フィル・スペクターは刑務所の中で80歳で老衰死した。アイク&ターナーもプロデュースしていた。

 Joseph Hincks 記者による2021-1-15記事「Israel Is Leading the World in COVID-19 Vaccination. But Palestinians Aren’t on the List」。
    イスラエルでは毎日25万人に新コロワクチンを注射しつつあり。2月末までには16歳以上の国民全員が二度の接種をされることになるだろう。

 ただしヨルダン川西岸とガザ地区でイスラエルの監視下にあるパレスチナ人450万人に対しては接種する計画は無い。西岸に不法入殖しているイスラエル市民には接種されるが。

 60歳以上の国民のうち75%強、すでに予防注射を受けた。そこには正規のイスラエル国籍を有するアラブ人も含まれている。

 1-14時点でイスラエル国民の2割以上が予防接種を受けている。
 この高速ペースに続くのはUAEで、住民の1割。
 英、米、デンマークではまだ2%だ。

 ちなみにフランス人にはワクチン嫌いが多くて、アンケートでは国民の4割しか注射を受けるつもりがないという。既接種率も英米よりずっと低い。

 ワクチン嫌いの背景には各種の都市伝説的《陰謀論》がある。これを払拭するためにイスラエルでは首相のネタニヤフがTVがライブ中継する中、最初の注射を受けた。ユダヤ教原理主義実践集団にも注射を促すため、その団体のラビたちが動員されている。

 ニュージャージー州よりちょっと大きい程度のイスラエルの国土のひろがりも、ファイザーのワクチン(摂氏マイナス75度で保管しないと効き目がなくなる)の輸送制約を克服するのにさいわいしている。

 ※オリンピックはイスラエルで開催したらいいだろう。ネゲブ砂漠あたりは適当ではなかろうか。

 どうしてイスラエルはそんなに早く大量のワクチンを入手できたのか。『ポリティコ』の1-7報道によれば、ネタニヤフが直接ファイザー社とかけあって、接種された国民の追跡臨床データをぜんぶ提供することを見返りにして100万注射分のアンプルを獲得したという。
 もちろんモデルナ・ワクチンも購入した。

 しかもそのさいイスラエルは、他国よりも高い代金を渡してワクチンを買い付けたのだ。すなわちファイザーもモデルナも、2回注射分として47ドルを払ったという。米国の場合、2回分は19ドル50セント。EUの場合、14ドル76セントなのに。

 イスラエル軍はガザ地区からは2005に撤退し、2007からはハマスが自治しているが、同地区はイスラエル軍によって常時ブロケイドされ、物資の流入は陸海空ともにすべて統制されている。
 国連によれば、イスラエル政府に、この地区住民に対する予防接種の義務がある。

 パレスチナ人に関してはイスラエル政府に保健のめんどうを見る義務はないとイスラエルは主張する。1990年代にイスラエル政府とPLOはオスロで合意している。公衆衛生に責任があるのはパレスチナ自治政府なのだ。
 イスラエル政府は、パレスチナ自治政府が援助を求めてくればそれに応ずる用意があるが、そのような要請が無い。

 国連によれば、ヨルダン川西岸のパレスチナ人のうち16万人がチャイナウイルス陽性。すでに1700人は武漢肺炎で死亡した。
 イスラエル国民の陽性率が7.4%なのに、占領下のパレスチナ人は30%だという人もいる。
 ガザには47万人の患者がおり、464人が死亡した。同地区は人口密度が高いため蔓延が心配される。

 次。
 ストラテジーペイジの2021-1-17記事。
    イスラエルですらハッキング攻撃の被害に遭う。
 2020年後半、多数の運送会社がひそかにデータをぶっこ抜かれてしまった。
 商品配送のロジスティクス管理ソフトウェアを開発している「アミタル・データ」社がハッカーに侵入され、スパイウェアを仕込まれ、それが顧客に配られた。
 結果、空輸会社、通関ブローカー、シッピング会社など40社がやられた。

 こうした運輸データが抜かれたことにより、平時や戦時のイスラエル物流の緊要弱点が敵に把握されてしまった。
 犯人はイランだろうと疑われている。

 次。
 Snigdha Poonam 記者による2021-1-16記事「India Has a Fake-Jobs Problem」。
    ニューデリー市内の一女性の被害。機械系エンジニアなのだが失職の淵にあり、それでネットの転職サイトに登録していたら、ある一流の不動産会社から管理職候補に選ばれましたという一報があり、続報で、保証金68万ルピー=9200ドルを振り込めと言われた。
 勿論詐欺である。女性がこれに応じたところ詐欺師は味をしめ、さらに数度にわたり、いろいろな名目でカネを振り込ませた。

 その転職サイトは正規に存在していたのだが、偽サイトに誘導するひっかけテクニックや詐欺師の電話トークを、女性は見破れなかったのである。
 警察は、この女性が振り込んだ先の口座からカネをおろした奴を逮捕したが、そいつは真の黒幕に「1割の報酬」で臨時に雇われて口座を開設していた、下っ端であった。
 真の黒幕は捕まっていない。

 ネット情報を頼りに若いビジネスエリートが転職を頻繁にするようになった都市では、この種の詐欺は、必ずあると思わなくてはいけない。
 チャイナウィルスの蔓延で各国の経済が打撃を受け、中層ビジネスエリートの失業者が増えるに伴い、ネットを使った高等詐欺もまた増加するはずである。
 なかんずくインドは米国の次くらいに武漢肺炎の患者が爆増。

 ※そこへ行くと「ユグドア」は安心できるシステムです。これまで問題がありません。

 次。
 Avery HurtJanuary 記者による2021-1-14記事「How Medieval Europe Finally Ditched Roman Numerals」。
  ローマ数字はいかにしてアラビア数字にとってかわられたか。
 アラビア数字――正確には「インドアラビア数字」――とくらべて、ローマ数字には何か良いことがあったのだろうか?

 インドで十個の数字が発明されたのは西暦6世紀か、それよりも早い。
 大発明だった。1から9の自然数、それと0を用いることで、「10」をあらわすのにそれ専用の記号を必要としないのだ。

 インドアラビア数字表記は、桁の値を採用したシステムである。たとえば末尾からふたつめの数字は十の桁だと決まっている。その位置に書かれている数字に、10を掛けた値が、含意される。

 こんなに便利なのに、ヨーロッパ人は、13世紀になるまで、ローマ数字表記を使い続けていたのだった。
  ※十字軍時代の終わりとともに、変化があった。

 絶対数を明確に記録するのには、ローマ数字は悪くはない。
 しかし数字をさまざまに駆使して計算をしようと思うと、ローマ数字の表記システムは不便なものである。
 ローマ数字のおかげで、中世欧州の貿易や商売、科学の進展は、ブレーキをかけられていたといえる。
 インドアラビア数字が、たんなる「算数」ではない、複雑な「数学」を可能にしたのだ。

 インドの貿易商人たちが、北アフリカへ、その数字システムを伝えた。
 だから地中海沿岸の商港では、インドアラビア数字は、12世紀までに使われるようになっていた。

 スペインを支配したアラブ人が、同時にイベリア半島へこの数字表記法をもちこむ。

 そして最初にイタリアの学者たちが、科学研究のためにはアラビア人の数字の方が便利であることを認識した。
 1202年、フィボナッチ(ピサのレオナルド)が『算術書』を著して、アラビア数字を普及させる。彼は、計算をするならアラビア数字を使え、と奨めたのだ。
 フィボナッチは幼少をアルジェリアで過ごし、そこでアラビア数字に親しんでいた。

 フィボナッチのおかげでコンピュータもある。というか、彼がやったことは、中世にコンピュータ言語を導入したような偉業だったのだ。



極東日本のサバイバル武略

(管理人Uより)

 右や左の旦那様、ユグドアの事はこちらに記載しております。