容易に変形しない素材で肋骨の周囲をぐるりと取り巻き、前後左右から数トンの圧力がかかっても呼吸維持になんら影響が無い、特装ジャケット。
この素材にさらに「防刃機能」「防水・浮力維持機能」「防火・耐熱性能」「強制通風冷却機能」などを適宜に付加することによって、防災避難シーン、雑踏警備シーン、戦地エバキュエート・シーン、歩いていたらとつぜんアナコンダに巻き付かれてしまったシーン、象の足で踏まれるのを回避しつつ、暴れている大ワニを押さえつけねばならない緊急事態シーン……など多彩な半限界的状況で頼りにできるはず。
ライダー用プロテクターではないので肩部分はむき出しだ。なおハード素材で気をつけねばならぬのは、縁の素材が硬いままだと、そのために身体の表皮を傷つけるおそれもあること。縁部の処理が難しい。
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Tanmay Kadam 記者による2022-10-31記事「Russia’s Su-34 Bombs The Jaguar Style! Veteran Fighter Pilot Decodes Moscow’s Ukraine Bombing Strategy」。
さいきん公表されたビデオから、「スホイ34」の投弾流儀があきらかに。超低空で目標上空を航過しざまに無誘導爆弾×複数を落としている。爆弾の信管を超遅延にしておくことによって、自機はブラストに巻き込まれずに飛び過ぎる。
これはインド空軍が「ジャギュア」攻撃機で採用している流儀そのものだという。
この流儀だとしかし、とうぜんながらMANPADやAAにやられるか否かは博打となる。それでも強行させるのは、PGM兵装が不足していて、他に選択の余地がないのだろう。
ちなみにインド空軍の場合、ジャギュアで侵攻するときの高度は地表から200フィートである。
ところでウクライナ軍の参謀本部は、2-24開戦前の分析として、露軍のミサイル・ストック量を、イスカンデルM×900発、カリブル×500発、KH-101×440発だと算定していた。
それが今では、イスカンデルは100発前後、カリブルとKH-101は合計して200発強しかないだろうという。それらをからっけつにするとまずいので、スホイ34にありえない危険ミッションをさせているのだろう。
オリックスの統計によると、スホイ34はすでに17機が墜落した。そのうち1機のスホイ34Mは、味方に撃墜されている。
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Daniel Rice 記者による2022-10-28記事「Ukraine is the Modern-Day Sparta」。
ウクライナの人口は3800万人。
そのうち550万人は国外へ逃れている。
なんらかの軍務に従事しているウクライナ国民はげんざい100万人に近い。うち4万人は女子。
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Boyko Nikolov 記者による2022-10-31記事「Putin’s long arm: Gas hub kills Ukrainian dream of Bayraktar TB2s」。
2-24以後、すくなくも50機の「TB2」がトルコからウクライナに売られた。
バイカル社がウクライナ国内に建設する工場では、「TB2」の胴体部分、電装品、ソフトウェアが製造されるという話だった。
バイカル社のCEOであるハルク・バイラクタルは9月9日にゼレンスキーとキーウで面談している。
しかしこの話は止まったのではないか。
かたやエルドアンは10月19日にカザフスタンでプーチンから、黒海経由で天然ガスを供給しようじゃないかと提案されたという。
※ロシアのガス輸出額が激下がりになっていて、開戦前のプーチンの当てはかんぜんに外れている。今のロシアは、ガスを外国に売りたくてたまらないポジション。エルドアンはその足元を見ているだろう。カザフのパイプラインに対するロシアのイヤガラセを見ているトルコは、今からパイプライン経由でロシアからエネルギーを買おうとするほどの阿呆じゃあるまい。
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Sean Spoonts 記者による2022-10-31記事「Ukraine Attacks Russian Black Sea Fleet Again at Sea and in Sevastopol」。
セバストポリを騒がせた特攻ボートは、ウクライナの国内製だ。
全長は15フィートくらいか。
ガソリンエンジンでウォータージェットを駆動させる。まずジェットスキーの転用だろう。燃料タンクの容積を大きくすれば、航続距離は数百浬になる。
操縦のためには衛星による無線中継が必要。そのアンテナらしきものが写真からわかる。
船首にはレーザーレンジファインダーがついている。
衝突信管は念のため2個つけてあるようだ。
おそらく衝突しなくても自爆させてしまう無線コマンド回路もついているであろう。
ビデオ映像で不思議なこと。ヘリのドアガンが当たらないのはわかる。しかし『マカロフ』に搭載されている、レーダー制御の30ミリ・ガトリング「AK-630」×2基は、なぜ作動していない?
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Defense Express の2022-10-31記事「Four russian Helicopters Lost, Without Even Taking Off the Ground」。
ロシア本国にある「Pskov」州の航空基地で、2機の「カモフ52」が地上で完全爆破され、別な2機が中破した。10-31の夜に。
この「ヴェレティエ」基地はラトヴィア国境から30kmのところにある。開戦前には24機の軍用ヘリが常駐。
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AFPの2022-10-28記事「AIR lofts heavy payload balloon into near-space height」。
9月30日に中共がバルーン実験をしていた。ヘリウム風船により、高度3万mまで、1.2トンものペイロードを持ち上げてみせた。
この風船、ガスを入れない状態でも100m以上の寸法。ガスは18万立方m、入る。
テストでは、ゴンドラを地上に回収することができたという。場所は青海省。
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Vijainder K Thakur 記者による2022-10-29記事「Russian Army Steps Up Use of ‘Cuba’ Kamikaze UAVs Along Entire Frontline As Russia-Ukraine ‘Drone War’ Intensifies」。
10月28日にイズヴェスティアが報じた。ロシア軍部隊が、キューバを意味する「KUB-BLA」という固定翼の自爆ドローンを使って、ウクライナ兵のシェルターを破壊したと。
リポーターによると、まず偵察ドローンを放って標的を見定め、そこへ自爆機を送り出すという手順。
ロシア部隊指揮官いわく。砲兵はとにかく無駄弾が多い。ドローン特攻は弾薬の節約になる。
KUB-BLAは、自動車の屋根の上から発進させる。ロケットアシストを使わないので、敵の偵察の目にはひっかかりにくい。
「KUB-BLA」は、ZALAアエロ社の製品。ウイングスパンは1.2m、弾頭重量3kg、最高時速130km。
偵察ドローンが標定した座標を、この「KUB-BLA」にインプットして発進させる。あとは機体が衛星ナビゲーションを使って勝手にその目標に向って飛んでいき、自爆する。このやり方だと飛行中にリモコン通信を維持する必要がないので、ウクライナ軍の砲兵にチームが接近しないで済む。最大レンジから放ってやればいい。着弾誤差はGPS頼みなので、5mから10mくらいにおさまる。
このドローンはプッシャープロペラを電動モーターで駆動する。バッテリーは30分、もつ。
※つまり60kmは飛んでくれるわけだ。相手砲兵からじゅうぶんな間合いが取れる。
音は静かだし赤外線輻射量も小さいので、敵はこいつの接近を察知できない。だからMANPADSにもやられない。
ロシア軍の流儀では、こうした特攻ドローンは、時間をおいて2機から3機、同じ目標に指向させる。同時弾着ではなく。目的は、敵のAA資産をできるだけ消費させることにある。
「KUB-BLA」は、2021年に露軍の試験をパスし、採用された。
5月18日に、このドローンでM777をやっつけたと称するビデオがロシア国防省によって投稿されている。
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BERNARD CONDON 記者による2022-10-31記事「 Russia recruiting US-trained Afghan commandos, former generals say」。
元アフガニスタン政府軍の将官たちがAPに語った。
カブール陥落前に米軍がトレーニングしてやった特殊部隊の隊員たちのうち、昨年の政権崩壊時にイランに逃れた集団は、いま、ロシア軍に雇われてウクライナ戦線に居る、と。
この元エリートアフガン兵集団は数千人いる。
ロシアは月給1500ドルで募集をかけた。さらに、本人と家族にロシア領内での安全な永住を約束するというのがインセンティヴ。
この申し出に抗える者はすくない。なぜなら現状では、イラン政府はいつ、彼らを国外追放にし、タリバンに引き渡すかも知れないからだ。
いったい全体で何人の元アフガン特殊部隊兵がイラン領内にいるのか、誰も把握していない。が、ロシアのオファーに応じようと検討している者が、およそ400人いるらしい。
中には、家族をアフガン国内に残している者も多い。ワグネルは、その家族に対してもロシア外務省のヴィザを発給してやるともちかけて誘っている。
ウクライナの戦訓 台湾有事なら全滅するしかない中国人民解放軍