電池の充放電を試験するプラントとしては「フライホイール」が有望なのではないか。増減容易なそのモジュールを完成した会社こそ、世界相手に大儲けができるのではないか?

 David Choi 記者による2021-10-22記事「North Korea’s submarine missile effort is at ‘beginner level,’ South Korean defense chief says」。
    韓国の国防開発局の局長氏が韓国国会議員たちに面談していわく。北鮮のSLBM技術は韓国に5年遅れていると。
 およそ試射したミサイルが何かに命中するシーンのビデオを北鮮はめったに公開しない。そのような技術が無いためである。

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 indomilitary の2021-10-22記事「KAI Develops Unmanned Version of Light Armed Helicopter (LAH)」。
    韓国航空工業KAIは、開発段階である有人の軽攻撃ヘリLAHをさらに無人化するバージョンの構想を、ソウルの国際航空&防衛見本市(ADEX2021)で発表した。

 ※この韓国版無人AHの写真を見れば、誰でも思いつくことがあるはず。それは、わが「OH-1」は、無人偵察ヘリの「研究機」に改造するのが、いちばんイイのではないかということ。

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 indomilitary の2021-10-22記事「Long Unheard, Mount M-48 Cannon “Tito Gun” Yonarmed 11 Kostrad Still Mighty」。
    インドネシア軍は、ユーゴスラビア製の76ミリ山砲である「M-48」をいまだに特殊部隊に装備させている。このたびその訓練が行なわれた。愛称は「チトー砲」。

 大砲の総重量はタッタの680kgである。2輪が付いているので、普通のジープで牽引できる。特殊作戦ならば、水牛に牽引させることもありだ。

 軽いので「ベル412」ヘリコプターで運搬可能。
 山砲であるから、分解搬送もできる。空挺作戦には好都合だ。

 肝心の射程だが、7800mから8750m。
 砲身は仰角45度から俯角15度まで変えられる。水平射撃ができるところが、迫撃砲と比べた場合の長所である。
 弾丸初速は387m/秒。
 発射速度は最大で毎分25発。

 砲身の命数は、6000発である。

  ※尖閣諸島の広がりは「105mm牽引砲」にピッタリなのだという話を拙著ではしているのだが、まさか75ミリ野砲を使っている軍隊がこの21世紀に現存するとは、寡聞にして知らないでいた。米軍の古いパックハウザーではない。牽引本位のマウンテン・カノン。山岳国ユーゴの結論だとすれば、これは学習する価値があるだろう。ただしユーゴでは「ラバ」も「ロバ」も多用できただろう。そこは日本には無い条件が揃っていたと想像する。

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 Caitlin M. Kenney 記者による2021-10-21記事「One of Four Boosters Fails in Rapid-Fire Hypersonic Tests」。
   アラスカのコディアック島にある宇宙試験場でデータ集めのために火曜日に試射したハイパーソニック弾が、ブースターの燃焼不全により、所期の速度域に達せず、そのため滑翔体のデータ集めに失敗したが、このブースターは兵器用ではなく、実験専用に随時にくっつけられる、出来合い品。その先に「二段目」としてとりつけた肝心の滑翔機体部分には、特に不具合はなかったのである。

 その翌日の水曜日にヴァジニアのワロップス試射場(NASA所管)で発射した3発のハイパーソニック実験弾は、どれもハイパーソニック域まで達して、陸海軍のデータ集めの目的を達した。

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 The Maritime Executive の2021-10-21記事「After Chinese Missile Test, U.S. Navy Speeds Up Hypersonic Research」。
   木曜日発表。米海軍は水曜日にHGVのテストを3連続で成功させた。海軍はこれをCPS=通常即撃弾 と呼ぶ。同じHGVを陸軍では陸上から発射し、LRHW=長射程ハイパーソニック弾 と呼ぶ。よって陸海の合同実験である。

 火曜日に失敗した実験も、陸海の合同であった。

 陸海軍とは別に、DARPAは、HAWC=ハイパーソニック吸気動力兵器コンセプト を研究中。
 また空軍も、別に、ARROW=空中発射型即撃弾 を開発中である。

 これらのうち米軍が最初に実用化するのはARROWである。FY2022に前駆量産予算がつけられたので。

 ※常識で考えるべきこと。米国は有翼グライダーを人工衛星速度であるマッハ25まで加速させ、そこからふたたび大気圏の外縁でマッハ10まで減速させ、その速度域において対地通信を保持し、さらに大気圏下層で滑空着陸できるまでに減速させるスペースシャトルを80年代から製造し、シャトル計画終了後も空軍が無人のミニシャトルでデータを膨大に蓄積し続けているのである。この数十年の蓄積に後発の中国が追いつけると考える者は、技術の「相場値」がわかっていないだろう。