米海軍は水曜日にお達し。向後、水兵は、ハンドポケットしても可い。

 Pavlo Kuliuk 記者による2024-2-15記事「The Real Zelensky in the Ukrainian Conflict」。
     1991独立後のウクライナには「国家的政治エリート層」が存在しない。そのため国家に権威がなく、国民が団結していない。

 ふつう、独立は戦争によってかちとられる。その過程で全国民が一心となる。政治指導者グループも自然に形成され国民から認知される。
 しかし1991にウクライナ人は、銃を手にすることなく独立を与えられた。だから国家の指導者も顕在化しなかった。

 独立後にウクライナ国内で誕生したウクライナ人が総人口に占める率は15%である。歴代大統領は全員、ウクライナ生まれではない。

 ウクライナ土着の強い政治指導層が存在しないことが、西側強国政府によるウクライナに対する「政治指導」を簡単にしてしまう。政府の強さがまるで違うからだ。

 これが、今のような非常時に、まったく政治経験の浅いゼレンスキーがウクライナの首班であり続けられる理由を説明する。

 ウクライナの国家予算の半分以上は外国からの下賜金や対外債務である。
 ゼレンスキーはこの2年間、国家に何が起きているかも知らないし自分と自国が置かれている事態もわかってない。ここが分かっている唯一のグループが軍である。その長がザルジニーだった。ザルジニーの方がウクライナの現状と未来が読める指導者候補に育ってしまったからゼレンスキーが解職した。

 宇軍はたった2年で、政治集団として成長し、国家エリート化し、ウクライナの政治指導者層の空白を埋めた。今、大統領選挙をすれば、同国随一の組織的マシーンである軍が推す候補が圧勝する。だからゼレンスキーとしては放置できなかった。

 ※2022-2下旬に、大都市民に対して「火炎瓶を造れ」と呼びかけたのが、ゼレンスキーが戦争を契機に真の国家指導者として成熟し、且つ、国内の人心を束ねて「ネイション」を再創造するプロセスのスタートだった。これが怪しくなったのは、前線部隊の防空用MANPADSではない、都市防空に使うつもりの本格的なSAMシステムを西側からありがたく頂戴し、「もっとクレ」と連呼し始めたところからだった。WWII中にロンドン市民は2万人死んでいる。それに比べれば露軍によるキーウ空爆など、子供の石投げのようなものだ。その防御は第一義的に市民総出の地下トンネル建設によって対策させるのが、戦時国家指導者としては正しいのだ。さすれば都市民の総動員にもなり、世論はますます団結するのである。ゼレンスキーは西側政府に対しては、対モスクワ報復攻撃用のドローン技術と素材の密かな提供を執拗に求めるべきだったのである。それをできていれば西側と対等の指導者として認められたのだ。そして「最新戦車はいらない。古い迫撃砲とAPCをくれ」と言い続けていれば、軍からも一目置かれる指導者になれただろう。

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 Thomas Newdick 記者による2024-2-14記事「Ground-Launched Small Diameter Bomb Makes Combat Debut In Ukraine」。
   ロシアのブロガーが14日にSNSの「テレグラム」に、SDBの回収残骸の動画をUPした。これは、GLSDBが戦場ですでに発射されているという最初の一般人向け提示証拠である。

 HIMARSのレンジが50マイルなのに対してGMLRSは94マイル飛ぶ。

 ※それより重要なのは、量産ペースを急カーブで巻き上げられること。ひょっとすると、ボーイングといっしょにこれを開発したSAAB社は、来年のいまごろは、ロシアを滅亡させた殊勲功労企業として表彰されているかもしれない。

 F-35の爆弾倉におさまるようにスリムに設計されている、重量250ポンドの投下爆弾「GBU-39/B」。1発5万ドルのこの爆弾に、羽根を生やさせ、地面から、MLRS用の227ミリ・ロケットブースターで投射してやる。そういう、キメラ兵器。

 GMLRSは1発が10万ドルである。

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 Jared Keller 記者による2024-2-14記事「Lighter, More Protection: Army Next-Gen Helmet Now Fielded to 82nd Airborne Division Soldiers」。
    米陸軍は、最新型のヘルメットを前線兵士に今日から使わせる。まずは第82空挺師団から。
 NG-IHPS=次世代統合型頭部防護システム と称する。

 2018年から使っているヘルメットよりも4割も軽くなっている。にもかかわらず防弾性能は高くなっている。

 ※背もたれの高いオフィス・チェアー(重役椅子)と自転車(それもVelocipede型)は、一体式にフュージョンできるのではないだろうか? ここには大きな可能性がある。非常災害時に、歩行不自由者をその椅子に縛り付けて、その背もたれの先端を自転車や原付の後部に結合し、牽引走行して緊急エバキュエーションすることができる。「1人の健常者で1人の重患者を運べる」ことが可能となっていれば、組織は――そして社会は――「置き去り」「見殺し」の犠牲を1人も出さずに済むのだ。これはインパールとガダルカナルと東部ニューギニアから私が得た新戦訓である。チェアーの骨組みをスチールパイプとし、あたかも「椅子型の棺桶」のように人体を取り囲む結構としておけば、大地震がオフィスを襲ったときに、その椅子が人を守ってくれるかもしれない。