ハッカーがゆかないぜ。

 Elias Groll 記者による2018-11-5記事「In Chinese Spy Ops, Something Old, Something New」。
    米連邦司法省は、米仏で共同開発中のジェットエンジンの秘密を盗もうとした咎で、中共の公安部の幹部2名を、11-6に起訴した。
 中共公安は、フランス企業のサーバーに侵入するスパイウェアを開発。「サクラ」と名付けた。それの入ったUSBスティックを、同社従業員の「Tian Xi」にカネを渡して、同社のシステムに差し込ませることにより、感染せしめた。
 中共は、あいもかわらず、先進国から技術をかっぱらうことで「メイドインチャイナ2025」を達成する気である。
 もうひとつの犯罪。台湾の半導体メーカー「ユナイテド・マイクロエレクトロニクス」社と中共の黒幕が、アイダホ州にある「マイクロン」社から半導体技術の秘密を盗んだ。
 台湾人は、まずマイクロン社の重役を好待遇でヘッドハントして、秘密を吐き出させた。
 台湾メーカーは、そのようにして得た秘密を、北京の国営企業「Jinhua」に流した。最初から、中台の合作だったのだ。
 この他、高速CPU技術、ケミカルの「泡」技術、病気の治療に使えるコメの品種〔たぶん遺伝子を組み替えたアレルギー抑制機能食品か〕も、中共は、米国内から盗もうとした。
 サイバーとヒューマンを結合させているのが連中の最新手口、と語るのは、もとNSAで今はサイバーセキュリティ企業に勤めるプリシラ・モリウチ。
 2011年にはこんなことがった。米国の「スーパーコンダクター」社が雇用していたオーストリー人の社員が中共スパイに一本釣りされ、効率的な風車発電のためのソフトウェアのソースコードを1700万ドルで「シノヴェル」社に売り渡してしまった。
 「ス」社はすぐに「シノヴェル」を提訴したが、すると敵はすかさず、「ス」社の法務部のPCにハッキングして、米側の訴訟戦略を把握しようとしたそうだ。
 あるサイバーセキュリティ会社によれば、中共は、バイオテク、防衛、地下資源探査、製薬、専門的サービス産業、輸送部門など、あらゆる米国産業をハッキングしているという。
 むかしソ連に寝返った英国人キム・フィルビーは、MI6から秘密を盗み出すのに、ブリーフケースを使ってちまちまやるしかなかった。
 しかし今日、USBスティックには、トラック250台分の印刷物に匹敵する情報(250ギガバイト)を詰め込むことができるのである。