M・デイヴィスの電子楽器使用ににも反対した『SJ』誌休刊は仕方がない。

 ジェフ・ベックの『ワイヤード』にも最低の☆しか付けてなかったしね。あの時点でオレは読者をやめましたよ。
 さて、DANNY ROBBINS 記者による2010-5-21記事「AP INVESTIGATION: Texas man faked way into Army」。
  今年、なんの軍歴もないテキサスの男が、陸軍に予備役下士官として登録することに成功した。詐欺。もし戦争になったら、こいつが実際に兵隊を指揮するところであった。
 この26歳の男、Jesse Bernard Johnston III は、ことし2月に陸軍の予備役軍曹として登録。フォートワース海軍基地の 海兵隊の航空支援中隊 Corps Support Airplane Company に配属された。※元海兵隊と偽って陸軍予備役兵となり、あらためて海兵隊の飛行部隊の基地に配属されたようだ。イマイチそのしくみがよくわからん。
 彼のリアルの軍歴らしきものは、2004に大学生だったときに、海兵隊将校となるための12週間のコースを受講したことがあるのみ。※ROTCの一種か。
 しかもその最後の6週間はバックレて途中下車。
 The Corps Support Airplane Company はイラクに出征したこともあり、そのときはIED退治用の飛行大隊のために人員を提供した。
 ジョンストンは、偽の海兵隊の記録に基づいて、陸軍の階級を得た。彼は2002に軍隊に入ったことになっていた。
 米国では復員兵・退役軍人にはいろいろな経済的な特典などがある。つまり詐称をしたくなる誘引がある。そこで2005に連邦議会は、貰ってもいない勲章などを用いることを犯罪とした立法をしている。
 3月までジョンストンは、陸軍航空隊の初級練習部隊があるアラバマ州の Fort Ruckerにいた。
 ジョンストンの妻はリアルに陸軍予備兵であった。そして、二人で陸軍航空隊のパイロットになりたいと夢を語っていた。
 ジョンストンは、元海兵隊としてイラクとアフガンで Bronze Star と two Purple Hearts 勲章も得ていた――と、女に嘘をついていた。
 例のイスラム信者の精神科軍医が13人を射殺した事件もあるだけに、米軍は大丈夫か?
 次。
 G.E. Anderson 記者による記事「Mercedes-Benz Puts the Automobile on Autopilot」。
  人間のテストドライバーがいらなくなってきた。メルセデス社では既にロボットを使用中である。
 衛星経由でSクラスとEクラスを操縦するテストを続けている。
 ロボットを走行テストに使うメリットは、結果を正確に再現できること。
 退屈でしかも危険な仕事を何度でも間違いなくさせられること。
 とにかく高速で正確に何千回でも繰返してくれる。指定したコースから2cmしか外れない正確さ。また、指定したところから3cm以内の誤差で停止してもくれる、という。
 次。
 アジアンディフェンスの 2010-5-21記事「Secret Test Leads To Public Order」。
  インド陸軍は、国産の Arjun 戦車とロシア製 T-90 を比較した結果、国産を 124 両、追加で調達することに決めた。
 これは政治家の強い意向による。軍人はT-90 が最新鋭主力戦車だと思っているのだが。
 マスコミ用の公表データは、機動力、 endurance そして砲力のすべてで Arjun が勝ったとしている。だが真の詳細は秘密である。
  Arjun は 1980sから開発が始められながら、4年前まで総生産数は5両。
 その後、陸軍はいやいやながら 128 両調達した。要するに出来損ない戦車。
 特に火器管制用エレクトロニクスに問題があった。
 エンジンも好調ではなく、しかも重いので current tank transportersで運べないのだ。
  T-90 は 47 tons で 23 feet long ×  11 feet wide  × 7.5 feet highなのにヒシ、Arjun は59 tonsと重く、 34.9 feet × 12.7 feet wideと寸法もデカい。
 2009にインド陸軍は最初の10両の T-90 tanks を装備。これはライセンス生産品だ。部品のいくつかはインドで作り、エレクトロニクスは西側から輸入。それで単価は $3 million である。
 陸軍は4年前からすでにロシア製のT-90を 700 両輸入してもいる。こちらの単価は $3.5 million だ。
 2020までに、インド陸軍は 2,000 両の upgraded T-72と、1,500両以上の T-90と、 Arjunsを含む数百両の他の戦車を有するであろう。
 戦車はヒマラヤでは活躍できない。よってこれらの戦力はすべて対シナ用ではなくて、対パキスタン用である。
 次。
 ストラテジーページの2010-5-21記事「There Is Something Wrong With Our Officers Today」。※元記事があるはずなのだが、ストラテジーページはいつもそのソースを明示しないのである。よって記者名も何もわからん。タイトルは意図的に変えてあるはず。
  1980’s末まで、米海軍の軍艦艦長は、年にその3~4%が解職されるだけであったが、1991冷戦終了後は、そのレートが5%以上に増えている。つまり問題のある奴が出世してしまうというケースが増えている。
 これは昇任委員会に顔の利く有力提督(しばしばその若い将校の指導を担当した者)の贔屓が一因である。ゴマスリ上手が艦を誤るのだ。
 海軍少尉 (officer rank O-1) が100名任官したとして、そのうちだいたい90名が、およそ9年後に、 O-4 (Lieutenant Commander 海軍少佐)まで進級する。
 そのうち67名が、任官から10~12年目にして、 XO (executive officer, the number two officer on a ship 【副長?】) になれる。
 そして69名強が、 O-5 (Commander 海軍中佐)になり、フリゲート艦や駆逐艦であれば、艦長になれる。
 100人の少尉のうち約38名が、任官から18~20年目にして艦長になり、ふつうは、その艦長職を約18ヵ月続ける。
 100人の少尉のうち22人くらいが、任官20~21年目にして O-6 (Captain 海軍大佐) になる。しかし、その大佐たちのうち、わずか 11 人だけが、巡洋艦艦長や、駆逐隊司令として海上に出られるのみ。残余の者は陸勤務。
 軍艦の指揮が上手であると認められた海軍将校は、キャリア30年ほどで退役するまでに、2度か3度、単艦もしくは艦隊を、海上で指揮し得るのである。
 米海軍で急速出世する若い将校は、やはりルックスが良い。これ、事実。
 駆逐艦『Cole』が2000にイエメンの港で爆破されたとき、艦長はすぐには解職されなかった。※やはり艦長は無警戒の責任を問われたか。
 海軍兵曹長 (Chief Petty Officers) にも困ったことが……。
 冷戦終了後、「ゼロ・トレランス」、つまり、ただ一回の失敗でそいつのキャリアは終わりにするぞという人事のムードになったため、海軍士官たちは、多くのことを下士官には委ねずにみずから水兵に細々と指図を与えるようになった。そのために、いまや下士官たちは、水兵や士官に対する影響力、責任、そして艦内の権力をを失ってしまっている。
 WWIのときハルゼーは駆逐艦艦長として事故をやらかしたがWWIIでは提督になっていた。今ならハルゼーは戦争の指揮をとれないわけだ。
 米国がWWIIに突入したとき、海軍は大量の艦長をその艦から下ろして交替させた。提督たちも同様。つまり平時と戦時では求められる人材は違うと分かっていたのだ。
 1930年代、海軍士官の8割は艦隊勤務であった。いまや岡の学校に通っている者の方が多いだろう。それでは下士官や水兵を掌握することはできない。
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 SLOBODAN LEKIC氏による2001-5- 21記事「US rifles not suited to warfare in Afghan hills」。
  イラクではM-4はうまく機能したが、アフガンではダメ銃だ。
 1,000 feet (300 meters) で敵を殺せない。しばしば 2,000 to 2,500 feet (600-800 meters) での交戦となるのがアフガンなのだ。
 5.56ミリ口径だけが問題ではない。M-16は 20-inch barrel だったのに、M-4で 14.5 inches に切り詰めたために、遠射力がなくなっているのだ。※弾丸を、旧西ドイツ製の、体内でバラけ易くつくってあったヤバイ弾丸にすれば?
 英帝国軍は1832~1842 に学んだ。彼らの Jezzail flintlock 小銃は、アフガン人の持っているもっと大口径な Brown Bess muskets に射距離で撃ち負けている、と。※つまりアフガン人は無腔綫銃で英兵に勝っていたのか?
 ソ連軍も1980’sに、AK-47 rifles が、アフガンゲリラの持つWWII時代の Lee-Enfield 小銃に射ち負けた。
 そこで、在アフガンの米軍は、各歩兵小隊の中に9人の sharpshooters を置いて、ゲリラに対抗せんとしている。そしてそいつらには new M-110 sniper rifleを持たせている。口径 7.62 mm で、 2,500 feet (800 meters)までは正確だ。
 家屋から家屋へ、という市街戦では、依然として M-4 は良い銃ですけどね。あと、装甲車の中で銃身が邪魔にならない。
 ベトナム戦争の前半までは、米軍は M-14を使っていた。だが 7.62 mm 弾をフルオートで発射したときの反動が大きすぎたので、1960年代の半ばにM-16にしたのだ。
 米軍は暫定口径として7.62ミリの復活を考えている。
 ※もういいでしょう。結論は、7.62ミリ減装弾を使う我が「Type 64」(六四式小銃)しかないですよ。これを米軍はアフガン用に買い上げるべきなのだ。M-14には無い2脚で、フルオート時も集弾性に問題無し。弾倉は、M-14用をちょっと改造すればそのまま使えるよ。はっきり言って、六四の各部はM-14をビミョーに模倣してるから。
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 KATE BRANNEN 記者による2010-5-20記事「Survivability Ideas Eyed At U.S. Armor Conference」。
  レイセオンとBBN Technologies 社の 「 Boomerang」という狙撃兵探知システムは、敵のタマが飛んできた方角だけでなく、 elevation【俯仰角】まで教えてくれる。装甲車内に居ながらにして、ビルの何階から狙撃されたかが分かってしまう。
 車両の外側にエアバッグをとりつけ、RPGがとんできたらそれを膨らます、というのがTextron 社の「Tactical Rocket-Propelled Grenade Airbag Protection System( TRAPS)」。
 次。
 デンジャールームのEmily Stone 記者による2010-5-21記事「A Drug Cocktail to Chill the Body and Save the Brain」。
 大掛かりな低温維持装置によってではなく、投薬によって、患者の全身の体温を下げてやることができるならば、脳の酸欠による後遺症を回避できる「低体温治療法」がじつに容易になる。
 その方法が発見された。視床下部のなかにある「サーモスタット」を麻痺させてしまう薬だ。
 ※たとえば摂氏0度の水中で溺れた人は、数十分間呼吸がとまっていても、代謝が抑制されているために、蘇生後に脳に後遺症が残らないことがあるのです。
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 『TIME』誌のMark Thompson 記者による2010-5-21記事「One Jet Engine Maker or Two  ―― Gates’ Defense Spending War」。
  ゲイツが必要はないと言っているF-35用の、本来案とは別のもう1種類の新エンジンの採用(=別のメーカーの製造工場での新ラインの立ち上げ)を米議会が押し込んで来ている。初年度でも a half-billion dollars もかかる、とんでもないものだ。
 ゲイツいわく、そんなもの無駄だし、どうせ買えないくらい高くなるし、他の必要なモノが皺寄せを食ってしまう。
 下院軍事委員会は、来年度国防予算$726 billion(このうちイラクとアフガン用の戦費は $159 billion ) に、 $485 million をこの第二エンジンを製造させるために加えろと言っている。
 F-35 fighter は現在でもすでに「the largest defense program in history」となってしまっているのに。
 F-35をもし今後20年で 3,000 機 つくるとしたら、そのうちエンジンの金額は some $100 billion となろう。
 F-35のエンジンはいまのところ、 Pratt & Whitney 社製の新エンジンに決まっており、同社のコネチカット州にある East Hartford 工場でだけ、量産を予定する。
 ところが下院議員どもは、オハイオ州にあるGE社とロールスロイス社のシンシナティ工場にも、そのGE=ロールス製の、別種の新エンジンを、F-35用として製造させろ――と、うるさいのだ。
 これがコスト競争になるというのが議員どもの理屈だがゲイツは2009にその案を殺した。
 ゲイツは、もし議会がそのための余計な予算をつけたらオバマ大統領に拒否権を行使してもらうつもりだ。
 ゲイツいわく。 GE engine は200 hours のテストしかしていない。プラットの方は、 13,000 時間も試験している確かなものなのだ。
 F-35は採用後30年間は現役で使われるだろう。


いすゞ は いつの間に 中共軍に 水陸両用車を輸出していたんだ?

 Richard D. Fisher, Jr. 記者による2010-5-20記事「China Builds Up Amphibious Forces」。
  中共軍は、「amphibious version of an Isuzu 4 X 4 truck」を装備している。
  1990s後半、中共軍は 18-ton の ZTZ-63A amphibious tank を開発した。
 これは T-63 amphibious tank の後継。 85-mm砲装備でソ連の PT-76 tank もどきだ。
  ZTZ-63A は105-mm の砲安定装置付きの主砲。
 そこからロシア設計の「 Bastion」レーザー誘導砲弾も発射できる。その場合の射程は4km強。
 敵の台湾軍の戦車は M48 と M60 だ。
 中共軍にはType-63C amphibious armored personnel carrier (APC)もある。
 水上ではウォータージェットで時速12km出せるらしい。そして5km以上の航走ができるだろう。
 米海兵隊のなかなか完成しない次期水陸両用戦闘車と違い、シナ軍のは小型であり、要求が少ないので、早く完成したのだ。
  ZTD-05 は 26 tons で travel 40 kph.であるのに対し米国の EFV は 35 tons で 46 kph.である。
 ZTD-05 は 105-mm の低反動砲をもつ。もちろん Bastion antitank missileも。
 ZBD-05 infantry fighting vehicle (IFV)は 30-mm機関砲と low-cost HJ-73C antitank missileだ。
 EFV も 30-mm. cannon である。
 米支ともにクルーは3名。 ZBD-05 が客を 10人のせられるのに比し EFV は17名。
 米海兵隊は2010において人員 180,000-plus 、そしてそれを運ぶ海軍の艦船は、 31 隻の large LHD/LPD (Landing Helicopter Dock/Landing Personnel Dock) transport ships である。
 次。
 ノーヴォスチの 2010-5-20記事「Northern Fleet (NF) flagship heavy nuclear-powered missile cruiser Petr Veliky reached the Far East」。
 2万6000トンの巡洋艦『 Petr Veliky』は空母を除くと世界最大の軍艦である。核動力で31ノットを出す。長さ251 meters × 巾 28.5 meters ×檣高 59 metersで、乗員 800人以上。
 対艦ミサイルの P-700 Granit (3M-45 Shipwreck)を 20 発。これが60度斜め上を向いて、甲板下に並べられている。
 52日間の航海だった。 Severomorsk →地中海→スエズ→……のルートで15,000 浬。途中、シリアに寄港。
 そして moored at Strelok Bay near Fokino
 この海軍基地は Primorsky Krai にあり、ウラジオの隣町である。
 北海艦隊が太平洋艦隊と合流したのは初めて。
 ウラジオストックのGolden Horn Bayに立ち寄ることを拒否されたというネット情報については、そもそも寄港予定がなかったとのこと。そこは国際港であって、原潜も、原子力砕氷船も原子力水上艦も禁止されているからだ、と。
 ※国際港だからという理由は変だね。
 太平洋艦隊には、護衛巡洋艦の『Varyag』、大型対潜艦『 Admiral Panteleev』、駆逐艦『 Bistry』、ミサイル艇複数と陸上航空機がある。
 5月中旬には黒海艦隊の『Moskva』もやってくる。そして日本海で演習を予定。
 『モスクワ』はソ連最初のガスタービン艦6隻の筆頭として1983-2に黒海艦隊に所属した。
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 ストラテジーページの2010-5-20記事「RoboTank In Development」。
 ついにM1戦車の無人化が始動。ANS (Autonomous Navigation System)をとりつける。
 The army also plans to equip existing combat vehicles (M-1 tank, M-2 and Stryker infantry vehicles) with ANS, so they can be sent into very dangerous situations without their human crews.
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 ナショナルディフェンス2010-6月号 Stew Magnuson 記者による記事「Efforts to Field New Kinds of Ground Robots Have Had Little Success 」。
 マイアミで National Defense Industrial Association ground robotics conference があった。
 トラック6台からなるコンヴォイをただ1人の乗員で動かせないかという「convoy active safety technology( CAST)」を陸軍と海兵隊は模索しているが、現況は停滞している。
 MITのロボット工学修士で元指揮官でもある Lynch はこの分野での大御所。彼は2009の Washington unmanned systems conference で、兵隊の命を救う5つのロボット技術を列挙した。
 そのひとつが convoy-leader system の CAST であった。
 陸軍は武装ロボットも2006からイラクで使おうとしたけれども、まだ一度も実戦使用はされていない。
 指揮官たちの懸念は、そのロボットの銃弾がまずい方向に飛んだら責任はどうなるんだということ。
 前線で敵のタマに曝されれば、すぐにもタロンのような武装ロボットを投入すべしという気になるはずなのだが……。御偉いさんはそういう体験をしないから……。
 陸軍研究所および Howe and Howe Technologies社が開発した Ripsaw MS2 は、車両サイズで装軌式。速力 60 mph、ペイロードは 2,500 pounds 、武装は1梃の M240 または M249 7.62 caliber machine gun, または非殺傷の群集鎮圧兵器、または grenade launchers.
 国防予算半減化のトレンドから見て、陸軍用の地上ロボットの単価は $20,000 per vehicle にしないとまずダメだ。量産前にこの単価を実現するには民間技術を転用するしかあるまい。
  2010 Robotics Rodeo は10-12~15にジョージア州 Fort Benningで予定されている。
 次。
 Austin Wright 記者による2010-6月号ナショナルディフェンス記事「Army Lays Out Ambitious Plans to Expand Unmanned Aircraft Fleet 」。
  米陸軍は2012に 2,000人以上の無人機専門 operators と maintainers を教育する予定。
 次の20年の課題は、輸送用ヘリコプターの無人化。
 無人機内に、故障をその発生の24時間以上前に警告するセンサーを組み込むことで、メンテナンスも合理化したい。
 2011から、アパッチAHのコクピット内から他の無人機が操縦できるようにする。そしてその任務を、地上のUAV操縦チームとのあいだで、自在に引き継ぎ交替できるようにする。
 ※つまりAWACSのAH版か。
  Kiowa Warrior 偵察ヘリは、しょっちゅう、 Shadow UAVと一緒に飛んでいる。それによって、カイオワのパイロットは、じぶんの目以外に、地上を見張るための別の視点を得ることができるわけだ。たとえば、自機からは直視できないビル蔭や山蔭を。
 これからの課題は、 Low, slow, small な無人飛行物体をどうやって迎撃するか。現状、これらは探知すら難しい。
 次。
 2010-5-20記事「The Pentagon’s Love-Hate Relationship With Clean Energy」。
 オレゴン州で計画されている米国最大の風力発電所を、国防総省とFAA連邦航空局は、やめさせようとしている。
 理由は、航空管制レーダーを妨害するから。その70マイル先には Fossil空軍基地もあるのだ。
 ペンタゴンは、米国内に 500 箇所のmilitary basesを有する国家最大の地主で、しかもまた、国家最大のエネルギー消費者である。
 ゲイツは、2025までに、軍の 25 percent の電気はrenewable sources から得るべし、と指示している。
 それで陸軍は 500-megawatt solar power generation plant を加州の Fort Irwin に建設中。
 次。
 Jamie McIntyre 記者による2010-5-18記事「CV-22 Lost Due to Pilot Error」。
 2010-4-8~9の夜間にアフガンで墜落した CV-22 Osprey は、地表近くを高速で飛び過ぎたパイロットが悪いと暫定結論。もちろんローター角は飛行機モードだった。
  berm【ちょっとした段丘】にローターが当たって、両翼とエンジンがまず剪断されてしまった。
 これは、実験機ではなく作戦機の最初の喪失だった。
 飛行機はひっくりかえったが、20人乗っていたうち16人は生存。死んだ4人は、空軍パイロットとフライトエンジニア、陸軍のレンジャーと、詳細公表をはばかる文民1名。 ※マジっすか。超頑丈じゃん。だからオバマ大統領も運べたのだな。
 『The Dream Machine: the Untold History of the Notorious V-22 Osprey』の著者であるRichard Whittleは、「こんな事故はどの飛行機でも起きるさ。低空を高速で飛べばね」と、むしろ擁護的。
 次。
 2010-5-20記事「France Builds A Better Predator」。
  フランスのメーカー Sagem 社が、重さ1トンの「 Patroller」 UAVを初飛行させた。
 滞空30時間、高度 8,000 meters。
 18 ヵ月後には実用化してもらいたい。
 同社はもっと小型の「 Sperwer」 UAVもつくっている。それはオランダ、スウェーデン、デンマーク、ギリシャ、カナダ軍で採用され、90年代のバルカン半島平和維持軍派遣時から活躍している。
 カナダ軍は Sperwers をアフガンで多用中。
  $2.6 million の「Sperwer LE (Long Endurance)」は重さ 351 kgでペイロードは 50 kg で長さは 3.9 meters、滞空 12 hoursである。
 地上管制点から 200 kilometers まで遠隔操作できる。
 問題は、エンジンがうるさく、低空では耳で気取られてしまうこと。
 また、熱、埃、風にも弱いので、カナダ軍は、イスラエル製の無人機を代替機として採用してしまった。
 仏メーカーは、この失った顧客を取り戻したいのだ。
 次。
 2010-5-20記事「Americans Flying Russian Gunships In Combat」。
  アフガン人にロシア製の安いヘリを飛ばさせるための訓練を米空軍人がやっている。彼は、ミル24の輸出バージョンである Mi-35に慣熟した。そしてチェコ人やハンガリー人といっしょに、教官になっているのだ。
  Mi-35 は20トン。8人を客として乗せられる。担架なら4つ。
 もともとは Mi-8 輸送ヘリから発達したものだ。
 ミル8の輸出バージョンはMi-17といい、アフガンに多し。キャラクターとしては米国の UH-1似だが寸法と重さは倍あって、荷物は半分しか運べない。1万2000機も製造された。
 それでも Mi-8 は兵隊を 24 人も乗せられる。
 ちなみに UH-60 は10トン、 UH-1 は 4.8 tons。
 UH-60は Mi-8 の2倍の値段だからアフガン政府向きではないと結論されている。
 次。
 Grace V. Jean 記者による2010-6月号ナショナルディフェンス記事「Research Challenge: How to Defend Against Still-Undefined Chemical, Biological Attacks 」。
 将来の兵隊は、特別な毒消しの薬品をあらかじめ素材に吸収させた繊維でできた軍服を着用する。それが、敵の毒ガスを勝手に消毒してくれる。
 この可能性は、金属粉に水素を大量に貯蔵させる研究から、見えてきた。
 もちろん、その特殊な化学金属粉を、消毒剤として地面に撒いたり、空調フィルターに使うこともできるのだ。


皆さん、6月前に「読書余論」の更新申し込みをしてしまいましょう。

 WSJ紙にMICHAEL AUSLIN 氏が載っけている2010-5-20付記事「Asia’s Troubled Waters」。
 シナは南シナ海でベトナム船を拿捕するなどし、その海全部が自国の領海だと言いかねない勢いだ。
 沖ノ鳥島沖では、日本の新聞によれば、ASW訓練をした。 ※ひょっとして、潜水艦を同行していたからASWと判断しただけ?
 しかるにゲイツは空母を減らしたがっているし、次世代SSBNはできればナシで行きたいと思っている。それじゃいかんぞ。
 ※この記者、director of Japan studies at the American Enterprise Institute だという。つまりは日本外務省の要請を受けてWSJにこんな寄稿をした可能性があるわけだな?
 次。
 Emily Masamitsu 記者による記事「Navy Sea Lion Trainer: This is My Job」。
  Navy Marine Mammal Program の一環として、アシカやトド( sea lions)に軍事訓練を施している。
 なにしろ数百フィートも潜水して、数分で戻ってきてくれるんでね。人間のダイバーのチームならば1週間かかる仕事ですよ。
 2003 年には、バーレーンの Mina Salman 埠頭に敵工作員のダイバーが潜入して接近しないように、この訓練された軍用トドが水中の「番犬」役を3ヶ月、勤めている。
 小型ボートやゴムボートに4頭のアシカ/トドを載せて海軍基地の沖へ行って訓練する。
 200~1000フィートの深さの海底の、回収したい金属物体に、アシカがタグをつけてくる。そのタグには dual-frequency transponder がついていて、アシカの耳によく聴こえる 9-kilohertz と、ボート上のダイバーが追跡するための 37-kHz の2音程の ping を返してくる。
 アシカ/トドに命じて、海底の物体をワイヤーをかけて揚収するための、ステンレス製のフック(ネオプレンの bite plate付き)を、その物体に装置させる。
 舟上のダイバーは、物体の位置を特定するために、軍専用の Defense Advanced GPS Receivers を持っていることは言うまでもない。
 アシカ/トドのハーネスには、 45-kHz pinger と、 RF tag と、 satellite tag の3つの発信器がついているので、舟から遠く離れてしまっても、見失ってしまうことはない。
 次。
 ストラテジーページの 2010-5-19記事「How The War On IEDs Is Fought」。
  地雷を埋める作業をゆっくりやらせないような環境をつくることが、地味だが大事だ。これによって敵ゲリラは、軽い威力の地雷しか埋めることができなくなるからだ。
 アフガンでのIEDの発見or遭遇数は、2007には 2,678 であり、2009には約 8,200 であった。
 2010-3において、アフガンでは 989 roadside bombs を発見or遭遇。そして39人の外国軍兵士が殺された。しかしこれは2009-3の28 人と比べて激増したとはいえない。
 IED による戦死は2009には 275 であった。ことしはそれを13%上回るペースだが、爆弾数が増加した割には、被害は抑制されている。
  2006 には5個のIEDで1人のcoalition casualty (そのうち11%が死亡す)という勘定であった。
 2008 までには、それは、9個の IEDs per casualty (そのうち12 %が死亡す)となった。つまり、対策がされている。
 2006には、 IEDのうち8%だけ が人員に損害を与えただけである。
 2007にはそれは9%となった。
 2008には、それは5%以下となった。
 2006には、IEDを48個仕掛けて、ようやく1人の外人兵を殺せた勘定。
 2007には、それは 49 個となったわけ。
 そして 2008には、それは 79個に増えた。
 アフガンでは、目下、53個の IEDs によって1人の外人兵が殺されている勘定だ。
 イラクには無数の爆弾仕掛け集団が存在し、スキルはまちまちであった。
 その集団のリーダーは「money man」と呼ばれていた。国内外のどこかからかカネが渡されており、その対価の労働として、みんなで爆弾をつくって仕掛けていたのだ。
 実行犯は全員が Sunni Arabsであった。かつてサダムのために働いていたバース党の連中だ。
 仕掛けるに最善の場所をロケハンする偵察員、爆弾を組み立てる男、仕掛ける作業員、遠隔発破のスイッチャー、すべて分業だ。
 これにアンブッシュ・チームが加わることもある。爆発の直後をAK-47とRPGで襲撃するわけだ。
 スイッチャーのチームには大概、ビデオ撮影者が同行する。
 これは、そのIEDが不首尾だったときに、その原因を検討して次回までに改善をするための資料になっている。
 チームで最も専門性が要求されているのは、仕掛け作業員だ。なにしろ最も危険なのだ。真夜中でも、UAVのヘルファイアに撃たれる確率が高い。いまのところ、そのようにして殺されるアフガン・ゲリラの数は、IEDにやられるNATO兵の数よりも多い。
 「money man」の支払いが良いIEDチーム、あるいは、過去に米軍に殺された率が最も低いチームが、高い評判を得て、人材をひきつける。
 いくつかのチームはインターネットで人材を募集している。
 チームの各人の報酬額は、最低で1人1回 $50 、最高は数百ドルだ。
 ほとんどのチームは2週間サイクルで動いている。これは捕虜尋問で分かってきた。
 まず money man が、やる地域を決める。
 次に scout team が4~5日かけて、場所を下見する。
 その偵察報告を money man が検討して、何発のIEDを製造し、どこに仕掛けるかを決定する。
 爆弾製造屋は、受注生産したものをちょくせつに手渡しはしない。特定の日に約束した場所へ置いておく。それを発注者が回収して行くのだ。
 ほとんどのIEDは、仕掛けられた後で、事前に発見されてしまう。
 trigger teams が事前に発見されて攻撃される率も徐々に増えている。
 数千人がこのようなIEDのアルバイトをしており、さらに参加希望者がいっぱいいる。理由はカネだ。1ヶ月の正業収入を数時間で得られるからだ。
 アフガンで深刻なのは、IED製造のスペシャリストが足りないこと。
 すでに、うまく爆発しないIEDが、アフガンで増えてきた。製造スキルを有する者が殺されたり逮捕されて、その後釜の爆弾屋が補給されていないのだ。
 ※このデータ満載の内容で無署名ってのはよくないね。せっかくの記事なのに、誰も引用できないじゃない。それとも、転載お断りのソースを使っているのか?
 次。
 2010-5-19記事「There’s Gold In Them Afghan Hills」。
  3ヶ月前からアフガンの米兵とイラクの米兵は同じくらいの人数になった。しかしコストは倍違う。
 2010-2のAfghanistanでの戦費は$6.7 billion である。イラクでは$5.5 billionである。
 2010の1年間のコストは、アフガンでは $105 billionとなり、イラクでは $66 billion となるであろう。
 2010-12末において、アフガンには米兵が 102,000 人、イラクには43,000 人が残っているであろう。
 すでに米国は、イラク作戦に $620 billion を、アフガン作戦には $190 billion を支出した。
 イラクでの年間作戦コストは2007がピークで、それは $140 billionであった。2008では、イラク作戦のコストは $46 billionで、アフガンでのそれは $117 billion であった。
 次。
 APのVERENA SCHMITT-ROSCHMANN 記者による記事「Military robots seen as lifesavers」。
   European Land Robot Trial が今週、ハンブルグ郊外で開催されている。
 これらのロボット自動車を「 MuCar-3 」と総称する。
 先導する〔有人の〕自動車とそっくり同じ動きを無人で自動的にするものだ。先導車が止まれば止まり、バックすればバックする。これで、将来は、コンヴォイを1台の有人車が引率すればよくなる。
 ルーチン・ジョブでしかも危険な、戦地における補給トラック運転業務を、これからは生身の人間にはさせないようにしたいのだ。
 ただし、現在の技術では、非常事態時のバックアップのため、運転席にはいちおう、生身の兵隊を座らせていなければならぬ。
 今日、世界には、 10,000 の異なったリモコン・ロボットが軍用に活動している。
 次。
 Mark Anders 記者による2010-5-19記事「 Invention Awards: A Faster, Safer System for Snowmobiles」。
 スノー・モビルに久々に新機軸だ。
  従来のスノーモビルは、フロント・ドライブであった。つまりゴム履帯の上面が前に引っ張られるようにして履帯全体が回転させられていた。だが、これだと、リアのサスペンションを圧縮するので、無駄な回転抵抗が生ずるのだ。
 そこで、駆動輪を、リアのスプロケットへ移してみた。この「RAD」をつくった Watling氏は、高校の友人を3人も、スノウモビル事故で亡くしている。
 過去にリアドライブに挑戦した例では、皆、失敗した。なぜなら、履帯の緊張を、凹凸雪面を疾走中に常に保つことが難しい。それで、履帯が転輪から脱落してしまうためだ。
 そこでこの発明者は、Cradle scissor 配列と、独立の suspension arm を組み合せてみた。
 履帯の一部で緊張が緩んでも、他で引き締められるようになった。
 これで走行中の接地面が事実上、増加したことにもなった。
 リアドライブだと、速度が増すにつれて、接地圧は履帯の後方に一層、かかるようになる。これは操舵性をよくしてくれる。
 だいたいスピードは1割増し、燃費は72%よくなった。
 制動距離も、フロントドライブ式の2/3に縮まった。
 次。
 Paul Marks 記者による2010-5-18記事「 New deep-sea cables needed to protect global economy」。
    いま、大陸間のデータは99%以上、海底の光ケーブルでおこなわれており、衛星経由ではない。
 この海底ケーブルが集中している隘路がある。
 マラッカ海峡、ルソン海峡(台湾と比島の間)、スエズ運河だ。
 ここでもし切断工作がおこなわれれば、世界の通信はたちまちピンチに陥る。すくなくともスピードが遅くなる。
 魚網、錨でケーブルはしょっちゅう切られている。東地中海は酷い。
 また南アジアでは金属を狙ったケーブル泥棒が増えている。
 最近、ソマリア海賊のことを考えて、ケニアとUAEを結ぶ海底ケーブルの敷設位置を東へ200kmもずらした。
 ケーブル保守用の船が海賊に狙われることもある。
 次。
 サイエンスデイリー 2010-5-18記事「Nanotech Discovery Could Lead to Breakthrough in Infrared Satellite Imaging Technology」。
  ナノスケールで「gold」を塗れば、赤外線の光を小孔内に絞り込んでくれる効果が4倍になる、と主張されている。
 この研究者は Shawn-Yu Lin 氏である。同氏は 2008 年に、世界で最も暗い物質、すなわちあらゆる角度からの99.9%の光を吸収するソーラーパネル用コーティングを発明した。※どうして特亜系の名前と「99.9%」などという表記がミックスされると、科学技術の話がこんなにも胡散臭く聞こえてしまうのだろうか?
  U.S. Air Force Office of Scientific Research が、この研究に資金を提供している。※まあ、あらゆる研究所にバラ撒いているんですけどね。金額を書いてないところがミソ。かなりの小額でしょう。
 現今の光検知素子は mercury-cadmium-telluride (MCT) である。
 Lin 氏は quantum dot infrared photodetectors (QDIP) を提案している。
 固い表面に無数の小孔(各径1.6ミクロン×深さ1ミクロン)があり、さらに表面を厚さ 50 nanometers で金によって被覆する。各孔は quantum dots(光を電子に変える特殊な結晶)で満たされている。goldがレンズの役割を果たしてくれるのだ。
 おしまいに……
 THさま。豪勢な詰め合わせ、ありがとうございました。


新風が参院断念とは意外だ。ところで最近は干し芋は手に入らないのだろうか?

 『NYT』のWILLIAM J. BROAD and DAVID E. SANGER 記者による2010-5-17記事「Review Cites Flaws in U.S. Antimissile Program」。
  オバマ大統領はアメリカの対ミサイル防衛手段は “proven and effective”だと胸を張った。
 しかしオバマ氏が上院議員時代、また大統領選候補時代、彼はSM-3などを大批判していたものだ。
 さいきん2人のABM批判者が現われた。一人はM.I.T.の人、一人は Cornell大の人である。
 オバマ氏の9月声明のABMプランは、ペンタゴンの提出データにもとづく。いわく、SM-3は飛来目標の84%を迎撃する、と。
 しかし、過去10回の成功したように見えるABMテストを仔細に吟味した Theodore A. Postol と George N. Lewis は、今月、論文を公表して、疑いをつきつける。この2人いわく。成功といえたのは1~2回にすぎなかったのであり、じっさいの迎撃率は 10 ~ 20 %じゃないか、と。
 飛来弾頭は迎撃によってコースが変わった。しかし、破壊されたわけじゃなかった――と二人。
 つまり、地表付近で水爆を炸裂させる能力は消えていなかった。
 SM-3のシステムは壊れやすく過敏で脆く、敵弾頭を迎撃できるとすれば、それは偶然にすぎぬだろう、と Dr. Postol。教授は物理学者で元の国防総省の science adviser で、1991湾岸戦争のパトリオットについても批判した人物だ。
 ペンタゴンは SM-3 の testing record を強く弁護するが、ポストルとコーネル大の物理学者の Dr. Lewis〔デンジャールームによれば、学内で平和運動をしているらしい〕は、その分析は誤りだ、と。
 対して、国防総省のスポークスマンの Richard Lehnerは19日、2人の主張は誤りだと。
 しかし Pentagon は後で認めた。10回の分析されたテストのうち、4回については、まったく標的は擬弾頭(mock warheads)を搭載していなかった、と。
 民主党はもともとMDには批判的だったのだが、オバマ氏のMD傾斜については大方沈黙している。ただしオバマ大統領のいう新世代MDなるもの、ICBM迎撃用ではなく、中射程以下のSSM用を指している。
 昨年秋からオバマ氏のantimissile のゴールは拡大された。MDによってイランからのミサイルを迎撃するだけではなく、それを、アメリカが核軍備を大胆に削減する根拠とし、かつまた、アメリカの敵にミサイル軍備計画を諦めさせようというのだ。
  SM-3 の配備はまた、イスラエルに対して、アメリカが核武装したイランを有効に封じ込め得る技術を持っていると説得をするためにも不可欠である。
 2人がつきつけた論点は何か。SM-3が、効力の無い【spent】標的ロケットの筒体に命中しても不十分であろう。ポストルいわく、搭載されている水爆弾頭にこそ命中し、それを粉々にしないと、いけないのではないか。
 ※旧式スカッドじゃあるまいし、筒体が一緒になってミッドコースをやってくるなんていう実験をわざわざ太平洋で再現していたのか? 当然、弾頭はサスティナーがカットされた直後に分離されていたのではないか? ペンタゴンがそこを指摘して反論しないということは、どういうこと??? 湾岸のイラクのスカッド改ですら、すでに弾頭分離式だったんですぜ。
 ペンタゴンのウェブサイトにも、ABMの最終目標は、飛来する弾頭に超高速で ram【直撃】して破壊することだと書いてある。
 ペンタゴンが「hitting a bullet with a bullet 」と表現しているように、その課題は非常に達成困難なので、開発担当責任者とメーカーは、つい実験結果を誇張したくなるのである。
 だがブッシュ大統領が期待した地上式のABM〔デンジャールームによれば、これは西海岸のGBIのことではなく、欧州に配備せんとしたGBIのことで、教授はそれは対ロシア用だと指摘して当時波紋を起こしたのである〕にくらべればSM-3は艦船で急速展開できる軽快なシステムだし評判も良い。
 1991の湾岸戦争で、米陸軍は、パトリオットの迎撃成功率はサウジで80%、イスラエルで50%だったと公言した。その宣伝ビデオ映像を見て、これは逆に失敗の証拠じゃないかと論難したのがポストル氏であった。
  Dr. Postol と Dr. Lewis の共著論文「A Flawed and Dangerous U.S. Missile Defense Plan」は、 『Arms Control Today』誌の5月号に掲載される。発行元はワシントンの民間団体〈 Arms Control Association〉である。
 その中で二人は、ペンタゴンが迎撃実験に成功したとして公表した画像(SM-3 の kill vehicle が標的に直撃するまでの数分の一秒がうつっている複数のスチル)を分析した。
 分析は、 2002 ~ 2009 までの、成功と公表された全10回のテストが対象。
 その結果、ほんとうにEKVが弾頭を直撃をしているのは、10回のうち1~2回だけだと結論。
 他の8~9回は、弾頭ではなく、筒体(rocket body)もしくは、弾頭よりも大きな物体に命中したものだ、と。
 ペンタゴンは論駁している。ミサイル防衛庁のLt. Gen. Patrick J. O’Reillyは、10回すべての実験において、予期をした命中点の数インチ以内に命中している、と。〔弾頭部に直撃している、とは言わず。〕
 ミサイル防衛庁の文官職員 Mr. Lehner いわく、「筒体が派手にぶっこわれれば、それに連れて弾頭もダメになりますよ」。その証拠は、test sensors 〔のテレメトリー〕である。それを分析した結論として、「擬製弾頭は、非脅威化された」んだ、と。
 Mr. Lehner によれば、10回のうち4回の成功テストは、たしかに carried no mock warheads であった。そのかわりに、ノーズコーン内にバラストの錘が入っていたのである、と。
 ちなみに、その4回のうち3回は、初期の実験である。残る1回は、2009-7のものだ。
 真弾頭は、厳しい宇宙環境や、再突入の歳の大気摩擦の激動と高熱にも耐えるように造られている。擬似弾頭は、それほど頑丈ではないのではないか、と Postol 。
 Mr. Lehner はその疑いを否定。
 ※デンジャールームによると、ペンタゴンには、ちゃんとどこに命中したかハッキリする映像もあるんだが、それは非公開だという。また、ポストルはMDのすべてに反対しているわけじゃなく、2009に彼は、ブーストフェイズでの迎撃のためにステルス無人機を使えばどうだという提案をしたそうだ。
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 Noah Shachtman 記者による2010-5-18記事「Pakistani Site: Drones Only Killed One Terrorist in 2010 (If You Don’t Count Taliban)」。
  この国は「 Hellfire missiles land」だ。
 2000年のパキスタン領内において、米国のプレデターは1人のタリバンしかまだ殺しておらず、残りの死傷者はすべて一般住民だと、パキスタン人がそのサイト「Pakistan Body Count」で主張している。
 すなわち、一人のAl Qaeda もしくは Taliban terrorist を殺すのに、 US drones は 140 innocent Pakistanis を殺している、というのだ。
 アラビア語の ‘Talib’ は studentの意味である。
 ほぼ全住民が地域の小学校たる Madarasah に通うから、住民=タリバンとの強弁が成り立つのだ。
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 AFPによる2010-5-18記事「Taiwan Inaugurates ‘Stealth’ Missile Boat Squadron」。
 台湾初の、自称「ステルス」の国産ミサイル艇 Kuang Hua No 6 が就役。
 すでに保有されている 50-ton Seagull-class missile boats に加わる。
 これから多数、建造される予定。
 だが、どこがどうステルスなのかの説明は、無かった。
 4発の国産 Hsiungfeng II 対艦ミサイルを積む。射程 150 kilometersという。
 次。
 ストラテジーペイジの2010-5-18記事「Lasers Lose Their Luster」。
  10年研究させてきたが、米国防総省はレーザー兵器からは撤退する。
 とにかく故障が多すぎて、戦場で使える兵器にはならんと見放した。
 ※これは逆に、レーザー核融合(もしくは中性子発生によるウラン238の資源化)で、とんでもない秘密の成果があったのかも知れんな。
 最大のガッカリは、 YAL-1 である。すなわち Boeing 747 に搭載して、上昇してくる敵ICBMの筒体に距離130 kilometers から小孔をあけてしまうという空対空レーザー砲。
  $4 billion 以上突っ込んだが、2009に計画キャンセル。
 だいたい敵BMが発射される地点の130km以内にちょうどそのエアボンレーザーが占位しているなんて、情況として、あり得んだろ、ちゅーこと。
 より小型で、短距離ロケットや砲弾を迎撃しようという陸軍の地対空レーザー砲案も、諦められてしもうた。
 逆に期待できる仕事は、低出力×長時間の照射で、たとえばIEDを爆破するという用途。
 敵の光学センサーを破壊する用途。また、対地上用レーダーにレーザー光線を使うライダー。
 次。
 2010-5-18記事「Foreigners Sniff Out Little Bird」。
  2年前に Boeing は OH-6 小型観測ヘリをガンシップ化できないか研究を開始した。
 最初の買い手が現われた。ヨルダン国境警備隊だ。機数は未公表だが。
  AH-6I と名付けられる。
 国境の沙漠を密輸業者やテロリストが夜間に越えてくるのを阻止したい。
 11 機ある AH-1S gunshipsが古くなったのでもうじきリタイア。その代わりに、 AH-6I を24機以上、導入するだろう。
  OH-6 は1960年代からある。これをAH-6にしようとしたのが1980’sで、 “Little Bird” と称した。重さ 1.4 ton 、2人乗り、 280 kilometers/時、滞空 3~3.5 時間である。
 兵装は 7.62mm もしくは 12.7mm machine-gun pod ×2、または、 two 70mm rocket pods (各7~ 12 rockets) 、または、 Hellfire ×4である。
 スキッド上に立たせるというやりかたで、特殊部隊兵×6を運ぶこともできる。
 1機あたりの単価は、わずかに six million dollars である。
 AH-64D の1機分の値段で、10機を買えるわけ。
 次。
 Jay Newton-Small 記者による2010-5-18記事「War on the Home Front」。
   次の米上院のコネチカット州の議席を狙っている民主党員(で州の司法長官である)リチャード・ブルメンソール。
 しかし彼は苦しいことになってきた。ベトナム戦争に行っていないことがバレたのだ。
 NYTが10日の夕刊の記事にしたところによると、彼は1965から1970の間に5回もの徴兵猶予を受けていた。そして最終的に海兵隊の予備役に登録されたが、その「兵役」の6ヶ月間を、インドシナではなく、サウスカロライナ州内で過ごしていた。
 しかるに過去の演説でこいつは、さも己れがベトナム帰還兵であるようなことを吹かして来ていたのだ。
 上院選での同州の共和党系の有力対抗馬には、プロレス界の実力者、 Linda McMahon も居り、真相究明に意欲的。
 ※つまり近い将来、プロレス系議員が米国連邦上院にもあり得るということ?


もちっと餅を……! 餅をぉぉぉ

 ALBRECHT MULLER 記者による2010-5-17記事「Regaining Balance With Defense」。
  デュッセルドルフのラインメタル社は、自動車エンジン用のピストン、ポンプ、ベアリングでより多く儲けて来た。そのアガリは常に、大砲、弾薬、装甲車部門を上回ってきた。
 ところが2009に事情が変わった。防衛部門の稼ぎが、同社の筆頭に躍り出たのだ。
 世界的自動車不況のせいだった。ラインメタルの自動車部門の売り上げは2009には26%も落ちた。これにより連結売り上げも2008とくらべて12%減に。
 ところが同社の防衛部門陸上システム部はその代わり、ドイツ陸軍から 405両の装軌式の Puma infantry fighting vehicles を2009に受注している。これはミュンヘンのクラウスマッファイワグマン社(Krauss-Maffei Wegmann =KMW)との対等JVで、製造は2010から始まる。
 ちなみに陸上システム部以外には、 Weapon and Munitions, Propellants, Air Defense, C4ISTAR, and Simulation and Training の5部を擁する。
 ラインメタル社は、2010-1に、ミュンヘンのトラックメーカーの MAN Nutzfahrzeuge社とも組むことにした。この新会社は Rheinmetall MAN Military Vehiclesと称し、装輪車両に特化するものだ。装甲もソフトスキンも、前線用も後方用も含める。
 ただしすでに生産中の8輪の Boxerという armored personnel carrierは、KMWという別な会社との合弁事業。
 米軍をも顧客にとりこみつつある。海兵隊からを 40mm ammunition を受注しているのだ。
 次。
 TURNER BRINTON と AMY KLAMPER記者による、Gary Payton (USAF Deputy Undersecretary For Space Programs)へのインタビュー記事。2010-5-17付。
  ここ数年、空軍は、 Wideband Global Satcom communications satellitesの最初の3機の打ち上げを成功させていて、調子が良い。
 そして今年、空軍は、新世代の高秘匿性通信衛星の初号機を打ち上げる。
 また、new block of GPS satellitesの初号機も。
 また、Space Based Space Surveillance (SBSS) satelliteの初号機も。
 そして2011前半には、Space Based Infrared System missile warning satellite の初号機だ。
 ホワイトハウスが議会に2月に送った2011予算要求では、 NASA’s Moon-bound Constellation program はキャンセル。これにより固体ロケットの生産ががっくり減る見通し。
 また政府は、military-civilian weather satellite programも打ち切った。それで空軍はその代替案を検討中。
 Gary Payton は元宇宙飛行士。軍の宇宙調査、宇宙開発、宇宙調達の責任者だ。
 打ち上げロケットは、Evolved Expendable Launch Vehicle (EELV) である。これの年間消費量が増えるのはよいことだ。
 目下の計画。年に8回打ち上げる。5本は空軍。2本は National Reconnaissance Officeの偵察衛星用 、そして1本は NASA用にだ。
 このNASA用が2~3本にまで増えてくれれば、皆が儲かる。
  EELV は今は無人機の打ち上げ専用ロケットだ。これで人間を打ち上げたいとなったら改造も必要だ。しかしいままで31回打ち上げて31回成功してるんだ。うまくいっているものを手直しするのは間違いだろう。〔つまり同じものをもっとたくさん調達しようぜ、と。〕
 NASA用と空軍/NRO用の衛星打ち上げロケットのパーツをできるだけ共通化して欲しいんだ。これを別ラインにすると、ものすごくコスト高になっちまうんだよ。その方向に進むのだけはやめて欲しい。
 今は共通の RS-68 engine 、そして共通の RL-10 engineなので、とても理想的だ。
  EELVには、断面3mの巨大固体モーターではなく、断面1mのを使う。
 オレ達は毎年、Trident D5 用に、30~40段もの固体燃料モーターを製造させている。また年に12段くらい、 Minuteman 3 用の固体燃料モーターを製造させている。これは、そのくらいの発注をしてやらないと、産業基盤が消滅してしまうからなんだ。
 軍の通信帯の需要はウナギ昇りなので、いずれ民間の通信衛星のチャンネルを軍がレンタルすることになるだろう。
  SBSS 初号機は2009秋の打ち上げ予定だったのに、 Minotaur 4 launcher に問題があって延期されましたよね?
 問題は解決されたよ。DARPAと空軍の共同による Hypersonic Test Vehicle-2 も 4月に打ち上げるしね。〔このインタビューは4-22の打ち上げ前になされており、紙媒体ではずっと早く公開されたか。〕
 6月には SBSS satellite を上げるよ。
 次。
 Amy Butler 記者による2010-5-17記事「New Stealth Concept Could Affect JSF Cost」。
  Joint Strike Fighter F-35のlife-cycle cost が、このままだととんでもない額になるんじゃないかと言われている中、 Lockheed Martin は a new low-observability (LO) 物質を提案。名付けて 「fiber mat」。
 ステルス物質をコーティングするのではなく、複合材の表面近くの樹脂の硬化(curing)によってステルスを実現する。
 ファイバー・マットとやらが何からできているのかは、秘密。
 F-35の複合材の表層がこのファイバー・マットのレイヤーを含むようにする。すなわち応力負荷の分担もしてくれるのだ。
 ちなみにF-35の自重の 42% もが composite である。 F-22 ではそれは 22% だし、 F-16 だと 2%にすぎない。
 次。
 ストラテジーページの 2010-5-17記事「Fever Dreams」。
  米陸軍は M-2 Bradley IFV (Infantry Fighting Vehicle)を更新せねばならないのだが、その候補の GCV (Ground Combat Vehicle)は、議会から集中砲火を浴びている。
 M2の火力とストライカーの機動力とMRAPの耐IED力など、要求が高すぎるというわけだ。
 そこでこの無署名の記者氏は提案する。
 「米海兵隊の EFV (Expeditionary Fighting Vehicle)を採用するというのはどうだろう?」
 EFV の survivability は MRAPと同格。自重 36 tons, 車高 3.4 meters、
車巾 3.9 meters、全長 9.6 meters 、武装は 30mm (MK34 Bushmaster) と同軸 7.62 mm だ。
 ウォータージェットで水上で60 kilometers/時を出せ、という要求を満たすのに10年以上もかかってしまった。
 もうじき登場するが、単価は $22 million で収まるだろう。
 たしかに M-2よりでかくなる。しかし 17 passengers + crew of 3 も乗せられるのだ。M2は6人+クルーだ。
 容積に余裕があればIEDにも強いだろう。
 ※陸軍は海兵隊と違って装甲車の空輸も考慮しなければならない。残念ながらこの重さとこのサイズでは採用なんてあり得ない。記者はそれを承知で、導入部としてこれを取上げている。真の狙いは記事後半にある。そこで初めて、この無署名記者氏の背景も見えてくる。
 もうひとつのオプションもある。
 「韓国製の K-21 IFV を検討してはどうだろう?」
 自重は 26 ton で、 33 ton のM-2より軽い。ファイバーグラス装甲だからだ。これで14.5ミリ弾を阻止できるし、10mの近さで152ミリ砲弾が炸裂しても耐える(外板はボロボロになるが)。
  K-21 は crew×3 + infantry×9人だ。
 2人用砲塔は 40mm 機関砲。タマは 200発。発射速度は300発/分。
 初速1000m/sなのでAP弾で220ミリ厚の敵装甲を貫徹できる。
 HEAT&破片弾は、直撃の他、近接破裂VT信管、時限エアバースト信管モードも選べる。
 このような 40mm weapon は GCV用にも提案されている。※というかGCVの計画要求スペックをみて、ソックリさんを後からデザインして本家より先に完成して世界に売り込んじまえという、いつもの韓国メーカーの手じゃないか。あの擲弾銃と同じパターン。
  K-21 は 単価 $3 million 以下であります。
 しかしさすがにIEDには弱いと認めざるを得ない。
 次。
 Clay Dillow 記者による2010-5-17記事「 ‘Double-Bubble’ Airliners Designed by MIT for NASA Could Trim Fuel Consumption by 70 Percent」。
  「双胴」にすれば旅客機の燃費をグッと節約できるはず、とMITが提案中。
 ただし断面構造は、あたかも2個の石鹸の泡がくっついたような感じ。
 こうすると、機体の前後長を短くできるので、乗客の乗り降りが素早くできるようになる。しかも、室内は広々とできるのだ。
 エンジンにはNASAの「層流吸気 (Boundary Layer Ingestion =BLI)」という新基軸を用いる。胴体表面を流れて剥離した比較的に遅い気流を、尾部に設けたエンジンで捕えて吸入する。最大7割も燃費が改善する可能性がある。
 西暦2035には今の航空旅客市場が2倍になっているはずなので、その頃にはこういう飛行機を飛ばしたい。
 それが完成する前のツナギとしてMITは、現用エンジンと現用アルミ合金で燃費を半分にする案も出している。
 マイナス面。尾部エンジンは、エンジンの負荷を高める。また、速度は今のボーイング737より1割遅くなる。
 次。
 タイム誌にClaire Suddath 記者による2010-5-17記事。
 86年間、アメリカの新聞に連載されてきたコミックストリップ『Little Orphan Annie』の連載が、2010年6月13日掲載号で最終回となる。
 ※シンジケートが配給を止めるということ。オリジナルの作者はすでに故人。しかしチャールズ・シュルツの『ピーナッツ』と違って、いつでも再開される可能性はある。
 このキャラクターはハロルド・グレイによって 1924に創案された。
 ※そう、軍縮ムードの真っ只中に、軍需企業の大株主をステップファーザーにするという挑戦的な内容であった。そしてアメリカは5年後に大不況に突入した。子どもの主人公に政治的発言をさせた最初のマンガでもある。
 過去にどのくらい波紋を与えてきたかの例として、1965-2-26のタイム誌の記事にリンク。
 このときはグレイが健在で、ウォーバックスがいんちき私設きちがい病院にぶちこまれて大ピンチに陥ったのをアニーが救い出すという話を2週間連載した。この内容について全米の精神治療関係者から抗議殺到したが、グレイは筆を枉げなかった。


餅に百徳あり。

 アジアンディフェンスの2010-5-16記事「The North Sort Of Sells Out To China」。
 北朝鮮のシナ国境沿いではこれまで1日に3時間しか電力が供給されなかったが、5-14に、それが4時間に延長された。結果として、北鮮の秘密警察は、シナ製携帯電話に対するジャミング電波をよりたくさん発射できることになった。北鮮では、シナ製携帯電話の使用は違法なのである。シナ製携帯電話を使えば、世界中と自由に通信できるからだ。
 ※ちなみにインドでは、シナ製の安価な携帯電話に情報工作戦用のスパイウェアが埋め込まれていると見て、市場からの締め出しをはかっているところ。
 次。
  2010-5-16記事「Save The Forests For The Invading Chinese」。
  チベットからのシナ軍の侵攻を抑止すべく、インドはその北西部国境〔経度的にはバングラデシュよりも東寄り。ミャンマーにも接している〕に軍用道路を多数整備しようとしているが、官僚機構が森林を保護しろとか言い出した。
 現況では、シナ軍がチベットから越境してきた場合に、インド軍がそれに対抗できるだけの部隊を即座に国境地帯まで送り込むことは不可能。つまり、みすみす敵に占領地拡大を既製事実化されてしまう。シナ軍は国境までの軍用トラック道路を1960年代から整備している。どうしても、インド側も、軍用トラックでチベット国境までかけつけられるような良好な林道が必要だ。
 この Arunachal Pradesh州には強化工事中の30箇所の軍用飛行場があり、インド空軍は Su-30s jet fighters を配備。
 シナは Arunachal Pradesh はチベットの一部だと言い張っている。
 しかしチベットが独立国であったとき、Arunachal Pradesh はインドの一部であることに合意していたのだ。
 Arunachal Pradesh の人口は a million である。
  1962年にこの地区をめぐってシナとインドは戦争になった。インド軍はロクな道路がなかったために敗退している。
 次。
 2010-5-16記事「 Chinese Navy Obtains Illegal Aircraft」。
   J-11はロシアの Su-27の違法コピー品である。
  1995にシナは $2.5 billion を払って 200機の Su-27を組み立てる権利を買った。ロシアはエンジンと電子機器を供給。他はシナで国産する、と。
 しかるに 95機が完成したところでロシアが合意を破棄。
 理由は、シナ人によるコピーの企て。
 J-11はしかし、エンジンだけは、いまだにロシアから輸入するしかないのである。
 近年、シナはロシアから2種類の軍用エンジンを買っている。
 ひとつは、 $3.5 million の AL-31 で、これは Su-27/30と J-11と J-10に搭載される。
 もうひとつは、 $2.5 million の RD-93 で、これは MiG-29s RD-33 の一バージョンであり、 JF-17 に搭載。同機はパキスタン向けの F-16 もどき也。
 シナは AL31F engineの完コピまであと一歩のところまで来ている。
 すなわち WS10Aで、これはRD-93をリプレイスする WS-13計画の一環である。
 シナ海軍は 24 機のSu-30からなる1個飛行聯隊を有する。同機は、 Su-27の改良型である。
 このたびシナ海軍に配備されていることが衛星写真で確認された J-11 は Su-30とともに海軍基地を防衛するのであろう。
 シナ海軍航空隊の攻撃部隊は J-8 で構成される。これは MiG-21を双発にしただけのもので、戦闘機としては役に立たず、爆撃専用にされた。
 J-11に空対艦ミサイルを搭載できれば、J-8はやがてお払い箱になろう。
  J-8 は 18 tonで、シナの最初の国産機だった。
 1969初飛行ながら、部隊配備は 1980までできなかった。
 400機弱が生産された。
  F-8 は3 tons の爆弾を吊るせる。
 しかし性能悪すぎ、今では偵察機や電子戦機に仕立てている。
 2001に米海軍の EP-3 に接触してじぶんで墜落してしまったのがJ-8であった。プロペラ機に合わせて低速にしすぎたのが原因らしかった。
 次。
 John Barsness 記者による『ガンズ&アンモ』の2010-4月号記事「Bears and the Amber Triangle」。
 ※この記事は前年の夏~秋の話だと思われる。
 ツンドラを歩くということは、死んだ羊の上をずっと歩いていくようなもの。非常に疲れる。しかしアラスカの熊狩りでは、これは不可欠の苦行。
 ツンドラの黒熊は大きくはない。餌は主にブルーベリー。
 アラスカでは、熊道の脇にテントを張り、食糧を外に出しておく。モンタナ州のグリズリー地帯では絶対に考えられないやり方だ。
 Trijicon 社の狩猟用スコープは、電池でレティクルを光らせない。その代わりに、放射性トリチウムと光ファイバーを組み合わせて、ずっと光らせっ放し。
 テキサスのライフル改造屋のCharlie SiskにRemington 700 をカスタムしてもらい、弾薬も特別製。すなわち .350 Remington Magnum を necked up to .366 したもので、名付けて「 9.3mm Barsness-Sisk」である。
 これは、100年以上前からある「 9.3 × 62 Mauser」実包を、再現しようとしたものだ。
 熊狩りは、まず早朝に場所を選び、そこに腰を据えて、朝の10時から数時間連続で、双眼鏡で1~3マイル先に熊が通りかかるのを見張る。もちろん、丸一日無駄になることもある。
 雨が降れば、ハイテク双眼鏡も役に立たないので、明るいうちでもテントに引き返す。
 ※高緯度だと夏は白夜に近くなり、「昼間」が18時間くらいあるのかも。
 4日目にして黒熊が丘の麓に現われた。
 距離160ヤードと測定される。
 「shooting sticks」を装着する〔ライフル用の三脚もどきか〕。
 熊の肩を狙う。
 ハズレ。
 熊は驚いて後足で立ち上がる。
 2発目は両肩を貫通した。
 しかし1発目が外れた理由がわからない。160ヤードで外したことはめったにないのだ。銃口直前の小枝をかすめたことによるのだろうか。
 熊は5フィート半のサイズであった。
 アラスカの猟場へは客は Super Cub で空輸される。
 外来ハンターが1人で1日に2頭の熊を射つことはできない。しかし別な予約客がキャンセルした場合は、それが可能になる。
 グリズリー猟は、双眼鏡による見張りを10日間も続けることをまず覚悟しなければならない。そのあとで10秒の射撃チャンスがやってくるのだ。
 熊の好みそうなブルーベリーの野原を、ひたすら見張る。
 8日目の朝にそいつはやってきた。
 ただちに、風下へ回りこむようにして、にじり寄る。
 草むらから見回したら、75ヤード先で背中を見せていた。
 やはり「shooting sticks」を組み立てて使うことにする。
 1発撃つ。
 命中したが熊は遠くへ逃げていく。
 2発目。肩をかすめてしまう。
 肩を狙って3発目を放ったところで熊は叢中に消えた。
 そこに熊は死んでいた。
 初弾は熊の左肩の〔骨ではなく〕肉に貫入し、反対側の肩から射出していた。
 3発目は右肩の後ろに入っていた。
 ※アラスカ州のペイリン女史は全米ライフル協会の有力な支持者であるが、こういう記事を読むと、その背景がよく分かる気がするのである。ただし熱烈な銃猟マニアと銃器関係の阿呆な州法は、やはり南部に多いという印象がある。この記者もガイドもたぶん南部人(カントリーミュージックの話が出てくる)。


友田さま、ご寄贈の新書に ほとほと感心仕りました。214頁以外は同意です。

 都築さま。ご恵与くださった本には大いに啓発されました。併せて御礼を申し上げます。
 なお 兵頭二十八は、最新書籍の好意的紹介をこのウェブサイト上で長文で公表するという「回し者」アルバイトも、慶んでやらせていただきます。お代は、1冊につき餅2袋(干し芋ならば4袋)で結構です。冊子と餅を同梱してご送付ください。自動的に「わかった……ひきうけよう」とつぶやかれ、受注されます。ツカの割りに餅が多い程、好意度も増すのは自然現象です。
 アジアンディフェンスの記事「PLAN’s Xia submarine to Pakistan」。
  パキスタン海軍の退役した Commander Muhammad Azam Khan の意見が The US Naval War College Review に載った。シナの Xia class SSBN をパキスタンがリースするのもひとつの手だ、と言っている。
 パキはシナの援助によって、JF-17 Thunder 多用途戦闘機、Al-Khalid tankそして F-22P frigates を国内生産しているところである。
 次。
 「Bayern-Chemie Offers Gel-Based Rocket Propellant」という記事。
 ドイツの国営研究所が開発した gel-based rocket propulsion を、ロケット推進剤の専門子会社である Bayern-Chemie 社が完成した。
 すでに2009-12にドイツ軍の Meppen の試験場で2機をデモフライトさせた。
 gelled propellant propulsion systems を採用すれば、ミサイルの射程が延びる。また無人機の離陸や加速をロケットでアシストするのもじつに簡単になる。
 ゲル状ロケット燃料は、「漏洩事故」を起こさない。よって知らぬ間ににミサイルの他のパーツが汚損されていた、ということもなくせる。
 また、表面からの蒸発がしにくい性質なので、被弾や事故衝撃に遭っても簡単には爆燃しない。すくなくとも「火球」が発生するような惨事は防がれるのである。
 燃焼室内に噴射されたとたんに物性が変じ、液状となって燃える。※つまり大気中の酸素を活用できるわけか。
 ドイツは「固体・ラム・ロケット」と並行して、何年間もこの「半固体・半液体燃料」を模索してきた。それがほぼ完成したのだ。
 ※これは、地球から石油がなくなったあとにどうやってジェット戦闘機を飛ばすのか、という難問に対する、いかにも彼ら流の究極の解答である。『コメート』が蘇るわけだ。このようなロケットの加速度に耐える人体はあり得ないから、それはとうぜんに無人機となろう。
 次。
 Christopher Shay 記者による2010-5-15記事「Is Cambodia Dredging its Rivers to Death?」。
     近年、カンボジアでは、河口近くの川砂を掘り取ってシンガポールへ売る業者が、大繁盛。
 業者たちは1日に 25,000 tons の Cambodian sand を掘って、シンガポールへ輸出している。
 しかし、河口近くの川砂を大規模に掬い取ってしまうと、漁業資源に影響がある。
 それについて、ロンドンの環境団体が、しきりにカンボジア政府に文句をつけている。カンボジア政府ではその団体を、「インターナショナル・トラブルメーカー」だと評している。
 シナの e-commerce site である alibaba.com を見れば、カンボジアの川砂が今も大量に取り引きされている現状が確認できる。※シンガポールはシナ人の街ゆえ、イスラムのマレーシアから分離独立した。
 じつはシンガポール島は、1965の独立いらい、その面積をどんどん増やし続けている。コンクリートで沿岸を埋め立てているのだ。
 そのためシンガポールは、世界最大の砂消費国の一つ。
 かつて河砂を輸出していた Indonesia、 Malaysia 、 Vietnam は、環境破壊を重視して、砂の輸出を制限した。よって今は、カンボジア砂が大宗だ。
 インドネシアは2007に突然、砂輸出を禁じた。それまでは 275,000 tons of sand が毎月、インドネシアの Riau Islandsから採取されていたのであったが。
  Nipah and Sebaik という2つの島が、砂の取りすぎで、消滅しかかった。
 インドネシア政府はあわてて Nipah 島の埋め戻し工事をしなければならなかった。というのも、この島の領海がシンガポールとの国境線をなしているため、島がなくなったらその分、国権が減ってしまうわけだ。
 それでも砂密輸は儲かるので、今でも毎年 300 million cubic meters of sand がインドネシアから運ばれているようだ。
 マレーシアでは34人の公務員が、賄賂と女とをあてがわれて、砂輸出を黙認したというスキャンダルで逮捕された。
 砂採取は、海底をa few feet below まで掘る。
 その作業によって沈滞物が生じ、珊瑚礁に被害がある。
 カンボジアの the seagrass beds of Kampot are the largest in the region and shelters endangered dugongs and dolphins である。 ※またジュゴンにイルカか。沖縄で埋め立てを始めたら、こういう団体が地球の裏から湧いて出て来そうだな。
 もうひとつの環境団体は、10m海砂を掘ると、近くの mangroves は死に、近くに魚は一匹もいなくなる~、と叫んでいる。
 次。
 サイエンスデイリーの 2010-5-14記事「Tiny Sensors Tucked Into Cell Phones Could Map Airborne Toxins in Real Time」。
 カリフォルニア大学とサンディエゴのベンチャー企業からの提案。
 毒ガス検出装置として働く小さなシリコンチップができた。
 これをすべての携帯電話に組み込めば、危険警報ネットワークが完成する。たとえば化学工場からの劇物ガス漏れ事故の広がり具合がリアルタイムで掌握される。
 このシリコンにはナノサイズの気孔が並んでいて、特定毒物を含む雰囲気に触れれば表面が変色し、その変色パターンによって複数の薬品を同定できる。
 たとえば、化学戦の訓練でマスタード・ガスの代用品として使われている〔つまり、とても似た臭いのする〕 methyl salicylate を、このチップは、ガソリン臭の主成分である toluene と識別することができた。
 今後必要になるのは、一酸化炭素センサーとなるチップ。人の鼻では分からないから。消防士がこれを検知したら、酸素ボンベに切り替えることができる。
 炭鉱内の爆発性ガスを簡単に測定するチップにも需要あり。
 これらの器材の開発には、米国の Department of Homeland Securityから資金が提供されている。
 次。
 Karin Kloosterman 記者による2010-5-14記事「The Israel Defence Forces Looks to Hybridize Its Jeeps」。
    イスラエル軍が hybridのジープとして Ford Escape を検討中。
 SUV ながら、リッターあたり 12~15 kilometers も走る。
 インドの Mahindra SUV もテストしてみたが、不満足であった。
 〔イスラエルは暑いので〕新車両のテスト項目として、兵隊が車内で4時間以上過ごす場合に放熱が大丈夫かも調べられている。 ※緯度的には奄美大島なんですけどね。
 次。
 Bret Perry 記者による2010-5-15記事「Iran And The Hormuz Booby Trap」。
 イランは7カ国と国境を接している。 Pakistan, Afghanistan, Turkmenistan, Azerbaijan, Armenia, Turkey, and Iraq である。
 イランの最大の石油積み出し港は、 Kharg Island と Lavan Islandで、どちらにも貯油施設がある。
 また輸入港は Bandar Abbas である。
 これらの港はペルシャ湾内にある。かならず Strait of Hormuzを利用するしかないのだ。
 カスピ海を使う交易ルートをイランはまだ開発していない。
 イランの輸出の儲けの8割は原油。原油だけで1年に $56.13 billion 稼いでいる。
 イランは29 隻のsupertankers を所有しているが、有事にはホルムズを出入りできない。
 世界の原油の 40 percent はホルムズを通っている。
 次。
 2010-5-15記事「IED Detectives Go Ro/Ro」。
   Italy軍 は C-27J 輸送機(イタリアのG-222を米軍が改良したもの)の貨物室に自在に積み卸ろしができる電子器材によってIEDsを探知しようとの計画。
  C-27J はモジュールを載せた standard 463L pallets (224 × 274 cm)を積み込むことができる。
 そして7時間、滞空できる。
 自重 28 ton 、荷物は9トン、それを 2,500 kilometers 運ぶことができ、C-130用よりも狭い滑走路へ降りられる。
 この輸送機は米陸軍と米空軍も合計 78 機買った。


今日も、餅抜きラーメンか……。そういえば緑茶も切れている……。

 Christopher P. Cavas 記者による2010-5-14記事「Mattis: Military should rely less on technology」。
  Marine Corps Gen. James Mattisの講演。
 若い指揮官たちよ、ワシが駆け出しの頃に演習で無線が使えなかったことがあってな。システムが全部ぶっこわれたときにも指揮できなくちゃならんぞ。確実性にこだわるのは間違いだぞ。われわれは不確実の中で将来戦を指揮することになるにきまっているのだからな。
 あと、指揮通信装置のメーカーさんに頼む。通信兵に数学修士号が要求されるような機械は、どうか作ってくれるなよ。
 次。
 ミリテクのスタッフライター氏による2010-5-12記事「First Torpedo Launched From C295」。
 フランスのエアバス社がいよいよ対潜哨戒機のマーケットに殴りこみだ。
  C295 MPA の対潜バージョン、 C295 MPA/ASW は、翼下に2箇所のパイロンがあり、対潜魚雷を吊下できる。
  P-3 Orion と Atlantique を世界市場から駆逐してやるぜ。
 ※しかしP-8とは勝負できるのだろうか?
 次。
 同じくミリテクの 2010-5-10記事「US Navy’s Dual Band Radar Achieves X- And S-Band Milestone」。
 すでに生産を開始したこの DBR は、 Xバンドと Sバンドを同時に用いる艦載レーダー・システム。
 Zumwalt級駆逐艦 (DDG 1000) と Ford級空母 (CVN 78) に搭載し、洋心でも沿岸でも、敵の対艦ミサイルから奇襲されなくなる。
 X-band AN/SPY-3 Multi-Function Radar と S-band Volume Search Radar (VSR)を組み合せている。
 レイセオン、ロックマート、米海軍が、数十年かけて完成した。
 ※ふつうはSバンドで広域警戒し、怪しい標的をXバンドに引き継がせてトラッキング……と考えられるが、違うのか?
 次。
 サイエンスデイリーの 2010-5-11記事「Engineers Design Power Structures That Help Keep the Lights on」。
 送電鉄塔の1本に異常な応力がかかって破壊されそうになっても、変形するだけで完全には倒れず、それによって通電を維持させ、前後の鉄塔の連鎖倒壊も防ごうという新案。
 この鉄塔は、ヒンジ付き。よって、それを建てるのにクレーンは不要である。異常な負荷がかかって部材の交換が必要になったときの修理も簡単。
 長方形状鉄塔の内部には緊張ワイヤがあり、何かの外力で塔が傾けられてしまった姿勢のままでも持ちこたえることができる。送電鉄塔の連鎖倒壊を防ぐ。
 次。
 Jung Sung-ki 記者による2010-5-11記事「Korea launches contingent for dispatch to Afghanistan」。
  アフガンのParwanに320人の韓国軍を増派する。現地の100人の韓国人建設労務者を護衛するために。期間は2年間。
 部隊には、ヘリ×4、装甲車、a mini-unmanned aerial vehicle、K11エアバースト・ライフルを装備させる。 robot systems〔おそらく、無人歩哨&銃撃マシン〕 も追加考慮中。
 この他、約40人の韓国人警察官も派遣する。
 韓国は2007-12に、技師と医療チームをアフガンから撤収させていた。
 次。
 Novosti の2010-5-13記事「 Russia plans to develop 5th-generation ‘stealth’ helicopters」。
   戦闘機と交戦できるし、レーダーにも映らず、 500~600 km/hで飛べる第五世代攻撃ヘリを作る、とフカしている。
 ミルとカモフが基礎設計開始。
 コアキシャルの方が安定的なのだが戦場サバイバビリティでは劣る。だから、形がどう決まるかは分からない。
 だが、ロシア政府の財政支援がなければ、このプロジェクトの推進は無理。※てことは最初からあり得もしない御伽噺ということだね。
 宣伝屋いわく、資金とちゃんとした組織があれば5年で完成できる。※わきゃねーだろ。
 現状。ロシア軍は、1970年代に製造されたヘリコプターをまだ使っている。すなわちロシア軍の攻撃ヘリの主力である Mi-24 Hindで、これは第三世代。
 少数の調達が始まった Mi-28 Havocと Ka-50/Ka-52 Hokum は第四世代。
 次。
 星条旗新聞の Seth Robbins 記者による2010-5-15記事「Project aims to connect with troops through tales of ancient warriors」。
  「Theater of War」という演劇企画がドイツを巡業中だ。
 『Ajax』(エイジャックス/アイアース)と『Philoctetes』を75箇所の米軍基地で上演する。いずれもトロイア戦争に取材したギリシャ劇。
 ソフォクレスは劇作家である前に、ギリシャ軍がサモス遠征をした際の指揮官でもあった。つまり彼は〔イラクやアフガンで米軍が体験中の〕長期戦を2000年以上前に体験して、それを作劇に反映させているわけだ。
 これらの作品の鑑賞は、長期戦のさなかの米軍人に裨益するところがあるだろう。評論家はこれを「問題劇」と区分するが、反戦劇ではない。
 ブルックリンの一劇団が、ペンタゴンから資金を得て、既にドイツ国内の18の米軍駐屯地でこの演目を上演してきた。
 戦死したアキレウスの金属製甲冑を自分の所有にできなかったエイジャックス〔アイアース〕は怒り、トロイ贔屓の神によって気を狂わされ、牛や山羊の群れを、自分をはずかしめたギリシャ軍将官たちだと錯覚して殺戮しはじめる。
 アイアスの妻テクメッサの悩みは、多くのヴェテラン米軍人の家族と、共通だ。
 『Philoctetes』は、仲間の将校のために孤島に9年間置き去りにされて発狂した傷痍軍人の話である。


いまだに切り餅が一つも到来せぬという哀しい現実について。

  P.W. Singer氏がポピュラーメカニックで米空軍の贅沢UAV計画に怒り炸裂:「How the U.S. Military Can Win the Robotic Revolution」。
 米軍がリードを今後も保ち続けるためには、民間自動車史における「Pontiac Aztek」のような製品、すなわち、凝りすぎの割に仕事をしてくれぬ最新無人機を造ってしまわないことが肝要なのである。
 最初に製品を市場投入した者が永久に勝者たり得ないのが技術競争の世界だ。「コモドア64」というデスクトップPCを覚えている人はいるか? 世界最初のPCだったのに、1994に同社は倒産している。
 オスマントルコは野戦に大砲を持ち出した最初の帝国だったのに、すぐに「ヨーロッパの病人」と呼ばれるまでに成り下がった。
  2003年の Iraq 作戦開始時点で米軍はわずかな数のロボット兵器しか用意しなかった。武装タイプはゼロ。陸上ロボットもゼロ。
 だが2010の今では海外の米軍の無人航空機だけで 7000 機以上を展開させている。Talon もひきつづきIED捜索に役立っている。パックボットと共に。
 米国は、議会で何の討議にも付されることなくして、パキスタン領内で120回の無人機による攻撃を実施した。
 機関銃は1861に発明されたが、南北戦争時ですら軍部によって使用を慎まれ、何十年も使われることはなかった。※ガトリング砲の世界初の実戦使用は、日本の戊辰戦争だった。少なくとも南北戦争ではない――と思っていたが、やはりそうだったか。
 米海軍が蒸気機関を導入した当初、蒸気動力艦の技術士官は、帆船世代の海軍将校と食堂において同席をさせてもらえなかった。※つまりペリーはそういう目に遭っていたのか。
 プレデターは9-11後の技術ではなく1980’sの技術である。しかし米空軍が本格的に買う気になったのはアフガン作戦開始以降。
 空軍将校で Nellis や Creech AFB に行って無人機を担当しろと命じられた者は、己れのキャリアが終わると恐れた。
 空軍は無人機について 2047年までのロードマップを持つに至った。
 米陸軍は機数では空軍と互角の無人機を飛ばしており、 2035 までのロードマップを持っている。それにはアパッチ・ヘリの無人化(unmanned versions of the Apache helicopter)も含まれて入る。
 ※どうやら本稿の趣意は、この発表された米空軍UAVロードマップに対するシンガーの反発の迸り、懸念表明にあるようだ。空軍を怒らせないように、出だしがかなり慎重だ。
 いったん旧組織に新技術がうけいれられると、こんどは未成熟な技術に過早にとびつこうとする闇雲な幹部や、過去の成功製品にいつまでもしがみつきたがる幹部が、組織を失敗に導く。
 英国は空母の発明国であったが、戦間期に1タイプしか造らなかった。米国はその間に3タイプの空母を造った。そしてWWIIの実戦で分かったことは、攻撃にも自艦防御にも十分な数の航空機を搭載した米国の大型空母は英国型空母よりも役に立つということだった。
 戦車を予言したのは、じつは H.G. Wellsで、それは “land ironclad” というものだった。英国はWWIで戦車をじっさいに造り出した。
 WWIが終わったとき英軍は12,000の戦車を保有していた。この数は現在の米軍の地上戦用ロボットの数に近似する。
 そしてWWIIにおいて英軍はドイツの戦車運用に完全に出し抜かれた。教訓じゃよ。
 将来型無人機のことを、米空軍はそのロードマップのなかで MQ-X と称している。
  MQ-X はステルスであり、高速で、サイズは戦闘機並だという。
 のみならず、U-2の偵察任務、F-16の爆撃任務、輸送機の任務、空中給油の任務まで、MQ-Xに引き受けさせたい、という。同じ1機種で、だ。
 センサーは Gorgon Stare もしくは Argus (Autonomous Real-time Ground Ubiquitous Surveillance)で、 92 の車両や人間の動静を同時に追尾監視できるものにする。
  a retractable cannon を弾倉内に装備させられるようにもする。
 すなわち MQ-X は速力などの性能は今の戦闘機に類似させ、任務は万能トラックのようにすると空軍はいうのだ。
 まちがいなくこいつは、金額にして次の10年間の最大メジャー軍用機契約となるポテンシャルがある。かつて無人機を敬遠していた巨大軍需産業が、こいつを空軍から受注せんものと血眼になるだろう。
 仮に2010にこの契約が成立したとして、最も早くともMQ-Xは2020までは戦場に投入はされない。その間に何が起こるか?
 たぶん最終的に出来てくるものは「 Pontiac Aztek」〔大手メーカーが総力を傾注した大失敗商品のことか〕だろう。
 陸軍の「無人アパッチ」も気に食わない。共通するのは、「今の高性能な有人機のイメージそのまんまで無人機にしてやろう」という、非柔軟な発想。
 万能の高級無人機など作ろうとするな。それは最初から失敗が確約されているのだ。
 むしろ、個々のミッションに特化した多種の安価な無人機をスウォーム運用することを考えよ。蟻の集団を模倣せよ。戦闘する者、運搬する者、皆分業しているだろう。
 1918に戦車に何ができるか分かっている者などだれもいなかった。今、オレ達はその段階にいるのだ。謙虚になろう。
 〔ロックマートやボーイングのような〕巨大企業に丸投げしては絶対にダメだ。この未来技術分野は risk-taking small companies の競作の中からしか切り開かれないだろう。
 次。
 『Global Times』の2010-5-12記事「Overseas media: Chinese naval J-11s spotted in the open」。
 英国週刊誌『ジェーン』によると、シナ空軍のJ-11の複座型 J-11BSHが シナ海軍機として採用されそうだ。※BS=「バイ」「シーター」のことではないようだ。
  J-11 の工場は Shenyang にある。
  Sukhoi’s Su-27SK のパクリである。
  J-11B はスホイよりチョイ軽い。シナ人は、それは新素材と国産レーダーを積んでいるおかげだと威張る。
 シナ製のレーダー誘導式空対空ミサイル Luoyang PL-12 を搭載。
 またJ-11B はもうすぐAESA radar を積むとも言っている。それは既に Chengdu J-10B に搭載されている。
 J-11Bのエンジンにも、シナ人設計の Shenyang WS-10A Taihang ターボファン・エンジンを積むという。
 J-11s がシナ空軍の古い Shenyang J-8B/D fightersを更新するのかどうかは不明だ。
 シナ陸軍は JH-7/A strike fighters の5個飛行聯隊を持っている。 J-11s には対艦能力もあるかもしれない。
 次。
 サイエンスデイリーの2010-5-13記事「New Energy-Efficient Insulation for Electrical Wires」。
 サザンプトン大学ですごい絶縁システムを発明。
3年間、発電機内に使う、薄く、熱伝導のよい insulating tapes を考えてきた。
 高性能の絶縁材により、発電機のエネルギー変換効率を0.2%高めることができれば、それは全欧では 1000 MW の原発1基を新設するのと同じことである。
 次。
 ストラテジーページの 2010-5-13記事「Keeping The Pigs Out Of The Panzerfausten」。
 ドイツで、地面をほじくり返して餌あさりをしていた豚たちが、パンツァーファウストを掘り出してしまった。じつはこれ、よくある話だという。
 600万発〔6万発?〕以上の Panzerfausts が1945の敗戦までにドイツで生産され、敗戦と同時に数千発が地中に埋められたからだ。場所は、ドイツ、ロシア、イタリー、フランス。
 戦争中、町の6割を爆撃で破壊された Kaiserslautern では、今もって数年おきに不発弾が掘り出される。
 ロンドンでも都市開発のたびに不発弾に悩まされている。
 米国では、南北戦争中の不発弾が見つかることもある。
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 2010-5-13記事「Robotic Fighter-Bombers Are Massing On The Horizon」。
 ボーイングが最近公表した自主開発の戦闘 UAV の 「 Phantom Ray」。
 ボーイングが空軍のために開発した X-45C に似ている。その計画は数年前にキャンセルされたのだが。
 ボーイングでは、ファントム・レイが、X-45Cの発展型であることを認めている。軍の計画キャンセル後にも、おもしろくてやめられず、自社費用で開発を続けたという次第。
 今年中に初飛行するが、その後どうなるかは、誰にも分からない。
 ファントム・レイの全翼式形状は、X-45 や、海軍用の X-47 と類似。いずれも武装型。
 X-45A combat UAV (UCAV) は2004に誘導爆弾を投下してみせた。
 米海軍は艦上無人戦闘機 X-47B を2年前から2機作って飛ばして試験中。今年中には、空母に着艦させてみる。これは、自動着艦できなければならない。
 X-47Bは、重さ15 ton 、 wingspan は 20 meter(ただし外側5mづつは折り畳める)、兵装は2トンまで。12時間滞空できる。
 初飛行は7年前だった。開発は2001から。
 空軍の X-45 UCAV にも海軍版があり、それは X-46という。
  X-45 は計画が 1999にスタート。ペイロード2トンを抱えての最大離陸重量は8トン。
 2006には作戦運用テスト段階に移った。
 range は 1,100 kilometersである。
 X-47A は2トンを抱えての range は 1,600 kilometers である。
  X-45A は編隊飛行テストを終えた。
  X-45C は8発の SDB (250 pound small diameter bombs)を内臓して飛べる。JDAMsも2トン分、持てる。計画では、自重 19 tons, ペイロード 2.2 ton 、全長 12.6 meters、翼長 15.8 meterであった。
  X-45A は試験専用で、全長 8.7 meters、翼長 11 meters、ペイロード 1.2 tonsだった。
 X-45C は 2,300 kilometers 先の目標を爆撃できることになっていた。
  X-45C の単価は $30 million である。
 米空軍は3年前にX-45 program を中止した。
 しかしボーイングは、米空軍はけっきょく X-45/ Phantom Rayに戻ってくるさと確信している。
 ジェット推進で無尾翼のUAV、「 Phantom Ace」は、昨年後半、アフガンと韓国に進出した。米空軍はこれが RQ-170 であると認めている。高高度偵察機である。
 翼長は 21 meter あるように見える。(グロホは42mだ。)
 これはU-2を代置するのだと観測されている。
 ※てことは日本上空で謎の唸り音が聞こえたら、それはRQ-170かもしれないわけか。
 次。
 2010-5-13記事「The Times They Are a-Changin’」。
 米国政府は $1.5 million を醵出して、 GIFC (Global Internet Freedom Consortium)に新ソフトを開発させる。それはシナ政府がやっている検閲ソフトを無効化するソフトだ。
 ところがその開発陣に Falungong(法輪功)のメンバーが含まれているというので、シナ政府は激怒している。
 シナ王朝は過去幾度も、宗教運動によって転覆されてきた。
 シナ政府は、ボブ・ディランが北京と上海に来るのを拒絶した。※まだ生きてたのかよ!
 シナ軍の軍服と軍靴の75%を納入しているのは、 Jihua Group である。
 台湾軍の大将が、機密費を着服したというのでまた起訴された。
 2010-5-4にシナの海洋調査船が奄美大島の320km北東で海保によって測量を阻止された。日本政府はシナ政府に抗議した。
 2010-4-30に台湾の馬大統領はCNNのインタビューに答えて、台湾は絶対に米軍に対して、台湾防衛のために来援して彼らの生命を危険にさらしてくれなどとは頼まない、と公言した。
 その2日前に台湾軍は、シナ軍の上陸を撃退する演習を実施。
 2010-4-24に新疆の知事、Wang Lequanが馘首された。そのポジションは中央政界へのジャンプ台だったのだが、彼は失脚した。同地はトルコ系イスラム人が多く、ウズベク人は漢人の入植に反対運動を起こして騒ぎになっている。
 次。
 JOHN REED 記者による2010-5-13記事「U.S. House Seapower Panel Approves 2nd F-35 Engine」。
 ゲイツと米政府がF-35用の二番目のエンジン開発を断乎拒絶しようとしているのに、連邦下院の軍事委員会海軍小委員会は、「やれ」という動議を可決。
 ※つまり今のエンジンはそれほど悪いってこった。
 議会は海軍が 124機以上の F/A-18EF Super Hornets と E/A-18G Growlersを調達することも応援する。


ラーメンに餅を入れるのもいいよね……と、すごく想像をしている事実について。

 サイエンスデイリーの 2010-5-12記事「New Project Aims for Fusion Ignition: Ignitor Reactor Could Be World’s First to Reach Major Milestone」。
 ロシアとイタリアがモスクワ郊外に新型の核融合発電装置を建設し、外部からのエネルギー注入なしで核融合が持続するところまでやってみる。
 基本デザインは、MITのBruno Coppi教授の「Ignitor」と呼ばれるもの。
 教授は何十年も「 Alcator」という核融合プロジェクトを領導してきた。
 げんざい、その「 Alcator C-Mod」は、大学研究レベルとしては世界最大で、最も強力な磁界とプラズマ閉じ込め圧を達成している。
 管径1.3mのドーナツ型の Ignitor は Alcator C-Mod の2倍の規模になろう。しかし廉価である。
 フランスにある国際共同の ITER は管径 6.2 meters だがイグナイターは性能でその上を狙う。ITERは高価であり、しかもまだ成功していない。
 プラズマ・ガスの純度が高いのもウリ。
 中心部分はイタリアで組み立て、 Troitsk へ持ち込む。
 そこには「 Triniti」という炉がすでにある。
 宇宙の遠くでX線を出している星。その内部で起きている現象こそが、プラズマ閉じ込め核融合炉のモデルに他ならない。
 次。
 英国BBCの John Sudworth記者による記事「North Korea reports nuclear fusion success」。
 北鮮メディアによると北鮮の科学者は金首領の誕生日に合わせて核融合実験に成功したと言っている。
 ※全般にお笑い草だといった調子の記事です。むしろ哀しいのは下の概況説明のくだり。
 The dream of overcoming the huge technical challenges to make nuclear fusion commercially viable has so far eluded scientists in Europe, America and China,  ※いや~、みごとに日本がスルーされちょります。80年代のトカマク型JT-60なんて、とっくに忘れ去られ、代わりにチャイナが入っとる。
 次。
 サイエンスデイリーの 2010-5-12記事「New Water-Splitting Catalyst: Researchers Expand List of Potential Electrode Materials That Could Be Used to Store Energy」。
 非常に効率的に水を酸素と水素に分解してしまう安価な触媒がMITで発見された。
 コバルト系の合金電極が、酸素生成側電極としては知られていたが、コスト高であった。今回の新発見は、ニッケル硼酸塩が使えるということ。
 このプロジェクトは、 Department of Energy’s Advanced Research Projects Agency から資金を獲得した。
 ちなみに水素発生側電極にはプラチナが使われているが、これももっと安いものを見つけるつもり。
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 UNG SUNG-KI 記者による2010-5-12記事「UAE Asks To Buy S. Korean Airburst Rifle」。
 韓国製の K11 airburst rifleを初めて購入する国はUAEだ。まず40梃。
 開発したのは Defense Acquisition Program Administration (DAPA) である。
 韓国は、 T-50 超音速練習機や、 K2 「Black Panther」MBTをすでに輸出中。
 K11は、ひとつの引き金の切り替えによって、standard 5.56mm NATO-compatible ammunition の他に、 a 20mm airburst round もセミオートマチックで発射できる。
 ※径20ミリということは、それが警察用でなく軍隊用で、しかも人体に直撃して爆発もするものであれば、立派なハーグ陸戦条規違反になると思うんだが……? ソ連規格の機関砲の23ミリだって、そこを律儀に気にしてたわけでしょ? まあ西独のラインメタルの20ミリがAFV用に許されていたから、構わないのか。
 スコープには、赤外線暗視装置と、レーザー・レンジファインダーとコンピュータが組み込まれている。
 照準点の頭上3~4mで爆発する。また、ビルの壁も貫徹できる。 and is also capable of penetrating walls of buildings ※てことは人体内爆発もあり得るだろ。これはあきらかに歩兵用の「銃弾」だし、まずいっしょ。まさか韓国とUAEはこの日露戦争前の国際条約に拘束されないと言い張る気か? じゃあダムダム弾も導入するか?
 有効射程は460 ~ 500 meters である。
 1梃の単価は約 16 million won ($14,000). ※ヘッケラーウントコッホ/米国の25ミリ擲弾銃の半値にしてきたわけね。
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 星条旗新聞の訃報。2010-5-14記事「Iwakuni DODDS teacher dies after scuba lesson in Japan」。
 在日米軍人の子供用の「M.C. Perry小学校」の53歳の女の先生が、大島でスクーバ・ダイビングをしていて5-9に死んだ。
 岸に上がるときに気分が悪くなっていた。
Towa Hospital に救急搬送されたが、死亡確認。
 死因は解剖して調べる。
 ニュージャージー生まれでソフトボールチームのコーチもしていた人。
 葬儀は岩国基地内の教会で金曜日。
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 ストラテジーページの2010-5-12記事「Gaze On Medusa And Live」。
 海兵隊の Medusa Weapon System はレーザー測遠ののちにロケットで発射されて自爆する 66mm の flash-bang grenadesである。
 5~7m以内の人間の見当識を失わせることができ、したがって、屋内や洞窟内の敵、それから一般住民を人間の盾に使っているゲリラを、うまく捕殺することができる。
 ただし、まったく無傷では済まず、威力範囲内にいた者のうち15%は怪我する。
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 Josy Joseph 記者による2010-5-12記事「Now, no record of Navy sinking Pakistani submarine in 1971」。
 1971年の印パ戦争の初日である12-3に沈没したパキ潜『 Ghazi』の調査結果は、いったいいつになったら公開されるのだ。
 この潜水艦は Visakhapatnam 沖に  92人の乗員とともに沈んでいる。
 インド海軍は、『Rajput』が爆雷で沈めたと言い張っている。
 パキ側では、この潜水艦は Vizag harbourの周囲に機雷を敷設していた最中で、その機雷が自爆したと言っている。
 潜水調査されているはずなのだがリポートがいくら請求しても非公開なので、インド海軍の歴史編纂委員がガッカリ。プンプン。