着弾点等について雑感

 ランチサイト周辺に部品が落下、散乱しているのが確認されるというぐらいの酷い打ち上げで、機体が400kmも飛んだり、40秒間の燃焼が維持されたりするわけねーだろ……とか書き込もうと思っていたら、今朝の毎日新聞のウェブ版で、じつは3発目は打ち上げ直後からバラバラ状態らしいと報じられてしまいました。
 いやぁすいませんね。わたしゃホットブラッデドな皆様と違い、朝鮮半島方面にはこのところほとんど興味がないもんで……。だって数年前に終わった国でしょ、北鮮って。だからこの話題に関してもパブリックに何かを警告しなければならんという評論家的義務感を覚えなかったわけです。
 で、他の仕事の休憩の合間に、おくればせながら、着弾点について考えてみますた。
 最初に「稚内」を基準にして落下点を速報したのはですね、これは弾道ミサイル警報の流儀としたら間違ってないんじゃないですか。今どきの日本の段階ではGJなんですよ。
 つまり、どっちのAZIMUTHに飛んでるかってことがまず最初に知れたんで、とりあえずその延長線上の都市に警報しようとしたわけでしょ。じっさいには警報を当該市民に伝えるシステムなんてなかったんですけどね。村の「ゆうせん」のスピーカーで放送されたって、シェルターなんてないですからね。稚内には。ハハハハ……。
 それで余談ですけどオレが子供のころは長野市郊外で電話と有線の二つの送受機があるウチは珍しくなかった。遷移期だったんですな。電電公社独占への。
 で、有線の方はダイヤルが無い代わりにその部分が丸いスピーカーなんですよ。そこから女のオペレーターの声で「じゅうばんさん、じゅうばんさん」って呼び出しがきて、その番号がてめえの家のものだったら受話器を取るって仕組みです(出ないと間歇的に十回くらい呼ばれ、オペレーターが送話者に「出ません」と伝える)。ジリリリン…なんて鳴らぬわけ。その上、夜になるとそのスピーカーから勝手にクラシック音楽とか流れた。昔の家は暗いからこのAMクォリティのサウンドが気味悪くてしょーがないんだよね。子供心に。
 まあ弾道弾にもいろいろありましてですね、スカッドは弾頭が分離しないで抛物落下してきますけど、もうちょっと進んだやつなら、弾頭だけ逆噴射モーターで「ボールが急に来たんで」状態で、中間抛物コースをはずして俯角を強めて落とすものもあり得るけです。だから飛距離とか落下点なんて最後まで予断できない。とりあえずアジマスを広報するのがまず大事ってことです。だから「稚内」と言ったのはGJなんですよ。
 本番以外の短距離ミサイルを、日本列島ではなくロシアに寄せて落としたのは、日本沿岸の商船航路に落としたら、瞬時にアメリカから爆撃されるおそれがあったからです。金正日はプーチンよりもブッシュのアメリカ軍を恐れたってことです。
 つまり最初の2発をわざと日本から遠いところに落としてみせることで、次の3発目はちょっと長く飛びますけど、三沢攻撃やハワイ攻撃の本番の意図はないですよ、実験ですよ、とアメリカ軍に知らせた次第です。3発の発射のインターバル時間をじゅうぶんにとっているのも、たてつづけだと「奇襲開戦」と疑われて米空軍にボコられかねない。そのリスクを避けたまでです。
 6発のうち2発がどうしてスカッドの改良型と知れたか。これは初期ステージの加速度の違いがレーダーで分かるからでしょう。あと赤外線の熱量の差。ただし北鮮の場合は射程を延ばすためにペイロードを軽くするので、射程が長いやつはただの「イヤガラセ兵器」です。
 北鮮に原爆はないってことを理解できない人がこんなにいる国だから、北鮮にはまだBC兵器はないといってもこれも聞く耳もたないだろうが、インドのボパール工場事故とか、アフリカのなんとか湖の深夜ガス放散災害とか、ああいうのはガスの量が桁違い(後者に関してはモノが違って二酸化炭素じゃないかともいう)なわけですよ。
 地下鉄サリン事件は理想的な密閉空間だったから自然蒸発でも死者が出た(それでも何人死んだか、思い出してみてください。1000人でしたか? 100人でしたか?)。開放空間で地面からビニール袋入りのサリンが蒸発したって1人も死なないというのが統計的真です。だから兵器としての神経剤は気体じゃなくて液状ミストを「雨滴」させるわけ。「毒ガス」と言わずに「化学剤」と称するようになった所以です。その液体撒布の技術は北鮮みたいな終わった国には持てないハイテクなんですよ。単に空中爆発させたってミクロン・オーダーの粒はうまく形成・噴霧されぬわけです。
 それと北鮮レベルの国で生物剤を開発したら必ず実験場から漏れるっての。絶対に収容所で人体実験もやるし(首領サマ用の抗体も集めておかなくちゃね)。そんな情報は無いでしょう。
 ですので話は飛びますがフセイン時代のイラクが毒ガスで本当にクルド人を何万人も殺せたのか、殺せたとしたらその方法(輸送機から撒いたのか?)には個人的にものすごく興味があるわけです。だって対イラン戦争のときも戦場で遠慮なくさんざん糜爛ガスなどを使ったようだが、そちらは第一次大戦とほぼ同じで、致死力は低かったわけです(負傷兵は多く出る)。それがクルド人のときだけどうして効きまくりなのか? 謎でしょ?
 あれが南京大屠殺みたいな捏造じゃなくて本当の話だったらフセイン裁判の目玉の証拠資料になるでしょうよ。
 いやマジな話、青酸ガスがそんなに開放空間でのメガキルに向いているなら、とっくに北鮮は青酸ガスを軍隊のメインの武器にしてますって。青酸ならローテクで量産できるし保存も簡単なんだから。でも、そういう情報はないでしょ?
 さて、話を戻して問題の3発目、ロング・レンジの本番実験。これはディレクションが分からなかった。ほんとうは前回と同じ三沢上空でしょう。北鮮から三沢の上を飛ばせばその先はアラスカじゃなくてハワイ沖なんですよ。前回も狙った先はハワイ方向だった。地球儀にゴムひもをあててみれば誰でもわかるんですけども、米国のタカ派が世論工作のためにアラスカ沖だと強調しました。ハワイよりアラスカの方が首都D.C.に近いというイメージが沸きますからね。
 米軍はハワイ→グァム→沖縄と出てきて北京を叩くので、ハワイを「イヤガラセ」できるミサイルが完成すれば、北鮮は北京の「優等生パシリ」として褒めて貰えて、質の悪い重油をまた少し恵んでもらえるのです。
 しかしアジマスを計測すらできないうちに3発目は空中で四散した。400kmも飛んだのなら方位くらいは判明しているはずです。それすら分からない、最初からまったくの失敗だった。
 ですから機体は北鮮近海に散乱しているので、いまごろNR-1や無人ヴィークルが大活躍ですよ。
 あと、固体火薬の話ね。工作員必死杉なのは分かるが、笑わせないでくれってんですよ。これって衛星を軌道に投入するときのキックモーター、アポジモーターの話が素人解説者によって一段目の話になっちゃってるんでしょ?
 あのですね、北鮮のミサイルは基本的に移動式。機体を横に寝かせてトラックや列車で運ぶわけです。ふだんは山奥の横穴式トンネルに隠してね(これだと非核の巡航ミサイルごときによっては絶対に破壊されない)。そして発射する直前にトレーラーで走り出して、どこか適当な場所で垂直に立てる。
 ロング・レンジで固体燃料といったら、花火とは違いますよ。逆に液体式よりハイテクになるんです。成型した何トンもの火薬の表面積が一部でも崩れたら、もう計算どおりに飛ばなくなるんですから。ロケットを横にしたり縦にしたりガタゴト揺らしたりしてたら、この表面積が機体内部で崩れかねない。固めた火薬の中に少しヒビが入っただけでも燃焼は狂ってしまうんです。どうするんですか? 検査方法もないでしょう、あの国には。
 固体燃料ロケットは打ち上げ時の加速も急で、機体が受けるエンジン震動もそれに比例して激しい。だから上昇中に成型が崩れちゃうおそれもあるんですよ。北鮮みたいな終わったローテク国家には最初から開発できる技術ではありません。
 米国のICBMみたいに垂直のサイロの中にずっと立てたまんま、まったく動かさないってんなら固体燃料でも何とかいけるかもしれない(これも経年劣化でヒビが入る場合があるので、超ハイテク)。しかし北鮮が固定サイロのミサイルを配備したら有事に米国から先制核攻撃されておしまいでしょう。横穴トンネル+車両機動発射だから何とかサバイブできるわけです。
 まあ、とにかく北鮮は軍事的にはもう終わった国だということが再確認されましたのが、今回のみじめな実験なんですよ。今後はシナの走狗としてテロで生きていくしかないでしょう。
 そんなことより朗報ですよ。古墳ギャルのコフィー。見させて貰いましたよ。
 ようやく日本でも、ビーバスアンドザバットヘッドとザ・シンプソンズの中間的なテイストの大人が笑える会話の入ったアニメが作られるようになったのか!
 (ちなみに兵頭はこのサイトでは固有名詞を無造作に誤記するのでご注意ください。)
 最初に朝日新聞だかテレ朝がツバつけたみたいだけど、おらほうはそういうとこにはこだわりなくこいつを支持しますよ。もう少しシリーズを続けたら、必ずもっといい味になりますよ。
 なにしろ既製の子供向けアニメの会話のレベルがつまらなすぎる。世の中を舐めた馬鹿を量産する教材だ。あれじゃ。
 みんなアメリカのアニメが思想がないとかケチつけてますけどね、馬鹿野郎ってんですよ。脚本家が世の中を見てる目は段違いに向こうの方が深いですよ。この前、上京したとき朝っぱらにウィニーザプーを見て感心しましたよ。(ピグレットって男の子キャラだったのね。原語でも。)作り手の生活観がシリアスであるが故に、ぜんぜんほのぼのしますよ。
 おなじことは、NHK教育でやっている、セサミストリートの日本版みたいな「モドキ」と、本家のセサミストリート(いまどこかで放映してるんですか?)の差でもあるんですよ。スタッフの到達している頭の中の「演技」の質に大差がある。
 しかしまだ新しい人材には可能性を期待できるのだと思わせてくれたオモシロ作品です。

曽根氏は今どこ?

 とつぜんですが情報求む。
 某氏と「ナンチャッテ共著」進行中の『零戦』企画の取材で、曽根さんにお話を聞きたいのですが、曽根さんに連絡がつかない。光人社と三菱重工を通してもぜんぜん連絡がつかない。郵便はなしのつぶてだし、もちろん電話もどなたもお出にならないとのことです。これは困った。
 どなたか曽根さんの消息をご存知の方、ご一報いただけましたらさいわいです。
 ところで、北鮮の弾道弾はベネズエラだかグァテマラだか中南米の反米組に売るのだという話があるそうですが、まあ、地図を見てくださいよ。
 イランの場合はシナから陸続きだから米軍に途中でインターセプトされずに商品を持ち込む方法があるわけです。はっきり言えばロシア経由ですがね。
 しかし南米に売るには海を渡さなければならない。
 できっこないでしょ?
 それにアメリカが北鮮を空爆できないのは背後にシナがあるからです。南米なんてバックに誰もいない。ボコボコに空爆されて空挺と海兵を送り込まれておしまいでしょ。

シナの指導は進んでいる?

 北鮮がとうとう、「核は持っていない」という事実を世界に表明する準備を整えているんじゃないでしょうか?
 というのは最近、北鮮のミサイルの弾頭にはB・C兵器もつけられるぜ、っていう話を広める工作員が急に日本国内で活躍してますよね? なんで今更?
 ……これってやっぱり、苦し紛れの宣伝じゃないですか。「しじ」じゃないですか(もーえーちゅーねん)。
 つまり、ウリナラは原爆は持っていません。だから制裁は解除してくれ。しかしそれでもまだ対外交渉力の担保となる「カード」はあるニダ、と言いたいんでしょ。そう仕切りなおしたいための環境づくり、路線転換のための下均しを始めたんとちゃいますやろか?
 原爆をほんとうに持ってるんだったらB・C兵器の話なんかしても意味がない。その前に、だいたい北鮮はこれまで、BC兵器をつかった大々的な演習も実験もしてないわけです。
 たとえば地下に貯蔵していたガスが漏れ出して38度線で数千人が死んだとかいう「事件」が過去に一回でもあれば、BC兵器の脅かしにも迫力が出ますよ。しかしそんな話は北鮮に限っては過去に一度も無いんですから。もうBC開発の超優等生(w)ですよ。
 冷戦時代を通じ、米ソ英などは、羊など多数の生きた家畜を使って、BC剤の大規模実験を重ねています。それでようやく実戦で使い物になる。防禦法も分かる。北鮮は一度もそういう実験をしていません。
 ガス空襲に対処する民間防衛訓練も一度もしてませんね。持ってたら、やるでしょ、普通。北鮮軍にすら、全身防護衣などの耐BCの基本装備も無いってことは、人工衛星でもうまるわかり。ガスマスクすら満足に兵士に行き渡ってないでしょう。それで「ガス攻撃」とはおもしろい。
 かんじんの北鮮の軍隊が過去にガス攻撃の訓練をしたという記録すら無いんです。鉄砲とガスと、どっちの訓練が必須ですか? 近代軍隊として。
 超音速で大気圏外に飛び出してまた地表に落下してくる弾道弾。その弾頭から、ちょうど良い高度(地表数百m)で、ちょうど良いサイズの「ミスト」粒状にBC剤を撒布するってのは、これは特殊弾頭を取り付けたロケット実験をぜんぜんしていない北鮮には、どだい無理なレベルのハイテクなのです。
 樽詰めのまま地面に激突したBC剤では何十人も殺すこともできません。まあ、「全方位イヤガラセ外交」の道具としては、とてもふさわしいですけどね。隣家の軒先に汚物を投げかけるようなものですから。
 ところで関東以西は今日は猛暑だそうじゃないですか。当地は扇風機すら要りません。また今日は仕事の間に芸能ニュースを検索する余裕も大アリだ。てゆーか、通常のニュースがつまらなすぎるだよ。
 石川亜沙美さんがご結婚という報道を見つけました。じつは小生、いまから十数年前の雑誌編集見習い小僧時代は、レイアウトの参考にするため、ありとあらゆる女性誌にも目を通していました。(いちおう某『××マ×ジン』は、写真で売れてましたんでね。)
 『セ×ン×ィーン』誌に載っていたこのモデル嬢の太モモは正直、いまだに脳内画像フォルダに焼きついてます。男の三十代は女の下半身に目が行きますからねえ。あの編集長もそうだったんじゃないか。
 で、それから何年後だったか、J-WAVEを聴いていたら、この石川嬢がジョン・カビラ氏の番組に出てるわけですよ。どうもモデルからTV女優に進出を図るのでその宣伝の一環だったらしい。あの頃から「モデルでデビュー→雑誌で顔を売り→TV女優に成り上がり」という変則コースが芸能プロダクションにとっては一つの定番レールに確立しようとしていた。
 だから、ファッションモデルなのに身長がヤケに足らない、しかしルックスだけはどこでも勝負ができるという素材は、この新路線が前提で、その後、急に増えた次第です。既にこれは死語と思うが、アメリカの「スーパーモデル」ブームがその前にあった。まあ余談です。
 ところがですぜ、そのJ-WAVEに話を戻しますと、カビラ氏の極くやさしい質問に対する受け答えが、石川嬢にはできなかったのです。終始、口ごもりがちであった。演技に必要な即興的な利発さとは無縁な人なのだなぁと、聴いている人には分かっちまった。残酷でしたけどね。天は二物を与えずのサンプルだったと思います。
 またそれで思い出したのですが、こんなこともございましたわ。東京駅からJR東海道本線で横浜に帰ろうとしていたときのことですよ。わたしより後から、向かい合わせの2人掛けの座席のわたしの真向かいに、すごい足の長い若いお嬢さんが座った。いや、ジーンズをきちんとお召しでしたけどもね。
 背の高い女はいまどき珍しくないわけですが、わたしは瞬時にこの子はモデルだと確信した。なんというか、ふだんから女性誌ばかり眺めていたら、素材の判別がつくようになっていたわけです。なにごとも修業ですよ、やっぱり。
 ところがこのモデルさんは、どの雑誌でもまだ見た覚えはありませんでした。不思議でしょ? そのうち川崎あたりでこのお嬢さんは下車されました。あんまり足が長いので立たれるときに膝がわたしにぶつかった。
 で、横浜に帰って近くの書店で小学館の『CA×☆×AM』最新号をパラパラとめくったら、偶然にも、デビューしたばかりの山田優ちゃんが名前入りで紹介されている頁があって、大いにそこで納得したという次第でありました。
 あと一人、地下鉄の丸の内線に乗っていて、おそらくは小学館ビルに向う途中であったろう、ある有名ではないモデルさんの実物が扉脇に立っておられるのをこっそりと拝見し、写真とはあまりに手足の長さの印象が違う(実物の方がコンパクト、しかしあのクチビルの形は絶対に間違いはない)ので、認識を新たにしたことがあります。撮影術によってどうにでもなるという方の例です。
 しかしたまにTVニュースをつけてみると、どこも全く同じ品揃えのラインナップでうんざりしますな。
 特にローカルのニュースはおそろしすぎる。当地には民放が3局ありますが、おまえら道庁と道警のリリース種以外に何も取材できてないだろ。3局ともまったく同じ交通事故とか窃盗事件を報道している。だったら3局ある意味ねーっつーの。よくこれで情けなくないものだ。
 全国ニュースも、子供殺しだのシリアル・キラーだの、そんなニュースはもう飽き飽きだから、どうかジダン選手の頭突きの謎であと1ヵ月くらい引っ張って欲しいと思います。人間、何を我慢し、何を我慢すべきでないか、イタリアのような品性下劣なスポーツチームがヨーロッパでどう思われているか、考えるきっかけにすべきでしょう。
 さてそろそろ只で届いた『SAPIO』でも読むとしようか。最近オレが書いてないから内容が平板だよね。
 あ、それから籏谷先生、守り刀、恐縮です。銘は「靖俊作」でいいんですよね?
 いろいろな方からいろいろな品物を拝領するのですが、まったくお返しができない。相撲取りの「ごっつぁん」体質が染み付かないうちに、早くコンスタントに稼げるようにならねばと思います。それにつけても、涼しいのはありがたい。

曖昧なフィジカル・コンタクトは日本人の国民性に合わない

 イタリアのように汚く戦えばチビでもデカいチームに勝てることは判った。
 しかし日本人選手にあそこまでいやらしい戦い方は無理でしょう。さりとて日本人のガタイがこれから突然にデカくなる見通しもない。
 となれば日本国内ではサッカーはこれから数十年間、全国民的に熱狂的に支持されるような大衆スポーツになることもありますまい。
 ラグビーよりは競技者が多いが、ラグビーのように外国チームには勝てない宿命を受け入れて楽しむ、特殊なスポーツとしてあり続けることでしょう。
 大手日本企業のスポンサー戦略としては、Jリーグとは別個に、企業プロ・リーグを創ると良いでしょう。
 もちろん、そこでは選手は全員、外人です。

いいかげんにしてほしい「軍部とアイツは別」説

 シナの原潜事件のときも「これは軍部の暴走。コータクミンは悪くない」という、シナのプロパガンダの片棒担ぎにすらなってない、戦後日本人の自己弁護・自家発電(オナニー)だけが目的の「パブロフの犬」発言が、複数のプロの解説者の中から飛び出しました。(シナとすれば、すべてある一人の指導者の命令によるのだ、と世界が思ってくれた方が、以後の外交かけひきで、その男の発言が重視される度合いが増していくわけです。)
 そんな「オナニー解説」を聴いて無意識に安心しているあなた。あなたは「似非保守」「似非右翼」です。もうあきらめなさい。無意識の改造はできっこない。あなたは一生サヨク戦後民主主義の日本人のままで、暮らしていくことになるはずです。あなたは目の前につきつけられた物でも正確に認知することはできず、「男の決断」は、常にこれを回避しようとするでしょう。親切に予言します。
 今回のミサイル騒ぎにもまた、「軍が<首領>の意向を押し切って強行した」とか吹かして、それで何かを解説したことになると思っているパブロフの犬畜生様が続々、ご登場しておられるご様子ですね。ちょっと取材で留守にしてたんで、テレビも新聞も見てないですけども……。いや、サッカーだけホテルで実はしっかりBS視てたんですけども(あのニュース・テロップははっきりいって邪魔だった)。
 だ・か・ら、、、それじゃ、北鮮のためにする工作にも、ならないんだって!
 こんな珍説がマジに罷り通ってしまうのは日本の<一流>マスコミだけですよ。
 古今東西のあらゆる政体は、「共謀」で運営されています。独裁者と、ナンバー2、ナンバー3、……の少数幹部たちとの間には、常に「合意」があるのです。そうでない独裁者はとっくに排除されているか、政体そのものがとっくに外国のパワーの前に潰されているのですよ。
 しかしチビ軍団のポルトガルが敗けたのは残念でしたなー。もし決勝でチビ・イタリアが良いところなくフランス(アフリカ)に負けたら、Jリーグは「アフリカ人選手枠」を無制限にすべきじゃないですか。身長190センチ以上のアフリカ人サッカー選手は無審査で帰化させちゃっていいでしょう。それだけ目立てば犯罪もできないよ。南アフリカに、アフリカ人選手ばかりの日本チームが乗り込んで行く。すばらしいプロパガンダだ。

全方位いやがらせ外交

 大塚英志さんらとの座談会の収録をしてきました。
 今回のミサイル発射の目的はもちろん3発目のロングレンジの新製品のプロモーションでしょう。米軍に注目してもらうためにわざわざ前座を2発放って満を持したのですが、メインイベントがコケてしまった。
 「照れ隠し」に、あと数発、スターマインをやってごまかそうとしたと思います。意味はそれだけでしょう。
 米軍が今熱中しているのは、海中に落ちた二段目、三段目を特種潜水艦で回収することでしょう。

御礼。

 谷口さま、情報ありがとうございます。
 すごい蔵書量の方のようにお見受けしますが、いつかその整理法についてもお話しくださると幸甚に存じます。

三度び蕪辞を弄す

 首相が一般国民に向かっては責任を負わない(自己説明力を公開的に発揮せよと要請されない)ために、却って首相の権限が弱い──。
 一人の総理大臣に全官僚の任免権を与えることを決して予期しない、明治憲法からして改めぬ限りは、日本は20世紀の現代戦には対処できませんでした。
 陸相、内相、参謀総長を兼任し、陸相の手兵たる憲兵隊によって政党と議会と海軍も黙らせた東条英機首相が、このような山縣体制の構造欠陥を、身を以て実験証明したのです。
 敗戦後、陸海軍に加えて内務省も解体され、棚からぼた餅のようにSCAP命令という百官黜陟自侭の権を把握した吉田茂は、時限的に昔の山縣に近い権力を持てたことから慢心し、首相の責任と権限に関する山縣体制の構造欠陥を温存してしまいました。
 その吉田による不作為の実験の結果、旧陸軍に代わって戦後は大蔵省の権力が絶大化します。じつは、戦前に大蔵省が暴走しなかったのも、陸軍省や内務省がカウンター勢力として拮抗をしていたからなのだなぁ、ということがやっと分かったのではないでしょうか。
 戦後、この大蔵省の「官僚ファッショ」を阻止できる唯一の勢力は、米国です。そこで、旧陸海軍省の生き残りや旧内務省の生き残りは、敗戦直後の外務官僚に倣って米国要路と直接に連繋することで、大蔵省を抑えるしかなくなりました。閣僚級の代議士も同様です。目立って活躍しているのは、検察でしょう。彼らの国策捜査は、同時に大蔵省(財務省)に対する米国経由の牽制球になっているのでしょう。
 同様にして、田中派の対支売国外交も牽制されてきました。
 しかし、日本の富を挙げて米国経済に奉仕せしめる財政や、外務省はじめ中堅官僚や小物政治家がシナの間接侵略の手先になることや、財務省を枢軸とする官庁同士の腐った取り引きにまでは、米国経由のチェックは及びません。当然のことです。
 次の内閣の優先すべき課題はハッキリしています。代議士の互選で選ばれる戦後の内閣総理大臣には、全官僚の随意即効任免権が与えられなければなりません。
 ところで、自己説明力(アカウンタビリティ)を要請されない男は、概況が好いときに不善を為します。ワールドカップ日本代表チームも、先に1点リードすると「なぜ自分がここにいるのか」が分からなくなり、試合後の自分のことしか考えられなくなるのではないでしょうか。「今」に集中できるかできないかの分かれ目も、アカウンタビリティーなのではありますまいか。

昭和天皇は日本人が自己説明力を持つ日を待った

 東京裁判の進行中に南原繁が天皇退位論を口にして新聞に書かせ、木戸幸一はそれにシンパシーを持って情報操作に加担したかもしれません。
 こうした退位論に反対し抜いた吉田茂には、南原を「曲学阿世」と罵る根拠があったでしょう。
 終戦後の昭和天皇退位論は、自己説明力(アカウンタビリティー)の皆無な日本指導者層の無教養を少しも改めないで、天皇個人に日本国家全体を代表してレスポンシビリティー(処罰引き受け)だけを安易に求め、それが戦中の側近らの公式免罪になると信じたものだと疑われます。昭和天皇は、張作霖事件の時以上に、深い困惑を覚えたかもしれません。
 戦前の日本の内閣総理大臣が、必ずしも国政選挙で選ばれた代議士であることを要件としていませんでしたために、却って逆に、首相の一存での閣僚任免権、官僚任免権を決して持たせてはもらえぬ──という大きな弱点が、明治憲法にはありました。
 民本的でないがゆえに、選ばれた行政の長に、部下人事の独裁が不可能なのです。
 この中ぶらりんな制度欠陥を東条英機は、陸相直属の憲兵隊を最大限に駆使することで、乗り越えようと図りました。けれども、明治憲法をいじらない限り、そんな江戸時代式な統治では、国内の頭脳と活力は総動員され得ず、現代の戦争に勝てないのだという証明が、事実によってなされました。
 敗戦後に登板した吉田茂は、SCAPを宝刀にできました。GHQの超憲法的権力に頼み込んで、政治的な反対者を「戦犯追及」させ「公職追放」してもらうことで、日本の首相として初めて彼は、閣僚と下僚の一存任免権を、擬似的にですが、手にします。
 もちろん、東條がつくった、首相の天皇に対するアカウンタビリティーの慣行は、吉田は尊重しました。その関係があるからこそ、天皇退位論は、現内閣を倒そうとする運動にもなり得たのでしょう。
 ウォルフレン的状況から唯一抜け出られた吉田が目指すべき次のステップは、国政選挙で信任されることになる未来の首相に、閣僚と下僚の自由任免権力を確実に保証してやる制度改革(改憲)だったでしょう。
 が、吉田にも限定的な自己説明力しかありません。旧陸海軍というアンタッチャブル省庁さえ消せば、他の官庁などは随意に操縦できるものと、彼は高をくくっていたでしょう。じしん官僚出身でありながら、文民官僚の自己目的的な活動力をナメていたのです。「宝刀」が使えなくなり、吉田も死んだ後の日本の内閣の未来を、彼が構想できていたようには思えません。
 ライブドアの元社長がマスコミに対して語っていたTV局買収の自己説明、これがぜんぶ「欽ちゃん」に用意してもらった科白だったとは。そして一時は官僚だった欽ちゃんも自己説明力が無いことをあのように天下に晒すとは。
 小学生に英語を教えるより、古代ギリシャ語を教えた方が、付け焼刃にはならず、生涯の全局面に亘る自己説明力が涵養されるのかもしれません。
【求ム 情報】
 左右対称、先端まるまり、テーパー無し、血流し樋が中央に彫られた、トカレフSVT-40セミオートマチックライフル用の銃剣の、ブレードの幅はそのままに剣身を少し長くし(283ミリ)、鍔の下側端を「J」字状とし、長さ93ミリの木柄は「逆さ凹」状に鍔元と柄頭に段差があり、銃身リングの内径は16ミリだがその部分の鍔板の厚さは一枚鉄板のツライチ。柄のロック・ボタンは横に飛び出ている──。
 戦前のロシア/ソ連軍でこのような銃剣を装着できる小火器についてご存知の方はご教示ください。SVT-1938でしょうか? 画像検索したのですが、SVT-1940用の戦時量産型(?)銃剣しかヒットせず、それは剣身が短く、柄木の形がストレートで段差がなく、鍔にJ字部分もなく、リング部分の鍔は鉄板ツライチではなくチューブ状になっております。

自己説明力( accountablitiy )

 カレル・ヴァン・ウォルフレン氏は、1989年の最初の本格著作物の中で、日本の官僚はレスポンシブルだがアカウンタブルではない、と指摘し、かつまた、それは日本に「市民」がいない(=リアルな民主主義ではない)ことと、裏表の関係にあるのだと示唆しました。
 (市民でないとは、統治に関与せぬただの「被治者」であることで、ひらたくいうと「町人」ばかりが多い状態でしょう。)
 以後のウォルフレン氏の一連の著述の中では「アカウンタビリティ」は暫定的に「説明責任」と訳され続けました。同語は1994年末までに日本の一般書講読市場の reading vocabulary の中に入りました。
 ウォルフレン氏は政治的には、小泉政権は初期から支持する、米国(特に共和党政権)には反対する、親欧・親中共・親韓と、気儘でした。大蔵省がバブルの責任を問われ、管直人氏が厚相に就いた頃に、ウォルフレン氏の声価はピークに達したように記憶されます。が、その後「反ブッシュ父子」をしつこく日本人に焚きつけるようになってからは、彼は次第に引用されなくなったように見えます。
 氏の学究的功績は、氏の党派的好悪とは独立に尊重される価値があるでしょう。「差分」を抽出・摂取する源泉として、氏の著述は半永久に生きるはずです。
 たぶん「アカウンタビリティ」をぴったり訳し伝えることになる日本語は、まだ生まれていません。
 ぴったりくる訳語がすぐできなかったということは、やはりそのような概念は、有史いらい日本人と無縁であったためです。
 また、福沢諭吉級のうまい訳語がまだ思いつかれないということは、その未知であった泰西概念の神髄に、いぜん、日本の最高級の知識人の理解が及ばないということです。明治初期いらい「イニシアチブ」の訳語候補は無数にあったのですけれども、日露戦争後の陸軍が「独断専行」を最終的に択んだ結果は、ご存知の通りです。
 親分だった山県有朋が死んだ以上、誰にも自己説明をする必要はないと思っていた田中義一は、27歳の昭和天皇に対してアカウンタブルではないことを咎められ、キャリアを喪いました。(田中義一は、レスポンシビリティ=処罰引き受けの自律 は、あったわけです。)
 あのときもし昭和天皇が怒りを爆発させていなかったら、日本の軍官僚は新天皇に対してすら自己説明の義務がないと早々に確信することになり、日本は昭和のある時期で「満州国」になっていたでしょう。
 この田中義一を反面教師として、東条英機は、直属する昭和天皇に対してはアカウンタブルたらんと努め、それが昭和天皇には嘉納されたのはあたりまえです。
 ところでアダム・スミスが『道徳感情論』の中で引用していますが、プラトンは、徳は科学であると見ました。
 つまり、何が正しいかは演繹的にわかるはずであり、それが分かるということは、そのように行動もできるのだと考えた。
 これが「自己説明力」の神髄でしょう。
 自己説明ができない人間は、何が正しいのかを掴んでいませんと社会に告げているも同然なのです。
 そしてこれもまたスミスの引用によりますれば、アリストテレスは、知性は慣行に負けると言った。善良な風俗は、知識からではなく行為から生じたと。
 こちらは、近代社会では、なぜ官僚の自己説明力は、君主に対すると同時にまた、市民権ある国民に対して発揮されなければならぬか、そしてその行為がまた「律」でもなければならないのか、の解義の神髄でしょう。
 その律を官僚に迫る主体が市民だとウォルフレン氏は教えようとしました。しかし日本に市民は少ないので理解されませんでした。
 公表的な答責が行政官の律となっていれば、日本国内の誰かがもっている、最高の助言も得られやすい。これを痛感できるのがインターネットの世界でしょう。
 各種のブログを読んでいくと、書き手の自己説明力の高さを比べ見ることができることに、最近わたくしは驚いています。好個のサンプルが「つくる会」の内紛についてインサイダーの人たちが主張し合っているブログ(と雑誌記事)です。いずれも尊敬すべき人たちだが、手短かに自己説明のできる人とできなさそうな人がいる。他を批判する能力と、自己説明力とは相互に独立だと、いまさらながらに気づきつつあります。
 東京裁判に関する本の仕事が入っておりますため、延々と他人様のブログを眺めている時間も無いのが残念です。それと劇画『日中開戦!!』の刊行が遅れそうです。どこかに、倉橋先生の作画のアシスタントを短期間だけやってくれる人は、いませんかね?