ATACMSの最初のバッチが台湾へ届けられた。

 Gram Stattery & Steve Holland 記者による2024-11-12記事「Trump expected to tap Marco Rubio for secretary of state」。
   第二次トランプ政権の国務長官には、上院議員のマルコ・ルビオが選ばれそうだという話。
 トランプのこと、瞬時に気が変わる可能性はあるが、この人事は確かだと月曜日にソースが語ったそう。

 ルビオの地盤はフロリダ州。53歳。
 中共、イラン、キューバに対しては超タカ派。
 北京からは2020年に個人制裁を喰らっている。香港のデモを応援したというので。

 上院では「情報委員会」に属し、その最長老。ファーウェイが2024にインテル製のAIチップをプロセッサに搭載したラップトップPCを売り出したときには、ファーウェイにいかなる物も売らせたらいかんと叫んだ。

 ルビオはウクライナに対しては、領土をあきらめて休戦しろと言っている。4月に米議会を通過した、95億ドルの対宇援助法案に反対した共和党の上院議員が15人いたけれども、ルビオはその1人。

 ルビオの祖父は1962にキューバから逃げてきた。
 ルビオを持ち上げることでトランプは、米国内のヒスパニック有権者の人気を繋ぎとめられる。

 ※2000年代のなかば、ロシアのプリマコフ外相が、キューバ、ニカラガを手始めとして、カリブ沿岸に対米攻撃拠点をどんどん増やすという援助外交を開始し、すぐに対ベネズエラ工作も始った。これにイランも完全に乗っかっている。トランプはフロリダに土地と豪邸をもつ。ルビオの地盤もフロリダだ。フロリダはカリブ海から、簡単にミサイル攻撃されてしまう距離にあるから、これら「対支のタカ派」は、ロシアに対しては、ヘタレなのである。以下、複数のソースから、中米事情について摘記し羅列する。

 ・戦前からクレムリンは、スペイン語による宣伝工作のために人材を熱心に育ててきた。今日、テレビとインターネット放送の「RTスパニッシュ」、および、ラジオとインターネットの「スプートニク・ムンド」がラ米には根を張っている。「RTスパニッシュ」はメキシコ国内で、『メキシコのための戦い』というタイトルのビデオシリーズをロングラン放映した。そしてロペス・オブラドール大統領(2018年12月~24年9月)だけが、反米を貫き、メキシコの主権を護持できる政治リーダーだ、と持ち上げた。

 ・イランもラ米において、ロシアと同じような宣伝工作を展開中だ。たとえばベネズエラの放送網「teleSUR」は、イランのメディア機関たる「ヒスパンTV」や「RTスパニッシュ」を引用紹介することで、独裁政権に都合のよいメッセージを補強し拡散し定着させる。その宣伝空間では、米国は悪者であり、米国に立ち向かってラ米の経済発展を助けてくれるのは、イラン、ロシア、中華人民共和国であるとされる。

 ・エリツィンは、8年間大統領だったが、いちども南米を訪れなかった。米国には4度、行っている。そのくらい、エリツィンは米国との関係改善だけを重視したのだ。プー之介はこの路線に反発していた。

 ・2022年にラ米に直接投資した外国のうち欧州が38%、米国が17%で、ロシアは取るに足らない。それでも、ロシアが直接投資した金額が大きい順に並べると、ブラジル、コロンビア、エクアドル、ペルー。その分野は、石油・ガスを含む鉱物資源の採掘事業に偏っている。二国間貿易に注目すると、ロシアからラ米へは、肥料、化石燃料、鉄鋼が輸出されており、金額規模では、アルゼンチン、ブラジル、メキシコの順に大きい。

 ・ボリビアには、ロシア国営石油ガス会社の「GAZPROM」が入り込んで十年以上前から試掘を続けているが、まったく成功していない。しかしボリビアの地下には、アメリカ大陸では最大級のリチウム鉱脈が眠っているとみられているので、むしろそこに関心があるだろう。

 ・チャベスの後継大統領の正当性に疑問が生じた2019年以降、ベネズエラは原油の現物をイラン、ロシア、中国へ輸出し、代金の一部は安価なガソリンで受け取るようになった。マドゥロ大統領はイランのおかげで権力を保っているようなものなのでイランの影響力は巨大化した。2022年にはベネズエラはイランに「エルパリト」精油所施設の近代化改修をしてもらう取り決めを結んだ。総額1億2000万ドル以上の巨費で。ロシア企業はベネズエラ国内で2022年に12万バレルを採掘したと見積もられている。これはベネズエラの石油生産の六分の一にもなる。2024年4月、ベネズエラは、「ザモラ V-1」という片道自爆型の無人機を国内開発したと報じられた。この機体はイランの片道自爆無人機「シャヘド 131/136」のOMEだ。イランはベネズエラに、地対艦巡行ミサイルや、高速艇も供給している。

 ・中国も、すくなくも11社の民間軍事会社を南米に派遣して地歩を固めさせつつある。

 思うに中国のラ米進出がイランに劣後しているのは、中国人には「高級/低級」のこだわり意識が強いために、「低級」とみなすスペイン語の学習を敢えてしようという有能な若い人材のプールがこれまで小さかったのであろう。

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 David P Goldman 記者による2024-11-12記事「Rubio brings China Realism to the State Department」。
  9月にルビオは「The World China Made」という90ページの報告書を公表している。

 幾人かのコメンテイターは、1972にニクソンが訪中したときのように、じつは対支タカ派の起用が、中共との大胆な取引につながるのではないかと心配する。
 この報告書を読めば、ルビオの保持している軸線は見える。

 報告書は言う。中共は、米国から受けた貿易制裁を回避するために、ベトナム、メキシコ、インドにサプライチェーンを迂回させて対米輸出を維持している、と。

 対支タカ派にもいろいろある。先の国務長官マイケル・ポンペオは、中共は崩壊寸前なのであり、米国は軍事的にも経済的にも中共と対決することによってその事態を早めてやることができるという考え。

 2018にトランプ政権の高官だった某氏から、当時、記者は聞いたものだ。ZTE(中国第二位のテレコム部品メーカーだった)は、米国が禁輸指定してぶっ潰してしまうべきだった、と。それで熊プー政権は倒れただろう、と。

 ルビオ報告では、こんな指摘もしている。

 中共が製造した工業ロボットは、2022において、世界の他の国の全合計よりも多かった。
 2021において中共のロボット密度は、米国を凌駕した。分母を考えると、これはたいへんな規模。
 5G通信環境も、すぐ整うだろう。中継局は350万ヵ所、整備される。

 要するに、ルビオは中共については既に専門家だと言って可い。

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 ストラテジーペイジの2024-11-12記事。
  ウクライナは100機近くのF-16を貰えることになっており、現在すでに20機を運用中である。
 これらの戦闘機は、しかし、ロシア国境にせいぜい40kmまでしか、近寄ることはできない。それより前に進めば、SAMにやられる。

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 Oleksandra Zimko 記者による2024-11-9記事「Polish President to visit Trump for talks on Ukraine」。

  ポーランドのデュダ大統領がまもなく訪米する。トランプとも会談する予定だ。

 ※この記事はポーランドのメディアが英文で出しているのだが、固有名詞にかんしても、ポーランド語表記に特有の「特殊文字」をすべて排し、敢えてシンプルなアルファベットだけに割り切らせてしまっているところが、見上げたものである。つまり、どの外国人がこのテキストをコピーしても、文字が出てこなくなるというPC上のトラブルは発生せぬわけである。「とにかく一人でも多くの外国の人たちにポーランドの記事を読んで欲しいのです」という気持ちが伝わってくる。

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 2024-11-7記事「Bob Woodward says Donald Trump will be governed by his instincts during a second term as US president」。
  ボブ・ウッドワードの新刊『War』で著者は、トランプは米国の指導者としてふさわしくないと断じている。ニクソンよりもずっと悪い、そうだ。

 ウッドワードは80年代からトランプを知っている。
 1989にトランプは新聞に意見広告を出した。セントラルバークでジョギングしていたTrisha Mieliを輪姦したと自白した5人のマイノリティにはNY州は死刑を適用するべきだという内容。
 数年後、この5人は自白を撤回する。トランプは2019年、この広告について謝罪しないと言った。

 ウッドワードはトランプにオーバルオフィスでインタビューしたことがある。その三十数年前にインタビューしたときと、まったく同じ調子で彼は話したという。

 ウッドワードは警告する。もしプー之介に屈してゼレンスキーにウクライナ領土を諦めさせるようなことをすれば、それが、悪い「先例」になるだろう。

 ウクライナはポーランドと506kmの国境を接している。
 ウッドワードはポーランドのデュダ大統領と話したことがある。彼の心配は最大級だった。