最新の ★《続・読書余論》は 伊藤隆編『国防と航空 笹川良一と東京裁判 別巻』2010年刊・ほか です。

 興味深いのは、戦前すでに、航空パイロットにとって、南シナ海の天候が最も安定していて活動し易いのは4月末~5月初旬だと知られていたこと。現在でも1年でいちばん台湾近海を注意するべき時期は、日本のゴールデンウィークとモロに重なっているわけです。

 《note》 https://note.com/187326mg/  を ご覧ください。

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 2022-5-18記事「Next Step in Australian and Japanese Interoperability: KC-30 Refueling of F-2」。
   この四月、RAAFのKC-30Aタンカーが、空自のF-2に空中給油する訓練を成功させた。

 RAAFは、クインズランド州のアムバーレイ基地にこのタンカーを7機、置いている。1機で100トン以上もの燃料を運べる。

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 Tim McMillan 記者による2022-5-16記事「Kremlin-Backed Fighters Left Abandoned, Then Detained By Russian Border Guards」。
  北西ウクライナ戦線(ハルキウ西方)において、前進命令を拒んで勝手に先に故郷へ退却したLNR(ルハンスク人民共和国)の分離派部隊は、ロシアの連邦国境警備隊によって逮捕され、いずこかへ連行された模様。最初に司令官がじぶんの部隊を捨てて逃げた。

 この事情は電話傍受やビデオ投稿によって分かってきた。

 このLNRは当初、ロシア軍の一翼としてキエフへ向けて前進していたのだが、退却局面になって、露軍とのあいだで悶着が起きるようになった。

 要するに、LNRの兵隊たちは、ロシア軍よりも高速で退却しはじめた。それをLNRの指揮系統が止めようがなくなった。
 それでロシア軍が、LNRの本拠地、すなわち動員の出発点でまちかまえていて、脱走者を逮捕した。

 LNR軍がロシア国境を越えて逃げないように手を打ったらしい。ロシア兵ならロシア領内まで後退してもいいのだが、LNR軍にはそれ以上の後退はゆるされないのだ。

 逮捕された分離派の兵隊たちは、こんどは強制的に、ロシア軍への正式入隊志願書に署名させられているそうである。

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 Tyler Durden 記者による2022-5-19記事「The Swiss Connection: How Russia Is Weathering Tough Sanctions」。
   ロシアの地下資源の貿易はその80%がスイス経由。1000もの露系企業がそこで汁を吸っている。
 この仕組みを崩壊させないと、真の対露制裁にならない。
 というわけで、西側世界がスイスを見る目が険しくなってきた。

 地下資源の三分の一は石油とガス。のこりは、亜鉛、銅、アルミなどだ。

  ※永世中立の美名の下、かなりダーティな国家になっていたのである。スイスは汚れていた。ロシアまみれだ。三代目が留学させられるわけだね。


★《続・読書余論》伊藤隆編『国防と航空――国粋大衆党時代 笹川良一と東京裁判 別巻』2010年刊

イラストレーターは常時募集中です。YouTubeの提案も待ってるよ!

 Ray Payne 記者による2022-5-15記事「Uber-style tech helped wipe out almost entire Russian battalion」。
   「GIS Arta」は、ウクライナ人のプログラマーたちが、英国のデジタル・マッピング企業と合同で開発した、シチュエーション・アウェアネス・システムである。
 ユーバー・アプリのようなノリで、味方砲兵から射撃可能な位置に出現した敵目標に対する精密な砲撃の諸元指南〔おそらく方位角と距離、比高。射角や装薬は砲側で決めればいいから〕を、ひっくるめて2分間弱で済ませてしまう。従来であれば、標定だのなんなので、効力射までに20分間以上も要するものだった工程を、革命的に短縮したのだ。

 ユーバー・アプリは、乗車希望の客がいる位置の、最寄の場所を走っている車両ドライバーに、その客をピックアップするように指示を飛ばす、自動案内システムである。

 この「客」がロシア軍部隊、「私設タクシー車」が、味方の砲兵だと思えばよい。
 味方の偵察ドローンや、斥候、対砲レーダーが、敵の戦車、トラック、自走砲等の出現を偵知するや否や、そこにタマが届く味方の砲兵に、超速で射撃の指示が飛ぶ。そんな感じだ。

 だが、全自動ではなく、射撃統率司令官がいる。その司令官だけが暗号回線で閲覧できる端末に、戦場情報マップが示されるわけである。だから、人間が攻撃目標と攻撃手段をチョイスし、命令を与えるシステムだ。

 攻撃可能な味方の砲兵が複数あったばあい、射撃コンピュータのアルゴリズムが、最も適当と思われる砲を推奨する。それを射撃統率司令官が、選べばいい。

 このシステムがさっそく大戦果をもたらした。シヴェルスキー・ドネツ川を渡河せんとした露軍車両が、2日間のうちに70両以上、砲撃によって殲滅されてしまったのだ。

 「GIS アルタ」の協同開発は、相当前から進められていた。そして2014年5月には、ウクライナ軍に導入されたという。

 このシステムは、味方砲兵が「放列」を崩して、バラバラに離れた位置から砲撃しても、初弾の弾着がほぼ同時になるように、調整してやることができる。このようにされると、露軍の「対砲レーダー」は混乱し、こちらの砲兵の位置を標定できなくなるのである。

 露軍側砲兵にはこんな気の効いたシステムはないから、砲兵の射撃中隊は、一箇所で「放列」をつくらなければならない。それはこちらの砲兵としては、好いマトだ。

 「GIS アルタ」を、どの部隊が使用しているかなどの詳細は、秘密にしておく価値があるので、公表されていない。
 数は、「けっこう多い」そうである。

 ウクライナ軍は「対砲レーダー」に大いに助けられている。敵の放った砲弾や地対地ミサイルが、着弾する前に、狙われている味方の部隊に対して「そこからすぐ移動しろ」と警報できるのである。

 イーロン・マスクが提供した「スターリンク」通信網が、この「GIS アルタ」を機能させるために、役立っているという。「GIS アルタ」のチームは、マスク氏が開戦初盤にすばやく衛星通信環境を提供してくれたことに、強く感謝している。

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 The Maritime Executive の2022-5-16記事「MOL Partners to Develop Tilting, One Rotor, Floating Wind Turbine」。
   日本の三井OSK商船は、オランダのベンチャー会社「タッチウインド」が提案する、「水平回転一枚ペラ」の「傾いたフローティング風力タワー」の協同開発をすることに合意した。

 タッチウインドの創設者、リクス・ファンデクリッペ氏の発案は、「凧」の機能を回転翼に与えるというもの。
 このブレードは、花時計のように水平面を回転するもののようだ。
 ブレードが1枚なのでコストが抑制され、しかも、より大きな発電力を得られるという。

 支柱は、洋上風の強さに応じて、自動的に傾きを強める仕組み。こうすることにより、強風が吹くからといっていちいち発電を止める必要が、なくなるのだという。
 テストでは、風速70m/秒でも、問題がなかった。
 従来の風力タービンは、風速25m/秒で、発電中止となるのだが。

 フローティング型なので、陸上でぜんぶ組み立てて、それを所定の海面へ曳航して、錨をおろせばいい。
 長さ200mの一枚ローターを使うと、起電力は、12.5メガワットだという。


謹告。このたびユーチューブに作品をUpしたので、5分間ほどお時間がある方は、お楽しみください。

 タイトルは《「働かなくとも食べられる社会」を求めて 第一回》です。

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 ストラテジーペイジの2022-5-16記事。
   米国は200両の「M113」APC(おそらくA3型で15トン前後)をウクライナに供与したが、これは米陸軍と予備軍においては現用品なので、まだ数百両を送る余裕がある。

 装軌式のこの装甲車、6000km走行するごとに、履帯を新品と交換しなければならない。2条1セットで、1万ドル以上かかる。最高速力も、道路上であろうと、65km/時までしか出せない。

 ロシア軍の「BMP-3」は19トンである。100ミリ低圧砲と30ミリ機関砲付き。この100ミリの砲身からレーザー誘導弾も発射できる。※だからびっくり箱になる。

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 indomilitary の2022-5-16記事「BMPT Terminator ―― Become an MBT Protector, Born to Face War in the Cities」。
   ロシアはウクライナ戦線に、約9両の「BMPT」を持ち込んでいるという未確認情報がある。

 T-72のシャシに、市街戦用の火器として、30ミリ連装機関砲、同軸7.62ミリ機関銃、30ミリ擲弾発射機、4基の対戦車ミサイルを、七つ道具のように乗せたもの。

 配備が開始されたのは2005年。
 露軍の目論見では、市街戦に投入するMBT×1両につき、このBMPT×2両を「護衛」に付ければいいんじゃないかというものだった。

 郊外ではこの比率は逆転させ、MBT×2とBMPT×1がチームになる。

 ロシア以外では、カザフスタン軍とアルジェリア軍が、BMPTのユーザー。

 BMPTは5人乗り。V-9エンジンで1000馬力。全重48トン。

 ※T-72の既存車体を安く再利用するという着想はよかったが、武装を欲張りすぎて48トンにもなっていたのか。それで1000馬力では、ウクライナの地質では使い物にならんわけだ。割り切りが悪すぎる。たんにT-72の主砲を重機関銃に替えて、車内に補助乗員を随意に2名追加できるくらいの、余裕があるコンセプトにしておけば、成功したかもしれない。すくなくともびっくり箱にはならずに済む。

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 Kamil Galeev 記者による2022-5-16記事。
   4月20日のこと、ロシアの国会議員、セルゲイ・レオノフは、ウクライナ人の捕虜に強制献血させろ、と発言した。
 この議員の所属する政党は、この前死んだジリノフスキーの党だと知れば、納得の発言だろう。
 ジリノフスキーが欠け、政党の存在感が無くなりつつあるので、必死なのだ。

 名物男だったジリノフスキーの葬儀には、プーチン、メドヴェジェフ、キリレンコ、ショイグ、ナリシキンらが参席した。
 棺の脇には「死骸警固兵」が佇立する。これは国家的葬儀での栄誉礼のひとつだ。
 死人にさいごの挨拶をしに近寄る者が死人を冒涜しないように、佇立しているのである。

 ところがプーチンが近寄ったときだけは、この棺衛兵は、その場所からどかされた。
 さすがである。
 プーチンは、誰一人信用しない。あらゆる兵隊がじぶんに害を為す可能性があると恐れているのである。

 ところで世間はジリノフスキーの生前の演技に騙されていただろう。彼は意図的にピエロを演じていた。
 ジリノフスキーは文系のインテリである。アジア・アフリカ諸国研究所というハイランクの教育機関でトルコ語を専攻した学究なのだ。

 ロシアでは、若い学生が、政府の安全保障系の専門エリートとして立身を夢みるならば、東洋文学や東洋史を専攻するのが、近道なのである。あるいは南欧語の言語学の専攻……でも可い。通訳級の外語専門家に、まずは、なることだ。

 ポルトガルはアンゴラとモザンビークに植民地をもっていた。だから、アフリカに干与したいロシアは、ポルトガル語の専門家も必要とするわけである。イゴール・セーチンを覚えているか? 2008~2012の副首相だが、彼はポルトガル語を専攻していて、プーチンから抜擢された。

 プーチンを権力者に押し上げた功労者のひとり、セルゲイ・ドレンコも、やはり、スペイン語とポルトガル語の言語学専攻学生だ。

 もともと中東語だとかスペイン語(植民地宗主国語)だとかの学問と、ロシアのエリート社会が、重なっていたわけじゃない。両者はまったくの無関係であった。

 ところが、冷戦中の国家の要請が、非エリート階層出身の外語学生たちに、中央エリート入りの道を与えてくれたのである。その伝統は、今もある。

 1990年代以降、東洋関係語、アフリカ関係語の語学生は、エリートの卵である。彼らが体制に反対する理由がどこにあろう? だからロシア人の身体検査をするときは、まず学生時代の専攻を洗え。

 では、1990年代以降、不満を抱いているインテリは誰か? ロシア支配域内の非ロシア民族出身者で、じぶんの出身民族の文化や歴史を研究した学生である。かれらは絶対に中央では出世できない。それで、地元で権力者になりあがっていることが多い。

 ロシア圏域の政治が、「人民」によって変わるなどとは、絶対に思うなよ。
 この圏域の政治は、エリートが握っている。エリートだけが変えてしまう。

 エリートは、人民によっては、けっして、おびやかされない。エリートは、「対抗エリート」によってのみ、地位をとってかわられる。90年代の特殊語学生は、モスクワにおいては、「対抗エリート」のホープ層だったのだ。

 ロシアがこれからどうなるか知りたいか? だったら、次の「対抗エリート」に浮上しそうな層を調べなさい。「人民」を研究しても無駄である。

 地方のボスや、地方の利権集団を調べることも、有意義である。西側に出て目立った活動をしているプーチンのとりまき連中は、ざんねんながら、「次の対抗エリート」ではない。そんなのに注目するのは、無駄骨だ。プーチンが失脚すれば、彼らひとりひとりは、只の落ち武者。

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 台湾メディアによると、プレデターもどきの国産無人機「騰雲二型」が、佳山基地をとびたって台湾東沖で3時間飛行し、テストに成功した。
 ※この「二型」というのは「2号機」の意味らしい。「一型」は2022-2-18に台湾国内の湖に墜落して全損しているのである。

 なお台湾は米国から「MQ-9B」(非武装型のスカイガーディアン)も、買うことができている。それと併用して行くつもり。

 ※米国企業が「Wolverine」という、クォッドコプターながらマジックハンドがついていて、物(小型爆発物や、偵察ロボット)を投下したり、ぎゃくに地面から物(同じ重量の墜落UUVでもOKらしい)を掴み上げたりできる軍用級のUUVを完成している。これを台湾語に訳すと「金剛狼」になるらしい。なぜこのドローンが、対宇援助用に量産させられていないのかは、謎。やはり部品のサプライチェーンが詰まっているのか。


YouTube チャンネル云那さん

「働かなくとも食べられる社会」を求めて 第一回 スクリプト/兵頭二十八

2006年12月7日 兵頭二十八講演会 核戦争に備えよ(音声のみ)/管理人U

 当サイトのTwitterアカウント(@28funsite)では告知してたのだが、今回は2006年の兵頭先生の講演の録音である。
 私(管理人U)の福岡の実家には兵頭二十八ボックスがある。比較的古い兵頭本や、20代中盤までに雑誌を買ったり国会図書館や都立中央図書館でコピーして集めた兵頭記事は殆どそこに収めてある。え? まだ過去の兵頭記事を集めていない? 兵頭記事を手当たり次第に集める。『一体どうしてそんな時間の無駄遣いをするの?』という視線を受ける。その際に真顔で『オレは歴史を集めているんだ!』。相手の理解を求めないそんな反論が出来れば兵頭マニア初級である。私は20年程前に初級となった。

 残念ながら私は単身者。転勤も何度もしている。段ボール4箱も5箱も手元に置き続けるのは中々難しい。離れがたいが、実家に置いておくのは仕方ない。それが実家の兵頭二十八ボックスである。当然、現在住んでいる大阪の部屋にもボックス(最近版)はあるけれども。兵頭先生の生ある限りどんどんボックスは増えていく。
 
 先日、帰省した際に改めてボックスを開けてみた。古い兵頭本や兵頭記事をしばし読み耽る。
 別のボックスを更に開けるとVHSビデオ、CD-R、そして……カセットテープ? カセットテープである。60分の。久々に見たよ! ラベルに『兵頭二十八氏講演会 核戦争に備えよ』。明らかに私の字ではない。
 本当に本当に、大変申し訳ないがどなたから頂いたのか全く思い出せない。本当にスイマセン!

 ワークリストを見ればどの講演会かはわかる。政党・新風主催の講演会だ。2006年12月は私は既に福岡から離れていたし、そもそも新風とは何の関係も無い人間は参加できない類のものだったのかもしれない。リアルタイムでは聴いていない。

 聴けばわかるが、聴衆が勝手に録ったものではない。主催者サイドの方から私は貰っている。たぶんそれは間違いない。主催者サイドから貰ったもの(だろう)から、勝手に公開である。何でだ。何の許可も得ていない。要求されればいつでも削除する。

 途中から始まっているが、録音されていない部分はせいぜい兵頭先生の紹介と挨拶、導入部分の5~10分程度だと察する事ができる。貴方が正しい兵頭ファン・兵頭マニアならば愛と想像力で補完できる筈だ。
 ちなみに長崎原爆資料館の感想からのようである。

 書くのも野暮だが2006年の講演会である。兵頭先生は毎日アップデートされている。そこを我々は忘れてはならない。絶対に。

2006年12月7日 兵頭二十八講演会 核戦争に備えよ(音声のみ)(1)

2006年12月7日 兵頭二十八講演会 核戦争に備えよ(音声のみ)(2)

 一方ビデオは、ラベルにタイトルが書いてあるものも無いものもある。自分で録ったものもあれば頂き物もある。
 1996年8月23日の『朝まで生テレビ』兵頭二十八先生出演回。スカパーの討論番組の兵頭先生出演回。これはわかる。うっすらだが内容を憶えてもいる。が、ラベルにタイトルが書いてあっても『10Km行軍〜30Km行軍 於武山教育隊』。内容が全く記憶に無い。何が入ってるの? 確かめようにも2022年。私、VHSビデオデッキなんて持ってないよ。兵頭先生関連の筈なのだが思い出せない。今度デジタル化する。

 CD-Rにはスカパーの兵頭ラジオ『Salon28』の日付がいくつも書いてある。放送日だ。
 基本はアシスタントの方と2人で1テーマを語る番組なのだが(ゲストはいたりいなかったり)、本当に素晴らしい番組だった。スカパーさん、有料で販売してよ。私は殆ど放送を聴いたしその為に当時、スカパーに加入した。録音もした。だがあくまで『殆ど』だ。全ての放送を聴いたり録音できたわけではない。

 なぜ今回この講演会を(私が勝手に)Upしたのかというと前述した通り、たぶん主催者サイドの方に頂いたから。まあいいだろうと。まさに勝手な判断。
 兵頭ラジオ『Salon28』は、私は単なるリスナーだ。Upしたらさすがにスカパーさんも激オコだろう。悲しい事である。だからお金出せば聴けるようにしてくれよスカパーさん!

 そしてお願いだからどこか、雑誌・発言者の『ひょーどー漫言』を一冊に纏めてくれないものだろうか。78回もあるんだし、時事ネタはそんなに無いから大丈夫ですって!


最新の ★《続・読書余論》は 大久保潤・篠原章 著『沖縄の不都合な真実』2015年刊・ほか です。

 復帰五十年記念には、この名著をとりあげるとしましょう。文字通り不都合すぎて、公刊当時の書評者たちはさぞ困らされたであろうと思われます。今でも破壊力あり。

 《note》 https://note.com/187326mg/  を ごらんください。

 次。
 ELENA BECATOROS and JON GAMBRELL 記者による2022-5-11記事「Ukraine shuts off Russian pipeline amid talk of annexation」。
    ウクライナ東部にある、天然ガスパイプラインの加圧ステーションにて、ウクライナの技師たちが、ガスの流れを止める作業をした。その土地は、露系の分離派が支配していたところである。

 止めた理由として、この分離派武装集団がステーションの仕事を妨害することと、配管からガスを勝手に盗んでいることを挙げている。

 このステーションを通過するガス量は、平時であれば、ウクライナ経由で西欧まで通ずる全パイプラインの三分の一である。ロシアはただちに、他の三分の二のパイプラインでガスを通すように切り替えた。だから西欧側では影響は起きていない。

 ※どうもハッキリとしないのだが、開戦前の分離境界よりもさらに東へ押し返しつつあるということなのか?

 水曜日、ウクライナ軍のSAMは、オデッサに向かって飛んできた露軍の巡航ミサイルを1基、撃墜した。

 次。
 Jonathan Landay 記者による2022-5-11記事「Ukraine diverts some Russian gas flows, claims battlefield gains」。
   天然ガスに圧力をかけてパイプライン内の流れを維持するポンプ施設をBCS(ブースティング・コンプレッサー・ステーション)という。
 水曜日にウクライナがガス圧をゼロにしたのは、Poltava 地区の Kovalivka 村にあるBCSだという。

 これはウクライナ軍が露軍を地上で押し戻していることと関係があり、戦勢が逆転した兆候だという。

 ※雑報によると、蛇島沖でたてつづけにBT2から爆撃を受けた2隻の高速艇は、BT2を視認してジグザグに回避運動中であったことが、無線交信記録の翻訳で分かった。露兵たちはBT2のことを「バイラクタル」と呼んでいることもわかった。どちらも、1発喰らったところで、自航不能となったこともわかった。

 次。
 Theresa Hitchens 記者による2022-5-10記事「In a first, NRO and British MoD to make sat launch from UK soil」。
   歴史的事業になるだろう。英国はこれまで、英本土から宇宙ロケットを打ち上げたことがなかった。
 このたび、米NROと英国防省が共同で、キューブサットを英本土上から軌道に投入する。「ヴァージン・オービット」社の、空中発射方式によって。

 ロケットの発射母機は、ボーイング747型を改造した「コズミック・ガール」。軌道投入するキューブサットは2個で、どちらも英国防省の実験衛星。このミッションを「プロメテウス2」と称する。

 衛星の寸法は、「靴箱」ぐらいである。

 米NROはこれまで、ニュージーランドの射場から宇宙ロケットを打ち上げたことがある。これからは英国領空も使えると期待する。

 2機のキューブサットは、50km~100km間隔で並走する。高度は550kmのLEOである。
 衛星は、エアバス社が設計し、英国のベンチャー企業が組み立てた。

 1機の衛星は180度広角レンズで地球を見張る。もう1機は、その僚機の周辺を警戒する。

 ※もし英本土から宇宙ロケットを打ち上げることができていたなら、映画の『007は二度死ぬ』が日本を舞台にすることもなかったと思われる。英国はユーラシア大陸の西端、それもかなりの高緯度に位置するために、南東に向けて宇宙ロケットを発射することが、政治的、技術的に、至難だったのである。

 次。
 Tyler Durden 記者による2022-5-11記事「Iran’s New Home-Grown Satellite Snaps Image Of US Fifth Fleet’s Headquarters」。
   イランが3月に軌道に投入した国産偵察衛星が高度500kmから写したカラー画像が、初公開された。米海軍の第五艦隊の司令部が俯瞰撮影されている。

 「ヌール2」という衛星である。仕切っているのはIRGC(イラン革命防衛隊)。空軍ではない。

 ちなみに「ヌール1」号は2年前に打ち上げられている。

 次。
 雑報。
  戦車を一発で撃破できる「スイッチブレード600」は、まだウクライナには渡っていない。

   火曜日、アラスカ州のアンカレジの山奥で少人数で訓練していた陸軍部隊が、熊(ブラウンベアかブラックベアのどちらか)に襲われ、兵士1名が死亡した。

 ※武器の問題ではなく、シチュエーションアウェアネスの問題か。ちなみにソ連の宇宙飛行士の地球帰還カプセルの中には、スラッグ弾を発射できる特製の単発猟銃が備品として付属していた。シベリアの糞田舎で地上スタッフがかけつける前に、熊等に襲われる可能性があったのである。たしかライフル弾も射てるバレルも併設。

 次。
 Minnie Chan 記者による2022-5-11記事「Chinese media unveils details of US-inspired military logistics system」。
   中共は米軍に倣って、5方面の地域コマンドごとに補給処のネットワークを整備した。2016以降。そのセンターは武漢にある。
 統合作戦を念頭し、システムアナリシスを導入したという。

 次。
 Niamh Cavanagh 記者による2022-5-10記事「Why Russia’s air force failed to dominate Ukraine」。
   ロシアは、数日にしてウクライナ全土を手に入れるつもりでいたので、開戦劈頭から初盤にかけて、ウクライナのインフラを意図的に空爆しないようにした。これが、けっきょく、祟ったかもしれない。

 ロシア空軍は、ロシア陸軍の奴隷であることは間違いない。
 つまり、空軍だけでうまい作戦(航空撃滅戦など)を組み立てたりしてはいけない。
 CASに徹することを義務付けられている。

 しかしCASの前提となる、圧倒的な地上部隊によるスチームローラー攻撃が同時に伴わなければ、どうなるのか? それを支援するつもりだったロシア空軍機も、MANPADから易々と返り討ちにされることになるのかもしれない。

 やはり、最初は徹底して、対航空基地戦をするべきだった。ウクライナ空軍の基地を連打連撃することにより、制空権を握るべきだった。ロシア空軍としてはそうしたかっただろう。しかし、陸軍が、それをさせてくれなかった。

 いまもって、「制空」は不徹底なまま放置させられている。ロシア空軍としては不満でしかたないだろう。

 かたわら、地上軍が向かう先の都市爆撃に、使用し得るありったけの空軍機が、投じられている。これ以上の軍事資源の無駄遣いがあろうか。

 陸軍の司令官としたら、前進や都市制圧に苦しんでいるのだから、使える空軍機はぜんぶ、CASに使いたい。とうぜんそう思う。前進できなければ懲罰が待っている。
 そしてロシア軍の構造上、空軍側は、その陸軍側からのCAS要請を、断れないようになっているのだろう。

 断れないが、消極的抵抗はできるだろう。それが、稼働率・出撃回転率の低調を説明するかもしれない。制空戦のために機体とパイロットを温存している可能性は、ありそうだ。陸軍側へは「もう限度ギリギリまでCASしていますから」と申し開きをしつつ……。


★《続・読書余論》大久保潤・篠原章 著『沖縄の不都合な真実』2015年刊・ほか

(管理人Uより)

 最近たびたび話題に上がるスゴい人Kamil Galeevさん。こんな顔だよ、というメールをお問合せフォームより頂きました。こんな顔なんだ。
 S様、メッセージありがとうございました。

バイラクタルTB2が、こんどは地上スレスレをホバリング中の「ミル8」ヘリを爆砕。

 無人機による、実戦初の、空中目標撃墜(?)がビデオ記録された。
 Mi-8は地上〔スネーク島?〕から負傷者を搬出しようとしていた模様。

 また雑報によると、ポーランドの軍事ウォッチャーが断言している。『マカロフ』の艦影は付近のどこにも見当たらぬ、と。完全喪失か?

 ※もう決定ですね。尖閣用にバイカル社のTB2を日本も1セット購入するという流れは。だって日本がやらなかったら敵がTB2もどきを尖閣支配用に投入してくるに決まっているからね。これだけ離島作戦で効果的だと立て続けに実証されているのだから……。

 次。
 最新の ★《続・読書余論》は、中村秀樹氏著『日韓戦争』『日本の軍事力 自衛隊の本当の実力』『本当の潜水艦の戦い方』『これが潜水艦だ』・ほか です。

 《note》 https://note.com/187326mg/  を ご覧ください。

 次。
 Michael Sheetz 記者による2022-5-2記事「Rocket Lab helicopter catches but drops rocket booster in first reuse attempt」。
   ベンチャー宇宙会社の「ロケット・ラブ」社は、打ち上げロケット「エレクトロン」のブースターを、ヘリコプターによって空中回収することに、月曜日、成功した。

 こんかい、衛星投入のついでに回収テストをしたのだが、この空ブースターを、ヘリはいったんキャッチしたあと、すぐに海上に投棄した。それを仲間の船舶が拾った。
 しかし実用化のあかつきには、専用船のヘリ甲板まで、このブースターを持ち帰る。

 ブースターは落下開始直後はマッハ8.5くらいのスピードだが、大気圏内でパラシュートを開く。
 それが海面近くまで降下してきたところで、ヘリから垂らしたワイヤーで空中キャッチ。そのまま運搬する。
 ロケット・ラブ社は、専用打ち上げ場を、ニュージーランドに所有している。
 回収用のヘリは、シコルスキーのS-92である。

 今回のロケットはじっさいに、LEOに34個の小型衛星を投入した。


★《続・読書余論》中村秀樹著『日韓戦争』『日本の軍事力 自衛隊の本当の実力』『本当の潜水艦の戦い方』『これが潜水艦だ』・ほか

最新の ★《続・読書余論》は、高田万亀子著『静かなる楯・米内光政 上・下』1990年刊・ほか です。

 《note》 https://note.com/187326mg/  を、ごらんください。

 終戦内閣の阿南陸相が「米内を斬れ」と言い遺した唐突さがずっと謎だったのですが、先駆資料をすべて読み比べているこの大作に付き合うことで、伏見宮元帥(元海軍軍令部総長にして、閑院宮元帥・元参謀総長の甥)の終戦妨害工作が延々と続いていたのではないかと、やっと疑えるようになりました。もちろん著者はそこには触れていませんが、ヒントはじゅうぶんすぎるほど呈示しているのです。

 次。
 雑報によると、樺太のOblast水力発電所などで大火災発生。サボタージュが疑われる。

 また露軍はウクライナの占領地区において、学生・生徒に「献血」を強制中。それを、負傷兵に輸血するのだという。

 ノルウェーは、155mmのM109自走砲を20両、ウクライナへ送る。ノルウェーはこのSPに、沿岸砲としての特別な機能を独自に付与している。

 次。
 Guy McCardle 記者による2022-4-30記事「Get To Know the AT-4 Anti-Armor System We Are Supplying to Ukraine」。
  AT-4は84ミリの対戦車ロケット弾を1発発射できる筒である。使い捨て式で、単価は1480ドル。
 設計はスウェーデンのサーブ・ボフォース社だが、米軍は過去、これを60万発も調達した。そのうち6000発が、米国からウクライナへ供与されている。


★《続・読書余論》高田万亀子著『静かなる楯・米内光政 上・下』1990年刊・ほか

(管理人Uより)

 兵頭二十八先生を最近知ったという方が、当サイトをご覧になっているかもしれません。そういう方は、もしかしてまだ《続・読書余論》には手が出ていないのではありませんか?
 そんな方には”《続・読書余論》池田純久著『陸軍葬儀委員長』昭和28年刊”はいかがでしょう?
 なにせお試し価格の100えん。絶対にお得だと私は断言できます。純粋に面白いです。

 もしかしたら当サイトを最近お知りになった方がいらっしゃるかもしれません。『兵頭二十八の放送形式』以外にも当サイトにはコンテンツがございます。
 私のオススメは資料庫日露戦争講演(全7回)とinterview with──E先生の手紙です。
 兵頭二十八の放送形式以外のコンテンツもご覧いただければ嬉しいです。

 

NY市ライカー島刑務所内にてトランスジェンダー囚人が女囚をレイプする事件が起きていたことが判明。

 Thomas G. Mahnken 記者による2022-4-27記事「The US needs a new approach to producing weapons. Just look at Ukraine.」。
    米国は、ストックしていたジャヴェリンの「三分の一」をウクライナに支給してしまって、これ以上はさすがにマズいと思うに至った。

 21世紀の戦争は、「高額弾薬消費戦争」の様相を呈することが、理解されてきた。

 2011のリビアもそうだったし、サウジ&UAE対フーシ(イラン)でもそうだし、2015には米空軍が対ISでヘルファイアを使い果たす一歩手前まで行ったものである。

 このあと起こるべき米対支戦争では、JASSM-ERやLRASMのような、ジャヴェリンよりも数等高額な対艦ミサイルが、あっという間に在庫の底をつくであろうことが、今から、強く懸念される。

 米連邦議会は2019からこの危険に気付いていた。すなわち米国内メーカーの精密弾薬製造ラインには、戦時の需要の急増に応ずることのできるような「弾撥性」が無いのである。だから、ストックを消費してしまったら、その後が続かないのだ。

 たとえば、ながらく発注されてこなかったスティンガーの製造ラインをこれから再稼動させるのには、最短でも18ヵ月、おそらくは24ヵ月かかると、レイセオン社は回答した。

 ※ここで「戦時の量産性だけを優先したミサイルの妥協的な性能基準」という「多段スペック」の考え方が導入される必要があるのだと思う。あたかも、スポーツ取材カメラマンが高速被写体にピントをあわせるために「シャッター速度優先」モードにして(露出を非優先にして)、画質の暗さや細部の情報量には眼をつぶる、その「割り切り」が、戦時補給の分野にも導入される必要があるのだ。つまり、ミサイルの「質」は、平時から「二本建て」で計画する。平時に軍の倉庫にストックしておくのは、最高性能のモノである。それは有事の「第一会戦」で消費される分だ。しかし、開戦後に急速量産させて「第二会戦」以降の消費に充てるのは、それよりはスペックが劣る、そのかわりに、ロボットと、ありふれた原料・資材だけでも無尽蔵に量産ができてしまう「ほどほどの性能のPGM弾薬」と決めておくのだ。その設備投資のための発注は、もちろん平時から軍の予算でしておくのである。

 米国は、友邦諸国の軍需産業とも、平時から、有事の大量調達について、協議しておくべきだろう。
 拠点としては、たとえばオーストラリアには大きなポテンシャルがあり、もっと投資されるべきだ。

 ※朝鮮戦争中、スターリンは、米軍が満洲で原爆を使い果たしてしまうことを期待した。そのあとで西欧に侵攻しようと思っていたのだ。今は習近平が、米軍が黒海やバルト海で対艦ミサイルを使い果たしてまうことを念願しているが、いまのところその願いが成就していないのは日本にとって幸いだ。兵頭の昔からの提言をここで繰り返しておく。平時の米政府に、対支政策で強気を保っていてもらうためには、日本にかかわる地域有事のさいに米軍がいつでもタダで使ってもいい各種の精密誘導弾薬を、日本の予算で日本国内の複数の弾薬庫に大量に貯蔵しておくのが、最も日本にとって安上がりな国防になるのだ。また世界の安全に日本が貢献することになるのだ。GDP2%は弾薬備蓄増に使うべし。貿易黒字解消をリクエストされたら、兵器ではなくて弾薬を買うべし。さすれば定員増などと違い、防衛省の将来の肥満化を固定しない。この線で大蔵省を説得し、法整備を急ぐべし。

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 ストラテジーペイジの2022-4-27記事。
   ペンタゴンは認めた。もしスターリンクが、国防総省の仕切りであったなら、このたびのようなロシアのジャミング攻撃を受けたとき、それをすばやく凌駕する運用は不可能であったろう、と。スターリンクを運用しているスペースX社が、イーロン・マスクの私企業であったおかげで、官公署ならばとても考えられないスピードで、敵の攻撃に対応ができたのである。

 イーロン・マスクは、ウクライナのデジタル担当大臣から、スターリンクをウクライナ国内で使えるようにしてくれと頼まれてから、たったの4日で、それを実現した。これが米政府への依頼であったなら、到底不可能な速さである。

 スターリンクはまだ、当初計画の20%の衛星数しか回していない。そして2022-2-24以降のロシアの電子妨害は、初の試練であったが、難なくその挑戦をしりぞけた。軍隊以上の活躍だ。

 スターリンクのビジネスモデル。誰でも500ドル払って衛星リンク・ルーターを受け取れば、衛星経由でインターネットできる。月額は99ドルである。
 順調に契約客数が伸びれば、スターリンク衛星は最終的に3万機が、LEOを周回することになる。

 ウクライナ軍の適応力もすごい。目標捜索と観測用のUAVから、味方の砲兵にビデオ動画や座標データを電送するのに、スターリンクを使っているのだ。※ここがいまだによくわからない。オフザシェルフの小型のUAVには、衛星通信ができるパラボラを、簡単には載せられないのではないか?

 ※BOOTH企画で世話になっている云那さんが、独自のコンテンツをUPしているので、リンクを紹介しておく。「https://inaina0402.booth.pm」。映画の話だそうです。

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 Joseph Trevithick 記者による2022-4-26記事「Ukraine Situation Report: Swiss Veto Threatens Delivery of German Anti-Aircraft Vehicles」。
   独軍のゲパルト対空戦車の対宇供与をスイスが妨害ちゅう。35ミリ砲の設計はスイスのエリコンである。その弾薬もエリコンである。知財である。初期の契約により、スイス政府は、その第三国への譲与移転を拒否できる。

 機関砲だけではない。レーダーもFCSも実はエリコンなのだ。エリコンの対空システムをそっくり、レオ1車体の上に載せたものなのだ。それを移転してもらっては困る。

 ゲパルトは1970年代から西独軍の装備だったが、今は独軍の現用品ではない。予備兵器として倉庫にしまってあるものである。

 クラウスマッファイ社によれば、50両が保管されており、そのすべてをウクライナ軍に供与できるという。ただし操作法をドイツ国内でウクライナ軍将兵に教育せねばならず、移転がいつ完了するかは不明。

 NBCテレビによるすっぱ抜き。戦争初盤で露軍の兵士を満載した輸送機イリューシン76が2機、撃墜されたが、その撃墜に必要な情報は、米軍からウクライナ軍へ提供されていた。こうしたリアルタイム情報供給によって、ウクライナ軍は北部戦線をもちこたえ、逆にグイグイと押し戻すことができたのだ。

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 ヤバイ遊覧船に最初の電話で気付けたら運がいいのだぜ、という話。

 2000年11月に『日本のロープウェイと湖沼遊覧船』という写真集を作ったときに、某有名湖の遊覧船が昭和39年建造の木造らしいことに驚いたものだが、かりにもし、湖でなにか事故が生じても、救助の心配はそんなになかっただろう。木造なら、部材に浮力もあるしね。

 大問題なのは、近年の沿岸観光。

 わたしは、独身時代には、洋上観光の危険などまったく閑却して、あらゆる船舶舟艇に乗りまくった。が、所帯をもったら、そうもいかぬ。

 2018年の8月の土曜日、たまたま奥さんと余暇時間が一致し、天気も好かったので、当日予約で、ある沿岸遊覧観光船に乗ってみようと思いついた。時刻は8時台である。最初のフネは11時に出るらしい。さっそく、ネットで番号を調べて電話をかけたら、いっこうに、応答が無い。呼び出し音が鳴り続けるだけだ。

 インターバルをあけて、1時間強、電話連絡を試みてみたが、ダメ。そしていくら調べても、この観光事業者さんの電話番号は、携帯の番号がひとつだけのようであった。固定電話の番号が、書いてないのだ。

 わたしは、「これはあかんやつや」と判断した。

 たとえば、じぶんの家族にこの洋上ツアーを勧めて、みずからは留守番をしていたとする。何か事故が起こったんじゃないかと心配になったときに、連絡手段が携帯番号ひとつだけで、しかもそれがつながらなかったら、どうするんだ? 船が出る漁港は、自宅から自動車で数時間も走らないと行けないところなのだ。

 いらい、わたしは、この沿岸観光について地方新聞がどれほどヨイショ宣伝記事を書いていようと、みずからはそれを試す気にならんのである。



日本のロープウェイと湖沼遊覧船

云那の映画裏目読み論評 ~MIDWAY(2019)~

最新の ★《続・読書余論》は、山川理著『サツマイモの世界 世界のサツマイモ』2017年刊・ほか です。

 《note》 https://note.com/187326mg/  を、ごらんください。

 食糧と石油の輸入が全部断たれた場合でも、国民の栄養を確保できることを、元農水省の専門家が解説してくれている本です。

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 indomilitary の2022-4-23記事「Poland sends T-72A MBT to Ukraine . Challenger 2 MBT ‘Swap Bolts’ with MBT Challenger 2」。
   ポーランドは、同国軍の主力である「T-72A」戦車をウクライナへ援助し、その代わりに、英国から「チャレンジャー2」を貰えそうである。英紙『ザ・タイムズ』報によると、ジョンソン首相が検討中。

 実現すれば、先に、「S-300」をウクライナへ供与してやった穴埋めとして米国からはペトリオットを貰うことができたスロヴェニアに続く、「スワップ」大作戦となる。

 ポーランドは昨年の時点で、127両の「T-72A/M1」を稼動状態で保有している。またそれとは別に257両の予備のT-72も保管している。なお、MはAを輸出用に改造した型だ。

 ※雑報。ベルギーは「M109A4BE」155mm自走砲をウクライナへ供与せんとす。またカナダ陸軍も、M777榴弾砲を送らんとす。

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 Guy McCardle 記者による2022-4-22記事「Claymores: Bringing Russian Convoys to a Dead Halt」。
   米国からウクライナへの援助品中にはクレイモアも含まれていることをこのさい、ハッキリさせたい。

 クレイモアは1960年からあり、正式名は「M18A1クレイモア対人地雷」だ。

 有線で起爆させると、前方へ、60度の扇状に、多数のボールベアリングの鉄球を飛ばす。
 だいたい距離50mまでは必殺。

 記者は、こいつの威力を紙製の半身的で実験したのを見たことがある。50mではバラバラにひきちぎられていた。100mでも複数の穴があき、しかもひとつの穴は親指が入るほどの大きさだった。

 取り説によれば、破片は250mまで危害力があるそうだ。

 ところで、ベトコンは一枚上手だった。米軍の陣前に仕掛けられていたクレイモアの向きを、こっそりと反転させて、米軍陣地向きに変えておいたという。その上で、陽攻をしかける。結果は、いうまでもない。

 この対策として、米兵はクレイモアの裏側に反射テープを貼りつけた。それがこっちから見えるならば、向きは変えられていないわけである。

 ※今日の技術であれば、背面を迷彩カラー、前面を「ペンタブラック」にしておけばいいのではないか。テープを貼る手間が省けるだろう。

 今次ウクライナ戦争。例の40マイルのトラック渋滞道路。2月末に、あのコンボイを30人単位の襲撃隊で横撃したウクライナ特殊部隊は、しっかりとクレイモアも使っていたのだ。それも、道路の両サイドにしかけて起爆させていた。

 報道では「遠隔起爆地雷」と語られていたが、それこそはクレイモアだったのである。

 こうした道路上のソフトスキン車両相手にクレイモアをしかけるときは、二段構えに点々と並べる。まず、道路際に近いクレイモアを炸裂させる。敵はあわてて、道路から外れて森林へ入ろうとする。そこでこんどは、道路からは遠く、林縁にしかけたクレイモアを炸裂させる。これを、道路の右側でも左側でも、やったのである。


★《続・読書余論》山川 理 著『サツマイモの世界 世界のサツマイモ』2017年刊・ほか

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 ところで、なにゆえなのか、《note》のエディターの仕様が唐突に変更されてしまっています。段落の最初の「一字下げ」が、無効になってしまうのです。

 どういうつもりなのだろう?

 これではたとえば小説を投稿する人はとても困ってしまうだろうに……。

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 2022-4-13記事「Lithuania to buy over 100 additional IFVs from Germany」。
   リトアニアはドイツから100両以上、あらたに歩兵戦闘車「Vilkas」を調達する。
 本年度中に。
 これは2個大隊分になる。
 この装備はすでに100両、発注済み。したがって最終的に200両以上になる。

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 2022-4-12記事「Unprecedented queues form on Lithuania-Belarus border following EU’s sanctions」。
   土曜日夜、250台以上の、ロシアやベラルーシからやってきたトラックが、リトアニア国境に入ることを拒否された。これはEUの制裁が追加発動されたためである。

 別なベラルーシ国境の検問所をあわせると一千数百台が、リトアニア入りを拒否されている。

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 2022-4-13記事「Alexela to build LNG terminal with Infortar」。
   エストニアのパルディスキにLNGターミナルが建設されることになった。ここから、フィンランドおよびラトビアへ、パイプラインでLNGを送り出す。これによりロシア産ガスは必要がなくなる。

 これは、フローティング・ターミナルで、岸から700m先に浮かべる。

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 2022-12-4記事「Defense Forces send new unit to Polish border to counter ‘hybrid attack’」。
   エストニアは、隣国ポーランドに、軍人42人を加勢として派遣した。ベラルーシ国境でポーランド軍が人手不足に陥っているためだ。

 ロシアの犬ベラルーシは、中東の流民を連れてきて、リトアニア、ラトヴィア、ポーランドの国境へ送り込むという「人間兵器」作戦を創始した。これを防遏しなければならない。

 ベラルーシはあきらめておらず、特にリトアニア国境で策動を続けている。これは厳冬期が過ぎたことと関係がある。

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 ラトビア公共放送の2022-4-13記事「Latvia training Ukrainian drone pilots」。
   国防大臣が明らかにした。ラトビアは、ウクライナ軍がドローン操縦者を訓練するのを手伝ってやっていると。

 2種類の商業用のドローンを供与しているという。


★《続・読書余論》プラトン著、藤沢令夫tr.『国家』1979年刊