これほどの地下スペースがあれば街区の住民がすべて退避して砲爆撃のまきぞえを回避することができるが、もちろんハマスは住民に地下壕を使わせる気はないのである。
雑報によると、ハマスの死体から回収したスマホに、地下トンネルを工事する模様をかなり詳細に撮影していた動画がメモリーされていて、それがSNSに出た。本格的なトロッコで残土を運び出していた。
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Juster Domingo 記者による2023-12-15記事「India to Purchase 70,000 Sig Sauer Rifles From US」。
インド国防省は、Sig Sauer「SiG 716」アサルトライフルを7万梃、インド陸軍用に米国から輸入することを承認した。
総額9600万ドルほどと思われる。
2019年にインドは、「7.62㎜×51」サイズの実包(5.56ミリ以前のNATO弾)を用いる新型カービンを米国から7万2400梃、買い付けている。それに続く小火器の購入。
この威力は2022年のラダク高地における中共軍との対峙で頼もしいと認識された。
※カシミールなどヒマラヤ山岳地では敵との間合いが大きいので、旧来のAK系国産品ではどうしようもないと自覚した。インド国営工廠の国産自動小銃は、インドの「軍産官僚システム」の腐敗の一サンプル。AKのコピーすらまともにできないのである。モジはそこで、旧来の「何でも国産」主義を撤廃し、完成品の直輸入に道を開いた。この政治指導力はすごいというしかない。あれだけの大国の官僚と地方政治が腐敗しているのを、押し切ったのである。
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Joe Saballa 記者による2023-12-15記事「South Korea’s LIG Nex1 to Acquire American Firm Ghost Robotics」。
韓国の兵器メーカー「LIG Nex1」が米国の「ゴースト・ロボティクス」社を傘下におさめることになった。総額2億3900万ドルで株式の60%を取得する。
2015創立のゴーストロボティクス社はフィラデルフィアにあり、ロボドッグに強みあり。
「Vision 60」という商品名で、市街戦用に狭いところに侵入してビデオ画像を送ってくる。
自重50kgで、電池により3時間活動できる。
必要とあらば10kgのペイロードをとりつけられる。
のこる40%の株式は、LIGと組んでいるエクイティ企業が保有するであろう。
買収は2024-6月完了の見込み。
このロボドッグには「Nvidia」製の「Xavier」チップが組み込まれ、そこにはプリプログラムも入れてあるので、リモコン信号が途絶しても、自力でミッションを完遂できる。
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David Axe 記者による2023-12-15記事「‘Complete Annihilation’: Five Russian Battalions Went Up In Smoke And Flames Trying To Surround Avdiivka」。
ウクライナの分析グループ「フロンテリジェンス」は、衛星写真を検分し、「Avdiivka」市の前縁で破壊・遺棄されている211両の露軍のAFVをカウントした。
これは米軍情報部が、同市の周りで露軍は車両220両を破壊され兵員1万3000人が死傷したと言っているのに符合する。
その損害のほとんどは、攻囲が始まった10月の前半に生じた。数週間後、露軍はAFVが尽きて、以降は歩兵に徒歩で突撃させるようになった。
グループいわく。この車両損失数は、今次戦役のどの会戦よりも、多大。
約5個大隊が全滅した勘定になる。
※ドンバスの川を挟んだ戦線へはロシアの空挺部隊が貼り付けられているが、部隊名こそ「空挺」であっても兵隊は素人ばかりになっている。兵隊を訓練している暇がないのだ。
※クラウゼヴィッツは、ナポレオンのような名将には、戦場に関する「瞬間洞察視力」がある、と表現した。これは軍官僚や安全保障系統の政治家でもそうなのではないかと思う。22年の2月に「ロシア軍vs.ウクライナ軍」と聞いたなら、今日のような泥沼戦争になることを「瞬間予察」できなくてはいけないのだ。どっちも、機動戦争(速戦決勝)に必要な「イニシアチーフ」を持ち合わせていない兵隊たちを動かしての衝突なのだ。米国指導者層にそこが認識できできていたら、M1戦車を与えて訓練してやろうなどとは思わない。それは、被援助国と援助国の双方にとり、時間資源と人的資源と機会費用のいちじるしい無駄遣いとなるのである。類似の事件が将来また起きたときのために、整理しておこう。このようなケースで、被侵略国に与えられるべきなのは、迫撃砲とその弾薬とその運搬手段とその観測手段(市販級ドローン)である。ほとんど訓練が要らず、イニシアチーフも必要としないから。急用資源は有限なので、その有限の資源と動員の努力を、いちばん役に立つ方面に早くから集中させる。さすればいまごろは、迫撃砲火力を中軸にして宇軍は旧国境線を回復できていたかもしれない。「集中の原則」は、戦争指導にもあるはずだ。