驚くべき完成度じゃった~~

 BIGLOBEで『Thunderbirds』(※これを「雷鳥」の意味で外人に対して使ってもまったく通じましぇんから)の無料配信をチビチビとやっているので、懐かしさのあまり昨日、2つのエピソードを続けて見ちまいました。内容の高さにはブッ飛びました。
 そしてこれもいつも痛感することだけれども、ガキの頃リアルタイムでTVドラマや映画をいろいろみていたが、その深い意味はぜんぜんとれちゃいなかったのだな~──と再確認。40歳すぎないとわからんことってあるよネ、やっぱし。
 まあわたしの場合、そもそもあの悪党にテレパシーであやつられる弟と、ぺネロープの執事のパーカーのキャラの区別がつかなくて、その設定に非常に悩まされたものです。どうやら別人だったのか。てかパーカーはもとヤクザかよ。
 それと「ブレインズ」はドモリのキャラだった! それを和訳すると「あの…」となるわけだ。邦訳も苦労してるね。リアルだわ。
 それで、「CRY WOLF」(直訳すれば“狼少年”)というエピソード、なんと、オーストラリアの沙漠のまんなかでアメリカの偵察衛星からの画像情報信号を受信する秘密の家が舞台ですぜ。これを子供向きのマリオネーション・ドラマで見せてたってんだから凄すぎますぜ。
 救難組織に対して、いたずら電話はかけるなよ、という社会教育もしてます。
 もう一本はタイトルを見損なったが、無人運転の超高速「モノ・トレイン」(懸吊式モノレール)の制動装置が欠陥で、壊れた鉄橋の前で止められず、社長と見学者が死にかかるという話。たまたまドイツのリニア実験線事故があったから、シャレになっとりません! 感心したのは、シティの「投資勧誘」について子供に教育する内容になっている。しかも、笑いも取る。この達人!
 おそらく『サンダーバード』シリーズの日本放映からもう数十年経つはずですが、少年に社会教育をし、しかもSFサスペンス・ドラマとして十分に盛り上げることのできた企画は、日本製には皆無のはずです。
 30分でいろいろな情報を盛り込みながらハラハラさせたり笑わせたりするってのは大変な脚本スキルです。いかに時間の進行を短縮してみせるか。動作や反応の連鎖の途中を省略して切り替えたシーンでオーディエンスをアッといわせるか。その技法の見本をみせてもらいました。こういう名作は不滅だぜ。