Defense Express の2023-8-17記事「Ukrainian Military Showed How the Swedish RBS-70 MANPADS Destroys russian Ka-52 Alligator Helicopter」。
宇軍がスウェーデンから「RBS-70」を貰ったのは今年の4月であった。
それが戦場で使われているビデオが今まで出ていなかったが、それが出てきた。
どうやら「カモフ52」攻撃ヘリをすでに2機、撃墜したようだ。
手柄部隊は第42独立機械化旅団。場所はザポリッジアのRobotyne村付近。
「RBS70」は、赤外線ホーミング式ではない。発射機の側から射手がレーザーを発し、そのレーザーの光束内にとどまるように、ミサイルの尻のセンサーがコースを修正しながら飛ぶ。したがって、敵ヘリはいくらフレアを撒こうが、このSAMを欺騙できない。
RBS70の「マーク2」は、水平レンジが7km。もし最新型の「NG」だったとすると、水平レンジは9km。敵のヘリパイは、通常のMANPADSに対してなら安全とされる水平離隔距離をとっていても、RBS70にはやられてしまう。
※この記事は「RBS70」のモーターが「ジェット・エンジン」だと書いている。英文ウィキでは「無煙の固体ロケットモーター」としてある。射高は5000m。弾頭重量は1~1.1kg。レーザー近接信管により、多数のタングステンペレットを飛ばす。誘導ユニットの重さが35kgもあるので「肩射ち」はできないが、3人がかりで一式を持ち運べるがゆえに「MANPADS」のカテゴリーに入れられる。ミサイル本体も24kgもある。となると運搬は3人がかりでもキツイぞ。基本的にジープ移動前提だろう。
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August 2023 Gary Mortimer 記者による2023-8-16記事「DJI FlyCart 30 delivery drone」。
DJI社が、無人輸送機「フライカート30」を発表した。
30kgの箱状の荷物を、16km先の地点へ運んでくれる。大型・大馬力のマルチコプターだ。
ただしDJI社にとっては無念だろうが、中共政府は9月1日から、実用的なドローンの輸出を「非友好国」に対しては原則として許可しない。
だから「フライカート30」を購入できるのは、ブラジル人とかロシア人とかイラン人に限定されるだろう。
こいつが運搬できるコンテナの内法は、573×412×306㎜で、水を入れると70リッターだ。もちろん70kgも持ち上げることはこの機体では不可能だが。
箱の重心を計測する装置が備わっていて、もしも積荷の重心の甚だしい偏りを検知すれば警報し、飛行が危険にさらされないように考えてある。
コンテナ形状の箱を抱擁するスタイルの他に、荷物をクレーンで吊下して運ぶモードも可能。空中からその吊り荷を投下させることもできる。
クレーン使用の場合は、40kgの物体をワイヤーで巻き上げられる。ただし、高度20mより高いところからは投下はしない。
吊り荷が風でぶ~らぶ~らしないような対策もちゃんと考えてある。
このマルチコプターを商品デリバリーに使う場合は、機体が着陸すると同時にコンテナの抱擁を解除して「置き配」とする。時間をとても節約できる。
バッテリーは、2個積める。2個のときは、積荷のMaxは30kgとなり、1個のときは40kgまで。
空荷で飛ばす場合は、航続距離は28kmに延ばせる。
電池2個で滞空できる時間は18分である。
巡航スピードは15m/秒。最大速度は20m/秒だ。
12m/秒の風の中でも、ミッション可能。
機体から地面をモニターしているビデオカメラの映像は「4G」によって電送され、20km離れたところでも受信できる。
緊急不時着用のパラシュートも備わっている。
機体重量は、バッテリーなしだと42.5kg、バッテリー2個を積むと65kg。
空荷で上昇できる限度は、海抜6000mである。
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AFPの2023-8-16記事「Jordan says shot down TNT-loaded drone from Syria」。
ヨルダン陸軍が水曜日に公表。TNT爆薬をくくりつけたマルチコプタードローンがシリアから飛来したので、ヨルダン領内にて、撃墜した。
同じ場所では以前に、麻薬(カプタゴンという覚醒剤)を運搬するドローンを撃墜したので、製造販売グループ〔それは私的な組織とは限らない〕が怒ってヨルダン軍警に報復/イヤガラセしようとしたのだろう。
覚醒剤はシリアで製造されている。そこからガルフじゅうへ密売されている。密売組織は今では輸送にドローンを普通に使う。
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ストラテジーペイジの2023-8-17記事。
モンゴル国境とバイカル湖の中間に、Vagzhanovoという露軍の兵站倉庫基地がある。
ここは補給廠としてロシア最大規模である。古いAFVだけで4000両が露天に並べられている。その大宗はT-62だ。
米国の場合はAMARC(航空メンテナンス&リカバリー・センター)が有名だろう。スペアパーツの供給源としてフル活用するための、引退機のホーンヤードだ。1箇所ではなく、大小、無数にある。
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Richard Goldberg 記者による2023-8-16記事「Iran’s Nukes Are a Thorn for Saudi-Israeli Peace」。
米国務省はビンサルマン皇太子に対し、もしイスラエルと平和条約を締結して国交を正常化させるなら、米国とサウジのウラン濃縮JVを許可するよと、魅惑的な餌を呈示している。
しかしこの話が実現すると、トルコやエジプト政府も、同じことを米国に要求するであろう。
※ビンサルマンは巧みに交渉を進めているようだ。おそらくイランの外交団とも面談しただろう。先に中国の働きかけに耳を傾けたそぶりに続き、そんな動きを米国に示すことによって、バイデンからはさらなる餌を引き出せると考えているはずだ。
※米国がそこまでイスラエルとサウジの仲介にのめりこんでいるのなら、日本外務省は次のような事業を考えて欲しいと私は個人的に思う。搭載量が妥当水準であるところのわが「P-1」哨戒機をベース機体として、サウジと日本のメーカーがJVで「簡易版AWACS」を、「他国から飛来するミサイルを早期警戒する」目的に限定して、開発するのだ(非戦闘5類型)。開発資金のほとんどはサウジが出す。そしてこのJVに、イスラエルも加える。すなわちレーダーと情報処理システムには、イスラエル企業が全面参加して担当する。これなら米国の安全保障スクールもニッコリだ。かくしてわが外務省の仲介により、サウジとイスラエルは兵器同盟関係に入る。これはバイデンのレガシー得点になり、日本は米国に大きな恩を売ることになる。手柄はぜんぶ、外務省が取ればいい。Kawasaki は、売れない機体を提供するだけですから。