中期展望。

 19世紀いらい米国が獲得に血眼になってきたシナ市場は、閉ざされる。外国人は、現地では商売はできなくなる。限られた人数の外人商人が、指定商港の「出島」に事務所を開設できるだけとなるだろう。
 世界は、中共経済圏と米国経済圏に二分される。
 両経済圏の間の工業製品の交易は限りなく縮小する。なぜならソフトウェア系統が別系統になるからだ。
 シナ人留学生も、米国経済圏には入国できなくなる。ますますイスラム教徒並の扱いを受けるようになるだろう。
 次。
 Naomi Nix 記者による2018-10-5記事「Why Pentagon Cloud-Computing Contract Is a Huge Deal」。
        ペンタゴンがクラウドサーバーを建設したがっている。JEDIと呼ぶ。それをどの会社が受注するかが注目されている。保秘のため、1社特注となる。有力なのはアマゾン。2013にCIAからクラウド構築を6億ドルで請け負った実績がある。だからアマゾンのセキュリティ・クリアランスは半分済んでいるも同然。
 アマゾンの次に保秘の信用を築いているのは、マイクロソフト社だ。
 IBMその他の、受注できそうにない有力メーカーは、「1社におまかせ」方式では国家的リスクが大きくなるんじゃないかと疑義を呈している。
 この事業の予算は100億ドルと見積もられている。最短2年の契約となり、最長で10年まで延長される。
 ペンタゴンの事業目的の説明。クラウドが分散していると、クリティカルなデータにアクセスして分析するのに差し支えてしまう。だからひとつにまとめる。マシン・ラーニングとAIを戦争に応用するのにも、それが便利だと。
 JEDIの受注社はアマゾンになるとの予想は固い。そこで、オラクル社、マイクロソフト社、IBM、デル、ヒューレットパッカード、SAPアメリカ、GD子会社のCSRA、レッド・ハット社、VMware社が、こぞって、そのような1社特注に反対をしている。
 これに対してアマゾン社はDCの地下鉄広告に一斉出稿して、アマゾンウェブがいかに国防に役立つかをPR。すると6月にはその広告スペースが、マイクロソフト社のクラウドサービスの宣伝で更新された。MS社は、レースを諦めていないわけだ。
 グーグル社はこの競争に最初から脱落している。すでに、無人機の撮像データをAIによって解析させる「プロジェクトMaven」の、軍との契約更新をしないことを、社員からの突き上げによって、決定させられてしまった。だったらJEDIに入札できるわけがない。
 ※無人機と周回衛星と街角監視カメラと巨大ビル内監視カメラを組み合わせると、グーグルMAPの「リアルタイム/ニアリアルタイム動画版」が、将来は可能になるはずだ。それとAI個人識別力を組み合わせたら、特定個人の戸外活動(一部屋内活動)が24時間、全地球的に監視可能になる。大国の対テロ部局としては歓迎だろうけれども、グーグル社員はそんな未来に反対しているのだろう。
 JEDIは「メイヴン」の拡大版ではない。そんな単純次元ではない。携帯電話の傍受情報や、過去のテロなどの、多次元の情報データが、ひとつの目的のために複合されて解析される。これによって敵の次の一手を予測できるようになる。
 次。
 KENJI ASADA 記者による2018-10-5記事「Japan’s silent submarines extend range with new batteries」。
    三菱重工が神戸で進水させた『おーりゅー』は、蒼龍級11番艦だが、リチウムイオン電池だけで走る。
 つまり鉛-酸バッテリーを搭載しない。
 リチウム電池を納入したのは、「GS ユアサ」である。
 『おーりゅー』は、ディーゼルエンジンも搭載する。その発電〔シュノーケル運転?〕によって、電池に充電ができる。
 ※この記事では、本艦が「AIP」コンセプトを放棄してディーゼル電池式に戻ったのかどうかが分からない。AIPについて一言の言及も示唆もない。
 ※それにしても誰か止められねえのか、この中二病的艦名を……。
 次。
 Shawn Snow 記者による記事「Marines connect F-35 jet to HIMARS rocket shot for first time」。
     F-35Bがセンサーで敵目標を発見し、その位置データを陸上のHIMARSに送り、1発の地対地ロケットが発射されて、目標に命中した。
 すべてデータリンク。
 場所はアリゾナ州ユマ。
 3月には海兵隊はこんな実験もした。1機のMC-130に、1個バッテリーのHIMARSを載せてユタ州のダグウェイ試験場に着陸させる。卸下されたMIMARSは、2つの目標に対して4発のロケット弾を発射するや、即座にふたたびMC-130内に戻り、MC-130が離陸する。タッチダウン・ショットと称する。
 次。
 2018-10-5記事「Hypersonic Weapons Could Transform Warfare. The U.S. Is Behind」。
   ハイパーソニック兵器は、遠い位置で発見された敵目標に対し、至短時間で精密打撃を加えられる。従来の航空機や巡航ミサイルでは、それが敵目標に到達する前に敵目標は移動して逃げ隠れできる。それを許さない。
 潜水艦や陸上からも発射できるし、航空機からも発射できる。
 中共は、実験してマッハ5・5で400秒間飛翔させることができたと宣伝している。