民度の山奥で……

 Agence France Presse の2017-9-10記事「YouTube Shuts Down North Korea Propaganda Account」。
   ウリミンゾクなんちゃら、というアカウントで北鮮の宣伝ビデオフッテージばかり投稿しているところがあったのだが、そのアカウントがユーチューブによって抹消された。土曜日までに。
 米政府の対北鮮貿易制裁に抵触するのが理由らしい。
 この投稿者は先月には、半世紀前の脱走米軍人ドレスノクの二人の息子を出演させている。北鮮で暮らしているのだ。
 7月には、いったん2014に脱北したもののじき舞い戻って京城は地獄だと宣伝しはじめた名物北鮮女をフューチャー。
 ユーチューブは2016-11にも、北鮮のテレビ放送内容をそのまま反映しているだけの投稿を削除している。
 次。
 Blaine Taylor 記者による2017-8-14記事「Douglas MacArthur: Atomic Bombs Will Win The Korean War?」 ※この原記事は再掲で、初出は2015-9-1である。
  1964年に出版された『ダグラス・マッカーサー』という評伝。その著者Bob Considineは1954年、マッカーサーの74歳の誕生日に直接インタビューしている。
 マックはそのとき、オレの思い通りに10日間戦争させてくれたら、停戦期間に発生したよりももっと少ない米兵の犠牲で朝鮮戦争に勝利していたんだ、と語った。
 まず30発から50発の原爆を、鮮満国境にかかわる航空基地や物資貯蔵所に落とす。
 落とすタイミングは深夜だ。飛行機も搭乗員も整備員も、地上で一掃してしまっただろう。
 敵航空戦力が一掃されたら、蒋介石のシナ人部隊50万人に米海兵隊2個師団を増強し、それで2つの上陸進攻軍を編組する。
 主力上陸軍(1個海兵師団が40万人の国府兵を率いる)はAntungに上陸してそこから鴨緑江沿いに東進する。
 助攻軍(1個海兵師団が10万人の国府兵を率いる)は同時に日本海側(Unggi or Najin)から〔豆満江河口に〕上陸して西進。
 2日のうちに鮮満国境中央で合流し、鮮満国境に火力の壁をつくる。
 その次に38度線から米陸軍(第8軍)が北上し、米支統合上陸軍を金床とし、第8軍をハンマーとして、北鮮内の中共軍を殲滅する。中共兵は1人たりとも鮮満国境を越えて満州にもどることはできない。
 上陸開始から10日以内に北鮮内の敵軍は飢餓に陥る。
 航空戦力が全滅し、前線への補給線も絶たれてしまった中共は、和を請うはずである。
 そのさいどうやって鮮満国境を浸透的に越えてくる追加補給を阻止するか。
 米支合同上陸軍が南下すると同時に、鮮満国境に「放射性コバルト」を撒布すればよいのだ。日本海から黄海までも帯状に。
 撒布は、馬車からも荷車からもトラックからも航空機からもできただろう。放射性コバルトは、少しも高価な物質ではない。それが私(マッカーサー)のプランであった。
 放射性コバルトの半減期は60年だから、最低60年間は満州から朝鮮への地上侵攻はできなくなる。
 ソ連に朝鮮で戦争などできるものか。航空輸送力が破壊されれば、あとは単線の鉄道でしか前線に補給ができない場所なのだ。それ以外だと船しかない。トルーマン+アチソン+マーシャル+ブラドリー+統合参謀本部の連中の懸念は、お笑い草だ。
 ソ連はシナのための戦争などしない。
 あの停戦がすべてをダメにした。あれで中共は息をふきかえしてしまった。満州には1万フィート級滑走路がいくつも造成されてしまった。トルーマンがワシを解任する前には満州には兵器工廠など1つしかなかったのに、すでに4箇所以上にそれは増殖しつつある。
 勝利は絶対確実であったワシの作戦計画を、孤立主義者であるトルーマン+アチソン+マーシャルらが拒絶した。そして統合参謀本部は常に政治家の鼻息を窺うだけの役人にすぎない。
 1952-12にマックからアイクに送ったメモがあり、それをみると、この本で紹介されているマックの原爆指向は本当だったようだ。
 ※マックの副官だったハフ大佐の回想録『マッカーサー将軍との15年間』には、マックが日本への原爆使用に反対だったように書かれているのだが、そもそもトルーマン政権はマッカーサーに原爆の存在すらも教えてはおらず、マックは広島投下の10日ぐらい前に政府の決定を一方的に聞かされただけ。意見を挟めるようなポジションではまるでなかった。
 ブラドリー率いる統合参謀本部はどうしてこのマック案には反対だったのだろう?
 軍隊の地上通過を防ぐことができるぐらいに強烈な放射性の塵が、米軍占領下の日本列島にまで偏西風に乗って飛来することが確実だったからだろう。
 ※その前に撒布担当の米兵が、たまったもんじゃなかろう。