地対艦ミサイルの射程は最低360kmないとEEZをカバーすることすらできない。

 ストラテジーペイジの2020-12-11記事。
   来年には、中共の航洋型のトロール漁船は3000隻近くに増えるという。

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 Elizabeth Shim 記者による2020-12-11記事「US spy plane flies from South Korea into Taiwanese air space」。
   12-10に烏山[オサン]空軍基地から「U-2」が離陸し、台湾領海上空を飛んだ。

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 Hollie McKay 記者による記事「China’s extensive ‘honey trap’ spy network could involve thousands of ploys underway now, ex-operative says」。
    6年以上前、加州選出の民主党連邦下院議員エリック・スウォルウェルは、中共から仕掛けられたハニトラに嵌った。2015年、FBIは彼に警告を与え、その罠から逃れる術を授け、成功した。
 当局はこのようなケースが米国内に数百あると認定している。さすがに数千はないという。

 シナ系のハニトラ工作員は、概して、一流の大学教育を受けていることは疑いなく、話す英語は完全である。獲物を捕らえるプラットフォームは、SNSのリンクトインやフェイスブックである。

 スウォルウェルは2014年にわなにかかった。ファンファンと名乗る女だった。再選をかけた選挙のための資金集めを手伝ってくれた上、さらに選挙事務所のためにインターンまで派遣してくれた。
 しかしFBIはこの女が2011年以降、若手株の米国政治家複数に接近し、加州以外のすくなくも2州で、2人の市長と同衾していることもつきとめていた。

 ファンファンに指示を与えているハンドラーはサンフランシスコの中共領事館に居た。こやつら全員、中共の国家保安部の職員なのである。

 ファンファンが唾をつけた若手政治家のうち、いちばん高いところまで行きそうなのがスウォルウェルだった。2015年に彼は下院情報委員会の常任メンバーとなった。そこでFBIが耳打ちしてやることになった。

 女工作員が高い地位の米国政治家と特殊な人脈を築こうとするとき、相手がすでに知られた大物であったら、難しい。無名の、若い、駆け出しの頃でなくては、取り入る隙は無いのだ。

 女工作員が、女の若い政治家をとりこもうとするケースもある。男だけがターゲットではないのだ。
 もちろん、いちばんひっかかるのは既婚の男なのだが、ホモの男が工作対象にされたこともある。

 既婚の政治家は、婚外交渉がバレれば離婚のリスクが表面化する。それは選挙戦で大きなハンデとなる。さらに、公人として、セキュリティクリアランス(秘密情報アクセス権)の資格等級を下げられてしまう。これでは若いうちからもう将来の公職の栄達は絶望的。それゆえ、スパイの脅迫に屈しやすい。

 BBCによれば、中共の公安部は敢えて中央集権になっていない。対米工作担当は上海支局が担任している。対露(および旧ソ連諸国)工作は北京の仕切り。日本と韓国は、天津支局で分担しているという。

 2011年にはフランス最大の製薬会社の研究者がシナ人スパイとのセックスをビデオに撮られて強請られていた事件が発覚している。
 2018年には、北京にあらたに赴任したオランダ大使がハニトラにまんまとやられて、電話を盗まれ、秘密が中共にダダ漏れになっていた事実が露見している。



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