つちのこ型のATGM。

 無誘導のロケットブースターの先端に、ドローン(クォッドコプターを碁石状の外皮で包摂したもの。すなわち下向きフェネストロン×4)をくっつけた物を、破壊目標に向けて投射する。
 敵AFVのはるか手前でロケットブースターは分離し落下する。
 その後、クォッドコプターがゆっくりと標的に迫る。機体中央に、自己鍛造弾頭が固定されている。機体は、敵AFVの至近距離から、装甲の弱点に向けて、自己鍛造弾を発射する。その方向は、真横向き、真下向き、真上向き、斜め向き……どのようにも自由自在である。
 敵戦車がもしもいきなり至近距離に出現した場合には、ロケットブースターを使わなければよい。したがって、このウェポンシステムは、ゼロ距離から使えるのである。
 オペレーターからみて、自爆が敵戦車の向こう側で起き、なおかつ、自己鍛造弾の軸線がオペレーターと重なっていなければ、ゼロ距離でも自傷被害は最小限に抑制されるだろう。
 ウェポンシステムの進化は一日も休んではくれない。円盤型ケーシングのクォッドコプターはすでに登場している。こうしたオフザシェルフの要素のみを組み合わせて、早く試製することが肝要だと愚考する。
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 Patrick Tucker 記者による2019-3-31記事「The Newest AI-Enabled Weapon: ‘Deep-Faking’ Photos of the Earth」。
     衛星から地上を撮影した「写真」にもディープフェイク技術が応用されるのは時間の問題になってきた。2台の敵対的AIチェッカーを競わせれば、たちどころに、ホンモノと見間違える、つくりものの写真が完成してしまう(GAN技術)。それをネット上へ流し込んでやれば、あとは庶民が拡散してくれる。
 予想戦場に存在する河川に、じっさいには存在していない橋がかかっている合成衛星写真をネットに流布させておけば、米軍AIはそこからあてにできない地図を作成し、参謀は、不可能な作戦をプランニングしてしまうかもしれない。
 ※このフェイク写真技術は、防備のないところに防備や地形障害ができているようにみせかける目的でまず北鮮のようなチンピラ国家によって悪用されると考えるべきだろう。その次に、中東その他の市街地のある場所に、あたかもテロリストやドラッグギャングが出入りしているかのように思わせるフェイク「盗撮」写真が流布されるだろうと想像ができる。米軍がそのフェイク望遠写真を信じて「MQ-9 リーパー」から誘導爆弾を投下したりSWATを突入させれば、まったく無辜の住民が死傷したり誤認逮捕されて、米国の評判は当該地域においては激下がりになるという塩梅だ。
 GAN技術は2014年から宣伝されてきた。漸く近年、その洗練度が凄いことになってきた。
 2017年に中共の研究者が、GAN技術を使って、衛星写真の中から「道路」「橋」などをマシンに探し出させるAIを考案している。
 この技術はそっくり、同じようなことをAIにさせている敵軍のチームを騙してやるための偽写真づくりに、応用ができる。
 ※ひょっとするとグーグル社は、衛星写真があればそこからAIが道路を識別できるようになり、それでロボット自動車も走れるようになるゆえ、ゼンリンなどのMapはもう要らないと思っているのか?
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 David Axe 記者による2019-3-31記事「Light Aircraft Carriers」。
    強襲揚陸艦『ワスプ』は従来、6機のF-35BもしくはAV-8Bしか搭載しなかったのだが、この3月に太平洋に配属されたさいには、10~11機のF-35を積んできた。これは強襲揚陸艦を「軽空母」にしようという実験なのである。海兵隊はそのような構想を数年来、主張してきた。
 海兵隊/海軍は8隻のワスプ級をもっている。いずれも、10機のMV-22、4機のAH-1Z、4機のUH-1Y、5機のCH-53E、6機のV/STOL戦闘機(以上は海兵隊員が操縦)+2機の海軍航空隊が運用する捜索救難ヘリMH-60を載せているのが常態だった。
 このヘリコプターの数を削減すれば、V/STOL戦闘機の数は増やせる。じっさい、2003年イラク侵攻作戦のときには、4隻の強襲揚陸艦に、それぞれ20機のハリヤーを積んでいったものだ。
 海兵隊は2025年までにF-35Bを185機揃えるつもりである。
 その時点で、ワスプ級が7隻と、最新鋭の『アメリカ』級強襲揚陸艦×3隻があるはず。
 ワスプ級にはF-35を16機~20機、積むことが可能。
 強襲揚陸艦は排水量4万トン強。それはニミッツ級(11隻あり)の半分弱である。
 ニミッツ級空母1隻から発進する戦闘攻撃機は40機前後だから、艦も攻撃機隊もちょうどその半分にあたる。
 海兵隊の見積もりでは、「軽空母」は1日に40ソーティを、作戦期間中、持続し得るであろう。
 しかし最新鋭の核空母『フォード』は160ソーティ/日を持続できるという。
 よって、正規空母を、その2倍数の軽空母で代替できると考えるのは妄想である。
 しかし、フォード級の建造費が130億ドルかかるのに比し、アメリカ級揚陸艦は30億ドル。
 だからRAND研究所などは2017年に、正規空母1隻を軽空母2隻で代替するべきだ、と提言している。
 もちろん、非核動力空母が核動力空母の代用になるわけはない。
 正規空母は、E-2DやECM専用機、そしてタンカーを発艦させられる。
 ※正規空母の固定翼機には着艦失敗のおそれが常にあるので、着艦復行用の余裕燃料を与えてやるため、帰投機にはかならず着艦前の空中給油が1回必要になる。太平洋では特にそうなるだろう。それに対してVTOL着艦はF-35Bではハンズフリーにまで進化しているそうだから、着艦やりなおしの必要がほとんどなくなったのだとすれば、帰投中の空中給油を不要にできるかもしれない。これはたいへんなアドバンテージになり得る。
 海兵隊は目下、V-22をタンカーにするキットを研究中。
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 KIM GAMEL 記者による2019-4-1記事「Army allows soldiers to wear masks while in uniform when air quality is poor in S. Korea」。
    在韓米陸軍は、病気でもない一般兵が軍服着用時にマスクをかけることをこれまで禁じてきたが、大気汚染があまりにはなはだしいので、ついに許可に踏み切った。ちなみに在韓米空軍ではすでに、その日の空気汚染度に応じて許可するようになっている。
 米陸軍も、PM2.5のレベルが「オレンジ」(101~150)以上のときだけ許可する。
 韓国の大気は2015年から酷くなってきた。だいたい年間に100日はPM2.5に襲われる。
 白マスクはダメ。黒一色のマスクであること。N-95以上のフィルター効果があること(微粒子が95%阻止される)。
 マスクは目や耳まで覆うものであってはならない。
 世界35ヵ国の富裕国のうち、韓国の大気は最悪である。
 韓国大衆は汚染原因を中国に帰しているが、2016年から韓国の大気を研究しているNASAの男いわく。汚染の主因は韓国国内からの排出なのです。
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 星条旗新聞 の 2019-3-31記事「Officials investigate cause of Marine helicopter crash in Arizona that killed two pilots」。
   ユマ演習場で海兵隊のAH-1Zが墜落し、乗っていた2人が死亡した。
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 JAMES BOLINGER 記者による2019-4-1記事「April Fools’: Military trolls troops over allowing beards for airmen, pets in barracks」。
     アンダーセン基地の公式フェイスブックに4月1日、「空軍兵は今後、顎鬚を伸ばしてよい」という釣りネタが掲載され、何人かはひっかかった模様である。
 同じ日、「沖縄の海兵隊兵舎内で1人が1匹までペットを飼うことを許可する」と「防衛ビジュアル情報サービス配信」ウェブが公報。
 ただし条件があり、上司に申告して、「ペット・ケア&トレーニング 入門講習」を完全に修了しなければならない、と。
 ペットにはマイクロチップを埋め込まねばならず、戸外へ出すときは反射性たすきを装着せねばならない。オーナーはペットの写真付きIDも携帯すること。
 許可されるペットは、犬、猫、6インチ未満の大きさの魚、ハリネズミ、アゴヒゲトカゲ。齧歯類と兎は、いかなるものでも不許可。
 そして文末に「ハッピー・エイプリルフールズデイ!」とあった由。
 ちなみに昨年4-1の在日米軍は、次のようなネタを投下している。それは「マフィンズ」という名の軍用猫の写真付き特集記事で、米軍に10匹しかいない軍用猫の1匹として、訓練の最終段階にある、というもの。
 遡れる限りの記録によれば、1915年4月1日、フランス軍パイロットが、爆弾のようなものをドイツ軍野営地に投下して去ったという。しかし回収してみるとそれはサッカーボールで、表面にエイプリルフールと書いてあったそうな。