潜水艦からの直上監視用アクティヴ・ソナーとして、イルカ超音波の「啼き真似」が使えるはずだ。

 他国のASWに聴かれても、それが日本の潜水艦であるとは特定できないような音を使う、真上方向への微弱なアクティヴソナーは、可能だろう。
 イルカの超音波の他に、小判鮫している当の対象貨物船のノイズを録音しておいて、すぐにそれを微弱な連続波アクティヴソナーとして真上へ発出しても、いいはずだ。

 また、当の貨物船のスクリューが発しているキャビテーションノイズだけを録音中から切り取り、それをピンガーにして真上に打ってもいいはずだ。微弱に加工し、しかも1発だけだから、敵ASWにも気取られ難いだろう。

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 Bianca Nogrady 記者による2021-2-8記事「Why aren’t kids getting vaccinated?」。
   ファイザー・ワクチンは16歳以上にしか射ってはいけない。これ、承認の条件。
 モデルナ・ワクチンも成人(18歳以上)限定である。

 いずれも、それ以下の年齢のボランティアに対する試射は、今、進行中で、データをまとめて結論が出せるのはこの夏であろうと予期されている。

 アストラゼネカのワクチンも、これから少年に対する試射実験を始める。

 少年向け接種が急がれていない理由のひとつは、新コロの特徴として、成人が重篤化しやすいと観察されているからである。

 米国のデータでは、子どもは罹患報告集団の13%近くを占めているが、入院報告集団の3%未満であり、さらに、病死報告集団の0.21%でしかない。よって予防接種は後回しだ。

 つまり、発熱したり咳・鼻水が出たりはするが、そこまで――というケースが、少年の場合は、多い。

 ※加州とフロリダ州では、保健当局が下水を探査して、すでに英国型変異ウイルスが市中感染で広まっていることをいちはやく把握している。この方法は人海戦術の対極的な技法なので日本の自治体も積極採用したらよいのではないか? 特に南ア型変異株に照準を合わせなくては……。

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 Charles Q. Choi 記者による記事「The story you heard about Genghis Khan’s death is probably all wrong」。
   チンギスハンの死因については長年、いろいろムチャクチャなことを言われてきたが、真の死因は当時流行していた腺ペストであろうという、最新の研究。

 ちなみに2003年の某研究によれば現在生きている人の200人に1人はチンギスハンの血を引いているのだそうである。

 1162年うまれのチンギスハンは1227年、西方との戦争中、発熱し、8日後に死亡した。
 権力の絶頂であり、毒殺などは考え難い。
 後世の人はそれは腸チフスではなかったのかとした。
 このたび、豪州アデレード大学の研究者たちは、それはちがうだろうと結論。
 明代に書かれた『元史』には、腹痛や嘔吐などの症状が記されていないから。腸チフスならば、それが書かれたはずである。

 当時、腺ペストが流行していた。それにやられたのだと考えるのが自然であろう、と。
 なおチンギスハンの埋葬地は今日に至るもまったく不明で、遺骸を調べることはできない。

 これは流行病で強大な指導者が斃された先例であり、それによって世界史もガラリと変わったという先例でもある。

 ※したがって世界の独裁者たちはこの記事を読んで戦々恐々とするわけである。