先般は皆様、ご苦労さまでした。

 とにかくみなさんがお元気そうで、何よりでございました。未知の人と会うのも楽しいですね。
 向井さま。年賀状をありがとう存じます。
 ――「今年は兵頭から賀状が来ない」とご心配の方々。どうぞご安心ください。ことしは小生、まだ誰にも一枚も出しておりません。いや~、もののみごとに。
 昨年からの無精宣言がひきつづき有効? いちおう50枚も年賀葉書を買ったんですけどね。単行本を同時に何冊も書くは、雑誌記事の締め切りはあるは、子供は乱入してくるはで、暇なかったっす。
 このたびの上京ついでに、某大手雑誌の編集長と話して「やっぱりそうか」と納得したこと。みんな、自分の担当範囲で手一杯いそがしくて、他の雑誌なんかロクに読んじゃいないのですなあ。ははははは……。わたしと同年代なのにウェブもほとんど何も見てる暇がないらしいことも察しられて、ある意味、感動したっすよ。
 情報を消費するだけの人から見ると、情報のつくり手は、気になる定期刊行物は全部目を通し、人並みにテレビも視、ウェブサイトもなめつくしていると錯覚しているかもしれません。そんなことありません。誰しも1日24時間しか使えないのですからな。人と同じ時間潰しをしたが最後、その日は人とちがったものは作れん道理ですわ。
 (あと、新聞を読まないので知らずにいたんですが、シブすぎるラインナップでわたしどもをうならせていたハードカバー専門の某出版社が、店仕舞いですと? あのシリーズは、どうなっちゃうの?)