AIには「ガッカリするのは厭だ」という感情が無い。

 なぜ人は大量に録画した映画やドラマを次々と早回しで擬似視聴しようとするのか。ガッカリしたくないから。消費した時間に見合った満足感でないとガッカリするので。

 なぜ庶民は、有名人が大失敗したニュースが好きなのか。それを詳しく聞くことによってじぶんがガッカリする要素がひとつもないから。それが、詳しく聞く前から確実であるから。

 10年以上前。人を緊張させ疲れさせるタイプの他人が社会の中に増えてきた。そのようなタイプの外見の人は、じぶんをガッカリさせる存在であろう、と庶民は意識下で予想して身構えてしまうようになった。それが漫才コンビのツッコミ方であったならば、忌避したくなるかもしれない。ところが、案に相違して外見とは反対に、穏当な常識人でした、というオチがつくことが、あらかじめ約束されたとしたら? 人気出るよね。

 人は、ガッカリしたくない。格安携帯プロバイダが客を集めたければ、プロスペクト理論の出発点に戻ることだ。「いつでも抜けられます。コストゼロ、手間ゼロで」と分かったときに、客はやってくる。「契約に縛り付けられて馬鹿を見ることだけはない」という安心を消費者は欲している。今日の消費者は、通信会社やハードウェアメーカーからは、ガッカリさせられ続けているので。「契約の返品」約定が、必要なのだ。

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 ストラテジーペイジの2021-4-12記事。
    露軍がシリアに、民間機に偽装した双発プロペラ機「DA-42」を持ち込んでいる。
 この飛行機はオーストリア設計だが、カナダ、ロシア、中共でもライセンス生産されている。2004年からある、4人乗り旅客機だ。

 エンジンは、ターボ・ディーゼル。燃料はジェット燃料でOK。

 巡航速度は326km/時。最高速力はその12%増し。
 航続距離は2250km。
 ペイロードが軽ければ12時間、重ければ6時間、滞空できる。
 上昇限度は5500m。副操縦士は必要ない。
 機首部にかなり広い荷物室がある。

 DA42はそもそも多発機パイロットの練習用に開発されたのだが、いろんな機器を搭載できるので、各国軍はそれを電子偵察や光学偵察、国境監視活動などに役立てている。

 イスラエル企業は2008年にこの機体を無人化し、400kgのペイロードで28時間飛行してくれる「ドミネーター2」を完成させた。国境を見張らせるのに適している。与圧の必要のない無人機だから、高度9400mを飛ばしてもよくなった。

 ロシアはDA42を無人化するとともにレーザー誘導ミサイルを搭載させた。2016年からこれまで55機が、露軍によって発注されている。ほとんどは練習用だという。単価は1000万ドル。

 FSBもDA42を2機、発注している。シリアに運び込まれたのは、このFSBバージョンだろう。飛行場の周囲を監視飛行し、ゲリラの接近を見張りたいのだろう。

 2016にできた中共軍バージョンは「CSA-003 スカウト」という。エリント機で、ついでに写真撮影もできる。滞空5時間可能。受信アンテナは機首内部にある。胴体下にはさまざまなセンサー・ポッドを吊るせる。

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 CHAD GARLAND 記者による2021-4-12記事「Gone in 65 seconds: Pilot error led to $6 million loss in military drone crash」。
   2020-6-25発生の事故。空軍州兵が、コントロールパネルのレバーを間違えてリーパーをクラッシュさせてしまった。600万ドルの損害。

 フラップの出し入れを操作するレバーと、エンジンへの燃料供給をカットしてプロペラ回転を止める「コンディション・レバー」が、1インチの間隔で並んでおり、それを間違えてもうた。

 リーパーのフラップは、離陸のときは15度にする。レバーを中間のニュートラルにすると、フラップはゼロ度になる。

 「コンディション・レバー」は、前いっぱいに倒しているのがノーマル。中間点にすると燃料供給をカット。さらに手前いっぱいに引くとプロペラを停止させる。

 ふたつのレバーハンドルは色も同じ黒色で、視覚的に差異がなかった。
 コンディションレバーには、安全カバーがついていなかった。

 ※案外、人間工学が軽視されていたことに驚く。無人機操縦には士官でなく兵隊クラスも動員される時代なのであるから、視覚直観が可能なスイッチデザインでなくてはならない。フラップ操作レバーなら、フラップを横から観たときの形にしておくべきなのである。燃料カットレバーは水道栓に似せ、プロペラ停止スイッチは、そのレバーのすぐ上かすぐ下に、別個の赤ボタン・スイッチとして並べ、ふたつは蛍光カラーの太枠で囲んでおく。操作者に余計な頭を使わせるようではダメだ。1秒の遅れで、大事故になってしまうのだから。

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 Caitlin O’Kane 記者による2021-4-10記事「Why wasn’t Prince Philip called king?」。
    プリンス・フィリップ=フィリップ殿下は、エリザベス2世がクウィーンとなる5年前の1947に婚姻した。しかし1957に先代王ジョージ6世が崩御してエリザベスが新君主となったとき、フィリップの称号が「キング」に変わることはなかった。なぜか?

 フィリップ殿下はもともとデンマークおよびギリシャのプリンスであった。英国王室の直系ではなかったので。

 1957年2月22日までのフィリップの正式タイトルは、「デューク・オブ・エディンバラ」である。
 22日に新女王から発表があって、こんごはフィリップの尊号は「プリンス・オブ・ユナイテド・キングダム・オブ・グレート・ブリテン・アンド・ノーザン・アイルランド」であると宣せられた。

 英国の「キング」と婚姻している者は自動的に「クウィーン」と呼ばれる。しかし英国君主と婚姻している男子が自動的に「キング」と呼ばれることはない。要件がある。すなわち、先代君主の継承者である男子であった場合のみ、「キング」とされるのだ。

 もしエリザベス2世が崩御または退位すれば、いまの「プリンス・オブ・ウェイルズ」であるチャールズが、自動的に「キング」になる。そして、いまの「プリンセス・アン」「プリンス・アンドリュー」「プリンス・エドワード」は、いずれもそのタイトルを維持する。

 「プリンス・チャールズ」の息子であり且つ現クウィーンの孫にあたる「プリンス・ウィリアム」は、「キング」のタイトルをチャールズの次に継承すべき順位にある。その次の順位は、ウィリアムの長男の「プリンス・ジョージ」である。すなわち直系原則。

 1960年に、エリザベス2世とフィリップ殿下は、過去の伝統を変えることにした。すなわち、エリザベスおよびフィリップのファーストネームに、ハイフンでつなげた領地添え名として「マウントバッテン-ウィンザー」を付けることにしたのだ。マウントバッテンは、フィリップの母方の祖父の称号である。
 ※欧州の君主が「姓」を名乗るという、伝統破り。ちなみに儒教圏の皇帝や王には姓がある。日本の天皇には姓は無い。

 そしてウィンザーの称号保持を望んだのはエリザベス本人。

 このときフィリップはこう語ったという。イギリスの中で、じぶんの子どもにじぶんの姓をつけてやれぬ男は余だけである。アメーバかよ!

 かくして、エリザベス2世の子孫たちは爾後、必要とあらば、「マウントバッテン-ウィンザー」の姓を名乗れるのである。
 しかし王室メンバーにはただでさえ、長い称号が付随している。たとえばプリンス・ウィリアムの場合は、「デューク・オブ・ケムブリッヂ」である。それにさらに何か付け加えたくなるようなシーンは、あまりないであろう。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法

スエズ事故のメカニズムが判明。舵の故障でもパイロットの怠慢でもなかった。

 Brendan Crowley 記者による2021-4-9記事「Here’s the Minute-by-Minute Breakdown of the Ever Given’s Crash」。
   現地時間の3-23の深夜、『エバーギブン』はスエズ運河の南側に到着し、待機開始。
 早朝5時49分、エジプトさしまわしのタグボートが位置についた。

 座礁はそれから1時間53分後に起きる。

 数日前からエジプトの気象台は、「カマセーン」という乾燥熱風が襲来することを警告していた。これが来ると気温は急上昇し、砂で視界はなくなる。

 SCAのパイロット2名を運んできた小船がエバーギブンから離れたのが5時53分。
 この2名は、中間点のイスマイリアにて、別な2名と交替することになっていた。

 パイロットが乗り込んできてから7分後の午前6時ちょうど、コンボイが北上開始。先頭船はマーシャル諸島の船。二番手は香港の船。三番手がエバーギブン。以下、数隻。

 エバーギブンが運河に突入したのは7時18分。タグボートの随伴は無し。
 スエズでは、パイロットの同乗は規則で義務づけられていたが、タグボートの随伴は不可欠ではない。
  ※これからは、全長200m以上の船舶にはタグボート1~2隻の私費雇いが義務付けられるかもしれない。特にサイドスラスターがついていない貨物船の場合には。

 7時22分の時点で、エバーギブンはSCAが定めた上限速度8.6ノットを上回っていた。
 7時29分の時点で、13.7ノットだった。

 横からの強風が予見される場合、それに押し流されてしまわないように、船の脚をあらかじめ速くし、かつ、船首をじゃっかん風上方向へ向けておく。これはよくやること。パイロットの指示で、船長は加速したのである。

 風はアフリカ側から吹いてくる。西風である。だから船首をやや西に向けた。
 7時23分、13ノットで北上。

 しかし7時39分、運河の西岸に寄りすぎてしまったので、針路を中正に戻す。

 巨船が西の護岸に寄りすぎたことで、「吸い込み現象」が発生した。すなわち、岸と船体の間の水が押し上げられ、それが船の後方へ勢いよく流れ去ることにより、負圧が生まれ、それが船尾を岸へ吸い寄せる。「バンク・エフェクト」という。

 この吸引力により、船尾が時計回りに回転したことで、左舷船首も前からの水抵抗を受けることになって、行き脚のついている船体全体が時計回りのモーメントに支配され、制御不能になった。

 おそらく船長は舵を西に切って座礁を逃れようとしたはずだが、船尾と護岸との間に余地がなく、船尾の下も浅すぎて、舵は効かなかった。
 船尾の下に十分な量の水が存在しないと、プロペラも舵も、反作用を期待することはできないのである。

 7時42分、エバーギブンは座礁した。すなわちバルバスバウが東岸に突っ込んだ。1分後、船尾が西護岸に当たって止まった。

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 Clea Skopeliti 記者による記事「Nine killed in China trying to destroy old explosives」。
   河北省で水曜日に爆発事故。炭坑で古い発破を処分しようとして。9人が死亡。

 貯蔵されていた古い鉱山用爆薬が、劣化して不安定になっていたので、廃棄しようとした。北京に本社がある炭坑にて。
  ※燃やして捨てようとしたのか。

 1月にも、山東省で、貯蔵されていた鉱山用発破薬が爆発して10人の鉱夫が死亡した。そのさい別の11人が地下坑道に閉じ込められ、2週間後に救出された。

 ※こうしたニュースで分ることは、対テロの取り締まりが厳しいはずの中共で、鉱山用爆薬の保管は相当にルーズらしいということ。だったら爆弾テロの余地は大アリじゃないか。アンホやダイナマイトを持ち出すまでもない。鉱業用の雷管やその点火用の導爆線に価値がある。それを可燃性物質に組み付ければ、素人がIEDを構成するためのネックはないのだ。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法

もしウクライナ戦域で本格戦争が始まれば、南シナ海でも米支戦争になる可能性が高い。しかし米イラン戦争は起きないだろう。

 プーチン老人は民衆に飴をしゃぶらせるかわりに、また戦争を起こして、それによって人心を一本化させる(反政府心理を抑圧する)道を選択しつつあるように見える。

 今の米政府はアジアよりも欧州重視だから、この戦争を中共は好機と見るはず。南シナ海で一層の権益域拡張行動を始めるだろう。

 いずれの事態が起こっても、東京五輪への不参加国がますます増えるはずだ。北京五輪もなくなるだろう。

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 ストラテジーペイジの2021-4-10記事。
    戦場上空通信ノード=BACNは、航空機に搭載した無線中継装置。米空軍は36億ドルもこれに突っ込んでいる。
 2020年前半、アフガンでそれを積んだ1機(E-11A)がクラッシュランディングで喪われてしまったので、米議会は代替機の予算をつけてくれた。

 ※尖閣でUAVをフルに作戦させたくば、空中無線中継機も充実させないとね。下手な買い物をしてしまったグロホの偵察器材はおろしてしまって、国内開発の無線中継機(日本版BACN)を積んだらよい。対AAM自衛用の、めくらましレーザー銃もね。出力は小さくてかまわない。

 現用のE-11Aの外見だが、これは双発のビジネスジェットを転用している。今のところは、「BD700」が用いられている。機体重量44トン。
 中に積んでいる器材がすごい。軍用通信衛星と同じ通信環境を提供できるのだ。

 アフガンはとにかく山地なので、地上部隊の無線の通じが悪くなってしまう。どうしても頭上(上空)に中継局が必要なのである。

 E-11Aが常に上空にあることによって、インターネットとほぼ変わらない通信を、谷底の末端歩兵部隊が、他の陸上ユニットや、CASユニットとの間で維持可能になるのである。

 いま米軍が運用しているBACN機は6機。うち3機がE-11Aで、3機はEQ-4B(グローバルホークベース)である。
 1日24時間、週7日、とぎれなく、必ず1機以上のBACN機はアフガン上空を飛んでいなくてはならない。そのくらい必須の戦場インフラである。

 対空連絡員(エアーコントローラー、無線火力誘導員)は、この飛行機を通じてCASを要請する。

 空軍が改良しようとしているBACNは、C-130を母機にする。装置はコンテナパレット化されており、地上でその調整をすませて、パレットをC-130に積み込んでやる。あとは全自動。そのC-130が離陸しさえすれば、もう、空中無線中継所としてフルに機能してくれるのだ。オペレーターが同乗する必要もない。通信ノードの半無人化だ。

 BACNのそもそもの開発は2001以降にスタートした。すなわちアフガン介入直後だった。
 2005にさいしょの試作機がアフガンに持ち込まれた。
 2008に、最初の実用「E-11A」が作戦飛行開始。翌年、UAVバージョンもできた。搭載している器材は、まったく同じだという。
 2011には、専用部隊として確立された。

 2008年には、1年の98%の時間、アフガン上空でBACNが稼動した。

 衛星の通信回線には限りがあり、アフガニスタン作戦が常態化するとすぐにパンクしてしまった。そこをBACN機がおぎなってくれた。

 E-11Aは1ソーティで連続10時間以上、滞空できる。EQ-4Bだと滞空時間はその2倍強なのでコストを抑制できる。
 巡航高度はどちらも1万2900m=4万フィートだ。

 BACNの器材は2003年時点では重量220ポンドにできたので、空中給油機のKC-135に追加搭載してもいいじゃないかと考えられた。
 このシステムを、臨時搭載式見通し圏外通信装置=ROBEと称す。最初の20セットは、単価90万ドルであった。改良型が2017年にできている。
 タンカーの巡航高度は2万フィート=6700mと低いが、「リンク16」の逓送に特に問題はないという。
 ただしアフガンの場合、山岳標高がやたら大きいので、それでは不足。

 ※フランスのテレビ局が2019に制作した、イランのザグロス山脈の東麓と西麓を毎年いったりきたりしている最後の遊牧者集団の旅に密着したドキュメントが、すばらしかった。なんで米国がイランとの戦争に踏み切れないか、あの映像だけで理解できてしまう。地皺のスケールが、水平にも垂直にも、アフガンの2倍の規模なのだ。しかも不毛地じゃなくて、植生も水もある。兵隊を何十万人投入したって、どうにもなるもんじゃない。もうひとつの感動。数千年続いた、徒歩のみの「遊牧」は、あと10年でノウハウがこの世から消える。遊牧も、山岳での25km~500kmくらいの距離の転地にはトラックをレンタルしたほうが早い時代なので、息子世代が、あとを継ぎたがらないのだ。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法

足元灯のすぐれもの。オーム電機製の「HS-KLSW12E」。

 さいきんますます目が悪くなり、辞書に書いてある小さな活字の「アマモ」を「マコモ」と読んだりする。どうしようもない。
 夜も廊下が真っ暗なので、危ない。
 そこで「足元灯」をアマゾンで探したが、自動点灯/消灯式ばかりが多くて迷惑だ。
 特に朝が早い人間には、消灯を強制できないのは大不満となるのだ。

 しかしついに理想の商品を手に入れた。「スイッチ付 コンセント ライト」は、1個が300円台。アマゾンは2000円以上でないと扱わないから、6個まとめて注文したが、むしろ得をしたと感ずる。

 E-12口金の電球、ようするに棗球を、なんであれ、じぶんで選んでねじ込める。ナツメ球は0.2ワットから2ワットまでさまざまなものが電気屋で買えるのだ。

 ON/OFFスイッチはじつにいい感じ。ショットガンの安全装置よりもわかりやすい。暗闇でも間違うことはない。

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 Shuxian Luo and Jonathan G. Panter 記者による2021-4-9記事「How Organized is China’s Maritime Militia?」。
    中共は海上民兵を、他のレギュラーな職業に就いている民間人で構成された武装集団組織で、中共軍の補助または予備である、と定義している。

 これら民兵のための国家予算は、2010年には、国防予算ぜんたいの2~3%にすぎなかった。
 それを補うのが、地方の予算である。2014年には、海南省が2800万元を民兵のために出している。

 2014年の数字。50トンの漁船を1週間訓練させるためには、10万元以上が必要。それは訓練召集された漁民が、その期間、通常の漁労ができなくなったことに対する補償金としてである。

 しかし2017年には中央政府が省に対して180万1000元を、海上支配の費用として与えている。

 2015年の資料。海南島の漁民の42%は、ミリシャ仕事から収入の大宗を得ていると。そのくらい、補償金が魅力的。

 2018年の数字。民兵出動をすると1日に500元もらえるのだと。それは密漁するよりも良い儲けだと。


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 Ben Morse 記者による2021-4-9記事「Si Woo Kim breaks putter in frustration, forced to putt with wood at the Masters」。
   オーガスタ・ナショナルで開催されたマスターズ。2日目10位内につけていた韓国人選手のシウキム(25歳、世界49位)は、14ホールでパットが外れたことを怒り、おのれのパターを地面に叩きつけ破壊した。しかし、スペアのパターを用意してなかったので、残りのラウンドのパットをすべてウッドを用いて打たねばならなくなった。大大会でこんなことになったプロは珍しいとのこと。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法

中共の双胴の高速艇が、対艦ミサイルを背負って、南シナ海で諸外国の艦船を追いかけ回す準備をしている。

 Heesu Lee and Aaron Clark 記者による2021-4-7記事「Tiny Sea Creatures Plague South Korean Nuclear Plant Operations」。
   4-6に、寒天質の海洋微少動物サルパの一種が韓蔚[ハヌル]原発の冷却水の取水口に詰まって、1号機と2号機がシャットダウンした。3月後半にも同じ原因で、約1週間にわたり、オフラインになっている。
 海中のサルパはふつう、体長10センチ弱。半透明。
 しかししばしば紐状につらなる。その長さは何メートルにもなる。
 例年、6月から増え始める。ところが今年は海水温が例年より高く、それで予想外に早く大発生した。

 1号機と2号機の発電力は合計950メガワットである。この分の電力をLNG火力発電で補うと、燃料費は8日間で2180万ドルになる。
 韓国には原発は24基あり、総計23ギガワットを発生できる。

 フランス北部の海岸にある4基のリアクター。今年1月に、魚がポンプステーションの取水フィルタードラムに詰まって、シャットダウンしたことあり。

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 Mandy Mayfield 記者による2021-4-8記事「Studies Shed Light on Chinese Directed Energy Efforts」。
    中共は、陸地上から発射して、宇宙空間の米国の衛星を破壊してしまえるレーザー砲台の建築を急ピッチで進めている。1基の戦列化はもうじきだろう。

 セキュアー・ワールド財団が、オープンソースを頼りに調べ上げた結果を公表した。

 大掛かりな砲台施設は、4もしくは5箇所、すでに存在する。
 砲台自体を外国のスパイ衛星から撮影されにくくするため、砲台をすっぽり、巨大建屋で覆い、その天井にスライド式の開閉窓を設けている。

 主たる建屋に隣接して、小さい建物もある。それはレーザー砲のエネルギー源とするケミカルガスの貯蔵庫だろう。

 また周辺にはさらに小規模なドーム建物が散在している。これらは光学望遠鏡により、標的衛星のトラッキングと照準をつけるものだろう。

 巨大施設のうち、軍用であることはまず間違いないと言えるのが、庫爾勒[コルラ](ウイグル自治区)に所在する。

 他の施設は、それぞれ大学と隣接しているので、研究用・試験用だろう。

 ※ガスレーザーであれ他の方式であれ、冷却技術がキモか。それができないと、連射が効かぬはず。

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 ストラテジーペイジの2021-4-9記事。
   ナルコサブの建造所が、南米からスペイン南部海岸にシフトしたらしい。
 3月に現地警察が急襲した麻薬ギャングの倉庫に、全長10mの、竣工間近のナルコサブがみつかった。ハルはガラス繊維と木材。内部に200馬力エンジン×2。

 この中に密輸品2トンを積める。
 沖合いで、トロール漁船や貨物船から麻薬類を受け取り、それを欧州海岸に荷揚げするのに用いる。
 トロール漁船や貨物船は、コカインであれば南米からやってくる。ハシシュやヘロインであれば、アフリカからやってくる。それらを瀬取る。

 その漁船や貨物船も、ヴェルデ岬諸島、カナリア諸島、アゾレス諸島などの沖で、麻薬組織のナルコサブやスピードボートから「品物」を瀬取りで受け取っているのである。つまり麻薬が欧州に入るまでには、途中で何度も瀬取りのリレーがあるのだ。

 欧州の二大麻薬揚陸基地はスペインとベルギーである。
 建造所のシフトは2019-11に確認された(噂は2016からあった)。やはりナルコサブの長距離航海は、荒天にあたったときの沈没リスクが高いようである。

 スペインのガリシア地方とポルトガルの国境線あたりの沖は、コーストガードの監視が緩くなるので、そこが瀬取りポイントとして好まれるという。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法

ホンダワラの実は食えるのだろうか?

 Ashifa Kassam 記者による2021-4-9記事「The rice of the sea: how a tiny grain could change the way humanity eats」。
   アンゲル・レオンはカディス湾の近くで育った。海で泳ぐと、海底にはマコモが密生しているのだった。
 数十年後、レオンはスペインで知られたシーフードレストランのシェフになっていた。

 彼は、マコモの実を食材にできないか、研究所に調べてもらった。すると、コメより蛋白質が50%豊富で、育つためには真水も肥料も不要であり、二酸化炭素の吸収に関しては熱帯雨林よりも35倍も高速であると判明した。
 だったら、これこそが、スーパー・フードではないか。

 マコモの全体を食べるわけではない。マコモには実がなるのである。ごく小さい粒だが、それを大量に集めるのだ。その実が、栄養豊富なのである。

 カリフォルニア湾に面したメキシコの原住民「セリ」族が、マコモの実を食べていた。それが、1973年に発行された雑誌『サイエンス』には紹介されている。

 レオンは、カデス湾の海中で育てられる多年生の海草を探した。
 カデス大学や地域行政府の協力も得て、塩水湿地を三分の一ヘクタール借りて、実験畑とした。マリン・ガーデンと称する。

 植えて18ヶ月にして、実の収穫ができるようになった。
 レオンは、この素材を、粉にしてパンに焼いたり、パスタにしたり、はたまた香料に浸してライスの代用とする。
 鞘ごと食べればライス風になる。鞘を取り除けば、もうそれが海のものだとは誰も分らない。

 海底のうち海草が生い茂っている面積は0.2%しかない。にもかかわらず、海草は、海のカーボンの10%を吸収している。

 実験でわかってきたこと。ポテンシャルとして、1ヘクタールのマリンガーデンからは、3.5トンの食べられる実を毎年収穫できそうである。

 これは陸上の水田とくらべたら三分の一の反収でしかないが、海の畑には肥料も何も要らないというところがポイントだ。

 彼らは次の段階の実験を5ヘクタールの塩水性湿地で、やってみるつもりだ。
 水温や塩分濃度と、収量との相関を掴みたい。

 ※働かなくても食える方法を、誰も利用しない塩水湿地に求めた人物が、スペインにいたとは、頼もしい限りじゃないか。技法が確立されれば、いずれは、サハラ砂漠沿岸部や、アラビア半島沿岸部を、一大食料生産基地になし得よう。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法


兵頭二十八の農業安保論

中共が新型の対戦車ミサイルを公表した。AFT-11といい、トップアタックできる。

 ストラテジーペイジによると、中共はすでに1980年代に「TOW2」を模倣した「HJ-8」をこしらえている。今回のはレーザー誘導式の最新型のTOWを模倣したものだ。

 ※中共はわたしが新刊の本の中で提案したことを自衛隊よりも先に採用してしまうから、海保のみなさんはどうか気をつけて欲しい。この対戦車ミサイルが、海警の巡視船艇の見えないところに搭載されて来るであろう。

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 CAITLIN M. KENNEY 記者による2021-4-8記事「All defense personnel, families eligible for coronavirus vaccines starting April 19」。
    在日米軍の家族らで、希望する誰でもが、モデルナやジョンソン&ジョンソンのワクチンの注射を受けられるようになるのは、4月19日以降を予定する。

 パシフィック・コマンド麾下の、米空軍関係者の、接種をうける資格のある人々の場合、すでに26%が、最低1発のショットを受けている。20%は二回受けて接種が完了している。

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 Veronika Velch 記者による2021-4-8記事「TikTok vs Putin: An Unexpected Clash」。
    中共の会社「バイトダンス」が2016に始めた「ティクトク」が、ロシアでは、反プーチンの民主化運動に大いに利用されている。もちろん若い人中心だが。
 ロシア国内では2950万人がティクトクを使っている。うち13歳から24歳の年齢層が、76%を占める。

 1-23の反プーチン・デモを警察隊が銃撃で散らした実況ビデオはティクトクで6億6600万回再生されている。皆、ロシア国営テレビが流す嘘放送を、信用していないのだ。

 反政府であることは、反ロシアであることを意味しない。このスローガンもティクトクで普及している。

 ロシア国営検閲局をロスコムナゾールという。同局はティクトクに投稿された反政府ビデオの38%を削除したという。つまり、ユーチューブに投稿された反政府ビデオの50%を削除しているのに比して、削除がおいついていないことを認めている。ちなみにグーグル社はその50%という数字は嘘だと駁しているが。

 露政府は、ボットを使ってプロ・プーチンの投稿をさせて対抗を図っているが、若い人はすぐに見破ってしまう。

 ※プロスペクト理論を使うと、プーチン政権はとてもまずい立場にある。民衆は、プーチン政権が必要以上に何かを奪ったと意識している。損をさせられたと。そして、これ以上は失うものがないので、変化に望みをかけている。政権側は、なんで少しづつ大衆に飴をしゃぶらせないのか、理解に苦しむ。

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 Kayla Kibbe 記者による2021-4-7記事「Does Porn Normalize Sexual Violence? A New Study Reveals Troubling Signs.」。
    英国の『犯罪学』誌が最新調査研究を発表。
 オンラインポルノ動画を利用する人たちは、8本に1本の割合で、暴力的セックスや、相手の同意のないセックスを描いたコンテンツを奨められるという。

 どうやって調べたのか。大手の人気ポルノサイト複数の、最初にあらわれるホームページをスクリーンショットで保存し、その中に、どんなタイトルや商品説明文が示されているのかを調べた。期間は2017から2018の約半年間。その結果、8000点以上の、暴力的な内容であろうと思われるコンテンツをみとめた。

 WHOでは、性的暴力の定義をしており、次のようなキーワードはそれに該当するという。「forced【力づく】」「molest【卑猥ないやがらせ】」「grope【まさぐり】」「ambush【待ち伏せ襲撃】」。それらがモロにタイトルや商品説明文に入っているものがすくなくない。また、「隠しカメラ(hidden cams)」「下から盗撮(upskirting)」などの覗き犯罪をイメージ喚起するものも3000タイトル弱について認められた。

 ※なんという見当違いの研究努力だろうか。用語やコスプレイによって人にタブーのイメージを喚起させる。あたりまえの刺激作戦ではないか。ディケンズの小説の中に「チャイルド・ワイフ」という言葉が出てくる。それを聞いて人はどんなキャラクターをイメージするか? もちろんディケンズ氏は狙って使っている。その女は成人設定である。ビクトリア朝の当時でも、ディケンズ氏に性的な反人権傾向があるなどと非難した者はいなかっただろう。

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 Alex Hollings 記者による2021-4-7記事「The 2nd Cuban Missile Crisis you didn’t know about」。
   フルシチョフは、ケネディ政権との交渉が妥結して危機が去った後、戦術核兵器多数をそのままカストロにくれてやろうと思った。一時は。

 じつはキューバ領内にはすでに、核弾頭付き短距離巡航ミサイルFKRが80基、短距離地対地ミサイルに装着できる核弾頭が12発、そして「イリューシン18」が運搬できる投下核爆弾6発があったのだが、それを米側は知らなかった。

 世間が、キューバ危機は5日前に去ったと思っている1962-11-2に、ミコヤンがカストロに面談した。

 カストロはU-2の頻繁な飛来に怒っていて、これを撃墜するといってきかない。
 ミコヤンは、このままではカストロが先に米国南部を核攻撃してしまい、そのまきぞえでソ連は滅びると懸念した。しかし、大量の戦術核兵器をこっそりキューバから持ち出すのは、持ち込む以上に難事であった。

 そのうちにカストロは、国連に対して、うちにはすでに核ミサイルがある、とバラしてしまった。

 最終的に、ミコヤンはカストロに、ソ連の法律で核兵器を他国に譲渡できない、と嘘をつき、なんとか戦術核兵器を非公開でソ連に持ち出すことに成功したのだった。

 ※リニア・シティは、コンパクト・シティであり、エコ・シティでもある――という構想を、わたしは2009年9月下旬に店頭発売された『「自衛隊」無人化計画――あんしん・救国のミリタリー財政出動』(PHP研究所刊)の135ページから137ページにかけて、イラスト付きで提案しています。なぜ一次元都市が水爆攻撃に対しては数学的に最も靭強になり得るのかを活字で説明したのは、これがいちばん早かったかもしれません。ビンサルマン氏企画の「NEOM」の最初の目論見発表を拝見しますと、ロボットにかなりの期待を寄せていることも分かる。「セキュリティ」にもロボットを使うとブチ上げています。拙著『自衛隊無人化計画』は、自衛隊の人手不足はロボットで補えると主張した《ロボット三部作》の1冊でしたが、サウジアラビアこそは、プロパーな人口の少なさをじっさいにロボット兵士で補填する最初の国軍を実現してしまうかもしれません。

 次。
 小室圭氏の長文釈明公表文書。気分転換に、ぜんぶ読んでしまった。
 この人は法曹コースの割には、交渉事が得意でない、不器用な人らしいというのが、利害無関係なやじうまとして抱いた第一印象だ。
 その不器用さゆえに、金銭授受がスキャンダル化してしまったのかなとご想像もうしあげた。
 じゃあ不器用じゃない人間ならばどうしたか。たとえば内容証明郵便をステップを踏んで3回、送る。もちろん、あえてマンション最寄の地方裁判所内にある郵便局から差し出す。そうすることで、裁判の用意がこっちにはもうあるという示唆になる。
 最初の一通では、こちらが贈与と思って受け取っている四百数万円を、そちらでは今、返済してもらいたいと思っているかどうかを尋ねる。
 返事があってもなくても、それは日付のある法廷証拠文書になる。
 次の一通では、実母への婚約破棄通告にかかわる慰謝料を求める。額は書かない。相手が第一通を無視している場合は、その事実も書き添えておく。
 次の一通では、こちらが贈与と思って受け取っている四百数万円を、いまあらためて、慰謝料と看做し替えたいという意思を伝達する。もし金額等に不服があるのならば、互いの正式の弁護士を介した交渉に応ずるようにも呼びかける。また、第一通の質問を、ここでも反復しておく。
 いずれも、相手が無返答であったとしても、スキャンダル化封じの道具立てになるだろう。
 もし週刊誌が事実と違うことを悪意をもって書き立てたら、この三通の内容証明郵便を、一部墨塗りにして公開すればいいだけだ。
 なお三通とも最初から、いつか第三者に示されることを期して周到に文章を組み立てておくべきことは、申すまでもない。
 世の中には「攻めの交渉」「攻める反撃」が不得意な人が一定割合で存在する。公開文書を見たかぎり、この方も、たとえば慰謝料請求の文章演出は、からきしできなさそうに思えてしまった。しかしそれはかならずしも悪いことじゃない。生まれつきのキャラクターだとしたら、仕方ないだろう。
 ご関係者全員の、しあわせを祈る。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法


「自衛隊」無人化計画 あんしん・救国のミリタリー財政出動

中共は、亡命チベット人がヒマラヤ国境を越えて逆浸透してくることを極度に警戒。チベット住民は、新聞や書籍を持って出歩くことも、スマホ撮影も、禁止されているという。

 Jared Szuba 記者による2021-4-6記事「US aircraft carrier returns to Middle East as Suez Canal opens」。
    土曜日に空母『ドワイト・D・アイゼンハウア』が随伴駆逐艦とともにスエズを通過。
 同艦隊は先週後半にエジプトの地中海側のポートサイードまで来て、そこで待機していた。

 ペルシャ湾では「タスクフォース50」が活動している。先月後半からこれまで、米国の依頼により、仏空母『シャルルドゴール』が指揮を執っていた。その指揮任務を交替すると見られる。

 ことし1月、ペルシャ湾から『ニミッツ』を母港へ帰してしまったので、ペルシャ湾に米空母が存在しなくなり、米国務省による対イランの核交渉に迫力が伴わない状態だった。『ニミッツ』はパンデミックの影響をモロに受け、通常の期間をはるかに超えた連続200日以上もの洋上遊弋を余儀なくされていた。

 イランは過去数ヶ月間、調子に乗っており、配下のフーシにはサウジをドローンとSSMで攻撃させ、イラクでも手下のゲリラに米軍基地をロケット攻撃させている。

 バイデン政権は、火曜日から、ベトナムにおいて、イランとの非公式の交渉に入っている。

 ※米欧は2015にイランと核合意を結んでいたが、イスラエルとサウジは、それではイランの核武装は止められないと不満だった。それに応えてトランプ政権は2018にイランとの核合意枠組みから離脱した。ところが不動産商人トランプには結局イランと戦争を始める意志などまるでなく、口だけのポーズにすぎなかった、イスラエルとサウジは激しく失望させられた。おそらくビンサルマン皇太子は2015の時点で早くも、《耐核一次元都市》=《リニア都市》を、イラン本土からいちばん遠い山地帯の地下に掘るしかねえ――と肚を括ったのだろう。それが2017にブチ上げられたNEOM=「The Line」計画だ。真の目的を隠してくれる立派な名目を練り上げるのに1年以上をかけたのだ。

 米軍はサウジ本土からペトリオットSAM部隊を3個、撤収させたが、これはサウジ軍の有する防空アセットを有機的に組み合わせて、対SSM、対ドローンの迎撃ができるようになったから。

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 SETH ROBSON 記者による2021-4-7記事「US military help desk closes permanently at Narita airport outside Tokyo」。
     成田空港にはこれまで、在日米軍関係者のために、遺失荷物捜索、書類コピー、基地までの陸上移動案内、宿泊手配などを手助けする「ヘルプ・デスク」が常設(営業時間は昼から午後6時まで)されていたが、このデスクは3-31をもって廃止された。
 成田には毎日平均して30人の在日米軍関係者が、国外から飛来しているという。

 このデスクの廃止により、在日米軍は、年に5万ドルの予算の節減となる。この経費は、陸海空マリンの四軍で分担されていた。

 成田空港と、近郊の主要米軍基地との間を結ぶシャトルバスは、いままで通り運行される。
 じつは去年から、ほとんどの在日米軍関係者は、成田ではなく、羽田を利用するようになっている。

 次。
 Tom McKay 記者による記事「Navy Still Has No Idea What Mysterious Drones That Stalked Its Ships for Days Were」。
    NBCニュースによれば、2019-7に米軍艦がカリフォルニア湾でドローンのスウォームにつきまとわれた、その犯人は、未だにわからないのだという。

 場所は、チャネル諸島の演習レンジで、余所者に見せたくない訓練をする海域。
 ドローンは、数日間にわたり、つきまといつづけたという。

 つきまとわれた艦はアーレイバーク級の『キッド』。その近くには『ラファエル・ペラルタ』『ラッセル』『ジョン・フィン』『ポール・ハミルトン』も所在した。
 ドローンは、日没後の薄暗闇の時刻帯でも、飛行に不自由をしない様子であった。

 あきらかに陸地から90分以上の往復飛行であった。まず、趣味用のドローンではないだろう。

 クルーズ客船の『カーニヴァル・イマジネーション』号からも、これらの謎のドローンは目撃されている。

 近くに所在したカタマラン船の『ORV アルギタ』号は、調べられたが、そこからドローンを飛ばしていないことは確認されている。

 この事件を最初に報じた『Drive』は、事件が今もって未解明であることはまったく不可思議だという。


 次。
 Thomas Newdick 記者による2021-4-6記事「New Telescopes Will Help Space Force Watch For Hostile Satellite Activity」。
   まっ昼間でも2万2000マイル上空の敵衛星の挙動を見張れる光学望遠鏡を、米宇宙軍はこれから各地に建設する。コロラド、豪州、スペインなど。

 シャッター速度の速い、短波長赤外線をとらえるカメラで撮影する。ベンチャー企業の設計。

 米軍の主力偵察衛星であるKH-11に、ロシアの監査衛星が自在に肉薄して衛星そのものを撮影して行くようになっている。コースを簡単に変えられるのでトラッキングが容易ではない。だから昼間でも見える望遠鏡が恃みになるのだ。
 ロシア衛星は、平時は他国の衛星に接近するだけだが、有事には「破壊」の仕事をこなせることは間違いないのである。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法

スカイストライカーについての解説補足。

 『尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか』ですっぽりと落としてしまった「スカイストライカー」の解説を、ここでしておこうと思います。
 以下、2019-1-11のANNA AHRONHEIM 記者による記事「Israel’s Elbit Systems sells Azerbaijan SkyStriker suicide drone」や、メーカーであるエルビット社の宣伝HPなど、複数の英文記事を、ざっくりとまとめました。

 スカイストライカーは2017のパリ航空ショーに出されている。
 無人偵察機の「スカイラーク」を原型とし、それを自爆機に改造したものである。
 本機の運用は、1ヶ月弱の教育訓練で可能になるという。
 基本、スクリーン上でアイコンをドラッグするだけ。それで突入ターゲットを指定する。
 走行している標的に命中させるときには、機体に内臓しているAIを働かせ、命中前の数秒の操縦を自律的に行なわせる。

 もし本機を偵察機として回収して再利用したいときは、パラシュートまたはクッションを抱かせて飛ばす。
 射出は空気式カタパルトによる。

 値段だが、1機だけなら100万ドル弱。大量発注の場合は、どんどんそこから値段が下がる。。
 すでに大量受注しているが、どの国が買うのかはエルビット社は秘密にしている。これ、2017-6時点の話。

 スカイストライカーについては、2019-1-11の『エルサレムポスト』紙が、イスラエルからアゼルバイジャンに売られていたことを報じた。
 航続距離の長い、精密突入自爆型無人機である。

 メーカーのエルビット社は、この牽引プロペラが電動モーター駆動なので音が小さく、敵を奇襲しやすいと標榜している。

 内臓爆薬重量は5kgと10kgを選べる。
 最長で2時間、戦場上空をロイタリングできる。
 最大巡航速度は100ノット=185km/時。
 カタパルトから射出して、6分半で20km先に到達する。無線が通じるのは、その辺までだ。

 カミカゼ攻撃するときのダイブ速度は300ノット。標的を直撃したインパクトで自爆する。
 「アゼリディフェンス」というアゼルバイジャンのウェブサイトによれば、このUAVを輸入した国はアゼルバイジャンが最初なのであると。

 同ウェブは、アリエフ大統領がイスラエルのIAI社の「ハロプ」工場を視察している写真とともに、10機以上の「スカイストライカー」が倉庫内に並んでいる写真を掲げた。

 アゼルバイジャンはイランと国境を接するが、イランと敵対するイスラエルは、このアゼルバイジャンを最大の原油輸入先とするようになっている。そして近年、イスラエル製の武器が大量にアゼルバイジャンへ供給されている。

 SIPRIによれば、2017年にアゼルは1億3700万ドルの兵器をイスラエルから買った。イスラエルの武器産業にとっては、アゼルは輸出先として三番目の上得意だ。

 2018にイスラエル国防省は、自爆無人機「オービターK」のアゼル売り込みにさいし、メーカーのアエロノーティクスディフェンスシステムズ社が、アゼル軍から「ライブ・デモンストレーションとして、そいつをじっさいにアルメニア軍陣地に対して突っ込ませてみせてくれ」と頼まれたというスキャンダルの対応に追われた。

 アエロノーティクス社は、2011年に、アゼル国内に無人機組み立て工場を建設してやっている。そこでは「アエロスター」ならびに「オービター」シリーズが製造されている。

 2016-4のナゴルノカラバフ紛争〔四日戦争〕では、アゼル軍は、イスラエル製の「ハロプ」自爆機をアルメニア軍のバスに命中させ、兵士7人を殺した。

 このできごとの直後、駐イスラエルのアルメニア大使は、イスラエル兵器をアゼルとアルメニアの双方が買っていることを明らかにした。※具体的アイテム名は不明。

 メーカーのウェブサイトによると、スカイストライカーの内臓爆薬は基本的に5kgで、それは胴体の中にある。
 電気モーターを採用したのは、低空でロイタリングさせたいため。
 爆薬5kgとすればそのぶん電池を追加して積めるのでロイタリングは2時間。
 爆薬10kgとすれば滞空時間は1時間に縮まる。

 スカイストライカーは、巡航段階とロイタリング段階では、完全自動システムにできる。管制所からの遠隔操縦は必要がない。
 電磁波と光学センサーによって標的にロックオンするのも自動化させられる。

 ダイブ突入するとき、風速20ノットの風が吹いていても、精度は狂わされない。
 こいつは低コストなので、ばんばん飛ばしてやることができる。

 アゼル軍は2019-9時点でスカイストライカーを操縦している。訓練で標的を攻撃する模様を、広報ビデオで公表した。すでに同国軍の装備になっているようだ。

 ※「ハーピィ」との違いは先尾翼型ではないことで、これは「アバート」(直前の攻撃中止コマンドとその実行)を難しくするはずだが、アゼル軍としたら、そこはおかまいなしだろう。たぶん「ハーピィ」より安価ではないか。ということは、「ハーピィ」よりも、こっちが多用されたか。

 ※謎なのがセンサー。牽引式プロペラだから、機体頭部にはセンサーが配せないはず。写真を見ると胴体のケツに光学センサーのようなものがある。いったいどうなってんの?

 次。
 JOHN VANDIVER 記者による2021-4-6記事「Coronavirus concerns have Army looking at biometrics to replace plastic ID cards」。
  営門通過などに必要なプラスチック製IDカードがウイルス媒体になるというので、廃止が検討されている。

 次。
 James Barber 記者による2021-4-5記事「How Ernest Hemingway’s WWI Service Changed 20th-Century Fiction」。
   米国では高校生はたいていアーネスト・ヘミングウェイの『老人と海』を教科書で読まされる。
 PBSはこのたび、ヘミングウェイのドキュメンタリーを制作した。3部作。
 制作チームは、2017にPBS用に『ベトナム戦争』をつくっている。

 1914勃発のWWIに出征したかったアーネストだが、1899生まれで、1917-7-17に満18歳になる(それより若くても家族が同意すれば義勇志願入営できたはず。米議会の対独宣戦は1917-4-6)。近視だったので陸軍は無理ではないかと思い、志願入隊はせず、赤十字の救急車要員となって、イタリア戦線へ。この体験が1929の『武器よさらば』に投入されて、彼の小説家キャリアが始まった。

 ※むしろ徴兵されるのを厭う気持ちがあって、赤十字ボランティアを選んだのかもしれない。最前線を恐れたのではなく、陸軍の初年兵教育期間をサバイバルする自信がなかったのではないか。しかしこの疑いをはさむことは、米国文学界ではタブーだろう。

 戦間期にはスペイン内戦に報道記者として飛び込む。この体験は1940の『誰がために鐘は鳴る』になった。

 ※もし弔いの教会の鐘が聞こえてきたら、誰かが死んだな、と思うのではなく、それはお前のために鳴っているんだと思え、という英国の説教詩から。

 ヘミングウェイは4回結婚した。その最初の妻の声のナレーションは、メリル・ストリープが担当する。

 イタリアに渡っていきなり最初の仕事は、弾薬工場の爆発事故でバラバラに飛び散った35人の女工たちの遺体を拾い集めることであった。

 やがて、救急車のドライバーとなり、イタリア軍負傷兵を野戦病院からもっと後方の町の病院まで退げるピストン輸送に従事。正面の敵はオーストリー軍であった。

 この仕事はいわば裏方であり、前線は見物できない。そこで、自転車で煙草や菓子を最前線に届けてやる職種に志願。
 塹壕内で物品を配っているとき、3mの距離に敵の迫撃砲弾が着弾した。

 この爆発で、1名即死、1名は両足をうしなった。ヘミングウェイは200個以上の弾片を浴びた。頭部裂傷が、やや深刻で、彼はそれから死ぬまで、不時に意識不明となる後遺症に悩まされる。

 1961に彼が自決したのも、爆圧脳ダメージが原因なのだという説明が米文学界ではなされている。※たいへん格好の良い説明なのだが、作家は病気だけで自殺したくはならない。ひとつ確かなことは、面白い作品、野心的な作品を書いているさなかに自殺した作家はいない。皆、マンネリ作品しか書けなくなってから、自殺する。

 衛生隊がアーネストをミラノの米国赤十字治療所に担ぎ込む。その途中、敵の機関銃弾でまた両足に被弾した。
 意識は清明で、他の負傷者を先に手当てしてくれ、と彼は言った。

 いちばん大きな破片を頭部から摘出する手術は麻酔無しだった。医師はアーネストは生き残れないと考え、神父に最後の典礼をしてもらった。

 アーネストは生き残った。そこからさらに後方の病院へ送られ、そこで残りの弾片が全身から摘出された。

 ※『人物で読み解く日本陸海軍失敗の本質』に収録した桜井忠温の壮絶な負傷と比較してみて欲しい。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法


人物で読み解く 「日本陸海軍」失敗の本質 (PHP文庫)

梶原一騎は、ヒーローが必ずライバルに敗れる話を書いた。超人的な努力をしようが、現実には突破できない壁がある。子どもたちがそれを知っておくべきだと考えたので。

 Sally Weale 記者による2021-4-6記事「’Very intimidating’: teachers on sexual harassment by pupils」。
    イングランド南西部にある、成績不良生徒が集まったクラスの担当は、女教師にはまず勤まらない。ここでは、女性教師がセクハラのターゲットとなり、セクハラ野郎は多数の生徒たちなのである。

 授業中、女子生徒と互いに乙な所を触り合っている男子生徒がいるので、その2人に離れて座るように命ずると、男子生徒は文句を言う。「こいつを机の上に寝かせてファックしてたわけじゃないでしょ」

 この学校で仕事を続けている女性教員は、スカートは履かない。かならず背後からファックのポーズをされてしまうのだ。

 チャイナウイルスのために学校がロックダウンしたことの悪影響も大きい。生徒はネットでエロ動画ばかり視る習慣をつけてしまった。

 とあるセカンダリースクール(11~16歳対象の中等学校。英国は16歳までが義務教育である)。
 生徒たちは授業中もスマホでエロ動画を見るのに余念がない。
 もちろん昼休みの学校食堂でもエロ動画を見ている。
 休み時間には廊下で見ている。

 女教師も同じ食堂をランチに利用するが、入っていくと一斉に、ウルフ・ホイッスル(ヒューヒュー口笛)を吹かれる。
 行列に並んでいると、「尻を叩いてやれ」などいった野次が飛ばされる。

 男子生徒は15歳くらいになれば、5フィート1インチの女教師よりもデカくなる。彼らが女教師に聞こえるように露骨なエロ話をするのは、脅迫と同然だ。

 多くの女性職員は、いたたまれずに、学校の仕事を辞めてしまう。もちろん、心的外傷を負って……。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法