中共軍は1000機の民航旅客機に兵隊100人と外国人「ゲスト」10人を混乗させて台湾の道路に一斉不時着させれば「空挺堡」が確保でき、そこから歩兵の力だけで橋頭堡確立に成功するだろう。

 これを米空軍は撃墜できない。
 不時着機をどこに集中するかのイニシアチブは中共側にあり、台湾軍(現役9万人)は局地的には中共軍の「不義不烈挺進隊」より数的に劣勢になる。もちろん海からのあらゆる陽攻あり。

 それで3箇所くらいの空挺堡と橋頭堡を確保してしまえるはず。

 どうせ経済制裁をくらって4000機の民航機はぜんぶスクラップになる運命なのだから、こういう有効な使い方を考えているはずだ。
 エアバス「A320neo」だと通例146席だがマックスポテンシャルは194席。重武装兵はその半分しか乗せられないとして70人は運べよう。
 近距離の片道だから燃料は減らす。兵隊100人+人質10人はまず余裕だろう。

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 ストラテジーペイジの2022-7-4記事。
  米国は35隻の沿岸用パトロールボートをウクライナに贈る作業を進めている。その多くは、全長が12m~14mだが。

 そのなかに、72トンで26mの「マークVI」が含まれる。米海軍で退役作業が進んでいるものだ。退役させる「マークVI」の建造年は、2015から2017の間で、つまりは比較的に新しい。※なにか、「マークVI」にはスキャンダルがある。

 2020に米国は16隻の新造の「マークVI」艇をウクライナに売却することで合意していた。その隻数はのちに18隻に増やされたが、なんとまだ1隻も納入されておらず、ぜんぶが納入されるのは2026年だという。

 ウクライナに売る予定だった「マークVI」の武装は、RWSの30ミリ機関砲×2基。暗視用FLIRと、敵味方識別用IFFと、LRAD(5km先に肉声を届けられる)もとりつける。小型対艦ミサイルも4発。

 マークVIは固有乗員10名+お客8名、最高時速82km、巡航速力45km/hなら28時間航続可能。

 ウクライナには立派な造船所がある。RWSも自前の物を製造できる。

 クリミア半島とは別な場所にある造船所では「Gurza-M」級の52トンの「砲艇」を20隻、建造中である。これらは2022年中に納品される予定であったが今次戦争により作業はストップ。それで「マークVI」の話が再浮上したのだ。2022中には3隻が届けられるだろう。緊急なので、米海軍で退役させた中古品をさしまわすかもしれない。

 ところで1930年代の条約により、ダーダネルスを余所者国の軍艦は通航ができないのに、どうして「マークVI」を届けられるのか?
 じつはルーマニアのコンスタンツァ港はドナウ河口にある。ドナウ河を遡ると、北海まで到達できるのである。この内陸水路を使って「マークVI」を届ける。

 ※ウクライナがソ連から独立したとき、セバストポリ軍港の大勢の海軍将兵たちは、ロシア籍を捨てたがらなかった。優良軍艦とともに、みんな、ロシアに行ってしまった。ウクライナには、海軍の人材がほとんど残らなかった。ゼロからの構築なのである。海軍の伝統が、(海兵団も兵学校も海軍大学校も)皆無なのだから、それは「無理ゲー」に近い。だがプラスに考えると、それゆえに「TB2」を「陸攻」にする、山本五十六式の新海軍も育つわけか。


雑報によるとマリウポリ港前でロシアの揚陸艇が自軍の機雷にかかって沈没した。

 Defense Express の2022-7-3記事「Russia’s Repair Plants Refuse to Fix the Armor: Why the Kremlin Needs the Enterprises Mobilization」。
    露軍後方のAFV修理工場が機能していない。
 焼け焦げた車体は貨車に積まれて次々に送られてくる。しかしスペアパーツが送られてこない。
 スペアパーツはどこへ消えたか?

 闇酒と交換されてしまったのだ。途中のどこかで。

 それで兵站工場では新規の修理受け入れを拒絶している。

 もうじきモスクワは新法を打ち出す筈。それは、ロシア領内のすべての私企業は、政府発注の仕事の契約を拒否することはゆるされず、強制的に仕事を受注しなければならぬというもの。これでモノ不足を乗り切るつもりだ。
 事実上の、産業総動員=完全戦時統制経済。

 労働基準法も撤廃される。深夜労働、休日労働は無制限にOKということにされる。労働契約にさいして残業手当に関した条項は一切なくされる。

 ロシアには物資の「国家備蓄分」がある。それもこれから取り崩せるように、法改正するはず。

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 ストラテジーペイジの 2022-7-3記事。
   露軍の将官たちが無能を理由に次々に強制退職させられている。かわりに、つい最近退役していた、もっと年寄りの将軍たちが現役復帰させられて、後任の指揮ポストに就かされている。

 だがウクライナ戦線は誰にとっても未体験次元だから、ほとんど現下の事態をよくすることはできない。

 現況、ウクライナ軍の兵力は、ウクライナ国内の露軍の1.5倍である。このように、人数でロシア側が劣勢を強いられてしまう戦場を知っているベテラン将官など、どこにもいやしないのだ。


新「100ルーブル」札を、ロシアのATMから引き出せないという。西側の機械メンテ会社がすでに撤退しているので。

 雑報によれば、冬季五輪のアイスホッケーで活躍したロシア籍のスター選手、イヴァン・フェドートフ25歳が「徴兵逃れ」の容疑でロシア警察に逮捕された。フェドートフはNHLのフィラデルフィア・フライヤーズに所属している。もともとフィンランド生まれ。

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 Howard Altman 記者による2022-7-1記事「Meet The Shadowy Ukrainian Unit That Sabotages Targets Inside Russia」。
    やはりウクライナ軍特殊部隊は越境挺進作戦を繰り返していた。ヘリまたは徒歩で。
 「シャマン」大隊と呼ばれる。
 「シャーマン」は挺進部隊指揮官のコールサインである。
 「シャーマン」=祈祷師 は、ウクライナの土俗として昔からあったものだ。

 この挺進部隊は2014のロシアの侵略開始直後に編成され、すぐに活動を始めた。ずっとやってきたのだ。

 隊員は全員、志願者。
 助かるのは、味方のヘリパイロットたちが優秀且つ勇敢なこと。正確に、プランの通りの場所にやってきてくれる。これが、どれだけ難しいことか……。スーパーパイロットと言ってさしつかえない。

 特殊部隊に入るには隊長との面談テストがある。そのさいにポリグラフも使う。ロシア工作員は潜り込ませない。

 2022初盤のホストメル空港の防御戦闘にも、この特殊部隊は参加しているが、かなりの反省がある。それは今に活かされている。

 痛恨の反省は、最初からそこに陣地を準備して防戦することができたのに、それをしないで、空港から離れた場所で待機していたこと。敵の空挺先遣隊がまずそこに襲来することは外国からの情報で分かっていたのに。

 ミサイルの第一弾が着弾してから、空港にかけつけようとしても、もう道路は大混雑で、地上から車両で進むことはできないのである。

 やっとたどりついたときには、陣地の準備もロクになく、飛行場には「トチカ-U」地対地ロケット弾が落下し、上空からはスホイが投弾してくるという状態。かんぜんに後手に回ってしまった。

 しかし、敵のヘリボーンの襲来には、なんとか間に合った。その前にこっちが布陣できた。
 敵ヘリは44機以上だった。まずいことに、こっちにはMANPADがわずかしか無かった。

 郷土防衛軍〔米国が州兵制度を移植したもの。まず1990年代のポーランドで成功させ、それをウクライナにも持ち込んだ。北欧と違って東欧には住民武装や民兵の伝統がないので、徴兵=予備役制度が消滅してしまう前に、それを米国が植えつける必要があった。ちなみにチェコには州兵の必要はない。市民は誰でも銃を持ち放題なのだ〕の若い兵士たちが、旧ソ連製のMANPADを発射するのを見たが、堂々たるものだった。あの若者たちに、第一級戦功章をくれてやりたい。

 18、19歳の若者が、猛爆撃のさなかに飛行場のまんなかに立ち、数機のヘリと1機のスホイ25を、古いMANPADで叩き落した。殊勲甲だ。

 巨人機「ムリヤ」に放火したのは、退却前の露兵の仕事だ。

 ウクライナの防衛体制に失敗があったとすれば、それはスティンガー・ミサイルがなかったことではない。われわれは、ホストメル飛行場が必ず攻撃されると確信して、あの飛行場をじっさいに使った防御演習まで事前にしていたのだ。ところがウクライナの軍人でない人々が、ロシアが侵略してくるという話を最後まで信じようとしなかった。そんな覚悟が足りぬ「見ざる聞かざる」の人々の態度をロシアのスパイがプーチンに報告したので、プーチンは勝てると確信し、侵略が現実化したのだ。

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 Defense Express の2022-7-2記事「No “russian spirit” on Snake Island, the Pentagon Confirmes, Ukraine Publishes Vivid Video」。
   露軍のとても珍しい行動。撤退後の蛇島を夜間に固定翼機からの焼夷弾投下で空爆した。残した装備品を焼き払いたかったらしい。

 無人となった蛇島をTB2が爆撃し、122ミリの「トルナドG」多連装ロケットを1両、弾薬トラック×4を破壊した。

 ※TB2は開戦から数日にして蛇島上の「ZU-23」を2基破壊するなど、海では終始一貫、大活躍だ。「R-149」という、司令官と参謀が乗る装甲車も1両、早々と島上で爆砕されている。

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 ストラテジーペイジの2022-7-2記事。
   米陸軍は、155ミリ弾(エクスカリバーの新世代)を70km飛ばそうという「ERCA」プロジェクトに10年以上注力してきたが、行き詰っている。新装薬ができない。

 砲弾の「エクスカリバー」は、初期型は20kmしか飛ばないものだったが、最新の「1A-2」弾だと40km飛んでくれる。これは2011年に実験で太鼓判を押された。

 実戦初使用は、2012年。海兵隊のM777から、新型のエクスカリバー弾を、36km先の標的に命中させた。

 この「1A-2」弾でも、装薬さえあれば、60km飛んで命中する。理論的には70kmまで当たるポテンシャルがある。誘導方式はGPS。

 自重4.2トンのM777の砲身は、口径の32倍である。5.1m。
 これを口径の52倍にすることは、自走砲ならできる。8.1m。しかし牽引で軽量のM777には不適格。

 ちなみにパラディンSPはいずれ、58口径長にするつもりだ。9m砲身である。
 今のパラディンは39口径長、6.05m砲身。

 レンジ70km近い砲撃になると、GPS修正が「風」に負ける場合がある。強風が吹いていると、当てられなくなるわけ。これは砲弾である以上、どうしようもない。

 米軍はイラク&アフガニスタンの体験で、自走砲のM-109より、牽引のM777の方が便利だと感じた。

 SPの未来はHIMARSにおびやかされている。HIMARSの最新弾は85km飛んでくれるのだ。
 HIMARSのトラックは、自走で480km航続できる。

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 Stavros Atlamazoglou 記者による2022-7-1記事「Russia has lost more than 1500 tanks in Ukraine」。
   開戦から128日。
 民間のオープンソース分析集団Oryxは、ロシア軍が喪失(放棄&鹵獲も含む)したMBTは800両を超えたと算定。これは英国国防省も同意見。

 ペンタゴンでは、露軍は戦車1000両を喪失しただろうと見ている。

 露兵の戦死者数は、2万に達しただろうというのが大方の西側の見方。
 ウクライナ政府の発表は、露兵戦死35750、戦車喪失1577、等と、数字が大きい。

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 Jakub Palowski 記者による2022-6-29記事「How “Aircraft-Carrier Killer” Became a “Killer of Civilians”: Russian Missiles Strike Ukraine」。
  ショッピングモールに1発当たった巨大ミサイル「AS-4」は、バックファイアーから高度1万4000mで発射されると、いったん高度2万2000mまで上昇し、そこから秒速1kmで、距離数百kmを緩降下して行く。

 もともとは冷戦中の、対空母用だった。

 距離を欲張らなければ、もっと低空から発射してもいい。

 誘導モードは3つ、選べる。米空母に対してはアクティヴ・レーダーか、電波輻射源へのパッシヴ突入。固定施設に対しては、INSのプリプログラム。

 古いやつは弾頭重量が1トンもある。今回はこれをベラルーシ上空から発射したようだ。


ウクライナの「モトル・シツ」社は、中共の「J-15」艦上戦闘機用の軍用ジェットエンジン「AI-222」の輸出を継続している。6月だけでも、6基の実績。

 雑報による。「J-15」は中共の空母搭載機のもっかの主力。ロシアが「スホイ33」を売ってくれなかったので、ウクライナから原型機の「T-10K-3」を1機手に入れて、リバースエンジニアリングした。それ以来の腐れ縁が、まだ続いているようだ。

 とうぜん日本政府は、文句をウクライナに付けるよね? 「どういうつもりなんだ?」と。

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 Defense Express の2022-7-1記事「Became Known How Many M270 MLRS Norway Will Transfer To Ukraine」。
    ノルウェー国防相の声明。同国は、まず3両の「M270 MLRS」をウクライナへ供与する。輸送には英国が協力する。

 この3両はノルウェー軍ですでに退役したものなので、ノルウェーの国防には何の悪影響もない。

 旧装備状態であるため、供与の前にアップデートが必要である。それを英国にて工事したのち、ウクライナへ。

 ノルウェーは別にすでに22両の「M109」SPを供与中である。その砲弾×5000発もウクライナに贈ったが、追加でさらにもう5000発、発送する。

 ※蛇島の露軍は、数日間にわたる155ミリ長距離砲(たった1門)の砲撃を受けて、苦労して揚陸した「パンツィール-S1」を破壊されてしまったために、島の保持を諦めた模様。露助は悔しまぎれにオデッサの民間アパートを巡航ミサイルで破壊。ガキかよ。

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 Defense Express の 2022-7-1記事「Dozens of Fighter Jets Covered the Escape of Russian Troops From Snake Island」。
   露軍は、蛇島からの転進作戦にあたり、ドネツから戦闘攻撃機×20機が発進してエアカバーした。そのさい3機の「A-50U」AWACSがクリミア上空でレーダー監視した。

 撤収に使われたのは『ラプトル』型のボート×2隻、タグボート×2隻、9機のヘリ(ミル8およびカモフ27)であった。

 ※2014からのチップ飢饉で製造がとっくに止まっているAWACSを3機も飛ばせられる状態で保存していたとは偉い。機能していたのかどうかは分からないが。

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 Naval News の 2022-6-30記事「Portuguese Navy Unveils New Drone Mothership Project」。
   ポルトガル海軍が、無人機母艦を新造する。その計画案がイラスト付きで公表された。

 ※バイラクタルTB2が陸上ではどうしても敵SAMからの奇襲を回避できないとわかって4月にオデッサに集中され、黒海ではまだ1機しか艦載SAMにはやられていないようだ(噂による)。陸地と違い、海上では、敵はSAMの居場所を秘匿できない。こっちはESMで、遠くからほぼ完全に特定艦のレーダーの有無を把握し、そのあとは民間衛星でプラットフォームの動静を追えるから(特に黒海では)。既知の脅威プラットフォームを避けて遠巻きに飛べばTB2は撃墜されないのだ。つまりTB2以上の大きさの非ステルスUAVは、今後、陸上よりもむしろ海上を飛行させることで、多彩な活躍ができると信じられる。「グレイイーグル」もドンバス付近の陸上で飛ばしたら最後、バタバタとSAMの餌食になるだけだろう。米国にはまだその「学習」ができていない。敵SAMよりも高額にならないサイズのUAVを、無人機母艦からスウォームで放てば、おそらく敵空母は三舎を避けるしかない。トルコとポルトガルの実験に注目だ!

 次。
 2022-6-30記事「GeoLaB: Future with geothermal energy」。
   ドイツの3つの研究機関が自国の森林地帯での地熱開発のための調査に入る。
 地熱は昼夜も晴雨も関係がないのでエネルギーのベースロードとして適当なのである。

 ドイツは地熱で発電しようというのではなく、暖房用の天然ガスの「三分の一」を代置したい。
 ライン川上流域は「地下水攻」すると人工地震が生じ得るので不適。結晶質の岩盤があるところを探す。

 調査は岩盤に水平にボーリングをぶっ刺す。これで断層を避けられる。


ロシアの5月の自動車生産は、前年比97%減だと。

Kamil Galeev 記者による2022-6-30記事。
 シベリア鉄道の「Sgibeevo」駅と「Bolshaya Omutnaya」駅の間で貨物列車19両が脱線したとRIAが報じている。

 カミル・グリーフ氏の断言。ロシアによる戦争を止めたくば、西側においては、ジーメンスと Heidenhain の独2社に対露サポート・ビジネスを絶対に禁ずること。露国内においては、鉄道サボタージュが一番だ。

 数値制御の工作機械は、家電品とは違い、納品したメーカーによる常続的なメンテナンスが不可欠なのである。そのメンテナンスを禁じてしまいさえすれば、買い手には、自力ではどうしようもないのだ。

 この点、ドイツ人は巧妙だった。ぜったいに機械のコントロール権のすべてを買い手の工場には渡さないという商売流儀をもっているのだ。納入した工作機械は、永遠に、メーカーの飯の種になるようにしているのである。

 いま現在、なおもまだドイツ製の工作機械が、ロシアの軍需工場で、普通に稼動を続けているという。これはとてもおかしい。ドイツ人がメンテナンスを続けている疑いが濃厚だ。さもなければ稼動の継続はありえないのだ。西側諸国はドイツを捜査せよ。

 あなたはロシアの核兵器が怖いだろうか?
 だったら次のことを思い出せ。
 それを製造しているのは、ドイツ製のNC工作機械である。ドイツ製のNC制御ソフトである。今もってそれが動いているが、それはドイツ人技師が日常のメンテナンスを絶てば、すぐに止まってしまうものなのである。


 次。
 Kamil Galeev 記者による2022-6-30記事。
    ロシアの国家経済と行政に関する大統領補佐アカデミー(略してRANEPA)。その主任であるウラジミール・マウは本日、ガスプロムの独立重役として再任されたが、同時に、逮捕された。

 RANEPAはロシアにあって異彩を放つ人材育成機関である。そこでは、「証拠に基礎を置く科学」を、経済官僚に教えるのだ。プーチン好みの似非科学ではなく。

 ロシアには高等経済大学校=HSE=IMHOという機関もあるが、こっちはオカルトである。科学の居場所が無い。

 記者はHSEで学んだ。そしてRANEPAで働いたことがある。だからコントラストが分かる。

 プーチンは5-10に、5人の行政官をクビにした。このうち4人はRANEPAの行政官育成コースの出身者だった。プーチンは科学が嫌いなのである。

 次。
 FRANCESCA EBEL 記者による2022-6-30記事「Russian forces leave Snake Island, keep up eastern assault」。
   ウクライナ本土から35kmしか離れていない蛇島に、ウクライナ軍がミサイルと大砲のタマをめっちゃ叩き込んだら、2-24から占領していた露軍が、2隻のスピードボートに分乗して、逃げ去ったという。
 人数については、発表がない。

 ウクライナ軍はこれから島に守備隊を送り込む。ただしその時期は発表されていない。

 次。
 Thomas Newdick 記者による2022-6-30記事「Russia Has Been Driven From Snake Island By Ukraine」。
    砲撃の主役は、ウクライナが国産しているトラック車載型の155ミリ加農「2S22 Bohdana」であったと、ウクライナ軍司令官のZaluzhnyiは言っている。

 しかしこの「2S22」は、大量生産されておらず、ウ軍にはまだたった1両しか配備されていないのではないかともいわれる。

 砲弾も謎である。ロケットアシスト付きのエクスカリバーを、ウクライナは受け取っているそうだが、それを「Bohdana」から発射できるのかどうかは、不明だ。

 HIMARSの227ミリロケット弾「M30/M31」の効果があったのではないかと考えることは合理的だと思う。情報は全く無いのだが。

 ※最新のMaxer衛星写真でクレーターが少ないことから、VT曳火モードのHIMARSを使ったということは大いにあり得るのではないか? この破片に堪えられなかったとすると、守備隊は硫黄島式の地下壕をロクに構築していなかったのか? しかしなぜ桟橋のボートを狙わなかった? 簡単に破壊できただろうに。

 守備していた最後の露兵が乗って逃げたのは、桟橋で撮影されている「BL-820」というモーターボートだろう。2隻どころか、ボートは合計5隻使われたという話もあり。

 ※せっかくSAMを揚陸しても、それは地下に置くことはできない。地上にむき出しで置くしかない。それは砲撃に対してまったく弱い。これが教訓か。SAMもAAGも生き残れないなら、そこはドローンが飛び放題になる。この最新戦訓を尖閣と陸自の特科にあてはめるとどうなるか。拙著『尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか』で書いていることが、あらためて再確認されたように思う。

 次。
 indomilitary の2022-6-30記事「Philippine Army Inaugurates New Artillery Battalion with 12 SPH Atmos 2000」。
   比島陸軍はこのたび、イスラエル製の「ATMOS 2000」というトラック車載の155ミリ榴弾砲×12両で、最初の大隊を編成した。メーカーのソルタム・システムズは、エルビット・システムとイコール。

 フル・ボアのベースブリード弾「ERFB-BB」を使うと、アトモスの最大射程は41kmになる。
 またNATOのふつうの砲弾「L15」というのを発射する場合は、レンジは30km。
 もっと古い弾薬である「M107」だと、最大射距離は22kmにしかならない。

 トラックはタトラの6×6である。インドでライセンス生産されているという。車両には砲弾27発も載せられる。

 ※もし大砲の届かない離島に先に敵がSAMを持ち込んでしまったらどうすればいいか? レーダー反射率を意図的に高めた、使い捨てのドローンを、半没UUVによって、夜間に近海から放ち、SAMレンジぎりぎりの不規則コースを飛ばし続ける。そして燃料切れ直前に沿岸まで超低空で近づいてから海没させてしまう。それを次々と、連日繰り返す。ドローンのコストがSAMコストより低ければ、敵は持続不能である。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法

ルーマニアが、30年間廃線であった国境鉄路を復旧する工事を進めている。これが再開通すると、ウクライナ産の穀物をドナウ川下流のガラツィ港から、船で黒海へ送り出せるようになる。

 Chuck de Caro 記者による2022-6-28記事「Ukraine: Think Deep Attacks Against Russian Logistics」。
   ロシア本土内の鉄道の弱点は、まずヴォロネジとヴォルゴグラードにある2つの大鉄橋だ。

 さらに「Fokinsky Rayon」にある鉄道交差点にも弱点となる鉄橋が複数ある。
 ここを挺進作戦で破壊せよ!

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 Loren Thompson 記者による2022-6-28記事「How HIMARS Rockets Can Help Turn The Tide In Ukraine」。
    前の在欧米陸軍の司令官だったベン・ホッジス中将に聞いたら、ロシア軍は7月から総崩れになるだろうとのこと。

 潮流の変わり目は七月だと言うエキスパート軍人はホッジスの他にもたくさんいる。
 なぜか。
 それはHIMARSさ。

 ホワイトハウスは5-31にHIMARSを4両渡すと決め、いま、追加の4両も移送されつつある。
 この数量はこんご、さらに増えるだろう。

 発射される地対地ロケット弾は、終末自律誘導式で、レンジは80kmに達する。

 ウクライナ軍は6-25に、さっそく前線でこのロケット弾を発射した。

 HIMARSは、砲側で照準を決定するのに、16秒しかかからない。必要なデータは、暗号化されたデジタル無線で入ってくるのだ。

 ロケットの弾頭重量は200ポンドである。
 ※イコール、90kg。ただし勘違いするな。充填されている炸薬は23kgの「PBXN-109」なのだ。スチールの弾殻が重いのである。そしてその生成破片のひとつひとつはとても小さいことが、弾着現場写真の穴だらけのプジョー・トラックからわかる。この威力が絶大となるように、曳火高度も含めてすべては計算されているのだろう。

 ロックマートの広告だとシステムの信頼性は98%だという。

 最終的にウクライナはHIMARSを何両取得することになるか?
 これにはルーマニア軍の初度要求数が参考になる。2017年に、彼らは、HIMARSを54両、買うことにしたのだ。ウクライナ軍も、そのくらいは必要とするだろう。

 ちなみにポーランドの国防大臣は、HIMARSを数百両、調達したいと語ったことがある。

 ロックマートは、アーカンソー州のカムデンの工場で、これまでに500両のHIMARSを製造した。だから、米軍の保有分をウクライナにくれてやろうと米政府が決心したなら、それは余裕で即実行できるはずだ。

 次。
 Kamil Galeev 記者による2022-6-28記事。
  ジーメンスなど、ドイツのメーカーは、ロシア軍と縁が切れるだろうか?
 ロシアにおける工作機械の買い手の85%は、軍需工場である。切れるわけがない。

 この戦争がおわったら、ドイツ企業は全力でふたたび、ロシアの軍需産業を再興させるのに尽力する。これはまちがいなくそうなる。

 そんなことをやったらドイツ企業に全先進国が制裁を加える、そのくらいのペナルティを課しでもしない限り、彼らは必ずまた同じことをやる。そういう商売を、ずっと続けてきたのだ。


バックファイアー爆撃機は、ロシア本土のカルガにあるシャイコフカ空軍基地から離陸した。

 ウクライナ空軍司令部発表。ショッピングモールに2発着弾したのは、「ツポレフ22M3」から発射された「X-22」である。長距離空対地ミサイル。

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 The Maritime Executive の2022-6-26記事「Ukraine Strikes Jackup Rig in the Black Sea for a Second Time」。
  クリミア近海の石油掘削リグは3基あり、すべて攻撃を受けている。うち1基は、被弾から5日後もまだ燃えていると。

 ウクライナ海岸からの距離からみて、どうもハープーンで攻撃しているのではないかと。

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 Kamil Galeev 記者による2022-6-27記事。
    プーチン時代に装備化されたSLBMの「R-29RMU シネヴァ」は、クラスノヤルスクの機械工場製だが、工作機械はドイツ製である。

 この工場は雑誌を発行している。そこに「ZET-Chemie」社のウォータージェット切断機について語っているページがある。

 そのマシンは2017年に据えつけられているようだ。それって、クリミア侵略よりも後だよね。

 サルマトやシネヴァを製造するのに、チェコの「TDZ」社製の「VLC 4000 ATC+C1」というマシンも役に立っているようだ。

 2014以降、ロシアの軍需産業の復活を助けた主役級の戦犯企業が2つあるとすれば、それはドイツのジーメンスと「Heidenhain」社である。

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 Anna Neplii 記者による2022-6-28記事「Who armed Russia?」。
    2015年から2020年にかけて、フランス、ドイツ、イタリア、オーストリー、ブルガリア、チェコ共和国、クロアチア、スロヴァキア、スペインは、ロシアに対して総額3億4600万ユーロの兵器を売っていた。

 抜け道は、2014-8-1以前の契約は実行して可い、とEUが制裁に例外を認めたから。

 最大の売り手はフランス。1億5200万ユーロの兵器をロシアに売り渡した。
 戦闘機用のFCSや戦車用のサーマルイメージングシステムだけではない。爆弾、ミサイル、ロケット、魚雷、爆薬をモロに売りまくってきた。2015から逆に輸出が増加しているのだ。

 2014年には、化学物質、生物兵器素材、放射能物質もロシアに売って可いと仏政府は決めた。

 金額で二番手はドイツだ。ロシアに軍需品を1億2180万ユーロ、売った。
 2017年には、宇宙ロケット用のヒドラジン燃料を250万ユーロ、売っている。

 イタリアのイヴェコ社は「Lynce」装甲車を2500万ユーロ分、ロシアに輸出した。2015年に。この装甲車は今年3月、ウクライナ戦線で撮影されている。
 また2021年の1月から11月まで、イタリアからロシアへ、兵器と弾薬が2190万ユーロ、輸出されている。
 チェコは、航空機、ドローン、飛行機用エンジンをロシアに輸出している。
 オーストリーは、重機関銃や機関砲とその弾薬パーツ。
 ブルガリアは、軍用船舶。

 EU諸国は、2014以降に「特許」もロシアに売っていた。それはヴォロネジ航空機工場で「アントノフ148」を15機製造するのに必要なものだったという。

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 Defense Express の2022-6-28記事「European Union Delivers More Than 90 Off-Road Trucks for Armed Forces of Ukraine」。
    EUはウクライナ軍のために、4×4の汎用トラックを90台以上、届ける。最初のルノーのトラック「D セリア」が届き始めた。

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 2022-6-28記事「MissionGO provides Michigan’s first real-world cargo delivery operations via UAS」。
   ミシガン州の無人機会社「ミッションGO 無人システム」社は、電動ながら単軸のヘリコプター型の配達ドローンを飛ばす営業に挑む。まずは医療物資の輸送。

 米国のFAAのきまりで、米国内でも無人機操縦者は、無人機を目でみていなくてはいけない。
 しかしある条件を満たせば、人口密集地の上を、目視監視されずに飛んでもいい。それは総重量55ポンド未満で、電動である必要がある。

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 Howard Altman 記者による2022-6-27記事「The Ukraine Situation Report: Cross-Border Sabotage Raids And CIA Operatives In Kyiv」。
   ロンドンの『タイムズ』紙によると、ウクライナの第10特殊部隊の分遣隊がロシア本土内に潜入して重要施設の破壊・妨害に貢献していると。精油所、弾薬集積所、通信ネットワーク……等々。

 次。
 ストラテジーペイジの2022-6-28記事。
  6月22日、ドゥヴォルニコフ大将は解任された。シリアでの経験を買われて、ウクライナ戦争の総司令官に抜擢されていたのだが。

 後任が発表されていないので、またもとどおり、スタフカ(参謀本部)とモスクワの文官が、この地域の戦争いっさいを仕切るのだろう。

 D大将のつまづきは、6月10日の東部戦線で勝利できなかったこと。北部で失敗した部隊を転進させて東部を補強したのだったが……。

 2015にシリアに着任したドゥヴォルニコフが察したこと。アサドがやっているように、反政府ゲリラの支持基盤である一般住民をめがけて砲撃&爆撃してやれば、そいつらはシリアの国境外へ出て行ってくれる、と。

 これは、一定数のアサド支持派住民が別に存在することが前提条件だった。ウクライナにはその条件が欠けていた。

 シリアではロシアから補給された兵器弾薬量で反政府派を圧倒できたのだが、ウクライナではそうは行かなかった。
 ※こちらがどこかを補強しようとして時間をかければ、その同じ時間で相手陣営も自軍を補強してしまうから、攻勢を再興しても戦線はまったく膠着するだけ。WWI で皆が学んだはずのこと。

 シリアに派遣された露軍は全員が志願のプロであり、精鋭で使えるユニットだった。しかるにウクライナ戦に動員された露軍は素人のあつまりである。それを同じように指揮できると思ったD将軍は、自軍に失望させられた。

 CASの環境は天と地の差があった。シリアではCAS機が地上から脅威を受けることはなく、近接爆撃し放題。ほとんど遊び感覚だった。だがウクライナでは、ちょっと高く飛んだだけでSAMの餌食である。ウクライナではパイロットの士気がガックリと下がり、積極的な仕事をしてくれない。

 D大将は、どこか1箇所の地区を占領して、それで戦争勝利宣言をして停戦してはどうかとプーチンに提案し、拒否されたのだろう。

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 AFPの2022-6-24記事「Drought hits Italy’s hydroelectric plants」。
   イタリアが今年は少雨のため、多目的ダムの水量が足りなくなる。発電と、灌漑に悪影響が出るだろうという。
 1月から5月までの水力発電量は、2021年とくらべて4割少ないという。

 少雨現象が始まったのは2021-6からだという。

 ポー川の水位が低下しているため、ミラノの南東にある小さい発電所は6-21から無期限に送電を止めた。
 ポー川の水量の減少は過去70年で最も深刻だという。
 マジョレ湖、ガルダ湖、ティベル川、すべて水位が低下しているという。

 ※2016年に出版されている『水力発電が日本を救う――今あるダムで年間2兆円超の電力を増やせる』という快著によると、多目的ダムの古い基本法令をちょっと改正するだけで日本のダムの貯水量を2倍にすることができる。また日本のダムの断面は「底辺」と「高さ」が同じという世界にも類のないピラミッド構造で、その内部には鉄筋を入れていないために、半永久に腐朽しない。底部を岩盤と一体にしてあるので、過去のすべての地震で日本のダムにはヒビひとつ入っていない。既存ダムの高さを10%追加する工事も、このピラミッド原則を守ったならば安価かつ安全に施工でき、それによって既存ダムの発電力を一挙に70%も増やすことができる。今の日本の発電量のうち水力由来は9%だが、これを3割にできる。水力発電には燃料の輸入の必要がないのだから長期的にはこれほど有利な方式はない、のだそうである。いまや、真面目に検討する価値があるだろう。幸運にも、日本の気候ならば、イタリア型の旱魃もあり得ないので。


米軍はイラクとアフガニスタンで20年間に合計75機のヘリコプターを喪失した。露軍は今次ウクライナ戦争で4ヵ月にしてすでに170機以上の回転翼機を喪失している。

 Nick Beake, Maria Korenyuk and Reality Check team による2022-6-27記事「Tracking where Russia is taking Ukraine’s stolen grain」。
    BBCは、ロシアに農場を占拠されたウクライナ人農場主200人に取材し、露軍がどのように収穫物を盗んでいるのかを調べ上げた。

 農家のトラックの何割かには、盗難対策としてGPS発信機がついている。それで収奪した穀物の流れが分かる。

 クリミア半島中央部、鉄道分岐点にあるオクティヤブルスケ市が、穀物の枢要な中間貯蔵拠点になっていることが可視化された。そこにはサイロがある。
 そこに寄らずにトラックでケルチ海峡を渡ってクラスノダール方向へ向うトラックもある。

 港からロシア船へ積み込まれた収奪穀物類は、ケルチ海峡において、こんどは小型のバラ積み船に、小分けされる。そのさい、ロシア本土から積み込んできた穀物と混載するようにする。そしてトルコまたはシリアの港へ向う。

 この「混載」がトルコの港湾管理者にエクスキューズを与える。「ロシア産穀物をロシアの港で積み込んだ」という書類がちゃんと揃っているから、荷揚げを拒絶する理由は無い、というわけだ。

 黒海へ出る前後で密輸船はAISのスイッチを切る。この密輸船×9隻の船名は米国によって把握され、ウクライナ政府によって公表されている。
 商船のAIS情報は、ロイドのデータセンターにぜんぶ集められているので、BBCとしては取材しやすい。
 そのAISは黒海に少し乗り出したところから再びスイッチが入れられるのだが、そのさい、貨物船の吃水が増していることが分かる。つまりは、スイッチを切っている間に、瀬取りが行なわれたわけだ。

 国連のSOLASという海上安全規定では、海外貿易に従事する商船は、海賊に襲われたとき以外は常時、AISを切ってはならない。ロシア商船とシリア商船はラタキア港内でもAISを切っており、明白に国連条約に違反している。

 ロシアはなかなか巧妙で、穀物をタダ取りすれば、来年から農民たちは作付けしなくなると分かっている。だから、ギリギリ最低価格での売り渡しを迫る。そのさい「合法的に売り渡しました」という文書に署名させる。百姓は、生かさず殺さず、油を絞りきるようにする方法を熟知しているといえる。

 もちろんこうした占領者の行為は、ジュネーヴ国際条約違反であり、国際刑事法廷ICCの訴追対象である。


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 Filthy Lucre 記者による2022-6-27記事「Congress Takes Aim at Think Tanks and Their Corrupt Money」。
   米国に、外国の手先となるロビー活動をもっと厳しく規制する新法ができる。
 現役の政治家や議員だけではなく、元大統領、元副大統領、元将校、元高官。これらは退職後も、外国のためのロビー活動をしてはならない。

 だが最大の眼目は、シンクタンクとNPO法人に対しても、外国政府や外国の政治組織からの寄付金をすべて公表させる義務を負わせるようにしたこと。

 じつは米国のシンクタンクはこの点に関してまったく腐敗している場合が多かったのだ。

 ここ数年、独裁政府からの寄付金をたんまり貰っていたシンクタンクとしては、ブルッキングズ研究所、アスペン研究所、ベイカー研究所。

 大学や文化センター、クリントン財団のような非営利団体にも、外国専制政体の資金が渡っている。

 ブルッキングズ研究所のジョン・アレン(元大将で、在アフガニスタンのNATO軍を指揮していた)は、カタール政府から大金を受け取っていたとしてFBIの捜査対象になっている。
 カタールは、米国がカタールをあれこれ批判しないように、カネで誘導していた。

 アレンは自分が関与する民間会社のカタールとのビジネスの取次ぎもした。

 共和党全国委員会の財務理事だったスティーヴ・ウインは、じつは中共の秘密代理人として暗躍していたことも最近、バレた。

 トランプのアドバイザーのひとりだったトム・バラックは、UAEの秘密代理人をしていたとして訴追されている。

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 Flat White 記者による2022-6-27記事「Penny Wong gives Taliban $1 million in aid」。
    オーストラリアの外務大臣、ペニー・ウォング。アフガニスタンのタリバン政権に100万ドル、くれてやるのだという。

 タリバン政権は、「ホモは石打ちか、壁を倒して圧死させる刑に処す」と言っている。ウォング女史はLGBTである。労働党政権は頭がおかしいのではないか。

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 Steve Hendrix and Serhii Korolchuk 記者による2022-6-26記事「A bloody retreat as Ukraine unit hit by Russian cluster bombs」。
    従軍記者による、セヴェロドネツク撤退記。APCで移動した。

 前線では敵の砲撃を受けなかった。
 ところがトラック車列を組んで撤退している途中で、クラスター弾頭の地対地ロケット弾に見舞われた。
 油断して車外に跨乗していたウクライナ兵たちは破片を浴びた。

 たちまち手足から出血。
 狙われているので治療の暇がない。車列は走り続ける。

 8人が負傷した。2人は重傷であった。頭部に破片を受けた1名は意識を失っている。

 野戦繃帯所。抗生物質の錠剤を飲ませた負傷兵には、その瓶を、テープで胴体に貼り付けておく。さすれば軍医は、患者がすでにどんな手当てを受けたのか、知ることができる。

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 Sean Carberry 記者による2022-6-27記事「Energetics: Community Warns of China’s Edge Developing Explosive Materials」。
   CL-20という高性能爆薬がある。HMXよりも4割も猛性だという。
 しかし米国内にこの量産工場がない。これでは中共軍の新兵器に劣後してしまう。

 中共軍はすでにミサイル弾頭にCL-20を適用する研究を進めているのだ。米軍の先を行こうとしている。

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 Defense Express の2022-6-27記事「Russians Try to Find Substitutes For Aircraft Components ? Ukrainian Intel」。
    ウクライナ国防省情報部いわく。ロシアの軍需工業界は、その固定翼有人機に必要な数百種類の部品を西側から得られなくなり、困っていると。
 特に、アントノフ、イリューシン、ツポレフの3社が。

 たとえばロシアの国防大臣が移動に使っている「イリューシン96-400VVI」ビジネスジェットは、メーカーとしては量産が無理な状況。

 自動着陸誘導システム、煙火災探知機、機上気象レーダー、航法装置、果てはコーヒーメーカーに至るまで、西側製部品の代替の目処は立たない。

 なおデュアルユースの航空機パーツに関しては、中共製部品も、ロシアは輸入をしている。
 具体的には、ツポレフ214。これには日本製の部品も納品されていた。


HIMARSの1発目は、VT信管による空中爆発モードだったように見える。地面にクレーターがないので。

 2022-6-23記事「SkyDrop, Domino’s gear up to launch commercial drone delivery trial in New Zealand」。
   ニュージーランドにて「ドミノズ・ピッツァ・エンタープライズ」社と「スカイドロップ」社が、ドローンでピザを配達する準備を完了した。あと数ヵ月で、それを実行する。

 スカイドロップのシステムは、2機のドローン、1個の地上インフラ基地、1個の自動操縦ステーションが基礎単位になっている。

 運搬力だが、「エクストラ・ラージ」のピザ×3枚が可能。通常サイズのピザ×2枚と、ソーダ×1缶、サイドディッシュ×1、でも行けるという。

 スカイドロップ社は開発テストをネヴァダ州のリノで続けてきた。

 商用の実用化をまずNZで済ませたら、それを北米に持ち込む。

 ※ある記事に、マルチコプターのローターを、各軸について「串型配置・二重反転」にすることのメリットが語られていた。モーターが故障停止したときに、オートローテーティングのような軟着陸が可能になるので、地上の人に及ぼす危害を軽減抑制できるのだという。

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 ByIan Lewis 記者による2022-6-25記事「A history of DJI wireless system, is Walksnail using DJI technology?」。
    過去何年も、「Leadcore」「Artosyn」などの集積回路がそこには使われている。
 「Leadcore」は、資本をたどって行くと、中共支配のCATTという研究機関に源がある。

 「Leadcore」は2018に姿を消す。同年、親会社の「Datang テレコムテクノロジー」が経営不振で上海ストックエクスチェンジから退場したのと関係あるだろう。

 ところがそのチップセットは今でもたくさんのドローンに搭載されている。IPも生きている。

 「ファントム3 アドヴァンスト」「ファントム3 Pro」には「Altera Cyclone V FPGA」が搭載されていた。後には「ファントム4」にも。

 「インスパイアー2」のリリースより少し遅れてDJIは、「Leadcore LC1860」チップセットとともに、「Artosyn AR8001」も用いるようになった。

 「ファントム4 プロ」においてDJIはふたたび、「Lightbridge 2」を使うようになった。しかしこのたびは「Artosyn AR8001」は消えてしまって、代わりに、それととても外見が似ているのに、DJIロゴがプリントされているチップセットが搭載されていた。

 まちがいなくDJIは、集積回路まで完全に自社内で開発・製造したい方針なのだろう。その模倣の試みを開始したのだ。

 DJIが「Mavic Pro」をリリースしたとき、無線通信システムには「Ocusync」というのが使われていた。
 それは「ライトブリッヂ」に似てはいたが、大きな違いがあった。SDR(ソフトウェア・ラジオ)になっていたのだ。

 ※読んでいてなんのことだかちっともわからないので途中でやめたが、継続してこういう記事を追いかけているうちには、少しずつ意味もわかってくることもあろう。とにかくDJIはもっと注目に値するのだ。世界の誰も真似ができないことを、ずっと前からやっているんだから。DJIの創立者のような工学系の起業者がなぜ日本には輩出しないのかをつきとめることには意味がある。おそらくそこに日本経済の主たる敗因も隠れている。

 次。
 2022-5-31記事「Why We Made DJI Mini 3 Pro」。
   DJI社の製造部長のリー氏いわく。多くの国が、いちばん安全なクォッドコプターの重量は「250グラム」だと考えています。そこで「DJI ミニ プロ」の開発にあたっては、自重249グラム以下にすることを目標にしました。

 DJIのそれまでの製品で250グラム以下というのは無かった。大挑戦だった。
 ポータビリティにもこだわった。すなわち「折畳式」にせねばならない。

 「後方障害物センサー」の取り付け位置を、敢えて機体の前方にしたのが、最大のブレークスルーだった。
 モーターを冷却するための空気を機体内部に流す穴の配置も、苦心したところである。冷却を効率的にできないと、けっきょくバッテリーを余計に消耗することになり、滞空時間が縮む。この課題も一挙に解決した。

 次。
 ストラテジーペイジの2022-6-26記事。
    新コロで遅れていたロシアの国勢調査(2020)のまとめがようやく完了。
 これは10年ごとにやるもの。

 人口は2010年より1.4%増えた。
 旧ソ連圏から非ロシア系の移入民が多かったおかげで。
 彼らはなぜ引っ越したかというと、ロシアでなら仕事にありつけた。
 米国が国内石油・ガスをフラッキングで採掘するようになる以前のロシアの石油・ガス景気がすごかった。

 その後、米国のフラッキングのおかげでロシアは不景気に。移入民も減った。そこで2014にクリミアを併合し、人口が230万人増えた。

 ロシア軍の徴兵任期を1年とし、しかも、徴兵は海外戦場に送らないと決めたのも、人口減対策の一環だった。しかしあまり効果がなかった。

 2020センサスでは、ロシアの労働力人口は減っていることが確かめられた。2010年には全人口の66%は就労可能年齢層だった。それが59%に落ちた。老人が増え、子どもは減っている。

 モスクワにある外国人と高額所得者向けのアパートの賃料が2014年とくらべて半額に落ちている。これは2014いらい、専門知識のあるロシア人が国外へ脱出し続けていることを示す。
 いまや、国外へ去る人数が、あらたにロシア国内へやってくる人数を上回っている。

 ロシアのインフレ率は、クリミア侵略直後の2015年には12%にもなったが、2018~2019には4%にまで落ち着いていた。


なにィ~?!

 ウクライナに戦費を寄付すると砲弾に文字を書いてもらえるという面白ドネーション。

 SNSに昨日出た写真には、1発の砲弾には「おまえはもうしんでいる」とローマ字で書いてあり、もう1発には「NANI ?!」と見える。

 誰だよ、寄付したのは?

 次。
 Liz Sly 記者による2022-6-25記事「Russia will soon exhaust its combat capabilities, Western assessments predict」。
   ロシアの軍事ブロガー、ユーリ・コチェノクはテレグラムに投稿した。戦線が1000kmもある。露軍が目的を達したくば50万人の兵力を用意する必要がある。動員令を政府が発しないとそれは無理。そんな動員令を出したら露本国人はプーチンを支持しない。だからできない。

 ウクライナ政府の見立てだと、ロシアが補充兵をかきあつめようとしてもあと5万人が限度だろうと。よって夏には力が尽き、そこから守勢に回る。

 ※第二次大戦中、合衆国はソ連に対して、トラック×385883台、ジープ51503台、オートバイ35170台、自動車タイヤ3786000個、砲牽引トラクター5071両、戦車1万3000両、鉄道機関車1981、鉄道貨車11158両、化学製品842000トン、石油燃料2670000トン、機械および装具10787650000ポンド、工作機械10910000ポンド、ゴム81000ポンド。飛行機は、P-39、P-47D、P-63キングコブラ(アラスカからシベリアへフェリー)、B-25、A-20、C-47など1万4834機。これとは別にアルミインゴット、軍靴、糧食。また米国とは別に英国からもハリケーンなど6800機と数千両の戦車がソ連に贈られた。これだけあってようやくクルスク戦が可能だったのだ。戦後ソ連はこの歴史をすべて抹消した。自力で勝ったことにした。戦後育ちのプーチン世代はその偽歴史を教え込まれて信じて育った。だから補給のリアリズムが分からない。第一梯団19万人だけで3日にしてウクライナ全土を征服できると妄想した。1968チェコ事件のときは、戦中世代が生きていたから、あの狭い国に50万人をぶつけている。リアリズムが分かっていた。今次ウクライナ事変の前夜、衛星写真が把握した、動員されているトラックの総数があまりに少ないので、西側分析者は半信半疑だった。これで征服戦争とは冗談かと思ったのだ。冗談ではなかった。今次のような冒険の前例を探すとしたら支那事変かもしれない。しかし当時の陸軍エリートは軽々と動員令にもっていった。戦争よりも国家総動員=日本経済のソ連化 の方が狙いだったので。

 次。
 Forecast International の2022-6-23記事「Discretion Assured? Russia’s ICBM Force Protected by a Wide Variety of EW Systems」。
   ロシアのICBMの多くは車両機動式になっているが、これには弱点がある。
 通信だ。
 ロシアの田舎の森の中で有線電話が通じるとは思えないので、核戦争の命令系統とは無線でつなげるしかない。
 それは、衛星とHF(3メガヘルツ~30メガヘルツ)だ。
 どっちにしても発射車両側から電波を出さないわけにいかない。出せば必ず三角標定される。

 ロシアには3個の「ロケット軍」がある。
 1個の「ロケット軍」の隷下に4個の「ロケット師団」がある。

 NATO空軍機の「リンク16」は、UHF帯である。960メガヘルツから、1.215ギガヘルツ。
 露軍のロケット師団はジャミング・ユニットを抱えていて、この「リンク16」を電波妨害することにより、自軍の発射車両を守る。

 またEW装備のひとつである「クラスカ4S」は、8~10ギガヘルツ帯を妨害する。
 Xバンドとは、8.5ギガヘルツから10.68ギガヘルツである。NATO空軍機のFCSがこれを使っている。
 同様、NATOのSATCOMリンクも妨害できると思われる。