にした看守が見回っていた。
 塀の上には割れたガラスが植えられていた。
 収容所には矯正室があり、死ぬほど殴打される。
 だいたい四日か五日に1人のペースで、殴り殺されていた。
 釜山では、死体は施設の裏手にある丘陵地帯に埋められた。
 強い収容者も弱い収容者をレイプし、食い物を奪った。
 強制労働は朝5時半過ぎから日没までであった。無給。
 成人収容者は、塀の外での土工に使役されることもあった。
 児童は、ボールペン作りや、釣り針作り。
 高級品っぽいドレスが縫製され、それは欧州や米国に輸出されていた。それは「Daewoo」社の商売であり、同社から指導員が派遣されていた。
 1970年代には、釣り針にテグスを結びつけたものが日本向けに製造されていた。
 この不良品が日本から返品されてきたことがあり、そのため2人の児童が酷く殴られた。
 欧米向けのスニーカーの靴底も製造されていた。
 過去に判明しただけでも1975から1986までに513人、収容所内で死んでいる。実数はもっと多いのは確実。
 釜山の施設は1988に閉鎖された。90年代に再開発のため近辺が掘り起こされたとき、100体前後の骨が出土。いずれも毛布でくるまれていた。土饅頭も墓標も無し。すなわち闇埋葬と思われる。
 その跡地は今、高層マンション街になっている。
 しかしまだ数百体は埋まったままのはずである。
 ※中共がTHAADの半島展開に反対する理由は、それに付随する高性能レーダーについてである。このことは、「北鮮には核ミサイルなど無い」という事実を中共が公的に認めていると白状しているにも等しいだろう。


Mr. McCain, we owe you much.

 David Larter記者による2016-4-15記事「John McCain is done pussyfooting around with China」。
  ジョン・マケイン上院軍事委員長が『FT』紙に寄稿し、オランダにある国際常設仲裁法廷がフィリピンの訴えを認める判決を下す直前に中共軍は南シナ海にADI(防空識別圏)を設定する等の反噬アクションを起こすはずだから、それを米国は「海洋の自由」作戦によって打破しろと訴えた。
 中共軍は、スカボロ礁に判決前に先手を打ってミサイルとレーダーを配備してしまうかもしれない。
 いずれにしても、米軍は、スカボロ礁沖に米空母艦隊を通航させる必要があるだろう。
 ※公船によるラミングをやってくる中共のグレーゾーン侵略に対しては、比島政府はそれを逆手にとった適切な戦術を取らねばならない。すなわち、ラミング1発でバラバラになるような小型の木造船を比島海軍所属艦として多数登録しておき、そこに機雷を満載してスカボロ礁上にズラリと並べる。シナ漁船や海警船が比島軍艦に意図的にラミングすると、比島軍艦は破砕し、たちどころに無数の沈底機雷が自動的にスカボロ礁EEZ内海底に撒布され、あとは漁船だろうが公船だろうがその浅瀬に近寄ることはできなくなる。水深の深いところではこの機雷は無効だが、シナとしては最終的に「砂盛り島」要塞をパラワン島近くに造成できなければグレーゾーン侵略の意味はないので、往生するのは中共側。比島政府は主権を安泰にすることができる。脆弱さが勝利の鍵だ。この沈底機雷には、木製の「翼」等を取り付けて、ストレートに真下へは沈降しないようにしておけば、適当な撒布界を得やすいだろう。


28日の第七師団の催しに出かけることにした。中島公園近辺で前泊します。17日の試験艦『あすか』は風邪が治って且つ気温が高ければ見学したい。

 Jonathan Kaiman記者の記事「China’s military has a new enemy: Disney’s ‘Zootopia’」。
  中共軍の発行している新聞が、ディズニーの新作3Dアニメ『ズートピア』はアメリカのプロパガンダだと非難。
 すでにこの映画は中共内で2億3000万ドルを稼ぎ出しているのだが……。
 南京にある政治研究所は中共軍がスポンサーである。その所属者が非難記事を書いた。
 どうぶつの町からオオカミのような肉食獣が消えてしまった。それをウサギ警察官とキツネの岡っ引き(二足鞋)が捜査する。意外な犯人は羊であった。
 ウサギにすら反撃はできる。どんな細民にもアメリカの夢は実現できる。これがメッセージだ。造反有理。悪の権力を打倒せよ。
 2015-1にシナ教育省は、西洋の価値観を肯定評価するものを大学のテキストとして使ってはいけないと示達した。
 2016-3にはシナ内務省は、街路、橋、ビル、不動産物件に、西洋風な名前を付けることを禁じた。
 2015-3には『ニッカンペキスポ』(Global Times)が、2014のウクライナ戦争、およびその前のアラブの春は、いずれも西側の価値が引き起こしたもので、西側の価値観はシナにとって「地獄への切符」だ――と吠えた。
 人民解放軍は、アメリカ製ゲームの『コール・オヴ・デューティ8』と『バトルフィールド4』に描かれている中共の風景が、遅れた原始的なものであることにも、たいへんにご不満なご様子である。
 ※要約すると阿呆らしい記事になってしまうけれども、このシナ人論説者が推定していることはなかなか深いのである。ハリウッドにとって中共はいまや世界第二のコンテンツ市場である。ところが米国の凄いところは、メジャーに頒布される作品の製作と輸出を決してレッセフェールにはしておかない。この方針は、第二次大戦前から一貫している。たとえばシナ人を悪役に描かないという中共ルールは呑んでも、それとは独立に、米国の敵(現今は中共、ロシア、イラン等だが、中共以外はコンテンツ市場としてほぼ度外視されている)を内側からひっくり返すような価値観メッセージを、枢要ないくつかの「大作」の中に、カットしようがないような方法でビルトインさせる。このテクニックは、今後さらに、ますます巧妙になるだろう。シナリオライター集団の技倆が高いので、高等な「検閲くぐり」が可能なのだ。


北鮮の「ベルリンの壁」はシナ国境にあったらしい。

 ストラテジーペイジの2016-4-12記事。
   北鮮でまたも金属供出運動。
 ノルマがあるので、人々は警備手薄な建設現場から鉄資材をかっぱらう。
 警備員としては退職軍人がよく雇われているが。
 高級人民の子弟の大学生がよく警備員にとっつかまって暴行されている。彼ら大学生は「動員」呼号の馬鹿らしさがよくわかっている。
 北鮮のリアルな指導層集団は、5000人くらい。
 北鮮では五体満足な男子は最低6年、長い者で10年、兵舎にいなければならない。
 しかし賄賂が横行し、平壌に近い部隊ほど腐敗高級子弟の兵隊で占められ、彼らの能力も忠誠も大いに疑問となっている。
 金日成誕生日に菓子パンを子供に配る、そのための小麦粉を、中共は今回は手続きにわざと時間をかけて、渡し渋っている。
 韓国の4-11発表。北鮮の大佐が2015に亡命している、と。偵察局の所属だと。
 偵察局は、シナおよび韓国内でのスパイを操縦する。
 任務は、脱北者の連れ戻し。シナ語が堪能。しかもシナ政府から活動許可を得ている。
 さすがにシナ当局は北鮮機関員の武器携帯まではゆるさないが。
 4-8に韓国発表。13人の北鮮人が韓国入りしたと。
 その数日後、中共がこれを公式に認めた。これは北鮮にとってショック。
 このレストラン従業員たちは、1ヶ月以上給料が遅配していたという。
 なんと給与の8割は税として北鮮政府がとってしまうという。
 つまり中共は脱北者の連れ戻しにもう協力しないというメッセージを送った。
 これが知れ渡ればますます多数の北鮮人が中共経由で韓国を目指すだろう。
 ※なるほど中共は、「東欧の壁崩壊」と同じことができるのか。脱北者をそのまま韓国に引き取らせればいいだけ。大混乱も起きずに、徐々に北鮮は衰滅して行く。
 このたび中共が輸入を禁じた北鮮の地下金属資源。これは例年、10億ドル以上の収入になっていた。
 2016-3-10に北鮮で貨物列車の脱線事故。東海岸。2両の石油タンク車がひっくりかえって中身が漏れた。
 こうした事故は漸増している。背景理由は、北鮮人民が「金属供出」のノルマを達成するためにレールの犬釘を抜いているからだと考えられる。
 次。
 Hyung-Jin Kim記者による2016-4-12記事「N. Koreans: Brutal work abroad better than life back home」。
 海外に出稼ぎに出ていた北鮮人が4人、それぞれの別な場所から韓国に亡命した。そのまとめ記事。※あきらかに韓国政府発の宣伝ニュース。
 4人のうち1人が女。
 大連の北鮮レストランで働いていた。その口は、倍率12倍だった。本職の教師を捨てて応募した。
 父は、その倍率を突破するため、70ドルの賄賂を払ってくれた。
 ウェイトレスはチップを着服すると目付け役の公安に殴られる。休日は月に1日だけ。
 客が体を触るのも我慢しなければならない。
 ※え? それのどこがシナ料理店?
 客が無理に進める酒も、飲み干さねばならない。
 ※それはウェイトレスなどというものではなくて、実質、韓国キャバ嬢なのでは?
 ノルマが果たせないときは、客とモーテルに行ってセックスしなければならない。その料金は650元=100米ドルであるという。
 この女性は客であった韓国人男性と今は韓国内で暮らしている。
 ※なんのことはない、在支韓国人相手の風俗店を北鮮は営んでいるのだ。
 北鮮からは、60000人弱が、50ヵ国に出稼ぎしている。主にロシアとシナ。既婚男性なら、まず逃亡しない。
 海外派遣労働者はだいたい3年で帰国する。そのあいだにアルバイトもする。
 シナでは工場かレストランに雇われる。ロシアでは森林伐採か建設現場。
 中東では土建。週に150ドルにはなる。
 やはり選ばれるには賄賂が必要。ある男は高級酒20瓶と、煙草30パックを賄賂にした。
 シベリアで材木をトラックで運ぶ仕事。
 伐採現場では倒木による死者が日常的に出ていた。
 死体は毛布に首から下をくるまれて、皆、小屋の中に並べられていた。低温のため、カッチンコッチンであった。
 クウェートで大工をした男は、「月120ドル」の約束が守られたことがなかったとボヤく。夜明けから深夜まで働かされた。鉄条網で宿舎が囲まれていた。しかしアルバイトもした。とにかく稼ぎたくて。
 バングラデシュやインドネシアから出稼ぎにきていた男たちは月450ドル得ていた。要するにそれだけの差額を北鮮当局がピンハネしているのだ。


インドは消滅したMMRCAをまたやりなおす気らしい。F-18とF-16Vを競わせるつもりだ。カーター氏もたいへんだな。ダッソーは怒れよ。

 Sud Korea Fahne記者による記事「Report of North Korean defector raises eyebrows」。
  ヨナップ新聞は、韓国政府密着メディアとして知られている。
 その特だねによれば、韓国内で情報収集する任務のスパイが、韓国に亡命申請したのだという。
 彼は、北が三代目になってから、二番目に高位の亡命者だという。しかしそう言っているのはこのヨナップだけなのだ。誰が信ずる?
 2015-6に、ヨナップは同じように、北鮮の化学者がフィンランドに亡命したと報じた。ところがそやつが語った「北鮮内の人体実験」とやらは、すべて嘘話であることが数週間にして判明した。『ヘルシンキ・タイムズ』の結論。
 それについてのヨナップの言い訳。平壌を貶めようとした一人のNGOの人物に騙されたニダ、だと。
 2012に平壌に初めてAPの支局を開設しているジャン・リーいわく。「韓国のメディアの質はスタンダードが非常に低いのです」。
 多くの報道はソースが匿名で、クロス・チェックを一切してません。
 ですのでわたしは同僚たちには、「韓国のメディアが北鮮について報じた内容は決して引用するな」と釘を刺しているんですよ。
 2016-4-8に似たような臭いのヘッドラインが踊った。中共の寧波で働いていた12人以上の北鮮レストラン従業員たちが、亡命して京城に向かった――というのだ。
 北鮮関係のニュースが専門のジャーナリスト、ハヨンチョイは、金曜日(4-8)に韓国の統一省が異例の(通例は月曜朝)記者会見を開くというショートメッセージを受信したので、また核実験でもやったんか、と色めきたった。
 ところがその会見場での発表は、件のレストラン従業員の亡命に関するものであった。参集した内外のジャーナリストたちは皆、唖然。
 これはとても胡散臭いのである。というのは、統一省は通常、新たな亡命者があったことについては、数ヶ月間は秘密にして、一切何も語らないものだからだ。まずそやつらが工作員(偽亡命者)でないのかどうかを訊問して見極めねばならぬためで、当然のことだ。
 チョイいわく。ほとんどの亡命事件では、一言のコメントも統一省から得ることはできません。亡命者が北に残してきた係累に災いが及ばぬように配慮しなくてはなりませんからね。
 つまりこの「亡命」劇は、政府と統一省による、間近に迫った韓国の「選挙」のためのバレバレの演出だったのですよ。――と、LAタイムズの特派員氏。
 ※ほぼすべての日本のメディアがこれにひっかかってたよな? それとも、「親北鮮の候補などに投票するなよ」と、親切に日本国内から韓国人有権者に呼びかけてやったのか? 間抜けしかいねえのか。


ズムウォルトは3隻とも太平洋に母港を定める、とカーター氏。訪印してまた大商談か?

 2016-4-9の新刊紹介記事「The Spies Who Saved the Space Shuttle」。
  宇宙からの偵察を管理しているNROは、空軍、海軍、CIAと人材がオーバーラップしている。
 彼らはNASAのスペースシャトル計画に反対であった。が、スペースシャトルを1回、救ってやっている。
 RowlとWhiteの共著、新刊ノンフィクション『Into the Black』にその秘話が載った。
 『コロムビア』号で初飛行したクリッペン操縦士は空軍とNASAの間で去就に迷ったがけっきょくNASAを選んだ男。
 じつはその第一回飛行、大ピンチ情況だった。
 そもそも1957-10-4にソ連がスプートニクを成功させたことで、大統領アイクが1958にNASA設置法案に署名している。
 有人宇宙飛行も1961にソ連が先んじ、米国は1年遅れて後を追った。
 それから有人月着陸で米国が逆転した。
 NROは有人大型偵察衛星(スカイラブの正体)から無人大型スパイ衛星キーホール・シリーズへシフトした。
 NASAのさいしょのシャトル・ミッションは1979に、スカイラブの故障を修繕するために実行されるはずだった。
 ところがタイルの剥離リスクが指摘され、1981まで日延べとなった。
 結果、1979-7にスカイラブは高度が低下して燃え尽きてしまった。
 第一回シャトル打ち上げは1981-4-12。周回高度は170マイルだった。
 その宇宙空間で、尾部のタイルが剥離しているのが視認できた。ここでNASAは難問をつきつけられた。
 機体底部のタイルも剥離しているかもしれない。しかしそれを目でたしかめる手段をNASAはあらかじめ何も講じていなかった。もちろんシャトルの底部には窓は無い。タイルがはがれていれば、再突入でバラバラになる。
 さりとて救助ロケットを打ち上げるというのものも、すこぶる難題なのだ。
 そこでNROが、キーホール・スパイ衛星の撮像機能を使ってシャトルの底部を撮影してやった。
 衛星はただちにヴァジニア地上局まで画像を電送。
 多数のハイレゾ画像によって、底部タイルは無問題だと確信された。
 空軍とNROは、シャトルはカネばかり喰う割には使い勝手が悪く、いいことは何もないと大反対の立場だった。つまりNASAとNROは限られた予算をめぐって敵対関係にあった。結局、空軍=NROが正しかった。
 NASAの当初もくろみでは、毎週1回、シャトルは打ち上げられるという触れ込みだった。しかし1981から2011までの間に、5機によって135回、飛べただけ。均すと12週間に1回にすぎぬ。
 シャトルによって重さ1ポンドの貨物を軌道投入するのに要した費用は、1万ドルになった。NASAは20ドルで可能になると言っていたのに。
 1986の『チャレンジャー』と2003の『コロムビア』の事故で、宇宙飛行士14人も死んでいる。
 このうちコロンビア号のケースは、打ち上げ時のデブリによるダメージが主翼内部を傷めていて、それが外側からの視察チェックでは確認ができず、いいだろうと思って大気圏に再突入したら、分解してしまったのだ。この惨劇は、1981の最初のミッションのときに発生していても、おかしくないものだった。
 同書が紹介していない現実。シャトル艦隊が退役した2011に、空軍は無人の小型シャトルであるX-37Bの初回打ち上げを果たしている。X-37Bも繰り返し利用ができる宇宙機体だけれども、もし空中分解しても、誰も死なない。
 ※半永久に軌道上にとどめておくこともできる。酸素と食料の補給なしで。
 X-37Bは、もちろんNROが推進しているプロジェクトだ。
 ※軌道をちょくちょく変更するので、衛星マニアもトラッキングできない。敵が予期していないタイミングで上空から撮影してしまえる。
 ※生物が進化してAIもこしらえるようになると最後はどうなるか? インナースペース、つまり究極には「実存」だけに関心が向き、アウタースペースに生身ででかけようなどという冒険には意味を見出さなくなるだろう。だから、すこぶる進化した宇宙生命は、わざわざ地球などにはやってこないのである。生物は死を恐怖し、生存の次に生殖に努力する。AIにはこの「実存」がない。ロボットには恐怖がないのである。死の恐怖や生殖の欲求がなければ、「支配」「征服」の必要も生まれない。
 次。
 ストラテジーペイジの2016-4-9記事「The Few, The Successful, The French」。
  フランスの艦上攻撃機シュペルエタンダールが退役した。
 10トンの「エタンダール4」を艦上機に改造して12トンにしたもの。兵装は2トン。
 フォークランド紛争ではアルゼンチン軍の所属機がエグゾセ空対艦ミサイルで英海軍のフリゲート×1、商船改造ヘリ揚陸艦×1を撃沈してみせた。
 フランスが1983にイラクへ貸与した5機のシュペルエタンダールのうち1機は、1984に米艦の撃沈一歩手前まで行った。
 イランの軍艦と間違えてエグゾセを発射したのだ。同艦は、大破したが、沈没はしなかった。
 けっきょく4機はフランスに返納され、4機はイランによって撃墜されている。