近未来に必要な小銃とは……。

 ストラテジーペイジの2018-8-13記事。
   これから4万梃以上のソコム用のM4カービンの主要部を、SIG社製に総とっかえし、随意に消音できる火器に変える。
 バレルにサプレッサーがデフォルトで付く。サプレッサー内の隔襞は19枚。
 ガス取り出し量規整子は、2段階を選べる。すなわち、通常弾用と、亜音速特殊弾用。
 夜襲の近接戦闘では、亜音速弾を選ぶ。サプレッサーを飛び出した後も、飛翔する弾丸は、衝撃波を発生させない。これによって高いサイレンス効果が得られる。夜間の突入チームは、敵が状況をまったく把握できないうちに勝利できる。
 じつはこの亜音速弾、米国で害獣猟用に市販されているものだ。農民が、畑を荒らす野豚を駆除するのに役立っているのだ。5.56ミリながら、距離100mまでなら、弾道も安定している。
 豚は頭が良いので、1匹が撃ち殺されると、全集団がその音から危険を察知して遁走してしまう。
 しかし亜音速の5.56ミリ弾をサプレッサー付きの銃から発射すれば、50m以遠であれば銃特有のノイズをほとんど他のブタに聴かれずに済むので、群ぜんたいに気取られる前に、4頭から5頭は仕留めてやることができるという。
 ※おそらく夜間に暗視スコープで狩るのだろう。日本でも法令を改正してヒグマ等排除用に夜間の市街地での発砲を許可せねばならない段階に来ている。まずはパトカー内からの同乗射撃が全面解禁されるべきだろう。
 このたびのSIG社製のレシーバーはガスピストン式。ストーナー式の直接ガスぶちまけ型でないから、レシーバー内がカーボンで汚れることもない。
 イラクやアフガンのような土埃まみれの土地では、ストーナー式は最悪であった。
 4万梃の更新が完了するのは2023年であろう。
 ※チェチェンの都市ゲリラは .22のロングライフル拳銃弾を、ペットボトルをサイレンサー用にかぶせた射的銃から単射して、ロシア兵の顔面を狙って成果をあげていた。市街での対テロ作戦が主流になれば、ますます消音銃や暗視照準器の需要が高まることだけは確実だ。