戦前テキスト→現代テキスト の翻訳アルバイトも引き受けております。

 Keoni Everington 記者による2021-9-24記事「US House passes bill inviting Taiwan to take part in 2022 RIMPAC」。
 米下院を通過した次年度軍事予算の執行に関する法「FY2022 NDAA」。来年のリムパックに台湾海軍を参加させなさいと国防総省に推奨。

 次。
 坂部護郎・著『戦争秘録 将軍長岡外史』S16-3-5 二見書房pub. の内容のごく一部をご紹介します。

 清国兵は弱く、戦えばかならず負けて逃げる、というイメージは、日清戦争に従軍した新聞記者、光永、野間、遅塚らによる観戦記が、定着させた。

 所沢に飛行場ができるまでは、埼玉県には軍の駐屯地がなかった。それで長岡が県知事にかけあって茶畑を買収した。

 大正4年8月7日、予備役に編入された。直後、既存の飛行協会とはまったく別の「国民飛行会」を設立した。
 そのとき全国に配った「設立趣意書」にいわく。
 「敵の飛行機が無数の焼夷弾を投下したなら、全市は忽ち火災を起し、死屍は積んで山をなすであらう」。
 国民飛行会の事務所は、麹町の兵林館の2階と、兵林館の支配人である中川治三郎の自宅の6畳間。これを無償で借りた。

 大正5年、「日本飛行政策」と題するパンフレットを執筆し、手の届く限り配布した。
 「我国は防空上既に島帝国に非ず」
 「日本に襲来する敵の飛行隊は主として焼玉[やけだま]を投げ附けるだらう」
 「飛行機を防ぐには飛行機を以てせざるべからず」
 「防空設備は各市に必要がある」
 「防空上の陸海軍の別なし」
 「飛行機製造は民業たるべし」

 さらに航空省の独立を主張し、飛行予備将校の育成を説いた。

 関東大震災の後、「帝都復興評議員」に推された。
 その第一回の評議員会。11月15日に開かれた。
 長岡の熱弁。
 「将来の都市は絶対に耐火、不燃たると同時に耐弾性を具備するを要す」
 「成るべく多くの地下鉄電車を市内に敷設し、そのプラットホームの廣さは、少くも市民の半数を入るるに足るものたるべし」
 「市内の家屋建築には、耐震耐火耐弾の三性能を備へしむべし」
 「都市の編成に一大心臓を設くるは危険なり。今日の苦き経験に鑑み、條蟲のそれの如く個々に分割せられても尚各個に生命を有する如く編成するを要す」
 「電信、電話、電燈線を瓦斯、水道同様地下に埋没し耐弾性を附すべし」

 大正7年にわが国最初の防空映画『悪夢』を製作させた(p.350)。諸口十九、五月信子。

 ※現代人には読みにくくてしょうがない戦前(幕末以降)の刊行物を現代文に直してほしい、あるいは要約してほしい、あるいは特定の情報要素だけを抜き出してほしい――という御用の方はいらっしゃいませんか? 適価で請け負います。ジャンルは問いません。


UUV + US-2 might be the best relief option to fill the submarine gap in South China Sea for Australian Navy till 2040.

 AFPの2021-9-22記事「Suspects identified in Macron vaccine data leak」。
    水曜日に仏当局が発表。健康保健庁の職員複数名が、マクロン大統領のワクチン履歴や個人情報を漏らしていた。店舗等に自由に出入りするための「健康パス」のQRコードまで筒抜けになり、それはSNSで共有された。

 類似のデータブリーチ事件は今月前半、ジャン・カステックス首相の個人データに関しても明らかに。

 国家を挙げてのワクチンキャンペーン中は、下っ端の保健局職員の中央データセンターへのアクセス手続きが簡素化され、セキュリティ体制が緩くなる。そこに乗じられた。

 げんざい、カステックス氏にもマクロン氏にも、別な新しいQRコードが与えられている。

 ※このニュースが象徴しているのは、仏政府機関の情報管理能力は米英基準だとおかしいということだろう。おそらく「NAVAL GROUP」の豪州原潜案件でも、仕事情報が中共へ漏れまくりであることを米英機関が探知したのだろう。中共のスパイを事業の末端レベルまで確実に排除するような体制になっていなかったのだ。それだけなら米英として助け舟を出すこともできただろうが、なにゆえか仏政府はその知りえている中共情報を米国に対して隠す。たとえば台中原発。たとえば武漢ウイルス兵器研究所。その態度が世界人類の幸福を考えるならば理不尽であって、もはやゆるすことはできぬと米国は判断したのだろう。フランスは人類最大の敵中共に塩を贈っているという証拠を米国は十二分に集めた。その上で豪州政府に潜水艦契約を破棄させた。だから仏政府としては、大使の一時的な召還というポーズ以上の反撃は、不可能であった。悪徳商売をひとつひとつ世界の前にバラされるのが厭ならば。つまりみずからが道義的に悪者であることを自覚しているので、黙った。それにしても豪州政府は、傍目から見ていて「あやうい」。ダーウィン港の土地リースをはじめ、中共やフランスなど、道義的な悪者に対しての警戒心がなさすぎる。米英としては「みかねた」というところだろう。ところで日本政府はこの問題についてどんな助け舟を出せるか? 2030まで豪州軍による南シナ海方面の海中プレゼンスのvacancyをいかにしたら埋めてやれるのか。「UUVとUS-2」の組み合わせ――が、いいだろう。最小人数で、最大海域をカバーできるからだ。ある試算では、ディーゼル電池式潜水艦はパースを出港して11日間しか南シナ海に居られぬ。原潜なら2ヶ月以上もとどまれるのである、と。しかしUUVならば食料が要らないから連続潜航の限度は無く、また人員がUS-2で移動するだけなら潜水艦勤務と違って面白みがあるから、兵隊集めにも苦労しない。UUVの投入と揚収、さらにはデータ中継を、「大艇」でするのである。このシステムを一方的にわが国で開発整備しつつ、豪州軍に「共同運用」をよびかけて行く。ぜったいに「共同生産」にはしない。それだと2030のアルマゲドンに間に合わないからだ。

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 SCMP紙2021-9-23記事「US Air Force supersizes cargo training as it seeks to spread risk in the Pacific」。
   米空軍は2機のC-5Mを横田に飛来させた。水曜日。
 この2機はヨコタで1週間、訓練する。

 いま、米空軍はグァムとテニアン島で「パシフィック・アイアン」演習に入っている。その一貫だろう。

 ようするに対支開戦となったら太平洋の空軍資産を極限まで分散してしまう。F-22の地上整備能力も、敵の思いもよらぬ日本の地方飛行場にC-5で分散させてしまう。その訓練だろう。

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 ストラテジーペイジの2021-9-23記事。
   8月いらい、4機の露軍の航空機が相次いで墜落し、1機は地上整備中に全焼している。

 墜落したのは、ミグ29、スホイ24、双発ターボプロップ輸送機のイリューシン112V、双発ジェット飛行艇のベリエフ200である。
 炎上したのは、別のミグ29である。


ジェット燃料の代替品は存在しない。食用油や農産廃棄物をリサイクルした燃料「SAF」を2030年までに10%混ぜるのがせいぜいであると。

 Phil Stewart 記者による2021-9-23記事「Exclusive: Echoes, uncertainty as Afghan pilots await U.S. help in Tajikistan」。
    タジキスタンに逃亡した旧アフガン政府のパイロットたちは、現在、監禁状態にある。
 143名が山の中のサナトリウムにおしこめられているという。彼らは米本土に身柄を移されることを期待している。

 タジクまで逃亡した飛行機は16機だったという。
 すぐに携帯をとりあげられ、最初は大学寮に入れられていたが、9-1に山の中へ移された。

 このほかドゥシャンベには13人のアフガン人パイロットが比較的に快適に暮らしている。彼らは8-15にバラバラに飛来したのだが、なぜサナトリウムの連中と分けられているのかの理由は不明。

 米政府とカナダ政府がなかなかヴィザを出さないので、身動きもできない。アフガン国内には家族が無収入の状態で残されている。

 次。
 Andrew Davies 記者による2021-9-20記事「 Op-Ed: Australia’s First Nuclear Sub Project Comes With Big Risks」。
    わたしはフランスのメーカーに潜水艦建造を頼むのはリスキーだと最初から言い続けていたが、今回の政府の決定には驚いた。サンクコストに対する誤った思考法から、政府というものは自由にはなれないのだと思っていたからだ。

 すでにアタック級潜水艦プロジェクトには数十億ドルが注ぎ込まれてしまっている。しかし豪州政府は、これはうまくいかないと判断し、そこから抜ける決断を下した。そのカネを捨てると。

 われらが首相はさらに、2030までに新SSNを1隻手に入れるという希望を語ったが、それは2040年代にずれ込むだろう。

 ということは、確実に、現有のコリンズ級の寿命がもたない。かつてオベロン級をコリンズ級に更新するときも同様のモタつきがあって、引継ぎではなく断絶になってしまい、空白をなんとか埋めもどすのに15年間もかかった。その悪夢が繰り返されようとしている。

 2040年に『コリンズ』は艦齢47年である。おそらく2040年頃の豪州海軍は、運用できる潜水艦が実質ゼロになってしまっているだろう。そこに1隻、新鋭のSSNが導入される。ギャップが均されるのにそれから何年かかることか。

 運用能力の橋渡しが必要だ。ひとつのオプションは、米国または英国からSSNをリースすることだ。

 豪州には核産業はないわけだが、こうなったら米英のSSNを支援できる工業基盤の整備に着手しないとダメだろう。

 われわれ豪州人には、こうした大プロジェクトの入り口において楽観的になりすぎるという欠点がある。
 それを、なおして行こう。


C-17から次世代巡航ミサイル多数を一斉放出するシステムがおくればせながらできあがりつつある。

 Caleb Larson 記者による記事「The Supercavitating Torpedo: The One Weapon the U.S. Navy Can’t Match」。
    魚雷を、空気泡に包んで、水中を駛走させることができるなら、比較的にドライな状態となり、時速数百kmの速力を維持できる。頭部からガスを放出すれば、それができる。

 安定板と舵だけを、そのあぶくの外に出しておけば、直進させることも操縦することも可能。

 大問題は、エンジンがロケットなので自己騒音が大きくて、音響ホーミングができない。

 もうひとつ。操向すると本体があぶくから飛び出してしまう。あくまで泡に包まれた状態を保ちつつ、どうやって転舵すればいいのか。

 頭部からガスをサイドスラストさせるしかない。しかしこれは簡単ではない。

 2000年代前半、ドイツ海軍と1メーカーが合同でこの課題にチャレンジした。
 頭部は長く突き出たコーン形になり、時速400kmを出せた。深度を増すためにはガスを余計に放出する必要があった。

 次。
 ストラテジーペイジの2021-9-22記事。
   米海兵隊は、重さ61kgの無人機「RQ-21A ブラックジャック」を、重さ4.7トンの「MQ-9 リーパー」に切り替える。

 海兵隊は7年前からブラックジャックを調達しはじめたのだが、その4年後の2018には、もっと大型でないとダメだと結論した。これはブラックジャック×100機を運用しての結論である。

 海兵隊の相手も、いつまでもテロリストではない。中共軍との対決に備えなくてはならないのだ。リーパー級でないと、どうしようもない。

 ブラックジャックは信頼性が低い。2019までは故障続きだった。
 信頼性に関してはリーパーは定評があった。

 ジェネラルアトミクス社は「COCO」という仕組みを米軍に提案している。メーカー=コントラクターがリーパーの機体を保有し、コントラクターがその操縦も担当する、という条件での有料リースである。海兵隊はこれを利用して2020年に2機を借り上げた。

 ※これはうまい商法。無人機が1機墜落すると大損失だが、初心者ユーザーは、やらかしがちである。そのリスクを避けられるとなれば、導入障壁はぐっと低下するだろう。

 このCOCOにより1年せずに海兵隊はリーパーの運用を覚えた。それで2021に最初のリーパーを購入取得した。

 RQ-21Aはスキャンイーグルの大型版である。いちおう24時間滞空できる。発着のための機材はスキャンイーグルのものをそっくり流用。

 高性能センサーを使いたいとき、それは重いので、どうしても小さい機体の無人機だと無理がある。悪気流にもゆさぶられてしまう。

 次。
 Vincent Ni 記者による2021-9-22記事「‘Betting on a low-carbon future’: why China is ending foreign coal investment」。
    火曜日に熊プーは、シナ域外に石炭火力発電所をもう建設しないと声明。
 中共は2060にカーボンニュートラルを達成すると公約している。と同時に、二酸化炭素排出は2030まで増え続けるとも言っている。

 ※対米決戦予定年が2030なので、それまで環境対策どころではないのである。2030よりあとのことなど、習近平は何も考えてはいない。そこで勝てなければ中共はおしまいなので。もちろんカーボンニュートラルにもってく予定なども存在しない。2060まで習近平は生きていないから。

 昨年まで、中共、日本、韓国が、世界の95%の石炭火力発電所建設事業に資金を融通してやっている三大悪人であった。日本と韓国は2021前半に、それをやめると声明した。中共だけ悪人になり続けるのはまずいと判断され、うまい宣伝をみつけたのである。国内には何の変更もない。

 ※同じカネを貸すなら、儒教圏をのぞく世界にある既存の古い石炭火力発電所と石油火力発電所を、比較的に環境を汚染しない天然ガスの「混焼式」に、最小限の改造で機能転換してやる、そういう工事の請負いでなくてはならなかった。それならウルトラキチガイエコロジスト以外の誰も非難しないのである。そういう直観が即座に働かないところが、日本のエスタブリッシュメントの限界だ。他方で、国内寒冷地方の石炭山は、最悪非常事態時の庶民の「暖房&煮炊き」のエネルギー源として、いつでも弾撥的に生産と流通を再立ち上げできるようにも配意しておく。この国家安全保障の基礎教養としての最悪事態想像力が無いのも、日本のエスタブリッシュメントの限界だ。

 グリーンピースは指摘する。中共は2021前半に24箇所の石炭火力発電所建設事業を承認した。

 オクスフォードの行政大学院のトマス・ヘイル教授いわく。単独で世界最大の二酸化炭素排出者である中共国内の石炭消費が始末されないかぎり、地球環境はどうにもなるまい。


原潜は当面、リースになりそうだ。

 indomilitary の2021-9-21記事「Looking forward to 2040, Australia plans to lease a nuclear submarine from the US or UK」。
   豪州が取得するつもりの原潜だが、どう考えても一番艦の入手は2040年より早くははあり得ぬ。

 そこで豪州のスコット・モリソン首相は、英米どちらかからSSNを短期リースしてそれまでをつなぐ気だという報道が出てきた。
 第一報は『ガーディアン』の9-19記事。

 他メディアの追加取材で、これについては財務大臣のバーミンガも、国防大臣のダットンも、それは確かにオプションだと答えている。

 ※さもないと2030の決戦に間に合わないからね。納得。

 次。
 2018-2-22記事「‘MASH’ Finale, 35 Years Later: Untold Stories of One of TV’s Most Important Shows」。  CBS系列で11シーズンも放映されたTVドラマ『MASH』が終わってから35年。スタッフとキャストの生き残りが当時を回顧する。

 『マッシュ』の第11シーズンの最終回は、1983-2-28夜の放映であった。

 『マッシュ』のファーストシリーズの第1回は、1972-9に放映されている。
 とうじ、CBSの経営幹部は、コメディドラマがひとつ欲しいと考えていた。

 シリーズ・クリエイターのコンビ、ジーン・レイノルズとラリー・ゲルバートは、局に逆提案した。シリオコミック、つまりシリアスなドラマが演じられているのに視聴者の視点からはコミカルに思えるもの。人間の真実に思い至らせる簡潔な短い事件をつらねて。

 バラク・オバマも、このドラマからは多くを学んだという。

 MASHとは、モバイル・アーミー・サージカル・ホスピタル=陸軍移動外科病院の略。朝鮮戦争時の兵站病院である。
 ベトナム戦争のときとは違って、完治した兵隊はまた最前線へ復帰させられることが多かった。
 医師と看護婦は常態的に疲労していた。

 1970年にこのシリーズが映画化された。監督はロバート・アルトマン。それはヒットしたので皆おどろいた。公開は「R」指定だったものの、家族連れでも鑑賞できる戦争映画というジャンルがきりひらかれた。

 プロデューサーのひとり、レイノルズいわく。笑わせる話なのだが、同時に、戦争がおもしろいゲームにすぎないという誤解を視聴者に与えぬようにしなければならなかった。軍医や看護士たちの勇気についても正しく伝える必要があった。

 スウィット(看護婦役)いわく。とうじはベトナム戦争末期だったが、わたしたちは政府の宣伝はしなかった。正気でない情況におとしこまれた人々のシリアスな問題にわたしたちは向き合おうとした。

 脚本のゲルバートを起用したのは、レイノルズであった。ゲルバートはテレビドラマとブロードウェイで脚本を書いていた。企画の当初、彼は英国でBBCのための仕事をしていた。マッシュのスタッフも役者も皆、ゲルバートは天才だと太鼓判を押すことになった。

 やはりライターのケン・レヴィンいわく。ラリーはコメディ脚本のモーツァルトじゃないかと思った。彼自身が監督しているかのように、彼の発想がそのまま動画になるのだ。

 やはりライターのイライアス・デイヴィスいわく。シリアスと滑稽の共存方法をゲルバートは考え抜いていた。

 主役(軍医の「ホークアイ」)であったアラン・アルダいわく。ゲルバートは、ひとつの回の中に、ドラマ、コメディ、バーレスク、諷刺を混在させた。

 プロデューサーのひとりダン・ウィルコックスいわく。ラリーとジーンのすごいところは、シーズンとシーズンの間に、次のシーズンでもどうしても視聴者を笑わせるんだという強迫観を持たなかったこと。わたしが出演したコメディの中で、台本に感動して涙を催したのは、マッシュだけだ。

 レギュラーのひとりだったマイク・ファレルいわく。マッシュに出演する前にあるテレビプロデューサーからシットコム(シチュエーションコメディ)の主役を張らないかと誘われたが、台本を読んでげんなりしてお断りしたことがある。世にあふれる凡庸なコメディは、『マッシュ』とは比べ物にならないのです。

 マッシュのプレミア放映は1972-9-17だった。当初、ABCの『ワンダフルワールドオブディズニー』の裏時刻帯であった。

 レイモンドとゲルバートは、局側の次のような要求を激怒して退けた。戦争を軽くみせようとすること。血を見せるシーンを最小限にさせようとすること。笑いトラック(別なスタジオで録音してストックしてある「ワハハ」という集団の一斉哄笑音源)を挿入すること。

 ライターのデニス・ケーニッヒの証言。ジーンとラリーはいつでもこの仕事を断ってスタジオから出て行けるように、私物をひとまとめにしていた。

 チーフプロデューサーだったバート・メトカーフの証言。独創的な回は、「ときどき君は銃声を聞く」だ。主役級のホークアイの旧友の戦場特派員が前線で負傷し、ホークアイの手術台で息を引き取る。

 そこで上司のブレイク大佐が言う。指揮学校では、「ルール・ナンバー1」を教わった。戦争では若い男が死ぬのである。そして「ルール・ナンバー2」は、軍医には「ルール・ナンバー1」を変えられないのだ。

 ウィルコックスの証言。この脚本を読むと誰でも、この特派員の命を救ってやりたいと願う。そして、患者を死なせてしまう医者の気持ちを皆が共有することになる。アランもこのエピソードが最高の回だと語っていた。

 メトカーフの証言。ところがCBSの役員があるときわれわれのオフィスに入ってきて、この回を例に挙げて、こんなことをやっていたら『マッシュ』はダメになると説教して行った。
 『マッシュ』は、ドラマとコメディを融合させた先駆的な番組だったのだが、CBSの重役はまったくその意義に気づいてなかった。だからシーズン2でも同じ扱い方だった。

 レギュラーだったジェイミー・ファーの証言。当時のCBS創立者ウィリアム・ペイリーの嫁だったベイブ・ペイリーが『マッシュ』の第1~第2シーズンを気に入り、「CBSの至宝」だと旦那に向かって絶賛してくれたようだ。それでペイリー氏も第3シーズンの終了時には「君たちは次の『アイラブルーシー』だよ」と褒めてくれるまでになった。

 レイノルズはNYCの劇場でアルダをよく知っていたから、テストも何もしないで、彼をホークアイ役に決めてしまった。

 レイノルズいわく。彼は基本がコメディックな役者なんだけど、瞬時に愁嘆も演じられるという能力があった。

 ゲルバートの考えでは、戦争の狂気に耐えるためにジョークの才能を使うという役柄が必要であった。

 医療描写面の専門コンサルタントだったウォルター・ディシェルの証言。アラン・アルダは知りたがっていた。医者が患者に対して、片足を切り落とすと告げるとき、どんな気分なのかと。出血を止められないとき、医者は頭の中では何を考えるかと。

 看護士のケリー・ナハカラはハワイの日系だった。

 脚本家たちが詰めていた建物は、かつてシャーリー・テンプルのために建てられた学校だったところ。
 レイノルズ、ゲルバート、メトカーフの3人は、実際に朝鮮戦争で軍医だった人々にインタビューを重ねていた。

 その実話のひとつ。野戦病院の治療テントにかつぎこまれてきた北朝鮮兵がいきなり手榴弾を取り出してピンを抜いた。しかし軍医がその手をおさえて発火を阻止し、ピンを再び差し込んだという。手術室内の他の者たちはもちろん皆一斉に伏せたのである。
 ※ロシア型手榴弾だとピンを抜いた直後にちょっと握力を緩めれば安全器はすっぽぬけて秒時点火が始まる。したがってこの話は不審である。

 シーズン2のあと、ラリーとジーンは韓国へ旅行して在韓米軍のMASHユニットに取材した。いくつか、ドラマのために創作したプロットに似た現実が実際にあったと知った。

 CBSには言葉の検閲係がいるのだが、いいかげんなものだった。あるときは台詞中の「バスタード」が下品でダメだというので「サノバビッチ」に変えたら通った。しかし最終シーズンでは「サノバビッチ」をやめろというので「バスタード」に直したら、それでパスした。

 真冬の手術室は寒い。そこで外科医が患者の傷をきりひらくと暖かい湯気が立ち上る。医師はその熱で自分の指先を暖めた。……こういうリアリティを韓国ではたくさん聞かされた。

 レギュラーだったマクリーン・スティーヴンソンがシーズン3を以って、降板した。噂ではNBCが、こっちを妨害するために引き抜き工作したのだという。あんたなら、ジョニー・カーソンの後釜になれるよ、とか吹き込んで。

 ある役のキャラクターや演技がヒットしたとする。それは彼一個の業績だと勘違いをしがちだが、じつは共演者たちの貢献分が大きいことを忘れてしまうと、失敗するだろう。

 スウィットの証言。マックは去る前にこう言っていた。マッシュの中ではじぶんはナンバー3だが、他局の別番組でナンバー1をやらせてくれるという話が来たら、うまくいかないかもしれないと想像はできても、それに乗らない選択はないのだと。

 マックは日本海で乗機が撃墜され戦死したということにされた。
 これは視聴者にも迫真の喪失感を与えた。

 十年やったところでマンネリ化してきたので、そろそろ休戦にしようということになった。


晩メシ抜きダイエットは効きますね。

 CARLA K. JOHNSON 記者による2021-9-20記事「COVID has killed about as many Americans as the 1918-19 flu」。
    ジョンズホプキンズ大学の集計によれば新コロによる米国人の病死者が累計67万5000人に達した。これは1918年から1919年のスペイン風邪大流行による死者の数に並んでしまったことを意味する。

 ただし米国の今の人口は当時の三倍になっているから、猛烈度を比べれば武漢肺炎はスペイン風邪の三分の一というところだ。

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 ストラテジーペイジの2021-9-21記事。
    かつて気球にレーダーをつけて巡航ミサイルの接近を警報しようという案が考えられたことがある。そのときの宣伝だと高度5000mからレーダーで俯瞰すれば、おそらく300km先の巡航ミサイルを発見できるだろうという話だった。

 ※例のレーダーホライズンカルキュレーターのウェブサイトで、ターゲット高度を0.03km、レーダー高度を5kmと代入して計算させてみると、「ジオメトリックホライズン」は252.41km、「レーダーホライズン」は291.46km、「レーダーターゲットヴィジビリティ」は314.03km と出てくる。シークラッターを考えれば《300km以上》は期待薄で、250kmでも無理だろう。分解能を問わず、存在探知だけすればいいなら、OTHレーダーで済むわけである。

 亜音速の巡航ミサイルは300kmを移動するのに20分かかると考えられる。

 9-16、中共政府は、コンゴ東部「南キヴ州」に進出していた6社の中国企業に対して、コンゴを立ち去れ、と命令した。違法な採掘で環境汚染をしていると咎められたため。
 この命令は、南キヴ州当局がこの6社の操業を禁止した措置の直後に出された。

 コンゴ政府はこの6社を罰する予定だった。

 次。
 Thomas Newdick 記者による2021-9-21記事「The Air Force Is Testing Robotic Loaders To Mount Hypersonic Missiles On Its Bombers」。
   ワイオミング州にあるロボット開発企業が、「ARRW」(もうじき完成する米空軍用のハイパーソニック空対地ミサイル。重さ2000ポンド)を軍用機の翼下パイロンに取り付ける作業を「ロボット台車」にさせてしまう試みを進めている。

 これが実用化されれば、攻撃から戻ってきた爆撃機は着陸後、最短時間で燃弾の再補給を済ませて、再出撃することが可能になる。長期間の作戦になっても、地上整備兵が疲労困憊しなくてすむ。ロボットを監視するだけなので。

 このロボットは雑な制御だと飛行機の機体を壊してしまうので、油圧は使わない。すべて電気モーターで、人間の手作業並に微妙に調節できるようにする。


「新・人民公社」が最終的に習近平を権力の座から放逐する。

 中共の経済的な「ブラック・○○デイ」が近づいてきた。
 都市部には失業者が溢れるだろう。彼らを食わせてやらねばならないが、外貨収入が減り、輸入食糧をふんだんに調達できない。食品価格は上昇して、怨嗟の声が巷に満ちるだろう。

 そこで外洋での「略奪漁業」にドライブをかけさせようとするだろうが、ほほ全世界からの海上での正当な反撃を受けて、手痛い退却を喫するだろう。

 そのキャリアを通じて一貫して、沿海部の経済開発と海洋方面への進出ばかりを推進し、奥地砂漠開発をいっかな顧みなかったのは、習近平の罪である。この点が中共党中央の内部からは激しく批判されずに済まないだろう。

 活路はある。
 いま、モンゴル国境の砂漠帯に沿って、複数箇所の大規模なICBM基地が建設されつつある。
 このサイロへのミサイルの出し入れを、すべて地下鉄道網により、上空から米軍の偵察衛星には見られることなく実施ができるような「地下核基地」を整備すること。

 この建設作業に失業者を動員することが、熊プー版の「ニューディール」政策になる。

 熊プーがやらないなら、彼のライバルで奥地地方の党幹部だった経歴のある者が、それを提唱して実行するまでだ。(ちなみに熊プーは南支那海沿海都市部の党幹部歴が長い。)

 いうなれば、地下に都市を建設するようなものだから、労働者のための食料も地場でなんとか増産しなければならない。それは、基地の近くでできる。今日の技術をもってすれば、砂漠の地下でも畑はできるのだ。

 これぞ「新・人民公社」である。
 もともと毛沢東が理想として思い描いたのは、こういう奥地の分散した、食料アウタルキーが確保された「軍事基地村」だったのだ。

 まさに毛沢東の夢が実現するであろう!

 したがって、あたらしいICBM基地に併設される地下の労農都市が完成したあかつきには、その担当者の党幹部こそが、毛沢東の正当な後継者として認められる。
 それができなかった熊プーには「毛沢東の後継者」たる資格はない――とされるに違いない。

 ところで、何か良いアルバイトの口はありませんかね?

 ユグドア経由のご支援も、どうぞ よろしくお願い申し上げます。


(管理人Uより)

 右や左の旦那様、兵頭先生にどうかお仕事やご喜捨を……。

アルバイト、なんでもやります。
(兵頭先生が個人遣い出来るお車は手放されたようですが、他は大して変化が無いようです)

 ユグドアの事はこちらに記載しております。

やはりAUKUSが「敵地攻撃力」の代替だった。

 Tyler Rogoway 記者による2021-9-20記事「Navy Pilot Was Electrocuted By Power Lines After Ejecting From T-45 Jet Trainer: Report」。
    昨日、午前11時半、キングズヴィル海軍航空隊基地所属の「T-45 ゴスホーク」ジェット練習機が、テキサス州レイクワース市の住宅街に墜落した。

 2人ともエジェクト。
 教官は森林にパラ降下して無事。
 生徒は、パラシュートが高圧電線に絡まり、感電。いま、入院中であるという。

 次。
 Anuj Pant 記者による記事「North Korea says new US alliance in Indo-Pacific and submarine deal could trigger ‘nuclear arms race’」。
   北鮮の外相は吠えた。AUKUSは「核軍備競争の連鎖の引き金だ」と。

 ※わが国としては豪州海軍や米海軍が、「裏日本」の諸港を利用しやすいように軍港機能を拡充する必要がある。それによって、米豪軍の艦対地攻撃ミサイルが日本本土に展開されたと同じことになり、かつまた、韓国の暴挙を監視しやすくなるからである。とりあえず、米豪の沿岸警備隊用の新港を若狭湾か能登半島に用意すべし。

 次。
 TETSURO KOSAKA 記者による2021-9-19記事「China’s military has an Achilles’ heel: Low troop morale」。
   2018-1に中共の1隻の潜水艦が尖閣の接続水域に入ったが、即座に海自によって探知されてしまった。
 なさけなくもこの潜水艦艦長は、爆雷攻撃されると思ってただちに浮上して中共旗を掲げた。潜水艦業界では、これは「降服旗」を出したのも同然である。

 ※ピンガーで攻め立てられたことで潜水艦内が不穏になり、艦長が乗員からの圧力に負けたということか。

 日米両海軍においては、げんざい中共の艦隊に配乗されている水兵たちの士気が低いと観測をしている。

 元防衛省の役人氏(匿名)いわく。有事のさいには中共の空母は軍港からは出て来ないはずだ。攻撃されて沈められるのが厭なので。

 元陸自将校の にしむら・きんいち は言う。シナ兵の7割以上は一人っ子として育てられているので、兵隊となったら士気は低い、と。

 儒教圏では直系男子が直系祖先の祭祀を継がねばならない。一人っ子が戦死したら、直系による祭祀は絶えてしまう。

 歴史的にシナでは兵隊は「釘」に譬えられる。そんな無価値なものにはなるなよという意味だ。

 にしむら氏またいわく。中共軍は軍艦や戦闘機をやたら増やしたものの、依然、稼働率は低い。これは人手が足りていないことを意味する。ハイテク機器類をメンテナンスするための要員も、充当できていないのだ。

 人手が足りないなら、無人機や、弾道ミサイルの分野で軍拡しようとするのは自然だ。それらにはあまり人手は要らない。

 開戦劈頭に大量のミサイルを発射して、最前線からはただちに立ち去る。これは旧ソ連軍と中共軍の好む戦法のひとつだ。
 ※支那事変中、シナ軍部隊はしばしばわが陣前に吶喊近迫して一斉に柄付手榴弾を投擲し、そのまま反転するという戦技を見せ、それは北ベトナム軍によって米軍相手にも再演された模様であるが、砲兵がそんなことするか?

 人員が足りず兵隊の士気の低い軍隊としては、この戦法がますます魅力的になっている。

 これを防御するには日本政府として、地対空ビーム兵器の開発に投資しなければダメだろう。

 ※熊プーが狙っているのは、線香花火のような対米戦争ではなく、プーチン式の「永久だらだら戦争」である。それしか国内を引き締めて共産党を延命させる方法はないのだ。しかしプーチン式を実現するためには大前提がある。それが「戦略核における対米パリティ」と「戦術核における地域的冠絶」。だから砂漠地帯に3~4箇所ものICBM基地を新建させている。真のパリティが達成できたと確信できるまでは、米国が呼びかける核軍備管理条約にはぜったいに乗らず、徹底して核軍備の実態は曖昧に韜晦し続ける。SSBNすらもじつは韜晦手段でしかない。政治将校が同乗するとはいえ、1~2名の者に核の発射権を預けられるわけがない。それに南シナ海は浅すぎて、SSBNが隠れようとしてもどうにもならない。渤海には米国のUUVが勝手に入り込んでくるし、「巨浪」のレンジも伸びず、まったくSLBMには見込みがなくなっている。中共にとっての「核の三本柱」は、地下鉄によって秘密裏にサイロへの補填や抜き去りができる東風41の新固定基地、ふだんは山地のトンネルに隠しておけるTEL式の東風41、1974に米国がC-5で実験したような、大型輸送機からパラシュート投下して空中発射する東風41――にするしかないと思う。「轟6」から発射できるブースト&グライド式のハイパーソニック滑空弾にも核弾頭を搭載するだろう。ただしそれはEMPスクリーンを米空母艦隊のはるか手前に展張するための手段だ。海上での戦術核爆発なら、シナ本土に報復を喰らわずに済むからだ。また東風41による「段階エスカレート」の初手のターゲットオプションには、テキサス州など田舎州の石油・ガス関連の諸施設が含まれるだろう。対サイロ攻撃でもなく、対都市攻撃でもないが、米政府としては、そこで地表核爆発を起こされると、「エネルギーのアウタルキー」を半永久に奪われてしまい、立場が中共並になる――つまり超大国ではなくなる――ので、まことに痛い。しかも、報復ターゲットとしてはシナ本土には石炭山くらいしかない。対抗不能の大弱点だと言える。

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 2021-9-14記事「Wire Rope Lubricator Cuts Cost and Risk of Mooring Rope Maintenance」。
   船舶のもやい綱としてワイヤーロープはよく使われている。
 しかしヨゴレが放置されるとそれと塩水が結びついて腐食が進行し、使用中に切断、なんてことになる。

 従来、ワイヤーロープの清掃・点検・塗油は手作業だった。これは長時間作業で、しかも非効率的。
 これを自動化してくれるシンプルなシステムをが発売された。「ヴァイパー・ワイヤー・ロープ・リュブリケイター」という。
 操作に要する人手は、1名だけ。作業員は、潤滑油に触れる必要もない。

 効率だが、1時間あれば、長さ2000mのワイヤロープをつるつるにできる。

 ちなみに従来、300mのもやい綱(ワイヤロープ)が14本、1隻にあったとして、それを清掃し塗油するためには、2人の男が8時間がかりであった。だいたい年に「900マン×アワー」であった。

 それがヴェイパー社のWRL装置を使えば、2人がかりで1時間にして、14本の清掃塗油が終了してしまう。
 機械任せの作業では、油の無駄もなく、環境への漏出もない。作業員も汚れない。


なぜ日本学術会議は学生と学問の救済の役に立たないか。

 2021-9-17記事「UC engine design could muffle roar of fighter jets」。
    シンシナティ大学の大学院のエンジニアリング研究室が、F-18スーパーホーネットのうるさすぎるエンジン騒音を軽減できるノズルのヒントを、軍と協力して発見した。

 28分の1スケールで「F404」エンジンを造って無響室で実証。

 工夫はノズルの内側部分。鮫の歯状の3角形のフィンを列植したのだ。これで騒音が5~8デシベル減った。 デシベルは対数値なので、これは小さな抑制ではない。

 これは簡単にエンジンに「後付け」することが可能。
 そしてエンジンのパフォーマンスにはほとんど悪影響をおよぼさないという。

 軍用機のエンジン騒音を減らすことは、空母の甲板勤務員の15%が退役後に難聴になっているという健康被害問題を改善することに直結する大きな課題である。

 陸上の航空基地でも地上勤務者の聴力障害は起き得るが、空母は比較にならず酷い。飛行甲板員は150デシベル以上の爆音に曝される。地積が狭いのでどうにもならないのである。イヤーカップはもちろん装着しているが。

 ※この△鱗の密植は、銃器のサイレンサーの内側にも応用できないのだろうか? すぐに実験するのじゃ~!


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 「Radar Horizon and Target Visibility Calculator」という便利なページで、高度300mを周回している北鮮の巡航ミサイルを、高度1万mで飛んでいる「F-35A/B」なら、理論的に、何km離れたところから探知できるかを計算させてみたら、483kmだと。海里になおせば261カイリ。

 領海は12海里=22.2kmだが、そこまで近寄らずとも、F-35はちょっとこっそりと日本海側の沿岸に近寄れば、北鮮の黄海海岸までもレーダーで俯瞰できてしまえるはずである。

 実験を覗き見できなかったなどということは、ありえないのである。


いまさら『いせ』に「アパッチ」を着艦させてみても、遅すぎるんだよという話。さんざん「できません」と言ってたろ。

 ストラテジーペイジの2021-9-19記事。
   ロシアのブロガーが投稿した写真からげんざいのロシア軍の苦境が判明してしまった。
 東ウクライナ戦線近くの「演習」に送られる途中の「2S19」自走砲(152ミリ加農)の1個大隊分の機材が、鉄道の駅前で積み残されているのだ。野ざらし状態である。

 これは「平台型貨車」の手当てがつかないことを示すのだろうか?

 「2S19」はデビューが1989で、長射程砲熕兵器というコンセプトじたいも時代遅れである。今は終末誘導機能を付加した地対地ロケット弾の方がランニングコストがはるかにかからないし人手も要しない。古くなったらロケット弾は訓練で消費してしまえば、新型の新品に更新されて行くわけだ。

 またロシアには、軍のAFVのモータープールに忍び込んで、闇市場に転売容易な部品だけ剥ぎ取ってしまう専門の窃盗団が横行している。それらは決して報道されることはないのだが、それにやられると部隊は機能できなくなる。

 ベルリンの西300kmのところに「戦車解体社」というちいさな民間企業があり、ロシアから冷戦時代の総計1万4000台ものおんぼろAFVを運び出してはトーチでカットして溶鉱炉に投げ込んできた。1台の解体は3日で終わるという。
 ロシアはそれらAFVが他に転売されていないか写真偵察衛星でモニターするという。

 152ミリ自走加農も、ドイツの解体屋にひきとってもらったほうがいいくらいの悪いコンディションなのかもしれない。それで運び出しやすい駅前に集積されているのかも……。

 ※北朝鮮の鉄道が、ミサイル宣伝用のフッテージであるにもかかわらず「H形鋼」をレール代わりに敷設している惨憺たる状態であるというユーチューブ解説を投稿してくれている人がいて、えらい勉強になりました。教えてくれた人、ありがとうございます。それで関連のユーチューブ動画も見ましたら、平壌から、海岸平野沿いを北上する2時間オーバーの車窓フッテージがあり(どうもロシア人が撮影してるっぽい)、とばしとばし見たところ、この路線にはトンネルがほぼ無いらしいことが印象的でした。だとしますと、北鮮が既存の鉄道トンネルを活用したいと思ったら、それは半島の西部平野部には無いので、半島東西横断路線か、東海岸路線を使うことになるのでしょう。誰か北鮮の「トンネル・マップ」を作ってSNSに投稿している人がいたら、教えてください。グーグルアースがあるから可能ですよね? すいませんが、わたしゃ基本的にSNSは見てませんので……。

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 AFPの2021-9-19記事「France denies cancelling meeting with Swiss president over jet snub」。
    フランスはスイスに向けてながいあいだ自国製のラファール戦闘機を売り込もうと努力していたが、けっきょくスイス空軍はフランス製は買わないことに決まり、それでマクロンが怒ってパリでの首脳会談を拒否した――とスイスの2紙が報じているが、それは嘘であるとフランス政府は打ち消した。

 スイスは6月に、36機のF-35Aを買うと決定している。

 ※F-35とは戦闘機ではなく「単座のAWACS」なのである、と私は把握しています。北鮮領空ギリギリを飛ばしていたら、北鮮が本当にトマホークもどきの「巡航ミサイル」を1500km飛行させたのかどうか、いくら低空域でのテストであろうとも、それをモニターできなかったというのは、おかしな話なんですよ。あと、米軍に限っては、周回衛星のコンステレーションによる、赤外線飛翔体の継続追尾ができるはずですよね。というか、テスト飛行ならテレメトリーを出し続けているんだから、途中で落ちたら、シギント衛星でもすぐ分かるだろ!

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 Sam Roggeveen 記者による2021-9-19記事「Op-Ed: Nuclear Sub Deal Ties Australia’s Defense to the United States」。
 世界で6カ国、SSN(核動力の魚雷戦型潜水艦)を運用しているけれども、いずれも、原発運用国でありかつまた核兵器を国産する産業を国内で抱えている。

 豪州がSSNを持つとこの例外となる。なお、ブラジルもSSNを国産する計画を持っている。

 ひとつ確かなことは、豪州が中共陣営にとりこまれることはこれで絶対になくなった。豪州は対支に関しては今後も米国と完全に一体になる道を決定的に選択したのである。

 ※豪州が米国を選んだというよりは、米国が豪州の地政学的なかけがえのない価値に太鼓判を押した。豪州内部での中共の工作が最も致命的なので、それを防遏する総合政策の一環だろう。となったら豪州政府はこのさいもっと米国にわがままな経済的な要求をつきつけても叶えられるはずだ。それで国内からの政権への攻撃は黙らせることができる。

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 John Bowden 記者による記事「Former Joint Chiefs chairman says Milley reassuring China over Trump nuclear fears was ‘routine’ call」。
   オバマ政権時代に統合参謀本部議長であったマイケル・ミュレーン提督がABCのインタビュー番組に出演して、現議長のマーク・ミレー大将を擁護した。

 ミレーの電話は、米国政府内の安全保障系の高官たちが「傍聴」できる環境でなされている。なんら疚しいところはない、ルーチンの連絡交話であった。

 ※そうだとしても「余計なひとこと」を言ったかどうかは、大問題にされざるを得ないだろう。


(管理人Uより)

 兵頭先生が言及されているYouTubeの動画は『線路マニア』さんという方の『 【#鉄道】北朝鮮の線路について考察 』の筈です。

 私も見ました。面白かったです。