本日みかけたネット名言。《今日もしトランプがすべてのタリフを中止したとしても、アメリカは全同盟国からの信頼を1世代にわたって取り戻せないだろう》

 Boyko Nikolov 記者による2025-4-15記事「Saab Gripen gains ground in Canada’s shift from F-35 contract」。
   4-9のスウェーデンの新聞によると、カナダ政府は本気でF-35を捨ててグリペンに切り替えたがっている。

 最新の「Gripen E」は単座、「Gripen F」は複座。どちらもエンジンは単発の General Electric F414」エンジン。その推力は2万2000ポンド。戦闘行動半径は、増槽をつけた状態で500マイル。
 長さ2600フィートの道路があれば、離着陸できる。
 AAMはAMRAAM。

 1回飛行するごとに、コストが7500ドルかかる。これは格安だという。

 ちなみに F-35A のエンジンは「Pratt & Whitney F135」で、推力は1万8000ポンドである。
 これを1時間飛ばすだけで、3万3000ドルが消えて行く。

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 Oleksandr Yan 記者による2025-4-15記事「DPRK transferred 4-6 million shells to Russia over 20 months」。
    北鮮は、直近20ヵ月のあいだに、400万発~600万発の砲弾を、ロシアに供給した。

 羅先港から、ナホトカ近くのヴォストチニィ港へ、コンテナに砲弾を詰めて、貨物船で海送している。そこから戦線までは、鉄道である。
 このコンテナを数えることで、中味が推量できる。
 コンテナは1万6000個弱、数えられた。衛星写真で。

 期間は2023-9~2025-3である。64航海。4隻の、ロシア国旗を掲げたコンテナ船。『Angara』『Maria』『Maya-1』『Lady R.』。

 コンテナの中味は、122mm砲弾、122mmロケット弾、152mm砲弾、120mm迫撃砲弾である。

 2024-1の便数が特に多かった。7隻が運んだ。20ヵ月を均すと、毎月3隻というところ。

 1個のコンテナには、122mmロケット弾ならば160ケース。120mm迫撃砲弾ならば275ケース。

 露軍はこれらの輸入砲弾を、「Tikhoretsk」需品廠に集積する。管理部隊は「No. 57229-41」である。場所は、 Rostov-on-Don 市の 100 kilometers 南。
 2024-9に宇軍の空襲がここにあり、集積砲弾の9割は吹っ飛んだと見られる。

 北鮮製の砲弾は弾道がすこし違うので、ルガにある砲兵の試射場にて「射表」が調整された模様だ。

 前線の砲兵は、次のように警告されている。赤熱した薬室の中に北鮮製の砲弾を3分以上、装填したままにしてはならない。勝手にはぜるから。

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 Sofiia Syngaivska 記者による2025-4-15記事「Ukrainian Positions in Zaporizhzhia Attacked With RG-Vo Toxic Grenades」。
   宇軍の主張によると、露軍はザポリッジア戦線で、ドローンから、毒ガス手榴弾を投下しているという。

 特に Shcherbaky 村から、その報告が来ている。

 「RG-Vo」とはロシア語で「手榴弾・毒物入り」の略である。それが落とされているという。

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 Sofiia Syngaivska 記者による2025-4-14記事「Ukraine Introduces Advanced Alligator-9 Anti-Ship Drone System with Integrated Laser Weapon」。
    ウクライナの無人システム軍は4-10に欧州の防衛産業会議の会場で公開した。最新の無人特攻艇「アリゲーター9」。

 宇軍はこうした特攻ボートを集団的に運用する。
 「アリゲーター5」の魚雷艇型と、電子戦型。
 「アリゲーター9」は、Tryzub というレーザー砲を積んでいるという。これは敵の航空ドローンや有人ヘリを無力化できるという。単に光学センサーを幻惑させるだけなら、射程は10kmに達するという。

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 John Tamny 記者による2025-4-15記事「Marc Benioff Wisely Reminds Us What Economic Growth Is」。
   マーク・ベニョフは「SalesForce」社の創立者である。彼にいわせると、経済成長とは雇用のことではない。逆に、いかに人を要しなくなるか、が、経済成長なのだという。WSJにそう寄稿し、一部はその意見を絶賛している。

 ベニョフの説。人は、彼がしている仕事によつては成長しない。むしろ、彼がしなくてよくなった仕事のおかげで、成長できるのだ。
 かりに「仕事」が「経済の成長」と同義なのだとしよう。だったらわれわれは車輪を廃止し、自動車、コンピュータ、スマホ、インターネットも廃止すればいい。そうなれば人々は、今よりももっと働かなくてはならなくなる。それはいかにもみじめな生活だろうが、経済は活性化するのだ。

 ベニョフの会社は、客からの苦情処理のセクション(オペレーター9000人雇用)にAIを導入したところ、3ヵ月にして劇的な改善があったという。なんと84%の苦情が、ヒューマンのオペレーターまで上がってくる前の段階で、客とAIの問答によって解決するようになったという。ヒューマンのオペレーターが乗り出さねばならぬレベルの苦情は2%だという。

 しかしベニョフは、苦情応対係を人員整理せず、9000人のうち2000人を社内の別なサポート業務に配置転換させたと自慢している。

 生産性は、マシンとヒューマンが提携することによって向上するのだ。これはおおかたの「体感」とも合致する話だろう。

 ヘンリー・フォードは、各工員をそれぞれ狭い守備範囲のスペシャリストにすることで工場の生産性を著増させ、工員の給与も著増させ、工員が自動車オーナーになれるようにした。「SalesForce」は、AIにつまらない仕事をさせることによって、ヒューマン社員がもっと有意義な他の仕事に没頭できるようにしてやり、それによって企業の生産性を好転させたのだ。

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 Nigel Green 記者による2025-4-15記事「The coming US-China financial divorce」。
   貿易上の鎖国よりも、むしろ、金融上の鎖国(米支金融遮断)が始まったことが、これからの世界経済を激変させるだろう。

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 Sam Reynolds 記者による2025-4-10記事「Understanding the competitive landscape for China’s LNG market」。
   中共の火発の業界では、燃料源としてLNGは石炭におきかわろうとはしていない。太陽光発電のほうがむしろLNG火発よりも伸びている。ただし火発の発電総量は巨大である。

 2021に中共は、世界最大のLNG輸入者になった。

 ある人いわく。2005にオハイオ州やペンシルヴェニア州で起きたことが、いま、中共で進行している、と。石炭火発を逐次にLNG火発に更新するのだ。
 しかし、ちょっと規模が違い過ぎるようである。

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 ストラテジーペイジの2025-4-15記事。
    2-12の空母『Truman (CVN-75) 』の衝突事故。
  『トルーマン』は損傷した右舷エレベーターの修理のため地中海の港へ行った。

 この事故は、2019-5に実施されるはずだったメンテナンス(燃料棒交換を含む大規模なもの)がとりやめになっていなければ、ありえなかった。5年間はドックに入っていたはずなので。

 その中間延命大工事をやめたことで35億ドルが節約された。
 延命工事をしなくとも、『トルーマン』はさらに25年、動かせる。運航経費はその25年間で200億ドルだろう。

 そのあいだに『フォード』級がどしどし就役するという皮算用だったのだ。

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 Howard Altman 記者による2025-4-11記事「Trump Considering Buying Foreign Ships To Make Up Gap With China」。
  木曜日にトランプは、複数の外国から米海軍用の軍艦を購入することも考えていることをマスコミ相手に語った。
 発注するのは「top-of-the-line ships」だそうである。

 アーレイバーク級と同格のイージス艦を建造しているのは、韓国と日本である。

 「Hanwha Ocean Co.」は最近、フィラデルフィアにある造船所を買収し、米国内で軍艦修理の注文が受けられるようにした。
 韓国のライバル会社「HD Hyundai Heavy Industries」も米海軍からの注文を期待している。毎年5隻以上造れまっせ、と彼らは言っている。イージス艦を建造できる韓国企業は、こっちの方である。

 韓国型の駆逐艦、 KDX-III Batch 2 の最新艦である『ROKS Jeongjo the Great』には、韓国型のVLSが搭載されている。

 日本は、アーレイバーク級と同格の『もがみ』型を量産中。2年前に進水した『ゆうべつ』は、その8番艦だ。

 建艦ギャップについては、マイク・ウォルツが詳しい。昨年中共の造船所は1700隻の新造を受注した。アメリカの造船所はたった5隻である、と。FMSの手続きを簡略化して海外からの受注も増やそうというのが、ウォルツの大統領への提言。