Kyle Mizokami 記者による2019-1-18記事「’Star Wars’ Lite? We Explain Trump’s Missile Defense Strategy」。
現在、ABM能力がある米軍艦は、タイコンデロガ級巡洋艦×5隻と、アーレイバーク級駆逐艦×33隻。この数は2023までに60隻にする。
また、予定では、2020年には、いま開発中のSM-3の「Block IIA」でICBMを迎撃できるかどうか、テストする。
アラスカに40基、加州に4基あるGMDも、2023までにさらに20基追加する。
F-35には、敵が発射した直後のブースト上昇中の弾道弾を撃墜する任務が与えられる。
そのF-35の兵装は、既存の空対空ミサイルの改造品か、さもなくばビーム兵器。
しかしこの話には無理がある。上昇中のICBMを攻撃できる時間的・位置的ウインドウはとても狭い。したがってF-35は敵のBMの発射点のすぐ近くを、いまかいまかとロイタリングしていて、発射時にまさに立ち会うのでなければ、撃墜は間に合わない。それは現実的か?
F-35ではなくそれをドローンにさせようという構想も前からある。
2000年代、ペンタゴンはボーイング747機からケミカル・レーザーを発射させる「ABL」に数十億ドルを投じたが、成功しなかった。
これから試されるのは、半導体レーザーか、ファイバー・レーザー。
多数の衛星を周回させ、敵がBMを発射したら、ブースト・フェイズのうちに宇宙からのビーム砲で撃墜するという案も、再浮上している。
これをやるとなったら他の国防予算はカットする必要がどうしても生ずるであろう。
※だから空軍から宇宙軍を切り離す。
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Kevin Dupzyk 記者による2019-1-16記事「How ‘Ex Machina’ Foresaw the Weaponization of Data」。
2015年に公開されたSFホラー映画の『エクス・マキナ』(アレックス・ガーランド監督)を、わたしは再評価する。
個人情報が勝手に抜かれて企業によって悪用される、今日の事態を言い当てたからだ。
「データの兵器化」を描いた、最初の記念碑的な予言作品ではないか。
主人公ケイレブ・スミス(ダニエル・グリーソン)は、グーグルを思わせる企業「ブルーブック」社の一プログラマーである。
彼は、偶然を装われた策略から、遠隔地の隔離オフィスに招かれ、会社CEOのネイサン・ベイトマンに面会する。
ベイトマンは、次世代AIで駆動する人間そっくりロボットAvaのためのチューリングテストが必要だったので、スミスを選んだ。
スミスは次第に、ベイトマンの冷酷な一面が嫌いになる。
最後にスミスはAvaの逃亡を助ける。彼女はベイトマンを殺し、スミスを隔離オフィス内に閉じ込めてしまう。
すべてのマキャベリズムと個人データを呑み込んだ殺人AIたるAvaは、一般人の服装を纏い、大都市の雑踏の中に紛れ去る。……The End。
※ユーチューブでサワリを確認すると、低予算ながらうまく構成して、安っぽく見えないように工夫を凝らしていることが分かる。
ネイサンはスミスのサーチエンジン利用履歴を調べて、スミスが適役だと選んだのだった。スミスのプログラミング能力を買ったのではなく、スミスに家族がおらず、彼女もいないこと、そして道徳基準が緩いことを買った。それはエロサイトの利用傾向から分かってしまうのだ。
Avaは、盗み取られた数万人の個人データの合成体だった。
ブルーブック社は、世界中の個人の携帯電話からデータを蒐集していたのだ。
携帯電話会社はそれを知りつつも、咎めないという。なぜならそうしたデータ分析が携帯電話会社にも利益をもたらすからだ。
英国政府は、映画の『マイノリティ・リポート』のような犯罪予測AIシステムの導入に傾いている。
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Kyle Mizokami 記者による2019-1-17記事「The Disney Attraction Powered by Nuclear Weapons Tech」。
ディズニーのカリフォルニアのテーマパークにあるティキ・ルーム。この電気仕掛けの演出は、ポラリスSLBMを開発するときの副産物である1インチ幅、14チャンネルの磁気テープによって、制御されていた。
ティキ・ルームは、ディズニーランドにおける、初の、エアコンされたアトラクションでもあった。
都市伝説ではディズニーはフォン・ブラウンに頼んだのだといわれた。しかしブラウンは陸軍のジュピターIRBMに携わったので、ポラリスには関与していない。
今日のティキ・ルームは、アップル社のマックブックで制御されているという。