人喰いワニ大集合。

 Mel Daniels 記者による2020-12-14記事「U.S. Military Force Deployment Options to Deter China」。
   中共が対米開戦した場合、第一撃で在韓米軍と在日米軍は全滅する。今の正面装備は製造するのに数年かかるし開戦劈頭での兵員の損失も埋められない。
 だから韓国と日本には最小の兵力を残して米軍は撤収するべきだ。
 かわりに、中共のシーレーンを攻撃できる拠点を、インドネシア、シンガポール、マレーシア、インドの周辺に築くとよいだろう。

 オプション2。在韓米軍と在日米軍のほとんどをハワイに移転させ、且つ、豪州での米軍プレゼンスを増強する。

 ※この人は2つのことが分ってない。まず、在韓米軍は中共の攻撃から韓国を守っているわけではなくて、韓国政府が中共の仲間に入ろうとするのを妨害するための政治的なお目付け軍であること。半島からの米陸軍の撤収は、中共が戦わずして韓国を子分国家に組み込む政治の成功を約束するだけだ。そしてもうひとつ。中共から対米開戦すればその時点で外国船員乗組のタンカーは中共の港には入らなくなり、中共商品を積み取ってくれる外国貨物船もなくなり、米海軍がシーレーンをどうこうするまでもなく、中共の消滅は自動的に決定される。だから中共からは絶対に米軍との戦闘状態には入らない。だからむしろ米国は中共のできるだけ近くに《誘いの弱点》を置いて、中共からの開戦を誘った方が、政治的には確実な勝利が見込める。そしてそのことは中共の最上層部にはよくわかっている。わかっていないのはこの記者のレベルの人のみ。

 次。
 Joseph Trevithick記者による2020-12-14記事「Explosive-Laden Boat Strikes Oil Tanker In Saudi Arabian Port」。
   ※トランプ政権には対イラン開戦はできないと、すっかりテヘランから足元を見られてしまった。だからフーシはこれから来年にかけて、アラビア半島周辺で大暴れだろう。もちろんバイデン政権も発足当初は金縛りだ。

 シンガポール船籍の原油タンカー『BW ライン』がやられた。
 紅海のジェッダの積み出し港内で。
 爆薬を積んだ小船が横付けしたようだ。

 22人の乗員は港湾当局と協力して鎮火に成功した。怪我人はいない。
 爆発は片舷(ポートサイド)の2箇所で起きた。※ということはボートは2隻?

 11月いらい、同類事件が連続しており、これは4件目。

 次。
 ストラテジーペイジの2020-12-14記事。
   アラビア半島周辺は漁船と商船が多すぎて、アラブ連合軍はイランからソマリアやイエメンに対する武器密輸をブロケイドすることができないのだ。

 イエメンでは武漢肺炎よりもコレラが大問題になっている。

 11月23日にはフーシは、イラン製の「クッズ2」という巡航ミサイルを1発発射し、イエメン国境から860km離れたジェッダの石油施設を空爆した。フーシは、発射点はサウジ国境から20km引っ込んだ北部イエメンだと主張している。このミサイルは原油貯蔵タンクの横腹に見事命中した。爆発威力は小さかったが。

 ※イランですら射程860kmの巡航ミサイルを外国ゲリラにくれてやれるほど整備しているというのに、日本の陸自は石垣島から180km離れた魚釣島海域までも届かない「12式地対艦ミサイル」しか持っていなくて、その射程延伸が5年後だとか、恥ずかしくならんのか?



ニュースではわからない戦争の論理