対外宣伝は受け太刀だと無力。こちらから敵国を批難し続け、攻め続けないと……。しかしわが外務省にその才覚はゼロ。

 Niall McCarthy 記者による2019-11-11記事「The U.S. Military Is Experiencing More Cases Of Illness From Extreme Heat」。
      華氏100度は、摂氏37.8度である。今、米四軍の基地が、この華氏100度以上の気温にさらされる日数は、過去に比べて5倍に増えている。

 華氏100度を越えているときに、訓練とか作業をさせるのは、将兵を生命の危険にさらす。だからこれから数十年間、米軍は、訓練計画も作業計画も、抜本から見直さないといけないだろう。

 2018年に米軍の全現役将兵のうち延べ2800人が、熱中症で倒れた。そのうちイラクとアフガンに勤務していた者の率は67%である。
 2014年だと、熱中症は1851件。うち、イラクとアフガンの割合が48%だった。

なんでもあり は なんにもなし と同じ。

 Tyler Rogoway 記者による2019-11-9記事「Mysterious Laser Turret Appears On US Navy Destroyer USS Dewey」。
     アーレイバーク級の駆逐艦『USSデューイ』(事実上の武器実験専任艦)の艦橋の前にある、フライト2A改修型だと何も設置されずに空いている基台デッキ(未改修型だと近接自衛防空火器が据えられていた棚段)に、「オーディン」と呼ばれる、敵の光学センサーにレーザーでめくらましをかける最新型の自衛武器が搭載されている写真が、サンディエゴ軍港で撮影された。

 これは以前に同艦に試験搭載された、対舟艇用のレーザー砲「LaWS」などとは別モノである。

 オーディンは低出力のレーザーで、敵の電子光学/赤外線センサーを盲目化させる。

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 Paul D. Shinkman 記者による2019-11-8記事「Russia Positioning Itself in Libya to Unleash Migrant Crisis Into Europe」。
    今週、NYTは、リビアに展開しているロシア人傭兵〔カネはモスクワが出しているので、事実上の影の露軍部隊〕をリポートしている。

 ウクライナ、シリアの次は、リビアというわけだ。リビアは、全アフリカ流民を西欧へ大量に流入させて社会を大混乱させてやる、その跳躍台とし得る土地である。プーチンはその可能性に言及した。

 遠くは、セネガルやソマリアからも、流民がリビア経由で欧州へ密入国を試みている。シリア難民の一部すらも、リビア経由での欧州行きを選べるのだ。

 傭兵は、悪名高いロシアのワグナー社。ロシア式ハイブリッド戦争の主役を務めてきた。

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 Patrick Tucker 記者による2019-11-8記事「Russia Says It Used Autonomous Armed Strike Drones in a Wargame」。
     またしてもロシアの吹かし宣伝。
 9月の「ツェントル2019」演習にて、「オルラン10」という小型のUAVを、自律操縦によって、自爆攻撃させたとイズベスチヤを通じて発表。
 オルラン10は、自重15kg、ペイロード6kgである。

 この無人機は全部で2000機ほども製造されている。

誰も覚えていないWWI 休戦記念日。

 ストラテジーペイジ の2019-11-10記事。
   ロシアのFSB(旧KGB)の下請けをやっているTurlaというハッカー集団について、英GCHQと米NSAが合同で警告。
 ツーラはイランのハッカー集団APT34と密かにつるみ、イランの知識を利用して中東全域に対するサイバー工作に使っていると。

 ※APTは新型マルウェアの総称でもある。最近では「タージマハル」というのが知られた。

 ツーラとイランのつながりを最初に警告したのは、エストニアとチェコの公安当局であった。
 エストニアには2008年からNATOのサイバー防衛センターが置かれている。

キリシタン猫

 Courtney Linder 記者による2019-11-8記事「Army Creates Super Detailed Skull X-Rays in Search for a Better Military Helmet」。
    高感度X線撮像装置を使い、多数の、損傷した、あるいは無傷の米兵の頭蓋骨の、詳細なデータをビッグデータ化する研究プロジェクトが、米陸軍と米エネルギー省の合同で進んでいる。
 めざしているのは、そこから、最も無駄のない、軽量で安全な、理想的ヘルメットを設計するための基礎資料をコンピュータ・モデル化することにある。

 頭蓋骨を構成する骨片には、非等方性がある。非等方性の例としては、材木の木目がわかりやすい。材木の木目に沿ってナタで叩けば、それは簡単に2つに割れる。しかし木目に直交するように打撃すると、材木は強く抵抗できる。

 テラバイト級の画像ソースを集積することで、頭蓋骨について、その非等方性を細かく解明できる。外から加わったショックが、各骨の中をどのように伝わり、吸収され、または消散するのか。

 新型ヘルメットの採用や更新は、安直にできる事業ではない。NYTが2017に調べた数値によれば、現役の米兵は130万人もいる。予備役など自宅待機組がその他に86万5000人。この全員の生死に関わる変更となるのだから。

雨降っても傘ささない人、だ~れだ?

 答え。自衛官。

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 IMMANUEL JOHNSON 記者による2019-11-8記事「All Marines now allowed to carry umbrellas, ending longtime ban」。
    正装や制服着用中の海兵隊員が、雨の日に傘をさしてもよくなった。初めて、公認された。
 傘は、黒無地でなくてはならない。

 女子の海兵隊員については前から例外として許されていた。

 ただし、迷彩服+傘は、これまでも、これからも、許されない。

 傘は、必ず左手に持つこと。さもないと敬礼できんから。

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 ED McGrady 記者による2019-11-8記事「Getting the Story Right about Wargaming」。
   ウォーゲーム=対抗図上兵棋演習は、その参加者に、何を教えてくれるのか?
 人についてである。兵器や装備についてではなく。
 人の性格についてである。
 人の組織についてである。軍隊のシステムについてではなく。

 図上演習も、実戦と同じで、二度と同じ情況にも展開にもならない。常にユニークである。そのことを思い知るのが有益である。それが、リアルなのだ。

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 Antonio Regalado 記者による2019-11-8記事「The world’s first Gattaca baby tests are finally here」。
    ニュージャージー州のベンチャー企業「ジェノミック・プリディクション」社が、とうとうサービス開始。
 11個の対外受精卵のうち、将来、病気(糖尿病、心臓麻痺、5種類の癌)発現の確率の最も低そうな1個をDNA解析によって前もって見極めて、それを選りすぐることができる。

 親は、凍結受精卵1個1個につき、分析結果のカードを渡される。そのカードの中から、親が、1枚を選ぶ仕組み。
 映画の『Gattaca』が現実になろうとしている。

 ただし警告もされている。そうやって選んだ受精卵が、非常に知能が低い人になる確率も2%ある。

そろそろタイヤ交換が必要。

 これをじぶんでやるためには市販の十字レンチは必須と思う。クルマに附属してくるL字型レンチだけではダメだ。なぜなら梃子の柄の長さが短いので、渾身の力でもなかなかボルトを緩められないことがある。まして体重が軽くて非力な女子だったならばどうなっちゃうんだという話だ。メーカーはあんなのでいいと思っているんだろうか? 信じらんないわ。

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 Kosuke Takahashi 記者による2019-11-6記事「Japan launches second Soryu-class submarine equipped with lithium-ion batteries」。
 進水したSS512『とうりゅう』。AIPをもたず、ディーゼルで発電して、GSユアサ製のリチウムイオン電池に充電する。

 それ以前の『そうりゅう』型は、川崎のV型12気筒ディーゼルエンジンを発電用にもち、AIPとしてV型4気筒のスターリングエンジン(川崎-コックムス)ももち、鉛-希硫酸バッテリーに充電していた。

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 Roger McDermott 記者による2019-11-7記事「Moscow’s Advances in Modernizing Military Communications」。
   露軍はこの秋、戦略レベルの指揮幕僚演習を実施し、露軍に導入が進む、最新の通信装備を試した。

 たとえば、新型のモバイル無線通信システムR-187P1E「アザート」。

 毎秒2万回、ランダムに周波数を変更することにより、NATO軍から電波妨害されないようにするモードも選択可能。
 周波数変更の幅はきわめて広い。
 携帯電話と直通できる他、GLONASS航法衛星をデータ通信衛星として駆使することもできる。

 毎秒7.2キロバイトのデータを送受できる。

 とうぜん、ハードウェア依存ではなく、ソフトウェアによってそれを実現しているので、たとえば戦争中に全軍の通信システムをアップデートして強化しやすい。こうしたトレンドは西側軍が先行して実現したもの。

 シリアで露空軍パイロットの通信を傍受していて分かったことは、緊急時にボイス通信をしたいときにその出力が足りず、基地に届かないという、現状の通信器材に対する不平があること。
 これもアザート系のシステムに更新されると、パイロットのボイス通信には洗練されたスクランブルがかかるだろう。

オホーツク沿岸にオリンピック・シティを建設しても、フェーンが吹けばおんなじだしな。やはり今後は南半球でやるしかない。

 Megan Eckstein 記者による2019-11-5記事「U.S. Naval Offensive Mining Updates Will Focus on Sub Community Tactics, Smart Mines」。
    いま、米海軍には、クイックストライクのファミリーとして、500ポンド無誘導投下のマーク62、1000ポンド無誘導投下のマーク63、2000ポンド無誘導投下のマーク65爆弾がある。

 潜水艦から発射して自走したのちに自動敷設される機雷としてはマーク67SLMMがある〔これはCAPTOR機雷とは全くの別物〕。

 これに新たにくわわったのが、GPS誘導式のJDAMをクイックストライクにしたもの、および、そのJDAMクイックストライクにさらに展張する主翼をとりつけて遠隔投射も可能にしたものだ。

 クイックストライクJDAMが、はじめて演習に使用されたのは、昨年の北マリアナで実施されたヴァリアントシールドである。

 2019-5-30に、太平洋に空軍のB-52が飛び、クイックストライクERを放出するテストを成功させた。デモ訓練を兼ねた。

 海軍の最先端の課題は、有人潜水艦や大型UUVを母艦とするクランデスタイン・デリバード・マイン=秘密敷設機雷CDMだ。
 すでにプロトタイプができている。実戦展開は、早ければFY2020に始まる。

 また海軍は2018からは「ハマーヘッド(撞木鮫)」機雷も開発中。キャニスターの中にカプセル状に封入しておいて、戦争が始まる前に敵国軍港の前に敷設しておき、開戦したら、その機雷を活性化させる。

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 Angela Chen 記者による2019-11-6記事「The Census is a target for disinformation?here’s how it could be protected」。
    合衆国で10年ごとに実施している国勢調査が、2020年にある。今から5ヶ月後だ。
 この「USセンサス」に回答してはならない、とそそのかす誘導工作が、外国機関から米本土住民に対してなされている。

 海外工作機関は煽る。トランプ政権が、不法移民をあぶり出すためにセンサスを利用するのだと。ラテン系や黒人がこれに回答すれば、取締りがきびしくされて、自分の首を絞めるだけだぞ、と。もちろん、ディスインフォメーション。

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 H I Sutton 記者による2019-11-5記事「Russian Navy To Deploy New Zircon Hypersonic Missile To Pacific」。
      新鋭の露海軍コルヴェット『グレミャシュチー』が太平洋艦隊に配属された。シリアで1500マイル飛ぶことを実証している対地攻撃用のトマホーク・ミサイル相当の「カリブル」を8基、発射できるが、このVLSの中に、オプションで、超音速対艦ミサイル「ズィルコン(3M22)」も搭載できる。
 射程250マイル(露メディアは650マイルと吹かしている)で、終速はマッハ7。
 低空飛行もできれば、弾道飛行近似のコースも選択ができる。

 ズィルコンは2012に初試射。さいしょは前甲板から垂直に打ち上がる。
 ブースターは固体火薬。スピードが乗ったところで、スクラムジェットに移行する。

 ズィルコンは、太平洋艦隊所属の潜水艦『K-58 カザン』からも発射できるようになる。ただし、潜水艦からの最初の試射は2020年に予定されている。まだ実用兵器ではないのだ。

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 CAITLIN DOORNBOS 記者による2019-11-6記事「One person in custody after bomb threat causes evacuations, rush-hour road closures at US Navy base in Japan」。
      横須賀の米海軍の独身水兵の兵舎を対象にした爆弾脅迫が午後15時58分にあり、それから20時前後まで、付近の道路が閉鎖された。

 爆薬探知犬が18時に兵舎を捜索。水兵とその家族は敷地外で待たされた。エバキュエーション命令により。

 脅迫が電話なのかEメールなのかは公表されていない。容疑者1名が拘束されている。

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 ストラテジーペイジの2019-11-6記事。
   米軍がシリアから引き揚げたことの意味は、米国はシリアの再建のためにカネを使う気はないという意思表示だ。だから、そのカネを負担せねばならないロシアとイランが、いちばん青くなっている。

 だいたい4000億ドル、それにはかかるらしい。

全書読みの要録知らず。

 Brock Vergakis 記者による2019-11-4記事「Marines from Hampton Roads put on civilian ship to provide security near Iran」。
   艦隊の対テロ警備チーム=FAST は、海兵隊の警備大隊から分遣される。このたび、ヨークタウンを出港してホルムズ海峡を通る予定の商船『アーク・リバティ』(ただし運用主体は軍のシーリフト・コマンド)に、このFASTが同乗して、危険海域での警備に任ずることになった。

 米海軍はすでにホルムズ海峡での商船エスコートを軍艦にやらせている。先月、『USS ゴンザレス』は20隻の商船をエスコートしたのち、母港のあるヴァジニアに戻った。

 次。
 ストラテジーペイジの2019-11-5記事。
   さいぜんの中共の軍事パレードで「コピーホーク」がデモ飛行したのが注目された。
 UH-60を30年がかりでコピーした「Z20」である。

 シナ陸軍は、6年間使って不評の「Z-8A」(SA-321を発展させたもの)を、新設計の「Z20」で更新したいのだ。

 コピーホークの初飛行は2013である。

 中共は1989の天安門事件の前にブラックホークの民間型のS-70を24機、輸入することができていた。それを、延々と、模作する努力が続いていたのだ。

 ちなみに数機のS70は、2013時点でもまだ使われているという。

おそまきながらF-22にリンク16だと。

 Panos Mourdoukoutas 記者による2019-11-3記事「China Wins The South China Sea Map War Against The Philippines」。
    中共人のパスポートにナインダッシュ線の海洋国境が印刷されているのは許容できないとして比島政府は入管ゲートでそこにスタンプを押すのを拒んでいたのだが、けっきょく巨額投資資金の力に逆らえず、屈服。

 ナインダッシュ線の地図付きのパスポートは2012から発行されている。

 2週間前、ベトナムとマレーシアは、中共の資金でドリームワークスが製作した映画『アボミナブル』の上映を禁じた。そのシーンの中に、ナインダッシュ地図が映し込まれているからである。

煩悩の犬は逐えども去らず

 Loukia Papadopoulos 記者による2019-10-30記事「There Was a Robot on the Raid to Kill ISIS Leader, Claims Trump」。
   狭いトンネルに逃げたアルバグダディを、自爆ヴェストの巻き添えにならずに殺害する手段として、襲撃した米軍は小型ロボットも用意していたようだが、バグダディの逃げ足においつけないスピードしか出ないものだったので、けっきょく使用は見合わせたようだ。

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 Kyle Mizokami 記者による2019-10-28記事「The Helicopters That Made the U.S. Army’s ISIS Raid Possible」。
      バグダディの捕殺隊が用いたヘリコプターは、陸軍の第160特殊作戦航空連隊、俗称ナイトストーカーズに所属する、MH-60とMH-47であったと思われる。
 どちらも、空中受油プローブ付き。

 MH-47には、側面ドアに7.62ミリのミニガン(ガトリング銃)があり、前方の地形を全天候で可視化できる低空飛行用の赤外線カメラも備える。

 襲撃隊員は、陸軍デルタフォースに、じゃっかんの陸軍レンジャーが加わっていた。

 NYT報道によれば、CIAも人を随伴させていて、現地の地上で襲撃隊に情報を提供したという。たぶんトンネル情報か。

 ヘリコプターは全部で8機だった。

 第160連隊は、1979のテヘラン大使館救出作戦の大失敗の教訓後に創設された。
 中核戦力は、特別なスキルを有するヘリパイロットたち。いずれも第101空挺師団の中から選ばれた。
 これが「タスクフォース160」(連隊規模)となった。いまでは、パイロットのソースは101空挺師団には限られていない。

 MH-60L/Mも、MH-47も、KC-130から空中で給油される。

 MH60-Lには襲撃隊員を最大12人乗せられる。
 固有燃料タンクは185ガロン×2だが、レーダーやFLIRやジャマーなど、他のブラックホークが積まない装備を満載するので、すぐ燃料は足りなくなる。だから空中受油は必須。

 MH-60も、左右ドアにミニガン(6銃身)を1門づつ置く。

 以前にはMH-60Kというのがあったが、新しいMH-60Mができてから、退役した。

 MH-47はクルー5名なので、最大で4門の自動火器で武装できる。たとえばミニガン×2と、M240中機関銃×2。

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 Daisy Hernandez 記者による2019-11-1記事「The Brilliant Hack Doctors Used to Free a Kid’s Tongue from a Bottle」。
    瓶の細口にもし7歳の子供が舌を突っ込んでしまって、それがコルク栓のように抜けなくなったら、ワインボトルのコルクを抜くときに瓶の中に空気を注入して内圧を高める器具を、カニューレ(套管状器具)といっしょに用いて、ビンの中に空気を送り込んでやれば、楽に抜き出せる。

 ドイツの事例。少年の舌は長時間の虚血のため毛細血管にダメージを受けていたが、それは2週間で治ったという。

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 Daisy Hernandez 記者による2019-10-30記事「7 Amazing Facts About Jellyfish, the Aliens of the Ocean」。
   クラゲは最も古い多細胞有機物であり、その出現は恐竜にも先行している。すくなくとも5億年前だ。

 クラゲは1000種類以上あるが、そのひとつは、不死身で知られる。生まれたときのポリプの姿に逆行して行くことができるのだ。これはたとえば人為的にいじめてやると、起きる。

 そしていったん退行したポリプの姿から、ふたたび成長をやりなおし、ついには、遺伝子的には元のクラゲと同じ子孫を、大量に複製・放出するにいたる。

 クラゲは死んでも人を刺すので要注意。
 2010年に、ニューハンプシャー州の海水浴場で、大量の大型クラゲのために150人が刺された。
 そのクラゲ群は除去されたが、千切れた腕がなお漂っていて、それがまた人を刺した。だいたい、死後3~4日は、刺胞が活性を保つようである。

 次。
  Eric Spitznagel 記者による2019-10-29記事「Where the Filthy Things Are」。
    1980年代、ローティーンの少年にとって、ポルノ探しは、石油掘りと同じだった。家の中で、父親の秘密の隠し場所を掘り当てない限り、見られなかった。
 だが今は違う。ネットで見ることが可能になった。

 2018年、ポーンハブは、4403ペタバイトの信号を送り出した。ペタバイトというのは、テラバイトのひとつ上だ。テラバイトのひとつ下はギガバイトだ。

 われわれ人間の脳ミソは、2.5ペタバイトのメモリーデータしかストアしてはおけないらしい。それと比べてみてほしい。

 ポーンハブの副社長によると、同サイトは、総量として11ペタバイトのコンテンツを収容しているという。

 ポーンハブのサーバーは長時間ダウンしたことがない。過ぐる3月、フェイスブックとインスタグラムが24時間弱にわたりダウンしたとき、ポーンハブを視聴するトラフィックが19%増えた。

 ポーンハブのサーバーは100個前後あるという。これは5年前とくらべて、規模が10倍に増強されたのである。ひとつのサーバーにはコアメモリーが24個以上ある。

  石油に関しては「ピークアウト」がいつも言われる。ではポルノ動画に関してはピークアウトはあり得るのか? 11ペタバイトでもユーザーは満足できないのか? ひとりで11ペタバイトを視聴するには、石器時代から現代までの時間7000年が必要なのだが……?
 ※後半、すでにアクセス不能になっている古いエロ動画資料を、後代のためにぜんぶ保存しとこうじゃないかというまじめな運動の紹介がなされている。それは有意義だが、ざんねんながら、CG合成技術+VR技術の進歩の前に、需要が急速に、ほとんど無くなるであろうと予測する。そんなことより大事なことがあるんだよ。POV動画を撮るときにカメラがグラグラしたり、距離が近すぎて絵が歪んだりしてるだろ。あんなものをなぜ今の今まで改善できないでいるんだ? もっと高い位置にカメラを吊り下げられて、しかも、しっかりと安全に固定ができる、軽量で折り畳めもする、可搬式のカメラマウントシステムが必要なんだよ。男優に手持ちさせるなんてもってのほかだ。そんなことをやっているからクオリティが低迷しているんだ。POVというのは、目の位置が男優と同じであることを意味しないんだ。そんなこともわからねえのか。人間の目は脳の処理機能と一体だから、脳と一体でないカメラには同じ効果は出せないんだ。違う工夫が必要なんだ。この、狭い室内でも使える、宙吊りカメラマウントシステムを先行して洗練できたメーカーには、世界規模での市場独占も可能なはずだよ。安全対策のバックアップとしては「釣竿」が有効だ。これは助手が手持ちして、テグスをカメラと結んどく。万一、カメラが落下しそうになっても、ぜったいに人の上には落とさないようにするんだ。いうまでもなく、監督は、カメラのファインダーをのぞかなくとも、写り具合をリモコンモニターで確認できなくてはならない。たったこれだけの工夫だぞ。