飛べ! フェイクフェニックス

 Daniel Cebul 記者による記事「Pentagon preparing to test MQ-9 Reaper for missile defense missions」。
       米ミサイル防衛庁は、2023年までにリーパー級の無人機にレーザー砲を搭載して敵ミサイルを破壊できるようにするつもりで、2019予算から5億6350万ドルを支出する計画だ。
 8-21に同庁はメーカーのジェネラル・アトミクス・電磁システムズ部と1億3400万ドルの契約を交わした。M-9の機体を改造し、火器のインテグレーションを取り、専用センサーの空中試験を実施する。
 リーパーには最近、レイセオン製のマルチスペクトラム・ターゲティング・システムが搭載されている。高感度赤外線センサーとレーザー照準装置が一体化したもの。
 2016-6に、米日韓の合同訓練で、2機のリーパーが弾道弾を追尾してみせた。
 だがミサイル防衛庁は「追尾」だけでは満足しておらず、レーザー砲で弾道弾を撃破するところまでもって行きたい。その防衛システムは、多国間で構成する。※あきらかに日本や韓国にも分業させるという示唆。
 ジェネアト社は2020-9までに実験成果をまとめる。※したがって日本にレーザー武装リーパーを買わせる話は2021以降、2023実現を目処に出てくる筈。
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 ロイターのスタッフによる2018-8-29記事「China denies planning military base in Afghanistan」。
    香港の『サウスチャイナモーニングポスト』紙が、中共がアフガン内に基地をつくり、そこでアフガン政府軍を訓練してやるという契約を結ぼうとしている――と報じたのを、中共政府は否定した。
 SCMP紙のニュースソースは匿名の中共軍幹部。
 アフガンにすでに中共軍将兵が送り込まれているのではないかという話には外交部のスポークスマン(♀)は答えず。
 じつはこの事業は今年の1月から露見しており、シナ政府が公式に否定し続けているあいだにアフガンで実態が進んでいると疑われる。
 アフガニスタン内では中共軍の軍用車両が走り回っているのが目撃されている。
 中共の懸念することは、新疆のイスラム住民がアフガニスタンゲリラから唆されたり支援されること。だからカブールのアフガン政府を梃子入れすることで、ゲリラを圧殺してやりたい。
 現在中共軍はジブチに海外基地をもっているが、次はパキスタン内につくるのだろうと米国は観測しているところ。
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 ストラテジーペイジの2018-8-29記事。
   中共がようやく、解像力10cmの写真偵察衛星を軌道投入した。米軍のKH-11を模倣したもの。
 ただし本家のKH-11は改善が進んでおり、最新のものは解像力が2cmである。1機は40億ドルもする。
 中共の写真偵察衛星のミラー(反射望遠鏡式なのでレンズともいえる)は径1.7m。
 これに対し米軍の最近のKH-11は、ミラー径が2.4mある。これはハッブル望遠鏡衛星のと同寸。
 グーグルアースのシステムは、もともとNGA(国家・ジオスパシアルインテリジェンス・エージェンシー)のために開発された。
 ところがNGAは官僚主義で、陸上部隊司令部のために即刻に現地の衛星写真をよこせといってもちっともよこさない。議会で叩かれると、改善しますと言って予算だけはがっぽりと取り続け、ちっとも改善されない。この不満は1991の湾岸戦争のときから蓄積される一方だった。
 ところがグーグルアースのサービスが2005に民間向けに開放され出すと、米軍の地域司令部の不満は一挙に解消されてしまった。
 問題は、グーグルアースは敵ゲリラも利用できること。そこで米軍は、複数ある民間衛星写真サービス会社に、特定地域の写真を特注するようになった。これで前線部隊にわかったことは、軍専用の偵察衛星もNGAも、じぶんたちには、不要だったのである。
 民間会社から買った写真は、めんどうな秘密保持の対象にならないので、気軽に即座に前線の部隊長へ一斉電送してやれる。NGAの写真だと、写真の解像力そのものが極秘事項だったりするので、このような手軽なやりとりはまず不可能なのだ。