ドイツは「ディンゴ」4×4MRAPを50両、ウクライナに供給する。

 これまで、かなりの種類および数量の武器・弾薬に訓練サービスまでつけてやっているのに、依然としてウクライナ人は「ドイツは口だけで援助を実行しない」などと文句をブーブー垂れまくりである。それに淡々と対処し続けるドイツ人の忍耐は驚嘆に値するだろう。

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 Defense Express の2022-9-15記事「russia Made a Bunch of Vehicles for Flamethrower Units on a T-72 Chassis Only to Lose Them in Ukraine」。
   ロシアはT-72のシャシを利用した「BMO-T」というモノを10両、製造したのだが、すでにその4両が、戦場でうしなわれてしまった。
 珍しい「重APC」仕様。歩兵は7名まで乗せられる。NBC防護部隊に使わせるつもりで開発したようだ。

 使い捨てロケット弾の弾頭部分が焼夷弾になっている「RPO-A Shmel」という兵器があり、車内にそれを30個積める。
 それで「火炎放射戦車」などと報道されることがある。そんなごたいそうなものではない。

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 ストラテジーペイジの2022-9-5記事。
   15年前、ペルシャ湾で米海軍が使って役に立った、掃海用潜航ロボット「Remus 100」。
 これを英海軍も所有しており、いま、ウクライナ兵に使用法を教えているさいちゅうである。英国から6台が寄贈されている。

 「レムス100」は魚雷形だが全重37kgとコンパクト。長さ1.6m、径19センチ。
 サイドスキャンソナーを両舷に有する。
 時速5kmで、22時間、海底を動き回れる。深度は100mまで対応。

 1~2時間おきに浮上して、GPS信号を受信して自己位置を確認する。

 ロシアが黒海沿岸部の浅い海域に沈底機雷を敷設しているので、それを除去する。

 豪州、ニュージーランドなど、全世界ですでに数百台が活動中。
 1台の値段は、センサーが何なのかによるけれども、35万ドル~50万ドル。

 英国は掃海母艦とするための600トンの『サンダウン』級も2隻、ウクライナにくれてやっている。この掃海艇にも「シーフォックス」というUUVが搭載されており、機雷に爆薬を装着して爆破処分できる。

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 Nergis Firtina 記者による2022-9-14記事「The company of Ukraine’s richest man produces war shelters for Ukrainian soldiers」。
   リナト・アクメドフは、ウクライナの億万長者である。彼はこのたび、チューブ状にコルゲートメタルで構成した、地下埋め込み式のシェルター・モジュールを工夫し、量産し、最前線のウクライナ国軍部隊まで届けることにした。

 いわば「プレハブ地下壕」。彼が経営権を握っている鉄工所「メティンヴェスト」社で製造させる。工場は、ザポリッジア市にある。

 このカプセルトンネルを地下1.5mに埋めておけば、152ミリ榴弾が着弾しても、もちこたえられるという。

 兵隊の寝床に使ってもいいし、食糧貯蔵庫にもなり、また「地下浴場」に仕立てることすら可能である。

 この「需品」の製造には、ウクライナ軍の工兵隊が協力している。

 シェルター内装には材木が必要だが、それはウクライナの諸州から搬入されてくるという。

 いまや最前線におびただしいウクライナ軍将兵が貼り付けられているので、こうしたプレハブ・シェルターの需要は大きい。それを遅滞なく供給せねばならぬ。

 価格は安くない。しかし兵士の人命にはかえられぬ。1カプセルの製作費は5450ドル。それを無償で軍に提供する。

 鉄工所はすでに10個を完成し、8個はすでに前線に埋設された。
 早く、月産20個にもっていきたい。

 メティンヴェスト・グループは、鉄鉱石と石炭の採掘から精錬・製鉄、さらに鉄鋼製品加工まで手がける企業集団である。

 ※これだ。わが国から、げんに防戦中である被侵略国へ緊急贈与するのに、最も適したアイテムは! この埋設式プレハブシェルターを平時から苫小牧港のような無駄に広い空き地に数百個ばかり蓄積しておき、もし、ウクライナ戦争のような新事態が将来、世界のどこかで発生したときには、それをただちに中古のトレーラー(被牽引車)に固縛した状態で自動車運搬船に載せ、そのトレーラーごと、気前よく寄贈してしまう。モノがでかいから、沿道では厭でも目立ち、日本政府がすばやくイイ物を提供していることが、世界に宣伝されるだろう。トラクターヘッドは別途、現地の港付近で調達すればよい。そんなものをわざわざ日本から海送する必要はないのだ。製造は室蘭の鉄工所に発注すれば、おおよろこびで大量生産するだろう。ザポロジアはじめウクライナでは原発に対する本格爆撃がこれからあり得る。核シェルターはぜったいに必要になる。政府はすぐにプロジェクトを始動すべし。