この暑さで植物に異変がなければよいのだが……。

 Patrick Tucker 記者による2019-9-4記事「Pentagon Shelves Neutral Particle Beam Research」。
  中性子線をレイガンから発射してMDとして使おうという試みを米国は当分、諦める。
 構想としては、軌道上の大型衛星からビームを発射させ、ブーストフェイズで敵ICBMを叩き落す、というものだった。2019-3に一部軍人が、FY2020に3400万ドルの予算をとって、2023年には宇宙でテストしよう、と言っていた。
 しかし、そんなカネがあったらレーザー開発に集中して突っ込んだ方がよいと結論された。下院内の民主党員が特にこれに反対している。
 ※中共内のどこかの研究所がとつぜんにレーザーの放熱問題を解決してしまう可能性が無視できないので、米国内には危機意識がある。
 
 次。
 ストラテジーペイジの2019-9-8記事。
    クラスノヤルスク地区はロシアの東西国境のまんなかへんにあり、土地は広いが、地域人口は全国の2%にすぎない。ここに「カメンカ弾薬庫」が置かれて古い弾薬が大量に貯蔵されていたのは理にかなっていた。交通アクセスはシベリア鉄道だけである。
 8月5日、1人が死亡し10人が負傷する爆発炎上事故が起きた。20km圏内の住民1万6000人が1週間弱、避難させられた。
 この事故により、火薬庫の施設である避雷針群が機能しなくなったため、夏の雷雨に伴う森林火災が1週間後に発生。それが2度目の弾薬庫爆発を招いた。
 かたやスカイフォールの爆発事故だが……。
 まず飛翔実験の途中でミサイルが墜落し、全体が海底に沈んだ。
 技師たちは、ミサイル動力の心臓部である原子炉をミサイル本体から外して回収・保管する必要があった。
 そこでミサイル全体をサルベージ船に引き揚げ、船上で原子炉の取り外しにかかったところで、大爆発が起きた。
 当初、事故の負傷者たちは火傷の治療をされていると発表されていた。
 だが実際には、放射能被曝症の治療を受けていることがわかった。その数は数十人に及ぶ。
 冷戦期のソ連の僻地にはふつうに「アイソトープ発電機」が設置されていたという。それらがどうなったかは、まともに調べられてもいないようである。
 2014年にロシア規格の23ミリ機関砲弾を製造していたインドの工場から不良ロットが量産されたというので全量廃棄することになり、安全に爆破処分するための地面の穴まで運搬をしていたところ、途中で自爆してしまって、6人が死亡した。
 インドでは2016年に対戦車地雷の炸薬が染み出して不安定化して爆発し、16人が死亡。最近ではインド国産の155ミリ砲弾も欠陥品であると分かった。
 ※TNTなら「染み出す」ことはあり得ない。いったいどういう炸薬を使っているのか……? 地雷ではなく、地雷原啓開用のロケット弾の推薬ではないのか? それなら硝酸エステル系だろう。
 2011年、ウラル山地のプガチョヴォ町近郊の弾薬補給処で、古くなって廃棄予定の15万発の砲弾に野火が燃え移り、大爆発。破片で100名近くが負傷した。野火の原因は工場の誰かが投げ捨てたタバコだった。
 同じ工場では2018年にも誰かが違法に草原を焼き払おうとしてその火が制御不能になり、小爆発事故に。
 地上型の砲弾の貯蔵庫が爆発した場合、最大で1km以上水平に、未発の砲弾が跳ね飛ぶ(2013年のチャパイェフスク事故の実例)。そして、未発砲弾をすべて拾い集めるために、多大のコストがかかる。
 ※90年代からロシア火薬庫の爆発事故が頻発していたので、私はそれを題材にして某劇画の原作公募に応募することを思いついた。その後しばらく、小学館の出版系のパーティの招待状が届くようになったので、タダ飯を目当てに毎度出かけた。あるときそこで、安部譲二氏をみかけたのだが、共通の話題がたぶん無いと思い、とても話しかけられなかったことを思い出す。しかし安部氏の方も、立食会場は居心地の良い場所ではなかったのじゃないかな。