ますます核戦争が近づいた

 昼飯をパクついていたら、TVに柏原芳恵が出ていました。TV局の嗅覚は恐ろしいものです。あるいは世紀の離婚が迫っていることも感じているのではないでしょうか?
 昔、ゲバラが自著で書いていますように、げんに選挙の行なわれている国で、反政府ゲリラが政治家にテロをしかけても、人民は誰も支持しません。そんなテロやクーデターに適宜性がないことはいかなる無教養な地下人にも分かるのです。しかし、もしも選挙で変えられない悪党たちがマスコミ舞台上に浮かび上がってきましたら、話は別になってしまう。殊にそのグループが外国から賂いを受け取って自国の君主を廃絶もしくは私物化しようと策動していたら……?
 表向きしおらしくなったと思っていた外務省がまた妙なことを続けていますね。またすべての高級官僚たちは日本の皇室の俗化を諦めません。このまま参りますと、この文明国の日本で、官僚に対するテロが起きてしまうかもしれない。それを防止する道は、スポイルズシステムの法制化しかないでしょう。しかし、立法実務を牛耳っている当のエリート官僚たちがそれに協力する筈はないと思われます。ということは、遺憾ですが、テロのショックがまた生じるだろうと予言をしておかざるを得ない。申し添えると、近代日本の特殊性は、国内が乱れても皇室が無事である限り対外的な信用は一定以下に落ちることはないことにあります。逆に皇室が無事でなくなれば、日本人の対外権力はゼロです。2.26は皇室の危機でしたから、モスクワが元気付きました。
 福地源一郎によると、戊辰戦争のとき、列強の中で英国だけが、徳川将軍に君主の呼称「ヨー・マジェスティ」を用いようというフランスの提案に反対をして、皇室を救いました。その際アメリカはフランスに賛成して、天皇は日本の君主ではなく「ヨー・ハイネス」で十分だという不見識を示したのです。このアメリカ政府の本質的な危なさは、その後も消えてはいません。
 また昭和7年から昭和20年にかけて日本陸軍は、対ソ戦の開始と同時に日本国を満州国化してしまう計画を準備していました。つまりエリート官僚は天皇を私物化・傀儡化できると考えていたのです。彼らは今でも、チャンスさえあればそうすべきなのだと考えています。
 過去の二つの危機は、選挙ではなく、国内の実力装置が防ぎました。
 激動の時代が近づいています。イランは北鮮と違って後ろ盾がありません。イスラミックではあっても不倶戴天のスンニ派である周辺諸国も、例外なくイランの滅亡を望んでいます。米国はシナに備えねばならず、ICBMの総数を過去に密約させられた20基を超えて整備するぞと脅しているシナのために半島政策を完全に麻痺させられており、またイラクでも疲れています。おそらく英・仏・イスラエル、または英・仏・露による共同先制核攻撃が、今年中にイランに対してあるのではないでしょうか。
 シナはイランにテポドン2を運び込んでいます。その射程は3600kmあるでしょう。これは鴨緑江の満洲側からグァムの米軍を核攻撃し、それを北鮮の仕業に見せかけるためのSSMです。開発の資金はイランから出ました。日本のパチンコマネーも貢献しました。3600kmは、タブリーズからパリまでの距離に当たります。コペンハーゲンにも届きます。だからデンマークの新聞にイラン指導部を狂信者として非難するイラストが05年9月に載りました。テヘランとモスクワの間は2500kmです。テヘランと北京は5600kmくらい離れており、シナだけが高みの見物をしている。真のキチガイは北京にいる。これにブッシュ氏は参ってしまっています。
 世界規模の核戦争が起きます。日本はどうするべきでしょうか? やれることがある筈です。
 日本の評論家の甘さは、閣僚級の政治家を、とつぜん気が変わり得るような庶民的パーソナリティだと思っていることではないでしょうか。政治家もまた「機関」にすぎない。インプットがあり、アウトプットがある。アウトプットのトータルはある程度予測ができるのです。そして選挙ではそのトータルの「よりマシ」を0か1かに還元して選択する他はありません。日本人は古代から、ある有力な政治家が、数ある外敵のうちどこから最も嫌われているかを、アウトプット判断の拠り所として、支持か不支持かを決めてきました。それが最も間違いが少なかったのです。今の日本のインテリにはこの智恵が無いのです。
 21世紀の日本が消耗的なテロの時代を迎えないことを祈り、わたくしは次の総選挙ができるだけ早く来てくれることを希望しています。