フーシのバックはイランである。
ハマスのバックもイランである。
ヒズボラのバックもイランである。
イランはロシアに自爆無人機を売っている。これからも武器弾薬を売り続けるつもりだ。
ということは、米国は、紅海の商船攻撃に対する懲罰としては、イランをミサイル攻撃するのが、最も合理的なはずである。
なぜなら、そうすることにより、イランからフーシへは兵器や軍資金を供給できなくなる。紅海の商船は安全になる。サウジアラビアも助かる。
また、イランからハマスやヒズボラへも、兵器や軍資金を供給できなくなる。イスラエルが助かる。
また、イランからロシアに兵器を供給できなくなる。ウクライナが助かり、ヨーロッパが助かる。
これほどに八方有利な政策を米国政府が敢えて実行しないことが合理的となる事情とは、「イランはすでに原爆を持っている」のだとしか考えられないだろう。
イランは次のように通達しているのだろう。《もし米国がイランを直接爆撃したら、組み立て済みの原爆を砂漠で実爆させて、即日、核武装国の宣言をする》、と。
これに対してもし米国がイランの核実験前に空爆を急いでも、イランは、《核実験を急いだ北鮮は米国から攻撃されないで済んでいるが、いっぽう、核実験を控えたイランは攻撃された》《世界の非核武装国は、早く核武装した方が安全だ》というレトリックの対外宣伝をする。
それは説得力が強く、さらなる核拡散を促進するので、米国の国益にならない。
じっさい、イランが核武装したら、サウジアラビアがそれに続こうとしないわけがない。トルコも同様だ。
しかもイランは、空爆された後にすぐ、核実験ができるように、地下施設をいくつも整備済みなのだろう。けっきょく、核武装国が正式に増えてしまい、世界のムードが変わる。
そのムードは、米国の国益にならないと考えられている。ひとつでも核武装国を少なくしておくのが、米国の至高の国益だと考えられているから。
またイスラエルは、イランがもし公然と核実験したなら、イランを先制核攻撃する蓋然性がある。米国としては、これもやめて欲しい。
しかしイスラエルは、イランの核爆弾が増えるのを座視することはできない。国土が狭すぎて、数発の原爆の地表モード爆発により、イスラエルは、半永久に人の住めない土地にされてしまうからである。
というわけで、いまや米国政府は、金縛りに遭っている。