臆病あらわすマークがシンボル~♪ 10-10!

 ストラテジーペイジの2023-10-9記事。
   いま、スターリンク衛星は、5000機以上が軌道周回中である。しかし今から10年後には、複数の会社の低軌道周回通信衛星が、総計10万機以上、上空を回っているはずだ。

 計画では、スペースX社だけでも3万機体制を目標にしている。

 そうなると地上の通信環境はどうなるか。今、衛星通信は、月に600ドルの料金がかかるが、これが90ドルに値下がりするだろう。多数の衛星が頭上を通りかかってくれるので、パラボラアンテナも、小さいもので用が足りるようになるだろう。

 ユーザーのパラボラと宇宙通信用モデムは、あわせて100ドルで済むだろう。

 スペースX社の損益分岐が黒字化するためには、毎月料金を払う顧客が1000万人にならないといけなかった。おそらくその目標は2023年の前半には達成された。

 スターリンク衛星は逐次にバージョンアップしている。後になるほど性能が好く、より少数の衛星機数でも同じ量の通信を捌ける。しかも、国民に自由な情報へのアクセスを禁じている体制(地球の半分がそういう国である)の住民が、政府から見付かることなく私的に衛星通信を確立しやすくなるように、この技術が進化しつつある。

 ※いま中共はドメスティックなChatGPT環境をこしらえさせているところだと思うが、将来のユーザーは、規制だらけのドメスティックマシーンなどにアクセスせず、衛星経由で国外のマシーンにアクセスしてしまう。それを防ぐ手段は北京政府にはないはずだ。てことは、今の投資は壮大なムダか?

 スターリンクの第一世代型衛星は、宇宙寿命が7年。だから、そろそろ大気圏内に落下してくる。

 スペースX社の最新の事業企画は「スターシールド」。これはなんと、無数のスパイ衛星を回し、それに私人が有料でアクセスできるようにするというもので、数が多いので「動画」で特定地表を観測し続けられるという。

 その商用スパイ衛星が同時に通信中継衛星も兼ねるのである。
 これが現実になる頃には、走行中の車両が常時、通信衛星とリンクすることも、いともたやすくなるという。


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 AFPの2023-10-9記事「Younger trees champion carbon capture」。
   森林の炭素吸収効果にかんする、最新の知見。
 樹齢が50歳から140歳のあいだの、まだ若い森林が、最大のカーボン吸収体である。

 ところが、樹齢が140年以上の古い天然林は、機能としてもはや「カーボン・ニュートラル」だという。これは、シベリアのタイガでも、南米のアマゾンでも、西太平洋のボルネオでも、同じだという。

 つまり、大気中の二酸化炭素を少しでも減らしたいのなら、古い森林は伐採して、いっぺん若返らせた方がいいのだ。

 こういうことがわかってきたのも、測地衛星のマルチスペクトラムセンサーのおかげである。

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 ストラテジーペイジの2023-10-9記事。
    「メルカーバー5」は予定では2023前半に部隊に交付されることになっていたが、巻き上げられて2022後半から交付が始まっている。ほとんど初期型~4型までのメルカーバーとは別物だというので名前を「バラク」に変えようという話もある。

 メルカーバー4は65トン。2005にデビューしたが、2011に大幅アップデートされた。
 このアップデート型のメルカーバー4と5の違いはそんなに大きくない。重さも同じである。

 それで、5型の量産が遅れているのを4型改で補っている。当面、360両の4型改と、300両の5型をIDF用に揃えることを目指す。

 メルカーバー4型の納品単価は450万米ドル相当。5型は500万米ドル相当。

 5型の特記点は、エンジンの燃費がよくなったことと、「アイアン・ビジョン」という視察装置。

 タッチスクリーンにより、すべての乗員が、車外で何が起きているかを、悪天候の夜間でも、「視察」できる。そのセンサーは、飛来する脅威についても即時に警告し、最善の対処法を提案してくれる。「トロフィ」と称する能動防禦システムも5型では改善されている。

 長い間、戦車の車長は、シチュエーションアウェアネスを最高に維持するためには、コマンダーズハッチから上半身を乗り出していないとダメだと言われてきた。しかし車長が銃撃されて死傷すると、他のクルーの士気にとてもまずい影響があるし、イスラエルは人口小国なので、人的損耗は僅かでも甘受できない。それで、車長がハッチから頭を出す必要がまったくない、高性能で高額な、外部視察システムを開発した。わかりやすく言うと、これは「F-35」のパイロットに与えられている情報アシスト環境を、戦車のコマンダーにも与えようという発想である。

 1973年の第四次中東戦争が、メルカーバーの自主開発を、イスラエルに促した。1973戦争ではイスラエルは完全に奇襲された。エジプトとシリアによって。その当時、イスラエル国内では戦車は国産しておらず、西側製の新古戦車を改造しているだけだった。

 重さ61トンの初期型メルカーバーは1979に完成し、1983年までに250両が製造された。

 1983からは、重さ62トンの「2型」が交付されはじめ、それは1989年まで580両、製造された。

 1型と2型の違いは、2型のエンジンが950馬力になり、最高時速55kmを出せるようになったたこと。備砲は同じ105㎜であるが、「2型」は砲塔上に60ミリ迫撃砲を載せて、そこから煙幕弾を射てるようにしてある。

 1982年のレバノン戦争から、イスラエル軍はまた、教訓を得た。
 それを反映したのが、63.5トンのメルカーバー3型である。1990年から2002年まで、3型は680両、製造された。

 備砲は120㎜になり、エンジンは1200馬力になった。

 105㎜砲弾は、2型の車内に60発、収容できた。120㎜砲弾は、3型の車内に46発しか収容できない。しかし3型には「5発入りドラム弾庫」がしつらえられており、それは機械駆動するので、2型よりも、速い連射が可能である。乗員は4名。

 65トンのメルカーバー4型は、2003年に導入されて、2021年までに360両、製造されている。
 4型は、砲塔が新設計である。
 エンジンは1500馬力。
 サスペンションも良くなっている。

 主砲弾は車内に48発収容されている。即応発射用のドラム弾庫は10発入りとなり、しかも電動化した。乗員は4名。

 メルカーバーはどの型も、エンジンがフロント置きになっており、車体後端にはコンパートメント空間がある。そこに追加で予備用の砲弾を積むこともできるし、最大で8人までの歩兵をお客さんとして詰め込んでもいい(通例は6人)。市街戦ではこのコンパートメントが重宝する。

 ※昭和12年の南京城攻略時には94式軽装甲車の車体後部ハッチ内に工兵を便乗させて、城壁上から工兵が銃撃されないようにして城門まで肉薄させたことがあった。

 「4型」はこれまで数度、アップグレードされている。2010年から2012年にかけて、イスラエル軍の現役装甲旅団の装備するすべての「4型」に、「トロフィAPS」を搭載した。

 トロフィは2011年の実戦で、敵兵が発射したATGM(おそらくコルネットE)やRPGを実際に禦いでくれたという。その作動は全自動で、戦車乗員は、何が起きたか、後から気付いたのである。

 「アイアン・ヴィジョン」が「4型」に後付けされ始めたのは、2017年である。

 砲兵や航空機と連携して火力統制できる「ファイアー・ウィーヴァー」というシステムは、2020年からメルカーバーに搭載され始めた。その後、歩兵旅団や、予備機甲旅団にも、逐次にこのシステムが行き渡りつつある。

 「ファイアー・ウィーヴァー」は、戦車や航空機が発見した敵目標の情報が5分以内に全軍に共有され、それを攻撃するのに最も適した味方ユニットに、攻撃目標が割り当てられる。よって、最短のレスポンス時間で、敵目標は破壊されるのである。

 従来、とかく、特定の既発見目標に味方の火力がやたらに集弾し、他の新発見目標は無傷であったり、火力を発揮できる味方が遊んでいたりと、無駄が多かった。それをなくすることができる。

 ※こんかい、またしても分かったこと。飛来するロケット弾をことごとく迎撃しようという発想は、最初から破綻している。そこに投資するカネで、都市と住宅の構造を「耐爆化」「不燃化」するほうが、国家トータルの福利に資する。基地には地下避退施設を充実させておけ(米軍のアフガン砦を見習え)。戦車の中には燃えるモノは置くな。置くなら戦闘室とはバルクヘッドで区切れ。何なんだ、あのRPGで燃え出したモノは? 副火器の装薬? どこに積んでるんだという話だ。それとも燃料? 自動消火装置はどうした?

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 Sofiia Syngaivska 記者による2023-10-9記事「Turkey Tested the Albatros-S Kamikaze Boat, the Target Vessel Sank within a Few Minutes」。
    トルコのアセルサン社が「アルバトロス-S」という、無人特攻自爆船を開発した。洋上で実爆実験したところ、全長69mの標的船を、轟沈させたという。

 開発計画は2022-6時点ではすでにあった。