狭車幅×大車高で耐爆装甲車をまとめたくば、前後重連/三重連の装輪式とするしかあるまい。百足じゃよ。

 Michael Walker and Austin Krusz 記者による『ネイヴァルプロシーディングズ』記事「There’s a Case for Diesel」。
  米海軍の原潜は、艦齢25年まで燃料棒交換の必要はない。よって取得後のランニングコストは安い。
 昔のディーゼル電池潜水艦のシュノーケリングは低速で行うしかなく、面倒この上なかった。
 2012年に連邦議会の予算局が、水上艦を核動力にした場合の採算についていろいろ試算してみた。強襲揚陸艦の核動力化がいちばん見込みが好いとされたが、その場合でも、今の原油価格が3倍になってずっと高止まりしない限りは、石油燃焼エンジンを採算性で上回らないと結論されている。
 げんざい米国は毎年2隻、ヴァジニア級SSNを建造している。1隻だいたい27億ドルである。この予算枠はさすがに他の建艦計画を圧迫している。
 もしロシアや中共が、非核動力の優秀潜水艦を大量建造してきたなら、米国はSSNの数によって対抗することは絶対にできない。無理なのである。
 米国はこれからコロムビア級のSSBNも建艦しなければならない。計画では毎年1隻だが、トランプは毎年3隻にしろとか言っている。無理である。米国の潜水艦造船所は増やせないから。
 そして2025年から2041年にかけては旧ロサンゼルス級SSNがどんどん老朽化で退役していくのだ。要するに今のままでは2041年までに中共の潜水艦隊に数で圧倒される。
 現状でも、中共は同時に4つのドックで潜水艦を建造できるのだ。
 ちなみにロシアは過去10年間で、潜水艦を13隻、建造した。
 米国が中共の潜水艦隊に数で負けないようにするためには、ドイツの『212』型をライセンス生産すればいい。たいていの造船所で建造できるし、毎年6~7隻建造する予算だって捻出可能である。
 米国が国産の非核動力潜水艦を建造すると良いことがある。輸出できるのだ。米国は、たいがいの兵器を同盟国に売っているが、潜水艦だけは、売ってない。SSN/SSBNは秘密のカタマリだからだ。しかし非核動力なら、売れる。売って儲けられるのである。
 AIP潜水艦はどのくらい静かか。プロペラシャフトのベアリングの音、スクリューの立てる音、そして船体の回りを擦る水の音しかしないという。(ソースは『デイリー・メイル』紙。)
 原潜は、タービンの高速回転をスクリューの低速回転に変換するための減速ギアが必要である。ギヤからはノイズが出る。炉心を冷却する液体を循環させるポンプは、船体の静止中であっても常に動作させておく必要がある。音が常に出ている。さらに、二次冷却水は水中へ捨てられる。その熱はトータルでは大きいので、敵の赤外線スペクトラムセンサーが進歩すれば、いずれは海中でも発見されやすくなる。
 『212』型はリチウムイオン電池に加えて電気触媒燃料電池も搭載したAIP式で、シュノーケリングすることなく3週間、潜航していることができ、航続距離は2400km以上に達するという。
 対支戦争では浅海面作戦が必要である。ところが原潜というやつはクーリングが46時中必要だから、浅くてホットな海水は好きじゃない。できるだけ深いところ、つまり海水が冷たいところにず~っと所在したいのである。したがって、そもそもシナ沿岸作戦には米原潜は向いていない。
 沖縄、シンガポール、スビック湾、グァムを拠点基地にできるから、AIP潜水艦の航続力が原潜より短いといっても問題は無い。
 次。
 ストラテジーペイジの2018-6-4記事。
  米空軍は2013~2017の間、「シルヴァー・ファング」というUAVを開発していた。その秘密が、少しばかり公開された。
 開発費はJIEDDOが出した。とうぜん、対IED専任機である。
 このアフガン・サージ時代に、海軍と海兵隊がアフガンに差し出した地上部隊は、「シルヴァー・フォックス」という、電波探知キットを搭載したUAVを運用していた。その改良型。
 シルバーフォックスは重さ11.4kg、うちペイロード2.2kgで高度3650mまで昇れる。ウイングスパン2.4mの主翼は胴体から簡単に外せる。
 発進は、手投げも可能だが、圧搾空気を利用したポータブルランチャーが常用される。
 回収は、エンジン停止→強制墜落による。
 滞空は8時間可能。
 コントローラーであるラップトップからは37km離れても通信できる。
 速力は100km/時。
 エンジン音は、高度500フィート=161m以上ならばまず地上から聞こえなかった。夜はまったく視認などできない。
 単価は1万ドル。
 プログラムされた空域をロイタリングしながら、ゲリラがIED埋設作業するときの無線交話をキャッチしたのである。