◆◆謹告◆◆

 「縦列2輪荷車」を製造(or改造)して販売するビジネスを起こしたいので、協力者を募集します。
 当方、資金も工場もありません。

 ・「縦列2輪荷車」は、前後2輪の形態で、人が押して動かす、物資輸送専用の軽車両です。


 ・ペダルもチェーンもギヤもサドルもモーターもありません。


 ・車体の両側の低い位置に、跳ね上げて折り畳める「荷棚」が付きます。


 ・趣味やレジャーのサイクリングとは一切、関係がありません。


 ・広域激甚災害等の緊急非常の場合において、複数の歩行困難者を搬送救出することもできる程度に、スペックを按排します。


 ・現物を世間に普及させながら、道路交通関連の法体系中に「縦列2輪荷車」の明朗なカテゴリーが加えられるように改正の運動も推進し、その助けとなる研究成果を蓄積します。


◆◆機械素訳のお手伝いをしてくださる方を、常時(2026年12月までの通年)、兵頭二十八が募集しています◆◆

 外国語で書かれていて、しかも本邦未訳だと考えられる、興味深いパブリックドメイン図書や古い公開論文のテキスト部分だけを、AIを使って片端から日本語化(要約ではなく全訳)し、すべて無償で当ブログ上に公開して行くという物好きな活動を、来年末までを目途に、兵頭二十八が推進中です。

 この「過渡期の古書館」活動に関するネット上の協力者(無報酬)を、現在、広く、募集中です。匿名可。ID不要です。私はあなたがどこの何者であるかには、興味がありませんので、こちらが翻訳を頼みたいタイトルを連絡できる、《注文受付用》のメルアド1個以外、知らせてくださるに及びません。あなたに、何という原文(多くは、Project Gutenberg 登載のデジタル図書です)をAI全訳していただくのかは、兵頭二十八が専決し、こちらから、ご連絡します。その翻訳のツールに使うAIの種類は、あなたが現にお使いのもので十分です(低性能なAIバージョンでも、歓迎しています)。

 この活動になぜ期間があるのかと申しますと、今から1年もしましたらAI環境はさらに進展を遂げているはずだからです。つまり、私のような者がこのようなスタイルでの「古書紹介」などをせずとも、ネットのユーザーが各人めいめいで、かんたんに海外の珍資料の全訳文や要約和文を随意に得やすくなっているにちがいない――と想像をしているためです。

 それならば、なぜ、今、わざわざ、わたしたちはこんな活動をする必要があるか?

 それは、過渡期こそ、次の1世代の勝負を左右してしまうクリティカル・ピリオドだからです。

 ここ数週間、試みに当ブログに掲載をして参りましたところの、ながらく未訳であった「珍古テキスト」の数々を、ざっとご覧になった方なら、もう、お気付きでしょう。
 100年以上も前の公開図書の中に、現代の諸問題に取り組む志ある人のための有益なヒントが、満ちているのです。その活用を少しでも早く開始できた個人、企業、団体、国家は、その後の一時代、世界をリードできるでしょう。

 現世代の日本人の日本語の識字力が十分にある今のうちに、リードを広めてしまいましょう。私たちは幸運にも、他国よりもこのリテラシー条件の点で、むしろ有利なレースができる特権を与えられています。殊に英語圏の人々には、いまさら活用ができそうな他国人の知見なんて、そんなに多くはないでしょう。それほど、彼らは恵まれていました。これから、それが部分的に逆転するはずです。
 勝負は、これからの1年にあるだろうと思っています。

 ご連絡はまず、管理人さん宛てに、お願いします。これから、顔も知らない皆さまと、未知の図書館を創建する仕事を分担できるかと思うと、ひとしお、愉快でございます。

  令和七年十一月九日 兵頭 二十八 謹言


「新々・読書余論」、始めます。

 オンラインで読めるようになっている本邦未訳の珍古書を、要約と摘録によって1冊ずつご紹介して参ろうと思います。要約は小生がしておりますが、その前段階の欧文和訳作業には、各種のAIを駆使できる有り難い方々のお力添えを、忝うしました。卒爾ながら一括して御礼を申し述べます。

 「こうした資料があるよ」という情報さえ、簡略に案内がされたならば、あとは、ご関心おありのめいめいが、各自にアクセスしてAI翻訳を試みたら可いわけでございましょう。

 まず初回は、Dillon Wallace氏著の『Packing and Portaging』(1912刊)です。
 この原著者さんは、ほとんど命知らずと評し得るほどのレベチなアウトドア野郎で、NYCを拠点にし、南米ラブラドール荒野や、ロッキー山脈などまで広く跋渉した人。しかし本業は弁護士でしたので、言っていることに説得力があるのです。

 登山用語の「パック」は、馬の荷物のことも言う。
 「ポーテージ」とは、カヌーでの探検中、内水航路が行き詰まって、短い区間、カヌーと荷物を担いで陸送しなければならない区間のことを言い、また、そうする行為の動詞でもある。

 全長16フィート×幅33インチ×深さ12インチ以上のカヌーは、2人の人間と、10週間分の食料を積載できる。
 3人乗りのカヌーも可能だ。数値は省略。

 長期の巡航旅行では、予備のパドルも1本用意せよ。
 急流遡航には「ポール」を使う。その材は、現地で切り出せばいいのだが、先端にスパイクを固定する必要がある。

 ロープは直径1/2インチのものを100フィートほど用意せよ。

 全長24インチまたは28インチの、3/4サイズの斧が、キャンプ用斧として使い勝手が良い。
 斧は「2本用意すべきであり、そのうち1本は短いハンドル、もう1本は少なくとも24インチ、できれば28インチのハンドルを装着したものが望ましい」。
 このサイズ未満の玩具級の斧しかなくば、夜のキャンプファイヤーは諦めるしかない。

 水に浮くタイプの石鹸があり、これを推奨する。沈んでしまう石鹸に比べて紛失する可能性が低いので。

 ブヨや蚊から頭部を防護するには、肩にかぶるタイプの黒いボビンネットに腕の下を縛る紐をつけたものが最適。

 ハエ避けの薬を事前に用意できなかったときはどうするか。あるインディアンから教わったこと。脂肪の多い塩漬け豚肉の皮をポケットに入れ、時折その脂ぎった面を顔や手に擦りつける。

 革製の銃ケースは濡れると重くなるのでダメ。キャンバス製ケースにすべし。

 ライチョウを撃ちたいのなら、「.22口径」のシングル・アクションの長銃身ピストルが、携行していて負担にならない。

 重量物を一人で運搬するスタイルとして、「タンプライン」に是非、習熟すべし。
 背負子の一種だが、革製の幅広の帯を、前額部の高い位置で前に押し、首の強力な筋肉によって負荷を分担する。肩紐やその他の補助具は一切必要ない。

 カナダのハドソン湾会社の荷運び人や、インディアンたちは、すべての肩掛け式運搬具を排して、タンプラインのみを使用している。
 タンプラインを使い慣れた熟練の荷運び人は、180kg以上もの荷物を平気で運んでいる。著者は、1名の熟練者が260kgを背負う光景を見たこともある。

 タンプラインの頭帯は、長さ約45~60センチメートルで、幅広の革帯。その両端に、通常2m強の革紐がある。したがって全長は4.8m。
 よくできたタンプラインは、荷担ぎ後に、バックルで長さ調節ができるようになっている。

 初心者は、まず30kgの荷物でタンプラインに慣れよ。それを2週間続ければ、45kgの運搬が苦にならなくなる。
 肩だけだと、23kgまでが、人が快適に負担できる限界の重さである。

 「経験豊富なポーターでハーネスを使用する者はいない」。
 タンプラインは、緊急時に簡単に安全に荷物を脱することができる。ハーネス系背負子では、そうはいかない。

 カヌーのヒビ割れを修繕する方法。トウヒの樹液が入手できる地域では、フライパンで樹液を加熱し、冷ましながら、硬くならぬ程度の油を加える。樹液が熱いうちに傷口に注ぎ、開口部にしっかりと流し込んで外側にも均一に塗り広げる。

 カヌー旅の鉄則。必ずロープで全ての荷物を固定せよ。
 原著者は、最寄りの補給基地から数百マイルも離れた急流で転覆し、ほぼ全ての食料、銃器、斧、調理器具を失い、雪原を3週間かけて基地まで戻らねばならなかったという、苦い経験を有する。

 探検のための乗馬や駄馬の選び方。
 野営のあいだ、馬には野草を喰っていてもらわねばならない。ロープで繋いだ範囲の植生では、体力は維持できない。したがって、つながなくとも奔馬しない性質の馬である必要がある。

 険しい山岳地の狭い山道では、ラバの方が足取りが確か。
 ただし、優れた乗馬用ミュールは稀なのだ。メキシコ以北では、みたことなし。
 騾馬の主な欠点は、湿地帯の道で臆病になること。理由は、蹄が馬よりもずっと小さくて、簡単にぬかるみにはまってしまうことを、彼らは自覚しているので。

 驢馬は、もう一日の仕事は終えたと自己判断し、そこで立ち止まって、ぜったいにそれ以上は動かなくなる。
 だから、セージブラシの残骸しかないような砂漠を旅する場合以外は、ロバは使うな。
 ミュールと同様、沼地を歩かせたり、渡河が必要な川を無理に渡らせたりするのは困難である。

 すべての馬にはホーブルズ(放牧するとき脚を縛る紐)と、荷物の積載卸下のときにおちつかせるブラインド頭巾が必要だ。
 それらは、西部のほぼすべての村の雑貨店で購入可能だ。
 首ベルも、馬を放牧させるときには、あると便利だ。

 トボガン〔インディアン式のアキヲ〕は、曳き手の体重に等しい荷物を、搭載可能。もし体重150ポンドの人が2人で曳くなら、300ポンドを載せてよい。

 8頭に曳かせる犬橇は、通常は800ポンドが満載上限。条件が悪いところでは、600ポンドでも重すぎる。
 原著者は、犬ぞりで1日に60マイル進んだこともある。が、条件が悪いときには、1日に10マイル未満となる。

 極地でズボンの毛皮を裏返しにして着用すると、エスキモーに嗤われる。
 「動物は毛皮を内側にしない」とエスキモーは言う。
 汗の湿気が凍結して、とんでもないことになるのだ。

 犬には、1頭あたり1日1ポンドのペミカンを、夜にのみ、与える。ペミカンがなければ、脂肪0.75ポンドと、肉または魚0.75ポンドを与える。純粋な脂肪食は病気を引き起こすから、避けるべし。

 白人が犬チームを効率的に扱えるようになるには少なくとも1年の経験が必要である。それでもエスキモーの技量には及ばない。要するに、北極を探検したいのならエスキモーの犬ドライバーを雇え。それを厭うから、多くの北極探検は失敗したのだ。


世界のパブリックドメインの古いデジタル図書(軍事系が中心)を人海戦術で《AI和訳》して行く篤志作業助手を、多数、募集します。(無給です。)

 今、わたしたちは、リテラシー進化の《特異点》を通過しつつあります。文化や文明の曲がり角を見ていると称しても、過言になりますまい。

 続々と一般向けに機能が提供され始めている、複数のAIプラットフォームの欧文和訳作業の品質が、このごろ、急速に向上していることは、皆さんも夙にお気付きの通りです。

 おそらく今からさらに1年も待ったならば、さらに格段に、AI翻訳の性能も利便性も、めざましく改善されているであろうことは、もう疑うことはできません。

 しかし、わたしたちは、今すぐ、ただちに、大至急で大量の欧文和訳(機械的粗訳)の作業を開始し、実験を重ねつつ、蓄積を進めて参ることに著大な意義がある――と、わたくしは思います。

 今月、わたくしが「資料庫」に数点を先行的にアップロードいたしております、こんな水準の粗訳であっても、当該分野に興味・関心のある日本人読者にとっては、刺激的な驚きを覚えずにはいられなかったでしょう。もし、こうした、従来未訳だったタイトルが、たとえば毎週数十、数百というペースで増え続けて行ったら……? 

 必ずや、「知識の爆発」が社会的に誘導されます。そこからはただちに「発明・発見の爆発」が続くであろうと、わたくしは、確信します。

 いまこそ、日本国の国際競争力を一挙に高めるチャンスです。諸外国とはいささか毛色の違う、わが国独特のリテラシー資産が、ただいまの瞬間ほど、他国に対して優越性を発揮することのできそうな「端境期」は、もうやって来ないでしょう。待ってはいけない! 中高年世代の頭がすこしでも若いうちに、この刺激が与えられるべきでもあるからです。

 聞くところでは、そろそろ米国の一流大学に、高校時代に1冊の読書もしなかった新入生が進学してくるのではないかと言われているそうです。数年すれば、わが国もそうなるでしょう。待つべきではありません!

 主旨に賛同してくださる諸学兄からのご連絡を待っております。

 機械訳されたテキストは、校正や編集をほとんどしないで、わずかなコメントを加えただけで、片端から「資料庫」に陳列して無料公開して参ります。今から1年内を目途に、この実験「資料庫」を、《ネット図書館》の規模に膨張させましょう。

  ――――令和七年十月十一日 兵頭 二十八

 次。
 V. Litnarovych 記者による2025-10-10記事「 ‘Ignis’ Laser Robot Emerges From Russia’s Shadow Arsenal」。
  地表に露顕して置かれている地雷を、効率的に、安全に処分する技法が、ロシア人によって発見された。小型のUGV=無人車に搭載したレーザー光線銃で、「TM-62」型の対戦車地雷の缶体を直接照射して穴を開けてやれば、内部のTNT爆薬は轟爆せずに緩徐に燃焼し、その地雷は無害化される。

 このレーザー銃は150m離れた場所から照射すればよい。工兵は、そのロボット車体のさらに後方に位置してリモコンができるので、安全である。

 ※記事には、このレーザーの出力についての数値が一切、無い。

 次。
 Sofiia Syngaivska 記者による2025-10-10記事「Naval Drones Carrying Bombers: Three Nebo-M Systems Worth $100 Million Gone in One Attack」。
  クリミア半島に置かれていた「Nebo-M」レーダー・システムは、F-22を探知できると露人が豪語しているものだが、それをウクライナの特殊部隊がドローンで爆破した。

 まず事前に衛星写真で、標的の精密な座標を知っておく。

 ついで、水上無人艇を出す。それは無人機母艦である。前甲板には特製のコンテナを固定。その天蓋はクラムシェル状のハッチになっている。それを開く。そのコンテナの中から、重マルチコプターが飛び出す。

 この重マルチコプターは、無誘導の投下爆弾を複数個、懸吊している。
 1機の重マルチコプターが、3基のレーダーの真上から、次々と投弾し、破壊した。

 ※同様の「無人の無人機母艦」が、最近、洋上のガス掘削リグの襲撃にも、使われている模様。

 次。
 Mike Watson 記者による2025-10-4記事「From Sweet to Sour: China’s Trade Deals Are Losing Their Luster」。
  2023年にホンジュラスは台北との関係を断ち切り、北京と国交を結んだが、その見返りに約束された経済メリットはいまだに届いておらず、同国は大不況に陥っている。かつて台湾へ輸出できていた海老はもはや台湾へは売れなくなった。かたや中共は、以前にホンジュラスが台湾へ輸出していた金額の十分の一しか、ホンジュラスからは輸入してくれないのだという。

 ※報道によると、ブラジルでは、軍歴のあるボルソナロを担ぐ軍部クーデターの可能性がある。ということは今回、ボルソナロ後援者たるトランプ氏からのノーベル平和賞要求を峻拒し、その鼻先で見せつけるが如くに、ベネズエラの野党リーダーに同賞を与えたことは、すこぶる時宜に適った「政治メッセージ」だと言えよう。ブラジル国力の「のびしろ」は、ラ米随一なので、今、ラ米に世界の衆目を誘導することには大きい意義がある。そしてトランプは、これから米海兵隊をベネズエラへ侵攻させたりマドゥロ政権を転覆させると、それはそのままマチャド氏に追加のプレゼントをするも同然の格好となるから、気まずい話を考えねばならず、即興の決断の自制を余儀なくされた。ノーベル平和賞の評定委員会内には、やり手の策士政治家が充溢していると見た。


季刊「宗教問題」誌で連載の兵頭コラムが最終回を迎えたので、タイトルを列記しておきます。(管理人)

 お世話になっております。兵頭ファンサイト管理人です。
 季刊「宗教問題」9号より開始した兵頭コラムが、51号で最終回を迎えました。
 最終回は、平和を実現する「反撃の哲学」と、読者へのメッセージ。
 兵頭ファンの中でも、未読の方が多い気がする……連載なので、タイトルを列記しておきます。

 いつか兵頭記事を探す、誰かの手掛かりになれば幸いです。


宗教問題Vol.9:「イスラム国」は、どこまで拡張するか
宗教問題Vol.10:「イスラム国」退治だけで中東の混乱は収まらない
宗教問題Vol.11:10万人単位の流民は受け入れ国の何を変えてしまうか
宗教問題Vol.12:国家・民族・宗教を隔てる「壁の時代」がやってきた
宗教問題Vol.13:「ネガ・リスト宗教」としてのイスラム
宗教問題Vol.14:インドネシアの未来的イスラム教
宗教問題Vol.15:対テロ戦力としての“語学力”
宗教問題Vol.16:さまよえるイスラム難民
宗教問題Vol.17:インドネシアの対テロ戦略
宗教問題Vol.18:リビアとエジプトの現在
宗教問題Vol.19:残されたISの牙城
宗教問題Vol.20:フィリピン南部で起きていること
宗教問題Vol.21:パキスタンに怒ったトランプ
宗教問題Vol.22:アルジェリアのキューバ人
宗教問題Vol.23:“罠”たる中国の融資戦略
宗教問題Vol.24:ISの退潮とアルカイダの復活
宗教問題Vol.25:イラン宗教革命の行方
宗教問題Vol.26:イスラエル政府が使役するアラブ人スパイたち
宗教問題Vol.27:進化し続ける「人間密輸」ビジネス
宗教問題Vol.28:まさに儒教の根幹たる中国の全体支配と自由の圧殺
宗教問題Vol.29:イラン革命防衛隊
宗教問題Vol.30:呪われたコンゴ
宗教問題Vol.31:浮上するUAE
宗教問題Vol.32:マリに建つ砂の要塞
宗教問題Vol.33:バイデン時代の中東戦略
宗教問題Vol.34:サウジの「ザ・ライン」
宗教問題Vol.35:中国軍はタリバンに勝てるか
宗教問題Vol.36:モザンビークのディストピア
宗教問題Vol.37:フィリピンのゲリラたち
宗教問題Vol.38:北アフリカのパイプライン地政学
宗教問題Vol.39:中央アジア紛擾の火種
宗教問題Vol.40:イランに「シーアの春」は来るか?
宗教問題Vol.41:欧州最貧地域の分離運動
宗教問題Vol.42:哀しきカザフスタン
宗教問題Vol.43:ニジェール政変は誰のせいか
宗教問題Vol.44:ハマスの暴発で得をしたのは誰だ
宗教問題Vol.45:被災地で使えるコンゴの発明品
宗教問題Vol.46:イランはいつ核武装を公表するか
宗教問題Vol.47:キプロスの立ち位置と価値
宗教問題Vol.48:イランとロシアと中南米
宗教問題Vol.49:シリアを掌握したHTSの勝因
宗教問題Vol.50:アフリカとトランプのディール
終末と戦争と宗教 軍学者・兵頭二十八氏インタビュー
宗教問題Vol.51:最後に諸学兄へ寄す



宗教問題51:「宗教票」の終わり


ポーランドの警備隊は、ベラルーシ国境では乗馬を用いている。車両だと、湿地帯における追跡行動が不自由であるため。

 Carl Benedikt Frey 記者による2025-10-1記事「How America Outcompeted Japan――And Why That Matters for the U.S. Rivalry With China」。
  ※通産省時代の日本は何が駄目だったのかに関する、目の醒めるような総括エッセイだ。この記者さんはオクスフォードでAIと労働について教えている准教授であり、『How Progress Ends: Technology, Innovation, and the Fate of Nations』(540ページ、2025-9刊)という最新の単著もある由。この記事の全文は、みなさんが各自でAIに訳させて読むべきであると私は推す。しかしすげえ時代になった。一身にして二世を生きるとはこの感覚か。

 次。
 Brayden Myers 記者による2025-9-29記事「Is This Even Capitalism Anymore?」。
  もともとの私企業を、政府が後から経営容喙権を握り、指揮・統制し、その私企業から「アガリ」を収穫するという、とんでもない時代に米国が移行しつつある。ほんらいこのような社会主義には共和党が反対してきたものだが、今、起きていることは、まさにその共和党が、統制国家主義党になっちまっているということなのだ。

 ※おそらくだが、関税はうまくいかぬと悟らされるや、次のゴリ押しの「プランB」として、米政府が有望私企業の《陰の胴元》になりおおせて収益の1割もしくはそれ以上を直納させ、政府財政赤字の削減に貢献せしめるというネオ統制資本主義を、これから試すことになるのではないか?

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 Oleksandr Yan 記者による2025-10-1記事「Russian Shahed Drones Begin Striking Moving Targets」。
  最新の「シャヘド236」は、夜間も有効な光学センサーを搭載し、なんらかの空中無線中継手段により、国境の向こう側からリアルタイムでリモコンされながら、国境の150kmこちら側の鉄道(石油タンク列車)を正確に自爆攻撃しつつあり。対シャヘド用の有人ヘリコプターにも向かってきたという。

 イランとロシアが交わした文書によると、「シャヘド236」の売値は約90万ドル。すなわち、2022年に「シャヘド136」の代価としてふっかけた19万3000ドルよりも遥かに高額だ。


<正論>無人自爆機の「無限量」応酬時代/軍事評論家・兵頭二十八
※産経新聞WEBサイトに無料登録すると読めます。


『回天』をうわまわる全長20m、航続距離2000km、実用頭部5トンの無人ロボット魚雷を、ウクライナが完成したとフカしている。

 見本品が、Liviv に展示された。名称は「TOLOKA」。

 次。
 Anzhelika Kalchenko 記者による2025-9-19記事「Ukrainian Defense Forces Have Already Ordered 1000 Latvian Scooters」。
  ラトヴィアのメーカー「Global Wolf Motors」は、これまでにウクライナ軍へ1000台の電動スクーターを供給した。すでにそれらは前線を走り回っている。

 さいしょは、国境警備隊からの300台の発注だった。2022年だった。ついで、ウクライナ軍の特殊部隊が、注目してくれたのだという。

 昨年に宇軍から追加で受注したモデルは「Mosphera」という。
 自重74kg、最高速力100km/時、一回の満充電後に走れるレンジは300km。

 ※動画をみると、シートが無く、常に「立ち乗り」して走る2輪車のようである。これで300kmも移動したら、ちょっと疲れるだろう。

 次。
 謹告と御礼。

 またしてもITに詳しい御方に頼み、こんどは、「モヒカン族の最後」で有名なジェイムズ・フェニモア・クーパーが書いた『The Spy (間諜)』〔本邦未訳〕をジェミニAIで全訳して貰った。これまた「資料庫」に加えますので、米国独立戦争中の時代考証に関心のある人は、ぜひ参考にどうぞ。
 私が『アメリカ大統領戦記』を書いたときは、当時のニューヨーク市の住民のほとんどが「親英派」だったとは分からなかったが、この小説のおかげで、実態が想像できるようになりました。ほぼ全住民が非協力的だったから、NYCは独立戦争中は陥落しなかったのでしょう。こんな来歴があった以上、独立した合衆国の首都としても、NYCは最初からふさわしくなかったわけですなぁ。


資料庫
ジェイムズ・フェニモア・クーパー(1789~1851)の1821年の小説『The Spy(間諜)』を、ジェミニAIを使って全訳してもらった。


アメリカ大統領戦記1775-1783: 独立戦争とジョージ・ワシントン1


「熊保険」が必要だ。

 行政が無策であるとき、保険業界の稼ぎ時であろう。

 次。
 Lt. Col. Michael Carvelli 記者による2025-9-15記事「Want to enhance Baltic deterrence? Start with traffic redesign」。
  米陸軍の作戦将校が提言する。
 バルト諸国は、重要な道路の交差点と、橋梁を、戦略的に再設計するがよい。それによって露軍の前進計画を狂わせてやるのだ。

 特に、ベラルーシとカリーニングラードの間にあるリトアニアの「E28高速道路」は、今のままではダメすぎる。
 この高速道路、さいわいにも、「十字路」がある。そこは、中央に鉄筋コンクリートの壁を据えたロータリーに直すがよい。

 ポーランドとリトアニアのあいだの、65kmの「スワルキ・ギャップ」は、どうすればよいか。
 この地域の自動車道路の脇に、コンクリート製のプランター・ボックスをずらりと並べ、平時はそこに野菜でも生やしておく。有事にはそれを兵隊が押して移動させ、路上をブロックできるようにするがよい。

 リトアニアのプリエナイにあるネムナス川橋は、可動橋に架け替えるがよい。跳ね橋でもいいし、旋回橋でもいい。

 ※この中佐は工兵ではないので発想が浅い。私から追加提案しよう。まず、すべての自動車道に、「幅70センチの側溝、および中央分離帯溝」を工事するオプションを考える。T-72の履帯の幅は55センチなので、幅70センチで深さが1.2m以上の溝を横切るときに、交差角が甘いと、片側履帯が嵌まり込む。そこから這い上がるには、ちょっと苦労しなくてはなるまい。そのあいだ、戦車は、対戦車兵器の良いマトになる。だから、このような溝が道路にずっと沿っているだけで、その道路を自走したり横切らねばならない敵戦車の乗員にとっては、大きなストレスになる。その側溝に、平時に自国民の乗用車のタイヤが陥ってしまうおそれもあるわけだが、そこは軽易なガードワイヤー等で防護ができる。また、幅70センチの深い溝は、有事には、そのままに歩兵の「立射壕」になってくれる。その壕の底部に身を潜めている歩兵や民間人を、敵戦車は、蹂躙することはできない。交差点のロータリー化だが、これは、地上の主要道路すべてに適用すべき名案だ。停電時にも信号が不要な「ラウンドアバウト」にして、中央には円環状のぶあついコンクリート壁をめぐらせ、その円環の中央部には深い空井戸を掘り、その円環内を「防災倉庫」とするように、建屋も構築しておくとよいだろう。そこに、負傷者輸送用の「プッシュバイク」を常備しておけば、ラウンドアバウトの各交差点が「プッシュバイクの駅逓」となる。非常時の物資前送や民間エバキュエーションの、わかりやすい目印になってくれるだろう。

 次。
 Vladislav V.記者による2025-9-16記事「Defense Forces Flooded Pipe Used By Russian Troops Near Kupiansk」。
  露軍は、歩兵の奇襲部隊の移動や、補給部隊の交通に、休止中のガス・パイプラインを使うようになっているが、このほど宇軍は、そうしたパイプラインのひとつを「浸水」させて、二度と歩兵の通路にはできないようにした。それは地下に埋設されていた。

 次。
 『モスクワ・タイムズ』の2025-9-17記事「Kamchatka Peninsula Braces for 5-Day Internet Shutdown Amid Undersea Cable Work」。
   水曜日に地元政庁が布告。来週、Rostelecom社が、光ファイバーの通信用海底ケーブルを修繕するので、少なくとも5日間、カムチャツカ半島でインターネットは使えなくなる、と。

 銀行や緊急サービスなどは、衛星回線によって通信が維持されるという。

 次。
 Racing Buzz という投稿者によるSNS投稿。ユタ・バレ大学で講演者に弾丸が命中した直後、半裸の白人が小躍りしていた姿が撮影されていたが、この若い男は、F1レーサーの Max Verstappen のツアー・クルーだと特定されたそうで、フェルスタッペン氏は、この男のツアー同行を爾後永久に禁じたそうである。この男の家族も、チームに近づくことは、金輪際、認められないという。

 次。
 1812英米戦争の豆ちしきシリーズ第一弾。

 Stephen Decatur (1779~1820)提督は、メリーランド州で生まれ、フィラデルフィアで育った。ペンシルヴェニア大学に1年通ったあとに、船会社に入社。
 1798に海軍の士官候補生に。
 1801に中尉となり、軍艦『エセックス』に配乗されて、トリポリ沖へ遠征。その当時、地中海は海賊の横行海域で、米国商船の被害が続出していた。
 1802~03には、軍艦『ニューヨーク』に乗り、やはり地中海を集中パトロール。

 1804、彼はみずから鹵獲した1艦をひきいてトリポリ湾へ突入し、そこで先に座礁して敵手におちていた米フリゲート艦『フィラデルフィア』号を焼き払ってくるミッションを完遂した。この直後に大佐に昇進す。

 1812戦争が勃発すると、彼は『ユナイテドステイツ』号の艦長となった。
 その10月、単艦にて、英フリゲートの『マケドニアン』号を鹵獲。この戦争中の米艦勝利の大ニュースのひとつになる。
 翌年、ニューヨーク湾防備艦隊の司令官=代将に。
 ここでも英海軍の封鎖を突破しようとして奮戦し、最後は捕虜にされてしまう。

 終戦直後の1815、こんどは「アルジェリア戦争」と呼ばれた、対バーバリ海賊(コルセアー)の討伐遠征に、米艦隊を率いて出陣。沿岸の海賊拠点を掃滅することにより、それまで海賊たちに米商船が支払わされていた「みかじめ料」を廃止させた。大手柄。
 ここから米本土に凱旋したときに、ノーフォーク軍港にて、顕彰のパーティが開かれた。そこで彼は一席ぶった。「Our country! In her intercourse with foreign nations may she always be in the right; but our country, right or wrong」と。
 私訳すると、《わが国に乾杯! 海外勢力との紛争では常にわが国が正しからんことを。だが、重要なのはわが国が勝つことである。正しくとも、正しくなかろうとも》。
 デュケイターはそれから死ぬまで、米海軍の最高幹部の一人であり続けた。最期は決闘で早死にしている。バロンという部下の大佐の昇進を不当に遅らせていると恨まれて。

 このデュケーターの1815スピーチは、有名になり、その後、いろいろな人に引用され、また改変された。
 たとえば1872年に、上院議員のカール・シュルツは連邦議会で「My country, right or wrong; when right, to keep her right; and when wrong, to put her right」=《わが国が正しいときは、正しきままに。正しくないときは、正しくならんことを》と演説した。
 シュルツ(1829~1906)はドイツの生まれで、正義感が強く、母国革命に失敗して米国に逃れ、米国の連邦上院議員になり、南北戦争では駐スペイン大使に任じられてスペインに中立を維持させ、さらに准将~少将の階級で終戦まで北軍に参陣した。

 G・K・チェスタトン(1874~1936、英国の文人論客)は、このフレーズを念頭に《私の母がシラフのときも、酩酊せるときも》と言い換えて、市民の普通の道徳によって国家の暴走をいさめるべきではないかと、帝国主義肯定の世論に逆らった。彼はボーア戦争に反対だったわけである。

 トーマス・カーライルは「right or wrong, my country」とは言っていない。
 あるAI回答によると、このフレーズは Edward Everett (1794~1865、米国の国務長官で、その前にハーバード学長、その前は駐英全権公使だったこともあり)が流行らせたのだという。しかし1815時点でまだ21歳じゃないか?

 AIまたいわく、William G. Sumner (1840~1910)も、このフレーズ「right or wrong, my country」 を流行らせたという。サムナーは、イエール大の人文系の名物教授だったという。

 イギリスの歴史家 Thomas Carlyle(1795~1881)は、『チャーティズム』というタイトルの1839出版のエッセイの中で、「Might and Right do differ frightfully from hour to hour; but give them centuries to try it in, they are found to be identical」=《力と正義とは、1時間単位で観るなら、恐ろしく違う作用をする。しかし数世紀が経つと、そのふたつは、同じものであると分かるだろう》と書いた。

 これが引用者によって、「Might makes right」=力が正義を創る、と短縮改変され、そのフレーズが普及した。

 カーライルの真意は、彼が「正義は力の永遠のシンボルである」とも書いていることから、理解するべきである。正義の創出として決着していない力の行使を、カーライルは、軽蔑していた。

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 Darya Korsunskaya 記者による2025-9-18記事「Russian government explores way to make ends meet as budget deadline looms」。
  ロシア政府は、VAT=付加価値税の税率を引き上げることを検討している。ロイターのすっぱ抜き。

 ロシア政府は今年、所得税率を個人/法人ともに引き上げたが、それにもかかわらず、財政赤字の見積額が倍増している。
 この赤字を抑制するために、付加価値税(VAT)率を20%から22%に引き上げることを、彼らは議論している。

 ロイターの試算によると、VATは2024年のロシア政府歳入の37%を占めている。これを引き上げれば、2026年の赤字は半減するかもしれない。

 ロシア経済は、成長中ではあるものの、伸び率は逓減している。GDP増加は昨年の+4.3%から、今年は+1%に落ちるであろう。
 歳出の40%が戦争に使われている。インフレは8%を超えている。

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 『モスクワタイムズ』の2025-9-11記事「Russia Plans Bankruptcy Moratorium to Shield Struggling Steelmakers ―― Kommersant」。
  国営統計局ロスタットによれば、ロシアの鉄鋼生産量は昨年、軍需増にもかかわらず、1.5%減少した。それに景気後退が加わり、ことし6月の生産は前年比で10.2%減少した。
 このため鉄鋼関連企業のいくつかが破綻に瀕している。ロシア政府は、モラトリアムによってそれを救済しようとしている。

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 SNSに、「山林中で飼い犬とはぐれてしまい、呼んでも現れず、1週間以上探しても見つからず、途方に暮れた場合はどうすればいいか」の解決法が書いてあった。猟師たちが教えてくれたのだという。まず、飼い主が、まる1日以上、その身につけていた衣類、たとえばセーターのようなものを、犬とはぐれた地点に、まるめて置く。そして、できれば、犬がなじんでいた「網かご」「おもちゃ」のようなモノも一つそこに添える。「これを動かさないでください」というメッセージ・ボードをそれらの脇に立てる。さらに、近くに小川が無いならば、犬が水を飲める、安定した容器(鉢・深皿・ボウル)も据え、その容器内には清水を満たしておく。それだけ。翌日、その場所をチェックせよ。そこに、あなたの飼い犬は待っているであろう。そのさいの注意! 清水の他に、食べ物などを置いてはいけない。餌が野獣を引き寄せてしまう。犬は、その野獣を警戒し、その場所に近寄らないから。


資料庫
TR著『Naval War Of 1812』(1882 pub.)を機械が翻訳してくれた。


「地政学」は殺傷力のある武器である。〈新装版〉 ニュー・クラシック・ライブラリー