ウクライナの軍事使節団は、フィリピンにおける低廉なサイドカーの広範な利用実態から、あることを学べたはずだ

 Frances Mangosing 記者による2025-9-3記事「Ukraine eyes joint drone production deal with the Philippines」。
  ウクライナの駐比島大使である、ユリア・フェディフいわく。両国は10月までに、防衛協力に関する覚書(MoU)をとりかわすであろう。

 H I Sutton の指摘。おそらく具体的には、ウクライナが実用化した洋上無人特攻艇を、比島国内でも量産する。フィリピン軍はそれを対支用に使う。

 黒海では、事実上、海軍などもっていなかったウクライナ軍が、有力なロシア艦隊をすっかり駆逐してしまった。同じことが南シナ海でも可能である。フィリピンこそ、ウクライナ流の爆装ボート運用を、最も必要としている国だ。

 フィリピンのジルベルト・テオドロ国防長官は7月、潜水艦戦力は一夜にして構築することはできないので、当座の凌ぎとして、潜水艦の働きを代替できる、無人システムを模索しているところだと語った。

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 Derek Thompson 記者による2025-9-2記事「The US Population Could Shrink in 2025, For the First Time Ever」。
  米国は国内出生だけでは人口を増やすことができなくなっているので、トランプの移民禁止政策は、まちがいなく、米国人口を減少に導く。
 予想もできなかったが、早くもこの2025年に、米国人口が縮小する可能性が出て来た。

 出生から死亡を引いた自然増加が、1~6月に100万人減少。加えて、移入移民数から移出移民数を引いた純移民数が、52万人減ったので。
 新コロでは米国人100万人が病死したが、出生と純移民によってカバーされた。

 第一次トランプ政権の行政を逆転させて、意図的に、無制限の移民を許容したのは、バイデンであった。この人口増のおかげで、確かに米国経済は成長できたが、同時に、米国の大都市では、誰が見ても移民が社会を破滅させていると信じられる状態に陥った。ゆえに、全有権者はバイデン政権に見切りをつけ、第二次トランプ政権を実現させた。

 これから、人口ボーナスが、予想より早いタイミングで、消失しようとしている。

 留学生を含む純移民がゼロに近づくと、米経済はスタグフレーションに傾く。確実に。そもそもトランプは有権者が物価高に困っていたのを自分の得票に結びつけた。しかしこれからはトランプが諸物価をもっと高くする。

 数年以内に、米国内の大都市で、労働者は足らなくなる。あらゆるサービスが、値上がりする。

 米国の農業労働者の三分の二は移民である。出稼ぎ労働者が入国できなくなると、米国内産の食品の値段は、農業分野での賃金高にプッシュされて、高騰する。

 戸建て住宅の建設労務者の半数以上は移民である。純移民がゼロになると、建設業界は、人の奪い合いになる。住宅は必然的に高騰する。
 近年の政権は、AIとロボットが全自動で安価に住宅を建てるとほざいて庶民を欺き、不平を黙らせようとする。これから数年では決してそんな夢は実現せぬ。

 今日、米国では、3人弱の現役労働者が、引退老人1人を養っている。この社会保障の構図は逐年崩れ、今世紀末には、2人弱の現役世代が1人の老人を養うようになるだろう。行政は社会保障関連により大きな支出をせねばならず、他の分野の予算はすべてカットされる。

 トランプの3ステップ。ステップ1で他者に痛みを与えると宣言。ステップ2で、その痛みを取り除いてやれるぞと申し出る。ステップ3で、その他者からの称賛を要求する。

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 Kevin Draper 記者による2025-9-4記事「John Deere, a U.S. Icon, Is Undermined by Tariffs and Struggling Farmers」。
  米国最大手の農機メーカーであるジョンディア社の予想では、トランプ・タリフのせいで、今年、同社が輸入する金属資材のコストは6億ドル増えてしまうであろう。
 また同社製の、大型農業機械の売上は、2025年は、15~20%減るであろう。

 オクラホマで中古農機を売買している商店主いわく。農場経営者は従来、新品の農機具を選好するものであったが、流れが変わり、彼らは中古のトラクターを探すようになったと。これは、新品農機の値段が急激に高くなっていることが理由である。

 過去8年で、新品トラクターの価格は60%以上、上がっている。これはイリノイ州の大学による調査。
 いくつかのモデルでは、単価が2倍になった。具体的には、かつて25万ドルで買えたコンバインに、今は50万ドル払わないと新品は入手できない。

 ジョンディア社はこの夏、イリノイ州とアイオワ州で、工場従業員238人をレイオフするしかなくなった。減収傾向がハッキリしたので。

 1837年にイリノイ州で創立したジョンディア社は、今日、全米の60の工場で3万人を雇用している。商品の農機の75%は米国内でアセンブルされている。部品の25%が国外製造品である。

 農家にとってのバッドニューズは、穀物価格が上がらないこと。2022年のピークとくらべて、今はトウモロコシは半値、大豆は6割である。こうなると農家は弱気になり、新品の農機を買わなくなる。中古でなんとかしようと決心してしまうのだ。

 ことしの作柄は、トウモロコシも大豆も、記録的な豊作になると、農務省は予想している。
 2024年には米国から中共へ130億ドルも大豆を輸出していたわけだが、今年はトランプ・タリフのおかげでその需要はどこかへ行ってしまった。
 おそらく、中共相手の大豆輸出額は、昨年より34億ドル、少なくなるであろう。これも農務省の予想だ。

 ジョンディアのライバルである外国の「Kubota」や「Fendt and Mahindra」社も、トランプ・タリフで大打撃を受けるであろう。

 ※なまじいに外国からスチールを輸入して米国内で組み立てるメーカーが、トランプ・タリフによって最も苦しめられ、むしろ、完成品をまるまる輸入した製品の方が価格競争力が高くなってしまうという分野もあるようだ。

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 Defense Express の2025-9-2記事「Specifications of Ukrainian Palianytsia Rocket Drone Revealed」。
  ターボジェットエンジン付きなのに「ロケットドローン」と自称しているJARO案件なまぎらわしい「パリアニツィア」の仕様が一部、公表された。
 ポーランドで開催された「MSPO 2025」のパネルに数値が書いてある。

 それによると、MTOWが320kgで、そのうち弾頭が100kg。
 レンジは650kmである。巡航高度は500m以下。

 離昇には固体燃料ブースターを使う。そのあとジェットエンジンで巡航。巡航速度は、ロシアのKh-101巡航ミサイルに匹敵する900km/hだという。

 ミサイルの全長は3.5m。ウイングスパン1.7m。

 これまでに実戦で使われているのかどうか、ウクライナからの発表はない。しかし2024年9月にロシアのトロペッツ市の弾薬庫を爆破したのは、この武器ではないかという噂。

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 Vladyslav Khomenko 記者による2025-9-4記事「Flamingo Missiles Manufacturer Announces Development of FP-7 and FP-9 Ballistic Missiles, Air Defense Systems」。
  フラミンゴの製造会社が発表。2種類の弾道弾、「FP-7」と「FP-9」も開発中だと。

 FP-7 はレンジが200km。CEPが14m。弾頭重量150kg。発射後、250秒で標的に届く。最高到達高度は65km。

 FP-9 はレンジが855km。弾頭重量800kg。最高到達高度は地上から70km。CEPは20m。520秒で届く。

 ※8月下旬に英国政府が「Nightfall」というレンジ600kmのミサイルの技術をウクライナに渡すと報じられた。主眼は低コストで量産できること。目標単価は50万ポンド=67万5000ドル。これはレンジ半分のATACMSが150万ドルするのにくらべて、ずっと安い。弾頭重量は300kgともいう。英国じしんがこのミサイルを月産10発以上量産する決意であると。