ストラテジーペイジの2018-11-24記事。
北米のヤキマ演習場にある滑走路を米陸軍は拡張する。
これは、C-17やC-130で着陸するやすぐに乗っていた歩兵・砲兵が散開してそのまま戦闘に加入(特に迫撃砲、HIMARS発射)するという、これからの実戦で大いにあり得るスタイルの演習をしやすくするため。
HIMARSの誘導ロケット弾は80km以上も飛ぶので、そんじょそこらの演習場ではこのような訓練はこれまで実施不可能であった。
要求された精密砲撃を為しおえたHIMARSの車両(M142)は、すぐまた輸送機内に戻り、輸送機は離陸して、次の展開場所へ飛ぶ。
空軍と陸軍砲兵が一体で編み出したこの新戦技をハイレイン=HIRAIN=ハイマーズ・ラピッド陣地進入 と称している。
空軍のCASがどこの前線でもいつでも上空にスタンバイしているという情況は絶対にない。なぜなら飛行機には無限時間の滞空は不可能だからだ。そこでハイレインが必要になる。滞空時間に制約されない陸軍の砲兵が、空軍の輸送機で全所要陣地に配達・ローテーションされることにより、CASの穴を埋めるのだ。
GMLRSを軽量化したHIMARSが、「インスタント精密支援砲火」の新概念を陸戦に導入可能にした。
ヤキマの開所は1942である。冷戦後の2003年以降は予算が減らされて滑走路は閉鎖され、UAVだけが利用してきた。
しかしハイレイン戦法の導入が、滑走路を再整備させた。
120mm迫撃砲のGPS誘導砲弾だとレンジは7.5kmである。
他方、海兵隊は、F-35BをHIMARSの「FO」とする戦法を磨いている。F-35Bのセンサーで捉えた地上の敵目標を、味方のHIMARSに電送する。砲兵はそのGPS座標を入力して発射するだけで当たる。GPS妨害がかけられたときはINSが働くようになっている。
海兵隊は3個目のHIMARS大隊を整備する。そして、HIMARS用の弾薬補給車「Mk37」(28トン)も調達する。空ポッドコンテナを外して、弾薬充填済みの新ポッドコンテナ(2.8トン=概ね高機動車1台に等しい)を装置してやるもの。
※日本も「砲兵の空挺化」が必要である。空挺化できない砲兵は廃止すべきである。そんなものは南西方面離島防衛に、何の足しにもならない。有限の国防資源をそんな役立たず兵器の整備・開発に割こうと説く者は、結果として中共の破壊工作員と変わりがない。レンジ270kmある(したがって先島群島のどこからでも尖閣諸島を火制できる)ATACMSブロック1Aを運搬&発射する、M142よりももっと軽量な車両を開発しなければならない。それはチヌークによる吊り下げ空輸やC-130からのドロップができなければならない。そして自走力は僅かしかなくてよい。現地でトラックを準備して路上牽引させることができるし、基本的には人力で押し曳きして南西諸島の山岳ジャングル内に放列布置するものだから。これぞ「山砲」の現代版だ。第二次大戦中の米軍の105ミリ野砲M3は重さ1130kgだった。これを戦後の自衛隊は昔の山砲のように駆使したものだ。この軽さをベンチマークとすると、缶ジュース補給係の台車のようなものにするしかない。というのはレンジ270km(そのかわり100km未満の標的は狙えない)のブロック1Aが弾薬全重1321kgあるからだ。弾薬運搬車とランチャー台車の2台1組とするしかないだろう。なお1Aのレンジはクラスターにすれば300kmになるけれども、日本政府はクラスターは採用しない。そのかわり「地対艦誘導弾」も発射できるようにするのだ。「12式」で1発700kg。このレンジが数倍になっても1.3トン以内に収まるはずである。
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Ciaran McGrath 記者による2018-11-24記事「World War 3: China builds UNDERWATER military base in disputed South China Sea」。
パラセル諸島のボムベイリーフに中共がまた軍事施設を構築した。
海中から棚をライズさせ、その上にレドーム。ソーラーパネル。
パラセルとスプラトリーの間の航路をレーダー監視し、ミサイル火制しようというのだろう。
英国のシンクタンクIISSの指摘。中共は周辺国の忍耐を試みる戦争を仕掛けているのであると。
※尖閣に対する敵の次の手は、レシプロ/ターボプロップの偵察/軽攻撃機による有人スウォーム=「群蝿作戦」だ。往復距離的にそれが最も合理的な手だからだ。24時間、上空で乱舞されるようになったら、施政権がこっちにあるという外見は、なくなってしまう。空自のF-15では、そうした小型・低速・低空機のスウォームを追い払えない。すぐに対策を立てねばならない。陸自を「軽空軍」化しなければならない。スーパーツカノが検討されるべきである。調べれば調べるほど、こいつはすばらしい。