キリシタン猫

 Courtney Linder 記者による2019-11-8記事「Army Creates Super Detailed Skull X-Rays in Search for a Better Military Helmet」。
    高感度X線撮像装置を使い、多数の、損傷した、あるいは無傷の米兵の頭蓋骨の、詳細なデータをビッグデータ化する研究プロジェクトが、米陸軍と米エネルギー省の合同で進んでいる。
 めざしているのは、そこから、最も無駄のない、軽量で安全な、理想的ヘルメットを設計するための基礎資料をコンピュータ・モデル化することにある。

 頭蓋骨を構成する骨片には、非等方性がある。非等方性の例としては、材木の木目がわかりやすい。材木の木目に沿ってナタで叩けば、それは簡単に2つに割れる。しかし木目に直交するように打撃すると、材木は強く抵抗できる。

 テラバイト級の画像ソースを集積することで、頭蓋骨について、その非等方性を細かく解明できる。外から加わったショックが、各骨の中をどのように伝わり、吸収され、または消散するのか。

 新型ヘルメットの採用や更新は、安直にできる事業ではない。NYTが2017に調べた数値によれば、現役の米兵は130万人もいる。予備役など自宅待機組がその他に86万5000人。この全員の生死に関わる変更となるのだから。