「PS-2(改)」が、必要だったね。

 飛行艇なら洋上給油もできるので、南極海だろうが北極海だろうが、2日以内にかけつけられるだろう。飛行艇の尾部にはとうぜんMADは付けておく。

 そこから小型の無人潜航機を泛水せしめる。合成開口レーダーと同じ仕組みの側方ルッキングソナーで海底地形をスキャンさせ、沈船位置とその姿勢を絵的に把握する。

 ディッピング式ソナーは必要ないが、アンビリカルコードがあれば、水中ロボット(UUV)との双方向通信量に制約がなくなる。沈船船体にマイクを密着させての常続的聴音や、沈船艦内に対する水中スピーカーでの音声激励にも便利だ。

 飛行艇だから、海象が荒天でなければ現場海面に長時間とどまることができる。飛行艇が現場にとどまれないときも、UUVだけは水中に残り、自律的に仕事を続け、報告を送り続ける。

 飛行艇だから、UUVの回収も後日、任意の洋上にて可能。

 有人救難艦を派遣すると、いろいろ厄介なトラブルがあり得る。たとえば韓国の潜水艦を救難しなければならなくなったときに、日本が救難艦を派遣して、結果的に乗員の救難ができなかったという場合、連中は必ず日本の責任だと非難攻撃する。それがわかっているので、できればかかわりたくないが、何もしないわけにも行かぬ。そんなとき、「PS-2改」+「UUV」の組み合わせならば、さいしょから、沈没位置を特定して艦内の生存者の有無を探るだけが仕事なのだから、さしもの韓国人も日本を非難しようがないだろう。

 各国が北極海探査用の船舶を増やすというのなら、どうじに、北極海で国際人命救助ができる「PS-2(改)」も必要になるはずだ。その予算をとっとと要求するという着想を誰も抱かんらしいのが、日本の現状をよく反映しとるわ。

 オット、わたしがここでこの提案をしたので、おそらく中共は1年以内に、上記コンセプトを国産飛行艇で実行しちまうよ。これは、ついでに予言しておく。

 次。
 Joseph Trevithick 記者による2021-4-23記事「U.S. Navy P-8 Maritime Patrol Plane To Join Hunt For Missing Indonesian Submarine
    米海軍のP-8Aポセイドンが捜索に加わる準備をしている。
 どこの基地から飛ぶのかは非公表。

 豪州、インド、マレーシア、シンガポールも、捜索アセットを派遣しつつあり。
 23日おそくには、ポセイドンは現場に着く見込み。

 油徴と磁気からして、沈没地点は、バリ島のセルカン・バワン海岸の北25海里だろう。

 P-8AにはMAD(磁探)が装備されていない。仕様として最初から。
 ※いまだにこの理由がわからないのだ。ソノブイのアクティブソナーだけで三次元海底MAPが描けるくらいの技術力が米海軍にはあるのか? MADのないP-8をこれから飛ばしてどうしようというのか? そして今回、そもそも最初に磁気を探知したシステムは何だったかも不明である。

 沈んだのは『ナンガラ』である。『ナンガラ』は『カクラ』級潜水艦である。

 『ナンガラ』の捜索には『アルゴロ』も加わっている。『アルゴロ』は『ナガパサ』級の三番艦で、この3月にインドネシア海軍に就役したばかりの新鋭潜水艦。

 『ナガパサ』級の設計は、ようするに韓国の『ジャンボゴ』級の改良品である。

 インドネシア海軍は4隻の『ナガパサ』級によって旧い『カクラ』級を更新しようと考えている。

 『カクラ』級は2隻あり、いずれも1980年代に西ドイツで建造された。ドイツでは『Type 209/1300』と呼ぶ。『カクラ』級は2000年代なかばから2010年代前半にかけて、韓国で改装工事を受けた。

 沈没した海域の水深は、2000フィートから3000フィートである。
 とするとDSRVでは到達ができないだろう。シンガポールから救難艦『MV Swift Rescue』が急派されているところなのだが……。

 豪州の潜水艦のプロ氏いわく。レスキューシステムは深さ600mまでを想定している。船殻じたいに安全マージンの余裕があっても、ポンプ系統がそれ以深では機能してくれない。

 ※つまり絶望。米海軍の『NR-1』なら余裕で到達するだろうが、レスキュー用じゃない。



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