今、わたしたちは、リテラシー進化の《特異点》を通過しつつあります。文化や文明の曲がり角を見ていると称しても、過言になりますまい。
続々と一般向けに機能が提供され始めている、複数のAIプラットフォームの欧文和訳作業の品質が、このごろ、急速に向上していることは、皆さんも夙にお気付きの通りです。
おそらく今からさらに1年も待ったならば、さらに格段に、AI翻訳の性能も利便性も、めざましく改善されているであろうことは、もう疑うことはできません。
しかし、わたしたちは、今すぐ、ただちに、大至急で大量の欧文和訳(機械的粗訳)の作業を開始し、実験を重ねつつ、蓄積を進めて参ることに著大な意義がある――と、わたくしは思います。
今月、わたくしが「資料庫」に数点を先行的にアップロードいたしております、こんな水準の粗訳であっても、当該分野に興味・関心のある日本人読者にとっては、刺激的な驚きを覚えずにはいられなかったでしょう。もし、こうした、従来未訳だったタイトルが、たとえば毎週数十、数百というペースで増え続けて行ったら……?
必ずや、「知識の爆発」が社会的に誘導されます。そこからはただちに「発明・発見の爆発」が続くであろうと、わたくしは、確信します。
いまこそ、日本国の国際競争力を一挙に高めるチャンスです。諸外国とはいささか毛色の違う、わが国独特のリテラシー資産が、ただいまの瞬間ほど、他国に対して優越性を発揮することのできそうな「端境期」は、もうやって来ないでしょう。待ってはいけない! 中高年世代の頭がすこしでも若いうちに、この刺激が与えられるべきでもあるからです。
聞くところでは、そろそろ米国の一流大学に、高校時代に1冊の読書もしなかった新入生が進学してくるのではないかと言われているそうです。数年すれば、わが国もそうなるでしょう。待つべきではありません!
主旨に賛同してくださる諸学兄からのご連絡を待っております。
機械訳されたテキストは、校正や編集をほとんどしないで、わずかなコメントを加えただけで、片端から「資料庫」に陳列して無料公開して参ります。今から1年内を目途に、この実験「資料庫」を、《ネット図書館》の規模に膨張させましょう。
――――令和七年十月十一日 兵頭 二十八
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V. Litnarovych 記者による2025-10-10記事「 ‘Ignis’ Laser Robot Emerges From Russia’s Shadow Arsenal」。
地表に露顕して置かれている地雷を、効率的に、安全に処分する技法が、ロシア人によって発見された。小型のUGV=無人車に搭載したレーザー光線銃で、「TM-62」型の対戦車地雷の缶体を直接照射して穴を開けてやれば、内部のTNT爆薬は轟爆せずに緩徐に燃焼し、その地雷は無害化される。
このレーザー銃は150m離れた場所から照射すればよい。工兵は、そのロボット車体のさらに後方に位置してリモコンができるので、安全である。
※記事には、このレーザーの出力についての数値が一切、無い。
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Sofiia Syngaivska 記者による2025-10-10記事「Naval Drones Carrying Bombers: Three Nebo-M Systems Worth $100 Million Gone in One Attack」。
クリミア半島に置かれていた「Nebo-M」レーダー・システムは、F-22を探知できると露人が豪語しているものだが、それをウクライナの特殊部隊がドローンで爆破した。
まず事前に衛星写真で、標的の精密な座標を知っておく。
ついで、水上無人艇を出す。それは無人機母艦である。前甲板には特製のコンテナを固定。その天蓋はクラムシェル状のハッチになっている。それを開く。そのコンテナの中から、重マルチコプターが飛び出す。
この重マルチコプターは、無誘導の投下爆弾を複数個、懸吊している。
1機の重マルチコプターが、3基のレーダーの真上から、次々と投弾し、破壊した。
※同様の「無人の無人機母艦」が、最近、洋上のガス掘削リグの襲撃にも、使われている模様。
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Mike Watson 記者による2025-10-4記事「From Sweet to Sour: China’s Trade Deals Are Losing Their Luster」。
2023年にホンジュラスは台北との関係を断ち切り、北京と国交を結んだが、その見返りに約束された経済メリットはいまだに届いておらず、同国は大不況に陥っている。かつて台湾へ輸出できていた海老はもはや台湾へは売れなくなった。かたや中共は、以前にホンジュラスが台湾へ輸出していた金額の十分の一しか、ホンジュラスからは輸入してくれないのだという。
※報道によると、ブラジルでは、軍歴のあるボルソナロを担ぐ軍部クーデターの可能性がある。ということは今回、ボルソナロ後援者たるトランプ氏からのノーベル平和賞要求を峻拒し、その鼻先で見せつけるが如くに、ベネズエラの野党リーダーに同賞を与えたことは、すこぶる時宜に適った「政治メッセージ」だと言えよう。ブラジル国力の「のびしろ」は、ラ米随一なので、今、ラ米に世界の衆目を誘導することには大きい意義がある。そしてトランプは、これから米海兵隊をベネズエラへ侵攻させたりマドゥロ政権を転覆させると、それはそのままマチャド氏に追加のプレゼントをするも同然の格好となるから、気まずい話を考えねばならず、即興の決断の自制を余儀なくされた。ノーベル平和賞の評定委員会内には、やり手の策士政治家が充溢していると見た。