積雪地の自動車部品メーカーがチャレンジすべきニッチ商品。冬季《買い物弱者》用の電動キックスクーター。

 軽自動車の電動化が難しいのは、車道走行中に他車と衝突したときに乗員の安全を確保するために必要になる重量が大きすぎること。
 それがため、モーターを軽らしく小型化・省エネ化することができない。限られた電池の容量はすぐに消耗してしまい、高速走行と航続距離の両立がほぼ不可能なことだ。

 このジレンマから抜け出しようがないのなら、しばらくのあいだ、「乗用車」のカテゴリーを蝉脱して、「牽引車付き自動二輪車」や、高速走行を諦めた「小特」に賭けるしかないかもしれない。

 大手の軽自動車メーカーは現在でも「軽」専業ではないから、電動化時代に遷移しても、まったく別な製品で食っていく道はあるだろう。

 問題は、従来の自動車製造では不可欠だったが、電動自動車にはまったく無用になる部品を納入してきた、下請け部品メーカーたちだ。

 この人たちは、奮起すべきだ。
 埋められていないニッチ需要が北国には存在する。それを埋めて欲しい。

 すなわち車両を運転できない じいさん、ばあさんたちが、排堆雪のため狭隘化した歩道を、やや重い荷物とともに、楽に安全に移動できる、原付よりもスローな移動手段だ。

 これができるのは、「運搬車仕様」になっている電動キックスクーターだけだと直感する。前輪か後輪が履帯駆動になっていれば尚可だろう。

 キックスクーターに衝突安全性など求められないから、躯体を炭素繊維でとことん軽量化してもいいはずだ。スピードも、歩く速さでじゅうぶんだ。

 積雪地方にしか売れぬ商品だから、大メーカーは、こんなコンセプトにはまじめに取り組みはしないだろう。だったら、北海道や信越の地場メーカーがこれを作り上げるべきではないのか?

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 Benjamin Brimelow 記者による2021-2-3記事「South Korea’s military has big problems that are much closer to home than North Korea」
    2020年のアンケートによると韓国人の40%は、北鮮軍の方が韓国軍より強いと考えている。韓国軍の方が強いと思っている国民は36%だった。

 2005年に韓国政府は、出生率の低下から、このままでは徴兵制軍隊のパフォーマンスを維持できなくなると判断。「DRP(国防改革計画)2020」を策定した。
 すなわち2020年までに主に陸軍の兵員定数を削減し、総兵力を50万人にコンパクト化する。と同時に国防費を毎年10%増やしてそのカネを新装備に突っ込む。これによって若年人口がどんどん減っても韓国軍は弱体化しないようにする、というもの。
 じっさいには、毎年10%の伸びにはできなかったが……。

 しかも徴兵の俸給(あまりにも安かった)をベースアップしないと国民が不平を言うので、増額分すべてを装備費に回すという政府の目論見も潰えた。

 K2戦車はもともと1000両以上揃えるつもりだったのだが、開発につまづき、そのため資金が調達ではなく開発のしりぬぐいに使われてしまい、現勢は260両にとどまっている。

 KSS3級の大型潜水艦は9隻が計画されたが、進水したのが3隻、就役したのは0隻だ。

 陸軍の歩兵部隊も人件費が嵩んで装備の充実が進まない。暗視ゴーグル、ボディアーマー、機関銃、火器用の照準スコープなどを欠いた部隊がまだある。

 UAEに駐留することになった陸軍部隊は、自前の装備が足りないため、特殊部隊からその装備を借りて行かねばならなかった。

 韓国軍の計画では、陸軍の定数は2025年までにさらに36万5000人に減らす。

 ※ところで釜山にどうして謎の「骨」が多く出土するのかは、このブログの2016-4-20記事を再読すれば見当がつくでしょう。戦後の収容所では「骨捨て場」にさぞ困っただろう。